「面接でどんな質問が来るかわからない」「全部の質問を対策するのは無理」
面接を控えた就活生にとって、こうした不安はつきものです。
しかし実は、面接で聞かれる質問はどの会社もほぼ同じ。なぜなら、人事が知りたいのは「うちで活躍できるか」「すぐ辞めないか」の2点だけだからです。
今回は、元日系大手人事で、en-courageの就活サポーターとして延べ3,000名以上の学生を支援してきた成田さん監修のもと、面接でよくある質問7つとその答え方を例文付きで詳しく解説。さらに、その他の質問をまとめて対処する方法、逆質問・マナー・面接での注意点などもお伝えします。
面接におけるよくある質問
成田さんが人事を担当していた頃、毎年何百人もの学生を面接してきました。その中で気づいたのは、内定を勝ち取る学生は全ての質問ではなく、聞かれやすい質問に絞って徹底的に準備しているということ。
実は、面接で聞かれる質問はどの会社もほぼ同じです。なぜなら、人事が知りたいことは「うちで活躍できるか」「すぐ辞めないか」の2つしかないから。この2点を見極めるために、自然と同じような質問に行き着くのです。
必ず対策すべき7つの定番質問
成田さんが面接官として必ず聞いていた7つの質問がこちらです。
- 自己紹介
- ガクチカ
- 強み・弱み
- 就活軸
- 志望動機
- キャリアビジョン
- 逆質問
この7つは、一次から最終まで形を変えて繰り返し聞かれます。逆に言えば、この7つさえ固めておけば、面接の8割は乗り切れるのです。
その他の質問は3つのカテゴリで捉える
7つ以外にも質問はありますが、全部個別に暗記する必要はありません。質問は、「過去・現在・未来」の3つに分類できるので、自己分析・業界/企業研究さえできていれば、その場で考えて答えられます。
- 過去の実績を問う質問:ガクチカ、自己PR、挫折経験、成功体験、チームでの対立をどう解決したか、リーダーシップを発揮した経験、人生のターニングポイント、など
- 現在の状態・価値観を問う質問:自己紹介、長所・短所、趣味・特技、最近気になるニュース、周囲からどんな人だと言われるか、苦手な人はどんなタイプか、ストレス解消法、自分を一言で表すと、など
- 未来のビジョン・企業理解を問う質問:志望動機、キャリアプラン、入社後にやりたいこと、なぜこの業界か、なぜ同業他社ではなく当社か、当社の強み・弱みをどう思うか、他社の選考状況、第一志望か、など
対処法は後半の「その他の質問への対処法」で詳しく解説します。
面接形式・フェーズ別のよくある質問
面接のフェーズによって、問われる質問の傾向は変わります。一次では人柄、二次では実力、最終では覚悟が見られるため、フェーズごとの対策は必須です。
- 一次面接で問われる質問:自己紹介、ガクチカ、強み・弱み、趣味・特技、最近気になるニュース、周囲からの印象
- 二次面接で問われる質問:志望動機、自己PR、就活の軸、なぜ同業他社ではなく当社か、苦手なタイプとその対処法
- 最終面接で問われる質問:内定を出したら入社しますか、キャリアビジョン(将来の夢)、当社の経営理念で共感する部分は、選考を通じて志望度は変わったか
- 集団面接で問われる質問:自己紹介(1分で)、ガクチカ(1分で)、集団での役割、他の学生の発言に対する意見、働くとはどういうことか
▼面接形式・フェーズごとの質問は以下で詳しく解説しています。
- 一次面接:一次面接で聞かれることとは?質問15選と面接官に刺さる答え方を元人事が解説
- 二次面接:二次面接で聞かれることとは?質問14選と面接官に刺さる答え方を元人事が解説
- 最終面接:最終面接で聞かれることとは?頻出質問17選+変化球9選と役員に刺さる答え方を元人事が解説
- 集団面接:集団面接で聞かれることとは?質問16選と他の学生と差がつく答え方を元人事が解説
ここからは、7つの定番質問それぞれの答え方の構成・ポイント・注意点・回答例を詳しく解説していきます。
よくある質問①自己紹介の答え方と回答例
自己紹介は、単なる名前の申告ではありません。成田さんは「面接という商談の最初のアイスブレイクであり、その後の質問の呼び水になる重要なパート」と定義しています。面接官は「この人と会話を広げたい」と思えるかを判断しています。第一印象を決める30秒〜1分のアピールタイムだと考えましょう。
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構成
- 初めの挨拶(感謝の言葉)
- 基本情報(大学・学部・氏名)
- 経歴・活動の概要(ガクチカや自己PRを短く要約したもの)
- 簡潔な意気込み(志望動機を短く要約したもの)
- 締めの挨拶
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ポイント
