「長所と短所、どう答えれば好印象を与えられる?」
「短所を正直に言ったら落とされそう…」
これは多くの就活生が抱える共通の悩みです。
実は、長所と短所は「表裏一体」の関係にあり、正しい伝え方を知っていれば面接官に好印象を与えることができます。逆に、この関係性を理解していないと「自己分析ができていない」と判断されるリスクがあります。
今回は、元日系大手人事で、en-courageの就活サポーターとして延べ3,000名以上の学生を支援してきた成田さんの経験やen-courage利用者へのインタビューを基に、長所・短所の正しい答え方と例文を詳しく解説します。
面接で長所・短所を聞かれたらどう答える?まず押さえたい基本
成田さんが人事として面接を担当していた頃、この2つの質問は採用判断において非常に重要視していました。まずは企業側の視点から、長所・短所の質問意図を理解しましょう。
企業が面接で長所・短所を聞く理由
実際に人事として面接をしていた際、長所・短所の質問では以下の4点を見ていました。
- 自分を客観視できているか:自分の強みと弱みを正確に把握し、改善に向けて努力できる人材かどうか
- 社風にマッチするか:会社の雰囲気や働き方と応募者の性格が合っているかどうか
- 人となりが良いか:仕事に対する価値観や姿勢、周囲との関わり方
- 入社後の活躍しそうか:長所を活かしてどのような貢献ができるか
これらを総合的に判断し、採用後のミスマッチを防ぐために質問しています。
企業の評価ポイント
人事経験から言えば、長所・短所の回答で評価しているのは以下のポイントです。
- 具体的なエピソードとの一貫性:抽象的な長所だけでなく、それを裏付ける経験があるか
- 自己認識の深さ:なぜその長所・短所があるのか、自分なりに分析できているか
- 入社後の再現性:その長所が自社の業務でも発揮できそうか
数字や第三者からの評価を交えて話せる応募者は、客観的な視点を持っていると判断できます。
長所と短所はセットで考えるべき
実際に採用で落としていたのは、長所と短所に一貫性がない学生でした。長所と短所は表裏一体の関係にあります。例えば「慎重」という長所は「心配性」という短所にもなりえます。面接では、この関係性を理解した上で回答することが重要です。
長所と短所がバラバラだと「自己分析ができていない」と判断されます。一つの特性を両面から捉えて説明できると、自己理解の深さをアピールできます。
長所は強み・自己PRとは違う
長所・強み・自己PRは似ているようで異なります。
- 長所:「どんな人柄か」を示すもの(例:協調性がある、真面目など)
- 強み:「仕事で発揮できる能力」を示すもの(例:課題解決力、コミュニケーション能力など)
- 自己PR:強みを活かして「企業のために何ができるか」を示すもの(例:課題解決力で売上を20%向上させました)
長所は性格や気質、強みは業務で活かせる能力、自己PRは強みとともに実績や貢献イメージを伝えるものと考えると整理しやすいでしょう。それぞれを聞かれた場合は、内容に矛盾が生じないよう注意してください。
▼エントリーシートでの自己PRの書き方については、以下の記事で詳しく解説しています。
エントリーシートの受かる自己PRの書き方強みの選び方と構成・書くポイントを元人事が解説
短所はポジティブに変換できるものを選び、改善する姿勢を示す
短所を伝える際は、必ず「改善に向けた取り組み」をセットで話すことが重要です。成田さんが人事だった頃、短所だけを言って終わる学生は評価を落としていました。例えば「心配性」という短所なら、「事前準備を徹底することで、不安を解消するようにしています」と改善策を添えます。
また、短所は長所に言い換えられるものを選ぶのがポイントです。「心配性」は「慎重」「計画的」とも表現できます。ネガティブで終わらない伝え方を心がけましょう。
長所の伝え方:構成・コツ・注意点・例文
en-courage利用者へのインタビューでは「長所の伝え方がわからない」という声は非常に多く聞かれます。ここでは、面接官に「この人と働きたい」と思わせる長所の伝え方を、構成・コツ・例文とともに解説します。
