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採用のプロが教える「短所」の上手な書き方・話し方

ESや面接の定番質問である「長所と短所」。とくに短所は、自分のマイナスポイントをさらけ出すため、どんな内容が良いのか悩む人も多いのではないでしょうか。本記事では、人材業界の現役社員に監修をいただき、評価される短所の書き方、面接でのアピール方法を細かくまとめています。具体例も多く掲載しているので、短所に迷っている人はぜひ参考にしてください。

短所でも魅力的にアピールできる!

本記事では、人材業界でキャリアアドバイザーを務めるUさんに、就活生のみなさんから集めた「長所と短所」の疑問をぶつけました。

Uさん曰く、長所・短所の回答で好印象を持ってもらえると、一気に面接官の評価が上がる意外な鬼門だそう。

特に、本記事でフォーカスする「短所」は、自分の欠点を出すことへの抵抗感から、当たり障りないものにしてしまおうとしがち。

しかし、Uさんに教えて頂く「企業・面接官側の目線」のノウハウを使えば、短所すら魅力的に見せるアピールができるようになります。

さらに、実際に有名企業に受かった先輩方の例文を多数掲載しているので、「いますぐ短所を考えないと!」という人も、重宝すること間違いなしです。

ぜひ例文までチェックしてみてください。

「長所と短所」で面接官が知りたいこと

●面接における「長所と短所」の意味 ――「長所と短所」の意味を教えてください。どんなことを答えればOKですか?

Uさん:国語辞典で「長所」「短所」の意味を調べると、「優れているところ」「劣っているところ」と出てきます。

面接で長所・短所を問われたら、自分の性格や価値観・行動傾向における「優れているところ」「劣っているところ」をアピールしてください。

例えば、「長所:アクティブ、短所:優柔不断」といったものです。

面接官がこの質問で知りたいのはあくまで人物像です。

長所・短所の質問において、「長所:中国語、短所:数学」のような性格・行動傾向意外の回答は求められていないことに注意してください。

●「長所と短所」の質問意図 ――そもそも企業側は、何のために「長所と短所」の質問を設けているのですか?

Uさん:面接官は、長所・短所を通じて、回答者の人柄を把握することで、企業や仕事に合った人物か、入社後に本当に活躍できそうかを判断するために質問しています。

このため、面接の回答では人物像や価値観が伝わってくるエピソードを入れるとGOODです。

例えば、創業まもないベンチャー企業の場合、入社後は環境が整っていない中で自分なりに答えを出し続けなければならない状況が想像されます。

そこで、自分の短所で愚直に向き合うスタンスや諦めずに改善する姿勢をアピールすることができれば、企業にマッチしていることを暗示できます。

同時に、自分の長所・短所を客観視し、他人にわかりやすく伝えられるかも見られています。

エピソード選択やアピール方法を工夫することで、「この人は自己分析ができているな」「コミュニケーション能力があるな」と思ってもらえます。

企業に評価される短所の書き方

●短所の書き方のコツ ――ES・履歴書において、面接官に「これは良いな」と思われやすい短所の書き方はどんなものですか?

Uさん:面接官がES・履歴書を読んで評価したくなるのは、「短所の内容が明確に分かるもの」です。

短所の内容そのものを見る前に、簡潔な文章で書かれていると「伝える力」が高いと判断するからです。

そのため、内容を絞り、整理して書くことが必須となります。

具体的には、以下の3つのノウハウを使ってください。

1.アピールする短所は1つだけ Uさん:短所と思うものが複数あったとしても、挙げるのは1つだけにしましょう。

「私は優柔不断な面があり、主体性に欠け、人と関わるのが苦手で......」といくつも短所を挙げてしまっては、結局何が言いたいのかわかりづらくなってしまうからです。

簡潔に自分の短所を伝えられるエピソードは何かを考慮したうえで、短所として挙げる特徴を絞り込みましょう。

2.「結論→エピソード→対処方法」の構成にする Uさん:冒頭で結論「私の短所は■■です」を示すだけで、非常にわかりやすくなります。

次に、その短所を表す失敗譚・反省しているエピソードを添えることで、「なるほど。たしかに■■という短所があると言えるな」と面接官を納得させましょう。

最後は「短所をどうカバーしているか」で締めること。

人間誰しも短所はあるものですが、それを自覚したうえでどう向き合っているかが重視されます。

短所をどうカバーしているかについては、以下のような表現を使うと、短所の改善に努めている印象を与えやすいです。使ってみてください!