- 具体的な数字を1箇所混ぜる
- 全てを話しすぎず、深掘りの余白を残す
- 企業の求める人物像に合うエピソードを話す
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注意点
- 過度な謙遜やネガティブな内容は避ける
- 情報を詰め込みすぎない
- 他の回答と矛盾させない
- 回答例文:「本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。〇〇大学〇〇学部の〇〇と申します。大学では100名規模のテニスサークルで副代表を務め、練習参加率を40%から80%に改善した経験から、周囲を巻き込んで成果を出す力を培いました。御社の『チームで大きな目標に挑む』という社風に魅力を感じており、本日はよろしくお願いいたします。」
▼自己紹介について詳細は、以下の記事で解説しています
就活の自己紹介長さ別の構成テンプレや例文、ポイントを紹介
よくある質問②ガクチカの答え方と回答例
「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」は、あなたの物事への向き合い方・取り組み方を見る質問です。「すごい成果」である必要はありません。成田さんが支援してきた学生の中にも「華々しい経験がない」と悩む人は多くいましたが、人事が見ているのは「どんな課題に対し、どう考え、どう行動したか」というプロセスと、その行動の原動力です。
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構成
- 結論(何に取り組んだか)
- 目標(どんなゴールを目指したか)
- 課題(どんな困難があったか)
- 行動(どう解決したか)
- 成果と教訓(どうなったか、何を学んだか)
- 仕事への活用(入社後どう活かすか)
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ポイント
- 「やらされた」ではなく「自ら選んだ」理由を明確にする
- Before/Afterを数字で示し、インパクトを伝える
- 「通常ならAだがBした」という対比で思考の深さをアピールする
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注意点
- 機密情報など守秘義務に触れる内容は避ける
- 高校以前ではなく大学時代のエピソードにする
- 「周囲を巻き込んだ」経験を選ぶ
- 回答例文:「私が学生時代に力を入れたのは、カフェのアルバイトでの新人教育制度の改革です。自分自身が新人時代に不安を感じた経験から、後輩には同じ思いをさせたくないと考え、定着率80%を目標に掲げました。当時、新人の定着率は半年で50%と低く、マニュアルの古さと属人的な指導が原因でした。通常ならスタッフ増員で対応するところを、私は根本的な仕組み改善が必要だと考え、動画マニュアルの作成とメンター制度を店長に提案しました。その結果、定着率は50%→90%に向上し、売上も前年比110%を達成。この経験から、課題を自分事として捉え周囲を巻き込む重要性を学びました。御社でも自ら課題を見つけて改善を提案する姿勢で貢献したいです。」
▼ガクチカについて詳細は、以下の記事で解説しています
ガクチカとは?「受かる書き方」を元日系大手人事が例文付きで徹底解説
よくある質問③強み・弱み / 自己PRの答え方と回答例
自己分析の深さと、自分を客観視できているかを見る質問です。「自己PRをしてください」と言われた場合は強みのみを伝えればOKですが、「強みと弱みを教えてください」と聞かれた場合は両方答える必要があります。成田さんは「強み・弱みは最低3つずつ準備し、企業の社風や職種に合わせて使い分けられる状態が理想」とアドバイスします。強みは「入社後も発揮できるか(再現性)」、弱みは「自覚して改善しようとしているか(改善姿勢)」が評価の鍵です。
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構成
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強み / 自己PR
- 結論(一言で強みを述べる)
- 背景(その強みをどのように培ったか)
- 課題(強みを発揮したとき、どんな課題に直面したか)
- 行動(課題に対して強みを活かしてどう取り組んだか)
- 実績(成果を数値や事実で裏付ける)
- 仕事への活用(入社後の再現性)
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弱み