長所を伝える構成
長所を伝える際は、以下の5つの順序で構成しましょう。
- 結論(あなたの長所は何か?):「私の長所は○○です」と最初に明言します。面接官が話の全体像を把握しやすくなるため、必ず冒頭で結論を述べましょう。
- 価値観(その長所を大切にしている理由は?):なぜその長所を強みと考えるのか、背景となる価値観を伝えます。「〜を大切にしている」と一言添えることで、人柄が伝わりやすくなります。
- 具体例(長所が発揮された場面は?):実際のエピソードを交えて、長所を裏付けます。「いつ・どこで・何をしたか」を具体的に描写することで説得力が増します。
- 周囲への影響(自分の行動が周りにどんな影響を与えたか?):第三者からの評価や、チームへの貢献を説明します。「○○さんから〜と言われた」など客観的な評価を入れると信頼性が高まります。
- 仕事への活用(入社後、その長所をどう活かすか?):志望企業での活躍イメージを具体的に伝えます。「御社の○○において〜で貢献したい」と締めることで、採用後の姿を面接官にイメージさせられます。
長所を伝えるコツ
長所を効果的に伝えるためのコツを紹介します。
- 求める人物像にマッチさせる:企業研究で把握した社風や業務内容と、自分の長所がどうマッチするかを意識する
- アピールする長所は1つに絞る:複数を羅列すると印象がぼやけるため、最も自信のある長所を深掘りして伝える
- 定量的な成果を示して説得力を高める:「売上○%向上」「○人のチームをまとめた」など、数字を入れることで客観性が増す
- 具体的なエピソードで裏付ける:「協調性があります」だけでなく、それを証明する具体的な経験を添える
- 第三者からの評価を入れて客観性を担保する:教授や上司、チームメンバーからのフィードバックを含めると信頼性が上がる
- 入社後にどう活かすかまで言及する:「御社で〇〇に貢献したい」と締めることで、採用後のイメージを面接官に持たせる
- 話す時間は1〜2分を目安にまとめる:長すぎると要点がぼやけ、短すぎると印象に残らないため、適切な長さを意識する
これらを意識することで、印象に残る回答ができます。
長所を伝えるときの注意点
長所を伝える際に注意すべきポイントを紹介します。
- 自己PRの内容と矛盾しないようにする:長所と自己PRで違う人物像を見せると「一貫性がない」と判断され、信頼を失う
- 抽象的な表現だけで終わらない:「コミュニケーション力があります」だけでは説得力がないため、必ず具体的なエピソードを添える
- 自慢話にならないよう謙虚さを忘れない:成果を伝える際も「周囲の協力があった」など、事実ベースで控えめに伝える
- エピソードが長くなりすぎないようにする:背景説明に時間を使いすぎず、要点を絞って話すことで面接官の集中力を維持する
- 複数の長所を羅列しない:「協調性と行動力と責任感があります」と並べると、どれも浅く見えて印象に残らない
- 業務と関係のない長所は避ける:「料理が得意」「ゲームが上手い」など、仕事に活かせない長所は評価されにくい
- 嘘や過度な誇張は絶対にしない:深掘り質問でボロが出ると、信頼を一気に失って不採用になるリスクが高い
長所の例文
ここでは、長所別に「落ちる例文」と「受かる例文」を比較して紹介します。記事で解説したコツを押さえているかどうかで、印象が大きく変わることがわかります。
「責任感が強い」を長所とする際の例文
<落ちる例文>
私の長所は責任感が強いところです。「自分が引き受けた仕事は最後までやり遂げる」という価値観を大切にしています。大学のゼミでは、卒業論文の進捗管理を任されました。メンバーへの声かけを行い、全員が期限内に提出できました。御社でも責任感を持って働きたいと思います。
<受かる例文>