・行動/発言するまえに、自問自答する ・自分のなかで譲れないポイントを明確にする ・相手の立場になり、リアクションをよく見る ・期限や条件を設け、守る ・角が立たない言い方をする ・チームや企業の為になっているかを考える ・他人の力を借りる ・トラブルを想定し、あらかじめ対策を考える

文字数に余裕があれば、「短所によって学んだこと」や、「短所を踏まえて入社後にどのように活躍したいか」を盛り込むとさらに良いでしょう。

3.エピソードは具体的にする Uさん:短所のエピソードは、具体的な数字や5W1H(だれが・いつ・どこで・なにを・なぜ・どのように)を入れることで、解像度が高くなります。

なぜ失敗したのかの自己分析や、短所を意識したことでどのように成果を出せるようになってきたかなども入れ込めると、さらに印象に残りやすいアピールになります。

成果を表現する際には、以下のような表現を使うとわかりやすく伝えることができます。

・目標数値の■割を達成 ・■■と比べて■人増となった ・満足度が■%に上がった ・同じ作業時間で■倍こなせるようになった ・処理時間が■分の1になった ・トラブルやクレームが■割減った ・■カ月連続でミスゼロを達成した ・リピーターが■人増えた ・■人に指名してもらえた ・■■の役職をもらえた

――これらをESに落とし込むと、どんな短所のアピールができますか?

Uさん:紹介したコツをすべて盛り込んだ、短所の例文を紹介します。

●短所の書き方・例文 私の短所は、「流されやすいこと」です。 ↑冒頭に結論。短所を1つに絞っている。

私は大学の演劇サークルで、脚本を担当しています。

2年生の頃、全国規模のコンクールに参加することになり、脚本制作をおこないました。

しかし部員たちから色々な意見をもらった結果、どれも良く思えてしまい、否定するのも恐く、全て取り入れてしまいました。

結果、審査員の方から「一貫性がない脚本」と評され、一次敗退となってしまいました。

↑短所のエピソード。具体的な成果が数字・5W1Hを使ってわかりやすく整理されている。 なぜ失敗したかを自分なりに分析している。

それ以来、提案を受けた際はただ受け入れるのではなく、「私は■■の意図で■■したのだけれど、どう思う?」と聞くように努めています。

これにより互いに理解し合うことができ、より良い選択ができることが増えたように思います。

この結果、3年生のときに参加した同コンクールでは、全国4位に入賞できました。

御社でも、この経験を活かして、自分のなかで一貫した考えは持ちながらも、良いと思った意見は柔軟に取り入れて、より良い商品づくりに貢献したいと思っています。

↑「どうカバーしているか」を書いている。 「どうすれば短所による失敗を繰り返さないか」を分析。 「その結果達成できた成果」を書き、「入社後にどのように活かしたいか」に触れている。

●NGな短所 ――長所・短所をES・履歴書に書くとき、これはNGという内容はありますか?

Uさん:「長所と短所」欄では、先述のとおり、人物像や企業・仕事への適性を測っています。

ゆえに、「適性がない」「一緒にはたらきたくない」と思われてしまう回答は避けるようにしましょう。

具体的には、以下の要素は「採用リスクがある」と思われてしまう可能性があるので、注意してください。

×企業や職種に明らかに合わないもの Uさん:長所・短所では、求められる性質を知るために、業界・企業研究は必ずおこないましょう。

自分を偽るのはNGですが、職種や社風に合った性質を持つ人ほど、評価されやすいです。

業務を遂行するうえで明らかに支障となる短所は避けるほうが無難です。

もしくはカバー方法をきちんと示すことで、「これなら問題なさそうだ」と納得してもらえるようにしましょう。

×社会人として致命的なもの Uさん:先述のとおり、短所はカバーする方法も含めて人物像を判断しているのですが、どうしても面接官に採用リスクだと思われてしまうものもあります。