- 弱み(一言で弱みを述べる)
- 背景(その弱みはどんな場面で現れるか)
- エピソード(弱みによってどんな困難や反省を経験したか)
- 改善行動(弱みを克服するために何を実践してきたか)
- 現在の状態(改善のプロセス)
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強み / 自己PR
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ポイント
- ありきたりな言葉ではなく自分の言葉にする
- 強みは発揮理由を説明し再現性を示す
- 弱みは改善への取り組みとセットにする
- 数字を使って定量的に伝える
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注意点
- 仕事に関係のない内容は避ける
- 「ありません」は自己分析不足とみなされるので避ける
- 社会人として致命的な弱みは避ける
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回答例文
- 強み / 自己PR:「私の強みは『相手の懐に飛び込む関係構築力』です。この強みは、塾講師のアルバイトで培いました。当初、勉強嫌いな生徒との距離を縮めることに苦労しました。そこで、まず勉強の話を一切せず趣味や部活の話を徹底的に聞くことから始め、信頼関係を築いた上で教え方を工夫しました。その結果、担当した12名全員を志望校合格に導きました。私は『まず相手を知ることで信頼が生まれる』と考えており、御社の営業職でもこの姿勢でお客様との関係を築きたいです。」
- 弱み:「私の弱みは『心配性で確認に時間をかけすぎること』です。特に資料作成の場面で現れます。以前、プレゼン資料の細部にこだわりすぎて提出期限ギリギリになり、チームに迷惑をかけました。この反省から、現在はまず7割の完成度で周囲に確認を仰ぎ、作業ごとの時間配分をタイマーで管理するようにしています。完璧を求める姿勢は残しつつ、スピードとのバランスを意識できるようになりました。」
▼強み・弱みについて詳細は、以下の記事で解説しています
面接で強み・弱みを聞かれたら?元人事が教える正しい答え方と例文
▼自己PRについて詳細は、以下の記事で解説しています
【長さ別の例文付き】面接での自己PRの話し方コツ・練習方法・深掘り質問の対策を解説
よくある質問④就活軸の答え方と回答例
「どんな基準で会社を選んでいるか」を確認する質問です。成田さんいわく「軸が定まっていないと、どの企業も良く見えて選べなくなる」。面接官は、自分なりの判断基準を経験と結びつけて説明できるかを見ています。
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構成
- 結論(就活軸を一言で)
- 背景・きっかけ(なぜその軸を大切にしているか)
- 具体的なエピソード(軸が形成された経験)
- 企業選びへの活かし方(その軸で御社を選んだ理由)
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ポイント
- 「成長できる」などの抽象的な軸は具体化する
- 軸のきっかけとなる原体験を示す
- 競合と比較し「なぜ御社か」を説明する
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注意点
- 「人の役に立ちたい」などの抽象的な表現は避ける
- 待遇面だけを軸にしない
- 他の回答と内容を一貫させる
- 回答例文:「私の就活軸は『人々の生活の当たり前を支えるインフラに携わること』です。大学2年生のとき、台風で3日間停電を経験しました。スマホの充電もできず、夜は真っ暗。いつも当たり前に使っていた電気が使えない不便さを痛感し、インフラの重要性を肌で感じました。インフラ業界の中でも、御社は地域密着で50年以上サービスを提供されている点、そして再生可能エネルギーへの投資比率が業界トップクラスである点に魅力を感じています。私の軸と御社の事業の方向性が合致しており、ここでこそ想いを実現できると考えています。」
▼就活の軸について詳細は、以下の記事で解説しています
”就活が有利になる”就活の軸とは?見つける5STEPと厳選120例
よくある質問⑤志望動機の答え方と回答例
面接官が最も重視する質問の一つです。成田さんが人事として選考に関わっていた頃、志望動機が弱い学生には「内定を出しても辞退されるかも」「すぐ辞めるかも」と不安を感じていたそうです。
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構成