私の長所は責任感が強いところです。「自分が引き受けた仕事は必ず完遂する」という価値観を大切にしています。大学のゼミでは、卒業論文の進捗管理を任され、メンバー8人全員が期限内に提出できるよう、週次でのフォローアップを実施しました。結果、ゼミ内で初めて全員が期限厳守を達成し、教授からも「○○さんのおかげで助かった」と評価いただきました。御社の営業職でも、顧客との約束を必ず守り、信頼関係を構築していきたいと考えています。
<ポイント>
- 定量的な表現がある:「メンバー8人」「全員が期限厳守」など具体的な数字を入れている
- 第三者からの評価がある:教授からのフィードバックで客観性を担保している
- 仕事への接続がある:入社後どう活かすかまで言及している
▼責任感が強いを長所としてアピールする方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
【例文あり】責任感が強いを長所として伝えるには?ポイント・言い換え方を元人事が解説
「協調性」を長所とする際の例文
<落ちる例文>
私の長所は協調性があるところです。「チームの成果を最大化するには、全員の力を引き出すことが重要」という考えを持っています。飲食店のアルバイトでは、スタッフ間の連携を意識して働いていました。みんなで協力することで、お店の雰囲気も良くなりました。御社でもチームワークを大切にしたいです。
<受かる例文>
私の長所は協調性があるところです。「チームの成果を最大化するには、全員の力を引き出すことが重要」という考えを持っています。飲食店のアルバイトでは、繁忙期にスタッフ間の連携が悪く、お客様の待ち時間が長くなっていました。そこで私は、ホールとキッチンの情報共有の仕組みを提案し、オーダー状況を可視化するボードを導入しました。結果、平均待ち時間が15分から8分に短縮され、店長から「お客様満足度が上がった」と感謝されました。御社でも、部署間の橋渡し役として貢献したいと考えています。
<ポイント>
- 具体的な課題と解決策がある:何が問題で、どう行動したかが明確
- 定量的な成果がある:「15分から8分に短縮」という具体的な改善効果を示している
- 周囲への影響がある:店長からの評価を含めている
「真面目」を長所とする際の例文
<落ちる例文>
私の長所は真面目なところです。「決められた期限と品質を守ることが信頼の基盤」という価値観を大切にしています。大学のレポート課題では、締め切り前には必ず完成させるようにしていました。その結果、レポートでは良い評価をいただくことが多かったです。御社でも真面目に働きたいです。
<受かる例文>
私の長所は真面目なところです。「決められた期限と品質を守ることが信頼の基盤」という価値観を大切にしています。大学のレポート課題では、常に締め切りの3日前には完成させ、見直しの時間を確保していました。その結果、4年間で提出したレポート32本すべてでA評価以上を獲得し、教授からも「○○さんのレポートは安心して読める」と言われました。御社の事務職でも、正確さと期限厳守を徹底し、周囲から信頼される存在になりたいと考えています。
<ポイント>
- 具体的な行動習慣がある:「締め切りの3日前には完成」という再現性のある行動を示している
- 定量的な実績がある:「32本すべてでA評価以上」という客観的な成果がある
- 仕事との接続がある:職種に合わせた活かし方を説明している
▼真面目を長所としてアピールする方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
【例文あり】真面目を長所として伝えるには?ポイント・言い換え方を元人事が解説
「好奇心旺盛」を長所とする際の例文
<落ちる例文>
私の長所は好奇心旺盛なところです。「知らないことを放置せず、すぐに調べて理解する」という姿勢を大切にしています。インターンシップでマーケティング部門に配属された際、Webアナリティクスの知識が必要でした。積極的に学習し、業務に活かすことができました。御社でも積極的に学んでいきたいです。
<受かる例文>