具体的には、「時間にルーズ」「すぐ嘘をついてしまう」「お金にだらしない」「ルールを破る」「他人とよく喧嘩になる」などです。

本人なりに改善しようと努力していても、会社の信用に直結する失敗をしかねないため、ネガティブな印象を持つ面接官が多いです。

×ほかの項目と矛盾があるもの Uさん:たとえば、「長所:タフさ」をアピールしているのに、「短所:打たれ弱い」と書いていたり、単位をいくつも落としているのに「短所:自分に厳しすぎる」とアピールしてしまったりすると、不信感を持たれてしまいます。

面接官は、「長所と短所」以外も見て、総合的に判断します。

全体に一貫性があるかを確認するようにしましょう。

×書かない Uさん:短所はネガティブなものなので、ないほうが良いと思ってしまいがちですが、空欄のままは絶対NG!

長所・短所ともに書かないと、「客観性がない」「自己分析がきちんとできていない」と思われてしまうことも。

短所は内容で落とされることはほぼなく、どうカバーしているかで評価されるものです。

しっかり自己分析をおこなうことで、長所のみならず、短所も必ず挙げるようにしましょう。

面接で好印象を残す短所の話し方

――面接で長所・短所をアピールするときに意識すべきポイントを教えてください。

Uさんコミュニケーション能力と、話している内容が信頼できるかを面接では重視しています。

まずは自信を持ってハキハキ話すこと、そしてESと矛盾しない長所・短所を話せるかが重要になってきます。

ただし、ES・履歴書の文章を丸暗記する必要はありません。

むしろ面接官はES・履歴書を見ながら質問しているので、まったく同じ内容を話しても意味がありません。

内容が大きく違わなければ良いので、口頭で話しやすい言葉を選択するようにしましょう。

また短所の場合、失敗経験などを話すので深刻な空気になりがち。

そのせいで暗い印象を持たれてしまうと残念です。

反省点などは真摯に話すべきですが、基本的にはほかの質問と同じく明るく答えると良いです。

―― では、面接でどのようにアピールすると良いか、具体的に教えてください。

1.伝えたいキーワードを覚える

Uさん:面接で絶対に入れてほしいのは、「短所」「それを説明する具体的エピソード」「どうカバーしているか」です。

先述のとおり、ES・履歴書の内容と矛盾しなければ、面接の場で説明しやすい単語などを使うのが良いです。

何も見ない状態で自分の言葉で回答できるよう、予行演習をして行くと良いでしょう。

2.ゆっくり話して1分程度の長さを意識する Uさん:これは長所・短所以外の回答でも共通しています、時間を指定されていない場合、面接の回答はゆっくり話して1分程度でアピールできるようにしましょう。

文字で換算すると、250〜300文字ほど。

面接官を退屈させず、また不足も感じさせないちょうど良い長さと言われています。

面接では、「●分以内で」と指定されることも多いため、30秒・3分バージョンなど、概略版・詳細版などそれぞれ用意しておくと完璧です。

3.面接官を見て、堂々と明るく話す Uさん:短所でも、面接では明るくハキハキと話すほうが好印象です。

短所が「話し下手」もしくは「緊張しやすい」なら、思いきって「今も心臓がバクバクしていますが、がんばります!」などと面接官に言ってしまうのもおすすめ。

「短所:諦めが悪い」なら「貴社のことも絶対に諦めません」「心配性」「ネガティブ」などの短所なら「この面接も何十回もシミュレーションしてしまいました」など、短所にユーモアを交えて話すと、面接官に評価されやすいようです。