- 書き出し(結論:なぜ志望するのか)
- 将来像(入社後どうなりたいか)
- 原体験(なぜそう思うようになったか)
- この業界を選んだ理由
- この企業を選んだ理由(競合他社との違い)
- 締めくくり
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ポイント
- 「志望理由は〜です」と結論から始める
- 人や社風だけでなく、事業の独自性に言及する
- 志望理由に原体験を紐づける
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注意点
- 「成長したい」などの抽象表現は避ける
- 待遇・福利厚生を志望理由のメインにしない
- 「教えてもらう」ではなく「戦力になる」姿勢を示す
- 回答例文:「私が御社を志望する理由は、『ITの力で教育格差をなくす』というビジョンに強く共感したからです。入社後は営業として、地方の学校や家庭に御社のサービスを届け、3年後にはチームリーダーとして事業拡大に貢献したいと考えています。私は地方出身で、都市部との教育機会の差を感じながら育ちました。予備校まで片道2時間かかる環境で『もっと手軽に学べたら』と何度も思いました。大学時代にオンライン家庭教師のアルバイトを通じて、場所に関係なく良質な教育を届けられるEdTechの可能性を実感し、この業界を志望しました。中でも御社は、独自のAI技術で個々の生徒に最適化された学習プランを提供されており、他社にはない『一人ひとりに寄り添う』技術力に魅力を感じています。御社でこそ、私の原体験と想いを形にできると確信しています。」
▼志望動機について詳細は、以下の記事で解説しています
【長さ別の例文付き】面接での志望動機の「評価される話し方」を元人事が解説
よくある質問⑥キャリアビジョンの答え方と回答例
「5年後、10年後のことなんてわからない」と感じる学生は多いですが、完璧な将来像である必要はありません。面接官が見ているのは「この会社で長く働く意志があるか」「向上心を持って仕事に取り組めるか」という点です。「やりたいこと軸」と「なりたい姿軸」の2つのアプローチがあるので、自分に合う方で語りましょう。
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構成
- 結論(キャリアビジョンを一言で)
- 背景・きっかけ(なぜそのビジョンを持ったか)
- 実現に向けた計画(3年後・5年後・10年後のステップ)
- 入社後の展望(その会社でどう実現するか)
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ポイント
- 3年後・5年後など具体的な時間軸を示す
- キャリアパスを調べ「御社で実現できる理由」を伝える
- 実現可能な目標を設定する
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注意点
- 「立派な社会人になりたい」などの抽象表現は避ける
- 企業で実現不可能なビジョンは避ける
- 離職を前提とした内容は避ける
- 回答例文:「私のキャリアビジョンは『顧客の課題解決におけるプロフェッショナルになること』です。塾講師のアルバイトで生徒一人ひとりの課題に向き合い、成績向上に貢献できた経験から、人の課題を解決する仕事にやりがいを感じるようになりました。入社後3年間は現場での営業活動を通じて商品知識と顧客理解を徹底的に深め、『この人に任せれば大丈夫』と言われる基礎を固めます。5年後にはチームリーダーとして後輩育成と高難度案件をリードし、10年後には現場で培った知見を活かして商品企画やマーケティングに携わりたいです。御社は営業から企画への社内公募制度があると伺っており、現場経験を活かしたキャリアチェンジが可能な点に魅力を感じています。」
よくある質問⑦逆質問の例
面接の最後には必ずと言っていいほど「最後に何か質問はありますか?」と聞かれる逆質問の時間が設けられます。通常の質問回答は「聞かれたことに答える」受け身の時間ですが、逆質問は唯一こちらから主導権を握れる時間です。これは単なる確認の時間ではなく、あなたの熱意や企業研究の深さをアピールする最後のチャンスです。
成田さんも人事時代、逆質問の内容で「この学生は本気で入社したいんだな」と判断していたそうです。逆に「特にありません」は、本当に入社したいなら聞きたいことがあるはず、と見なされ一発でマイナス評価になります。
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逆質問で見られていること
- 志望度の高さ:本当に入社したいなら、聞きたいことがあるはず
- 企業理解の深さ:調べた上での質問か、調べればわかることを聞いていないか
- コミュニケーション力:会話のキャッチボールができるか、質問を簡潔にまとめられるか
- 社風との相性:質問内容から、どんな働き方を求めているかが見える
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質問例
- 入社1年目はどのような業務を担当することが多いですか(業務内容・スキル系)
- チームの雰囲気や、メンバー構成を教えてください(チーム・組織系)
- 活躍している若手社員に共通する特徴はありますか(活躍・貢献系)
- ○○さんが仕事をする上で大切にしている価値観を教えてください(価値観・原体験系)
- 会社として大切にしている価値観が、日々の業務でどのように体現されていますか(企業理念・社風系)
- このチームや部署が、今後特に力を入れていきたい領域はありますか(未来・ビジョン系)
- 先ほど○○についてお話しいただきましたが、もう少し詳しく教えていただけますか(面接中派生系)
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ポイント
- 「御社の課題は○○でしょうか」など仮説を持って質問する
- 回答を深掘りして自分ごとに引き寄せる
- 前の話を引用して一貫性を示す
- 「勉強になります」など感想を添えて対話にする
- 相手の役職に合わせて質問内容を変える
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避けるべき逆質問
- 「特にありません」と答える
- 自信のなさが出る質問
- 条件面ばかりの質問
- HPを見ればわかる質問
- はい/いいえで終わる質問
- すでに説明された内容を聞く
その他の質問への対処法
「7つの定番質問以外が来たらどうしよう」と不安に感じる学生も多いです。成田さんが人事として面接する側にいた経験から言えることは、すべての質問に個別の「正解」を用意する必要はないということ。質問を知っていても、準備ができていなければ高評価は得られません。ここでは、どんな質問にも対応できる4つの対処法を解説します。
自己分析を深めておく
自己分析の目的は「どんな質問が来ても答えられる状態」を作ることです。面接の質問は「過去・現在・未来」のいずれかに関する問いなので、この3つの時間軸で自分を深掘りしておけば、想定外の質問にも柔軟に対応できます。
- 過去の経験を洗い出す:部活・アルバイト・学業など、力を入れた経験を書き出し「なぜそうしたのか」まで言語化する。ガクチカ・自己PR・挫折経験など「過去を問う質問」すべての源泉になる。
- 現在の強み・弱み・性格を言語化する:過去の経験をもとに、具体的な表現でエピソードとセットにしておく。長所・短所や自己紹介など「現在を問う質問」に一貫性を持たせる。
- 将来のビジョンと活かし方を考える:どんな社会人になりたいかをイメージし、強みをどう活かすかまで考える。志望動機やキャリアプランなど「未来を問う質問」に説得力が出る。
自己分析という「根っこ」が太ければ、どんな枝葉の質問にも対応できます。
業界・企業研究を深めておく
自己分析で「自分のこと」が分かったら、次は相手(企業・業界)を知る番です。「なぜこの業界か」「なぜこの会社か」という志望動機の説得力を高めるために不可欠なプロセスです。
- 業界の全体像とトレンドを押さえる(マクロ視点):その業界が誰に何を提供して利益を出しているか(ビジネスモデル)を理解し、最新のトレンドや課題を調べる。「業界の課題」「気になるニュース」への回答材料になる。
- 企業の一次情報を読み込む(ミクロ視点):HP、採用サイト、IR資料、中期経営計画から企業理念や求める人物像を把握する。成田さんも「HPを見ただけか、IRまで読んでいるかはすぐ分かる」と指摘している。
- 競合比較とリアルな情報で差別化する:競合他社と比較して「何が違うのか」を明確にし、OB訪問や説明会で社員の生の声を聞く。「なぜ他社ではなく当社か」に論理的かつ実体験に基づいた説得力を持たせる。
STAR法で深掘りしてくることを想定する
面接官は、学生の回答に対して「なぜ?」「具体的には?」「他にどんな選択肢があった?」と深掘り質問をしてきます。以下のSTAR法を使って整理しておくと、深掘りにも慌てずに対応できます。
- S(Situation:状況):どんな状況・背景だったか
- T(Task:課題):何を達成しようとしていたか、何が問題だったか
- A(Action:行動):なぜその方法を選び、具体的に何をしたか
- R(Result:結果):どんな成果が出て、何を学んだか