【短所一覧】就活で使えるエピソード

――どんな短所が定番ですか? アピールしやすい短所を教えてください。

Uさん:以下のものは、よく使われる短所です。参考にしてみてください。

●短所一覧 優柔不断

計画性に乏しい

ネガティブ

独断的

諦めが悪い

理屈っぽい

神経質

ひとりで抱え込んでしまう

のんき

緊張しやすい

人見知り

独断的

自己主張が強い

周りが見えなくなる

心配性

頑固

負けず嫌い

せっかち

単純

引っ込み思案

融通が効かない

細かいことに執着する

行き当たりばったり

調子に乗る

他人に厳しい

話し下手

プレッシャーに弱い

臆病

柔軟性に乏しい

飽き性

感情を出すのが苦手

自信がない

気分屋

周りを気にしすぎる

断れない

マイペースなど。

――これらの短所を具体的にはどのようにアピールしているのでしょう? 先輩たちの短所の良いエピソード例文があれば、教えてください。

Uさん:では、実際に有名企業に複数内定をもらった先輩たちの短所を以下に掲載します。

「ここが面接官に評価されやすい」というポイントも解説しているので、チェックしてみてください。

※掲載している短所の例文は個人情報保護のため、本人の希望で一部の表現を伏せ字にしています。

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短所例文①・心配性

回答者:21卒、男性、消費財メーカー内定 私の短所は、心配性なことです。

私はゼミで■■の研究をしているのですが、■■という大きな発表会で、研究結果を披露することになりました。

研究室のメンバーと、1ヶ月かけて入念に資料を作成し、プレゼンテーションの準備をしました。

私が手順など細かなところも確認したがるので、メンバーにも教授にも「お前は、面倒くさい奴だなあ」と言われてしまいました。

発表直前のリハーサルで、念のため資料映像をその場で再生しました。

すると、会場の機械では映像をうまく再生できないことがわかり、急遽紙の資料を用意しました。

発表はうまくいき、研究室は■■に認定されました。

この経験から、私は自分の短所が、時にうまく機能することを知りました。

周りに迷惑をかけないよう、あれもこれも心配するのではなく、「絶対に確認すべきことリスト」を自分のなかでまとめて、行動するようにしています。

私は、心配性ゆえに、細かなことにも気づけます。

この特徴を活かして、御社の品質管理職でも活躍したいと思っています。

Uさん:心配性がうまく作用したエピソードを引用することで、長所として利用できることも面接官にアピールできています。

しかもその特性を仕事にも結びつけられているのが◎です。

短所例文②・単純

回答者:21卒、男性、食品メーカー内定 私の短所は、単純なことです。

私は11年間■■部での活動を続けています。

体力には自信があるのですが、相手チームの作戦を読むことが苦手で、コーチから「がむしゃらに攻めるのではなく、相手の動きの意図を考えて動くようにしろ」と怒られることがよくありました。