成田さんも人事時代、この4つの観点で深掘り質問をしていたそうです。エピソードをこの4つの観点で整理しておくと、どんな角度から質問されても論理的に答えられるようになります。
模擬面接で練習する
どれだけ素晴らしい回答を準備しても、頭で理解しているだけでは不十分です。成田さんが人事だった頃、ESの内容は完璧なのに、本番で緊張してしまい実力を出し切れない学生を何人も見てきたそうです。「練習不足は自信のなさに直結する」と成田さんは語ります。必ず「声に出す練習」を行い、自信を持って本番に臨みましょう。
【おすすめ】就活エージェントに模擬面接を依頼する
練習として最も効果的なのは、就活のプロであるエージェントに模擬面接を依頼することです。友人や家族との練習では得られない、以下のメリットがあります。
- 企業ごとの傾向対策:「この企業の一次面接では○○を重視している」といった、過去のデータに基づいた具体的なアドバイスがもらえます。
- 客観的なフィードバック:話し方・視線・姿勢・回答内容まで、面接官視点で細かくチェックしてもらえるため、自分では気づかない癖を修正できます。
- 本番に近い緊張感:初対面の大人と話す経験を積むことで、本番での緊張を和らげるリハーサルになります。
無料で利用でき、プロの視点で自信をつけられるため、活用しない手はありません。
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その他の練習方法
- 友人・家族に面接官役を頼む:友人や家族に面接官役をお願いするのも1つの手です。気軽にできるのがメリットです。「結論ファーストになっているか」をチェックしてもらいましょう。
- 自分の回答を録画してチェックする:スマホで録画して、自分の話し方を確認するのも効果的です。自分では気づきにくい癖(早口、視線、姿勢など)を発見できます。第三者に見てもらい、指摘してもらうとさらに良いでしょう。
面接中は慌てないことが大切
どんなに完璧に準備をしても、本番では想定外の質問が飛んでくることがあります。また、急に頭が真っ白になることが有ります。しかし、そこで焦って取り繕うのは逆効果です。慌てずに、以下のような対処を行いましょう。
- 「考える時間」は堂々ともらう:すぐに答えが出ない時は「少し考える時間をいただけますか」と伝えましょう。焦って的を射ない回答をするよりも、時間をとって考えを整理する方が、結果として論理的な回答につながります。
- 質問の意図を「逆確認」する:質問の意味が曖昧な時は、当てずっぽうで答えず「〇〇という理解で合っていますでしょうか」と確認しましょう。これは失礼ではなく、認識のズレを防ぐための必要なコミュニケーションです。
面接におけるその他の注意点
質問への回答内容だけでなく、話し方やマナーも評価の対象です。成田さんが人事時代に「惜しい」と感じた学生には、回答は良いのに話し方や態度で損をしているケースが多かったそうです。内容が良くても「一緒に働きたい」と思われなければ不合格です。ここでは、面接官に好印象を与えるためのポイントを解説します。
話し方のポイント
- 明るくハキハキと大きな声で話す:明るくハキハキとした話し方は、面接で好印象を残す基本です。声の大きさや笑顔を意識することで親しみやすい印象を与えられます。目線はしっかり相手を見て、姿勢も背筋を伸ばして座りましょう。
- 自信を持って言い切る:弱々しい声で自信なさげに話すと「本当にこの人の強みなのか?」と不安を抱かれます。事前にしっかり準備し練習しておけば、緊張が軽減し自信を持って話せるようになります。
- 丸暗記ではなく自分の言葉で話す:文章を丸暗記して一語一句読み上げると、棒読みになりがちで熱意が伝わりません。話のポイントと結論を押さえた上で、自分の言葉で自然に話しましょう。
- 口癖に注意する:「えーっと」「なんか」「あの~」といった口癖は、多用すると自信がないように見えます。沈黙を恐れずに一呼吸置いてから話すことで、落ち着いた印象を与えられます。
- 対話を意識する:一方的なスピーチではなく、相手の反応を見ながら話しましょう。1回答あたり1分程度に収め、キャッチボールのリズムを作ることが大切です。
- 適度な間を取る:早口になると焦っている印象を与えます。質問された後に一呼吸置いたり、話の区切りで間を取ることで、落ち着いた知的な印象になります。
マナー
対面やオンラインなど、面接の形式によって意識すべきポイントは異なります。それぞれの環境に合わせた対策を行うことが大切です。
対面面接
入室から退室までの一連の所作が見られています。ノックは3回、「失礼いたします」と入室し、椅子の横に立って挨拶・一礼してから着席します。退室時はドアの前で振り返って一礼。受付やエレベーターでの態度も見られているため、建物を出るまで気を抜かないようにしましょう。