そこで、戦術の本を読み、頭脳プレーが得意なチームメイトに教えを請うことで、少しは相手の意図が読めるプレーができるようになりました。

大学の■■部では、2年生のときに■■という大きな大会に出場したのですが、春の大会ではチームの息が合わず、1次予選敗退となってしまいました。

それが原因で、チームに派閥が生まれて陰口が横行するようになり、雰囲気が悪くなってしまう時期がありました。

しかし私は、単純ゆえに表裏のある行動が苦手なので、少しでもみんなが仲良くなれるようにと派閥や陰口を一切ないものとして接し続けました。

その結果、だんだんとチームの結束が強くなり、秋の大会では県内3位に入賞することができました。

また、メンバーから「あのときはありがとう」と言ってもらい、部長に推薦してもらえました。

仕事では、意図を汲むことが重要だと思います。

私は、鈍いところがあるので人一倍反応できるように、相手のリアクションをよく読むようにしたいと思っています。

また同時に、裏を読むことで誰も得しない場合は、持ち前の単純さを活かして表裏のない接し方で、周りの空気をよくしていきたいと思っています。

Uさん:単純という短所を自覚したうえで、「改善する場合」と「そのまま活かす場合」どちらにも触れた、高度なアピール文だと思いました。

特に「単純=裏表がない」という長所に変換し、活かしているエピソードが秀逸です。

短所例文③・マイペース

回答者:21卒、女性、保険企業内定 自分の短所は、マイペースなことだと思います。

些細なことで動じたり、慌てたりしない反面、他人のペースに合わせることが苦手でした。

しかし、高校・大学とチアリーディング部で集団行動を学びました。

チアリーディングの競技は全員で息を合わせるので、マイペースでは周りに迷惑をかけてしまいます。

個人で習得しなければならない技もあったので、私は遅れを取らないように、「早く始めること」を意識するようになりました。

他の人より時間をかけても、スタートが早いので、間に合わせることができます。

どんなことでも、「すぐ始める」そして「コツコツ続ける」ことで、いまでは余裕を持って物事を完了できるようになりました。

Uさん:短所を克服するためにチアリーディングに挑戦したというエピソードから、面接官がガッツを感じられるのが良かったです。

「すぐ始める」「コツコツ続ける」という、企業に入っても使える、自分なりのノウハウを習得しているのも好印象でした。

短所例文④・おせっかい焼き

回答者:21卒、女性、鉄道企業内定 私の短所は「おせっかいを焼いてしまうこと」です。

他人の役に立ちたいという思いが強く、自分ができることがあれば、すぐ動いてしまいます。

しかし、それが時には煙たがられることもあるのだと学びました。

私は■■サークルでリーダーを務めていましたが、記録が伸び悩んでいるメンバーがいました。

その人専用のメニューを考えたり、頻繁に声がけをしたり、一緒にDVDを見て勉強会をしたりしました。

しかし、そのメンバーからしばらく休みたいと言われ、理由を聞くと私の行動がかえってプレッシャーになってしまっていたようでした。

私は、自分の行動を反省し、他人のリアクションに細心の注意を払うようになりました。

そして、何かしたいと思っても、求められていないときはぐっとこらえることにしました。

その後、休んでいたメンバーも復帰し、嬉しいことに彼から相談を受けるようになりました。

入社後も、善意を押しつけるようなことはせず、本当に必要なときにすぐ手を差し伸べられる人でありたいと思っています。

Uさん:短所のエピソード、解決方法、解決後の成果がとてもわかりやすく◎。

短所を象徴するエピソードが具体的であるほど、面接官としても「こういう場面で短所が出てしまうんだな」と把握できるので、採用しても安心感があります。

短所例文⑤・負けず嫌い

回答者:21卒、女性、不動産内定 私の短所は負けず嫌いなことです。

とくに、周りと比べて自分が劣っているとき、自分を過剰に追い込んでしまいます。

私は大学で■■サークルに入部しました。

周りは経験者ばかりで、初心者は私だけのなか、どうしても上手くなりたくて朝から晩まで■■を触っていました。

コンクールへの出場試験では、8人の経験者と出場権を競ったのですが、懸命に練習した結果、出場することができました。

しかし選抜メンバーは皆とてもレベルが高く、劣等感からほぼ寝ずに練習する日々を続けたところ、コンクール2日前に倒れ、入院することになりました。

その結果、メンバーには大きな迷惑をかけてしまい、心から反省しました。

この経験から、自分の限界を見定めて、いっきに背負い込むのではなく、コツコツと少しずつ努力することを覚えました。

具体的には、課題を書き出し、1日の時間を決めてタスクを決めることにしました。

これにより、体調を崩すことなく、少しずつ■■もうまく演奏できるようになりました。

貴社でも、目標を決めてコツコツおこなう仕事が多いと聞きました。

高い志を持ちながら、最大のパフォーマンスを発揮できるように努めてまいりたいと思っております。

Uさん:エピソードの解像度が高く、回答者の人柄が面接官にもよく伝わってきて好印象でした。

どうすれば短所を克服できるのかのノウハウも理にかなっていて良かったです。

短所例文⑥・我が強い

回答者:21卒、男性、IT企業内定 私の短所は「我が強いこと」です。

納得できないことをそのままにできず、疑問点などを相手にぶつけてきました。

特に、所属しているサッカーチームでは、コーチと言い合いになることがよくありました。

「空気を読まない」と批判されたこともありましたが、私なりにきちんと調べて提示した練習方法を取り入れてもらったところ、チームの勝率が■%上がりました。

他のチームメンバーも声を上げるようになり、以降はさまざまな意見を取り入れることができ、それが■での優勝につながったと思っています。

同時に私も、チームメンバーから相手を不快にさせない伝え方を学びました。

意見を発信することで、問題解決できるケースもたくさんあると思います。

企業のなかでも、さまざまな人の立場を踏まえ、「どう伝えたら相手に納得してもらえるか」を考え、自分の意見を伝えていきたいと思っています。

Uさん:自分の短所がどういう場面で活きたのかがわかりやすかったです。

短所をただ長所として扱うだけでなく、自分なりの改善点を付け足してフォローしているのも良かったです。

短所例文⑦・緊張しやすい

回答者:21卒、男性、TV局内定 私の短所は緊張しやすいことです。

御社が第一志望なので、とても緊張しており、いまもこのとおり手汗がすごいです!