オンライン面接
対面よりも情報量が減るため、視覚と聴覚の環境を整えることが最優先です。
- カメラ目線:画面の相手ではなく、カメラのレンズを見ることで「目が合っている」と感じさせる
- 声のトーン:普段よりワントーン高く、ハキハキと話すことで熱意が伝わる
- 背景:生活感が出すぎないシンプルな壁を選び、表情が明るく見える照明を整える
集団面接
集団面接では「自分が話していない時間」や「周囲との連携」も評価対象です。
- 傾聴姿勢:他の学生が話している時にぼーっとしたり、貧乏ゆすりをしたりするのはNGです。話している人の方へ軽く体を向け、適度に頷いて「聞く姿勢」を見せましょう。
- 入退室の連携:先頭の人がノックをし、最後尾の人がドアを閉めるといった連携が必要です。自分勝手な行動は協調性がないとみなされます。
最終面接の注意点
現場社員が「能力」を見る一次・二次とは異なり、最終面接では「入社への覚悟」と「企業とのマッチ度」が問われます。単なるスキルアピールではなく、「入社後にどう貢献し、どんな未来を創りたいか」という長期的な視点(経営視点)を交えて話すことが、役員の心を掴む鍵となります。「御社が第一志望です」と言い切れるか、キャリアビジョンを熱く語れるかがポイントです。
▼最終面接の対策については、以下の記事で詳細を解説しています
最終面接を突破する完全対策ガイド質問回答・逆質問・マナーについて元日系大手人事が解説
よくある質問
就活のサポーターとしてよく聞かれる疑問や、en-courage利用者へのインタビューで出てきた質問への回答をご紹介します。
Q. 自分の回答が面接官に刺さっているか不安です…
自分一人で対策していると、回答が独りよがりになっていないか不安になるものです。「刺さっているか」は自分では判断が難しいポイントなので、第三者からのフィードバックが最も効果的です。友人や家族に聞いてもらうのも良いですが、面接官が実際にどこを見ているのか、具体的なアドバイスがもらえるのは就活エージェントです。「その回答だと〇〇が伝わらない」といったプロ目線の指摘を受けることで、短期間で回答の質を高めることができます。
Q. 自己分析がうまくできず、質問への回答が浅くなってしまいます
「自分の強みがわからない」「エピソードに自信がない」という悩みは、一人で抱え込んでも解決しにくいものです。自分のことは自分が一番わからないものだからです。そんな時は、就活エージェントとの面談で壁打ちするのがおすすめです。「なぜそう思ったの?」「他にどんな選択肢があった?」といった質問を受ける中で、「自分にはこんな強みがあったんだ」と気づく学生は非常に多いです。プロの質問力で、あなたの隠れた魅力を引き出してもらいましょう。
Q. 志望動機がうまく作れません。どの企業にも同じような内容になってしまいます
「御社の理念に共感しました」といったありきたりな志望動機では、「それは他社でもいいよね」と思われます。差別化するには、深い企業研究と、あなたの原体験との掛け合わせが必要です。しかし、HPの情報だけでは限界があります。就活エージェントは企業の内部情報や求める人物像を把握しているため、「御社だからこそ」と言える志望動機を一緒に作ることができます。ネットに載っていない情報は強力な差別化ポイントになります。
Q. 面接練習をしたいけど、周りに頼める人がいません
一人で鏡に向かって練習するだけでは、想定外の質問への対応力は身につきません。かといって、友人と練習するのは恥ずかしい、という方もいるでしょう。就活エージェントなら、本番さながらの模擬面接と具体的なフィードバックをマンツーマンで受けられます。「その回答だと長すぎる」「結論が後ろにきている」など、自分では気づけない改善点を指摘してもらえるため、本番での自信につながります。
監修:成田 駿
元日系大手人事/就活サポーター
日系大手事業会社で最年少部長に就任し、新卒採用に5年以上従事。戦略設計からイベント企画、選考フロー、研修まで新卒採用の入口から出口までを幅広く担当し、延べ3,000名以上の学生と接点を持つ。人事業務以外でも累計2,000名以上の就活生を個別に支援し、大手・外資・メガベンチャーなど多様な企業への内定実績を誇る。
協力:NPO法人en-courage
全国約120の大学に支部を展開し、就活生を対象としたキャリア教育支援を行うNPO法人。独自にイベントやメディアを多数運営し、年間2,500件以上のセミナーを開催。企業と学生の間に年間約80万回の接点を創出するなど、国内最大級の規模で活動している。すべての就活生が本質的なキャリアを通じて人生を最大化できるよう、個別支援やコミュニティづくりを通じたサポートを目指している。