これまでで一番の失敗は、■■部の大会にはじめて出場したとき、緊張から足が震え、途中で転んでしまいました。

その大会は残念な■位という成績しか残せませんでした。

「緊張しないことは無理だ」と思ったので、私は本番に近い状態のリハーサルを何度も繰り返し、またイメージトレーニングに励むようになりました。

その結果、翌年は■位、そして最後の年は■位に入賞できました。

この面接も、何十回もイメージトレーニングしてきました。

「緊張しやすい」からこそ、他人の何倍も準備する癖がついたのは良かったと思っています。

Uさん:回答者より、「圧迫面接気味だったので、あえて雰囲気を明るくしたかった」とコメントがありました。

失敗をどう捉えて解決しようとしたかの説明が丁寧なのも、面接官としては好感を持つと思います。

短所例文⑧・人見知り

回答者:21卒、女性、IT企業内定 私の短所は、人見知りなことです。

大学で■■サークルに入ったのですが、なかなか打ち解けられませんでした。

どうすればいいのか悩み、さまざまな本を読んだところ「人見知りだと自分から言ってしまえばいい」と学びました。

また、せめて愛想はよくしたいと思い、初対面の人とも笑顔を意識して話すようにしました。

すると、周りもだんだんと話しかけてきてくれる回数が増え、3年生のときにはサークルの副部長に推薦してもらえました。

いまも、初めての人に話しかけるときはドキドキしますが、そのぶん笑顔や和やかな雰囲気で話すことを心がけています。

貴社でも、仕事でたくさんの人と関わることになると思いますが、笑顔を心がけて「話しやすい人だな」と思ってもらえることを目指します。

Uさん:本気で悩みと向き合い、解決策を得た過程が面接官にもきちんと伝わってきて◎。

解決策も、回答者なりのオリジナリティがあって良かったです。

「人見知り」でも「話しやすい人だと思ってもらう」は両立するので、非常に良いアピール文だと思いました。

長所と短所の診断方法

――自分の長所・短所がどうしても決まらない場合、どう見つければいいでしょうか?

Uさん:長所・短所は、自己分析と他己分析をしっかり行うことで、面接官に良い印象を与えられるものが見つかります。

客観性のあるエピソードを、自分の言葉で話すことが、面接官にとってもっとも説得力があるからです。

具体的な自己分析・他己分析の方法としては、「失敗経験から探す」「周りに聞く」「似たような例文を探す」がおすすめです。

これまでの失敗から探す Uさん:成功体験より、失敗経験の過程のほうを鮮明に覚えているという人が多いのではないでしょうか。

とくに、短所はネガティブな経験に基づいている場合が多いです。

「失敗したときにどう行動したか」を考えてみることで、自分の行動傾向や価値観が浮き彫りになります。

あえて失敗したこと・後悔していることを分析することで、意外な長所・短所に気づくこともあるでしょう。

周りに相談する Uさん:家族や友人、先輩など身近な人に相談することで、自分では思ってもみなかった長所・短所を発見できることがあります。

長所・短所のみならず、どういう時に感じたかのも教えてもらいましょう。

ただし、教えてもらった内容をそのまま書くのではなく自己分析ときちんと照らし合わせ、自分の言葉で表現することが大切です。

似たような例文を参照する Uさん:自分の長所・短所に似ているものを、先輩たちの例文から参照するのも効果的。

志望業界・企業の面接ではどんなエピソードだと評価されやすいかもあわせてチェックしましょう。

エンカレッジでは、たくさんの先輩方のES全文や選考体験記を公開しています。

人気業界や、有名企業に受かるためのポイントが満載。

会員登録して、気になる例文をチェックしましょう。

短所は伝え方次第で印象に残る

一見アピールしづらい短所も、ノウハウを押さえることで魅力的な人柄を伝えることができることがわかったと思います。

短所だからと身構えず、面接では素直に話しましょう。

長所・短所をしっかり自己分析しておくことで、自己PRや志望動機などほかの項目も構成しやすくなります。

本記事で紹介したコツや例文を踏まえて、あなただけの長所・短所のエピソードを見つけてください!

【人事担当者監修】 ▽強み・弱みの例文集はこちら▽