私の長所は好奇心旺盛なところです。「知らないことを放置せず、すぐに調べて理解する」という姿勢を大切にしています。インターンシップでマーケティング部門に配属された際、Webアナリティクスの知識が必要でした。未経験でしたが、業務時間外に参考書で学習し、2週間でGoogle Analytics認定資格を取得しました。その結果、分析レポートの作成を任され、社員の方から「学生とは思えないクオリティ」と評価いただきました。御社でも新しい領域に果敢に挑戦し、早期に戦力となりたいと考えています。
<ポイント>
- 具体的な学習行動がある:資格取得という明確な成果を示している
- スピード感がある:「2週間で」という短期間での習得を伝えている
- 第三者からの評価がある:社員からのフィードバックで客観性を担保している
「負けず嫌い」を長所とする際の例文
<落ちる例文>
私の長所は負けず嫌いなところです。「現状に満足せず、常に上を目指す」という価値観を持っています。所属するテニスサークルでは、入部当初は初心者でしたが、練習を重ねて上達しました。試合でも良い成績を残せるようになりました。御社でも負けず嫌いを活かして頑張りたいです。
<受かる例文>
私の長所は負けず嫌いなところです。「現状に満足せず、常に上を目指す」という価値観を持っています。所属するテニスサークルでは、入部当初は初心者で、練習試合で全敗していました。悔しさをバネに、毎朝6時から1時間の自主練習を1年間続けた結果、3年生の学内大会でベスト4に入賞しました。この経験から、粘り強く努力を続ければ結果がついてくることを学びました。御社の営業職でも、目標達成に向けて諦めずに行動し続けたいと考えています。
<ポイント>
- ビフォーアフターがある:「全敗→ベスト4」という成長の軌跡が明確
- 継続的な努力がある:「毎朝6時から1時間を1年間」という具体的な行動を示している
- 学びの言語化がある:経験から得た教訓を述べている
▼負けず嫌いを長所としてアピールする方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
【例文あり】負けず嫌いを長所として伝えるには?ポイント・言い換え方を元人事が解説
短所の伝え方構成・コツ・注意点・例文
「短所を正直に言ったら落とされそう」と不安に思う人は多いです。しかし成田さんが人事だった頃、短所だけを言って終わる学生は評価を落としていましたが、改善への姿勢をセットで伝えられる学生はむしろ好印象でした。短所は伝え方次第で評価を上げられます。
短所を伝える構成
短所を伝える際は、以下の5つの順序で構成しましょう。
- 弱み(あなたの短所は何か?):「私の短所は○○です」と最初に明言します。長所と同様に、結論から伝えることで話の全体像が掴みやすくなります。
- 背景(その弱みはどんな場面で現れるか?):どのような状況で短所が出やすいかを説明します。「特に○○な場面で」と具体的に述べることで、自己分析の深さが伝わります。
- エピソード(弱みによってどんな困難を経験したか?):実際に短所が原因で困った経験を正直に伝えます。失敗談を隠さず話すことで、誠実な姿勢が評価されます。
- 行動(その弱みを克服するために何を実践しているか?):具体的な改善策や取り組みを説明します。「〜するようにしている」と現在進行形で伝えると、改善意欲が伝わります。
- 現在の状態と教訓(どの程度克服できているか?何を学んだか?):成長の過程と、そこから得た気づきを伝えます。「今では〜できるようになった」と変化を示すことで、成長力をアピールできます。
短所を伝えるコツ
短所を効果的に伝えるためのコツを紹介します。
- 致命的ではない弱みを選ぶ:業務に支障が出る短所(遅刻癖、約束を守れないなど)は採用リスクと判断されるため避けましょう。
- アピールする短所は1つに絞る:複数を羅列すると「この人は短所が多い」という印象になるため、最も伝えやすいものを1つ選んで深掘りしましょう。
- エピソードで裏付ける:「心配性です」だけでなく、それが現れた具体的な場面を描写することで説得力が増します。
- 改善アクションを具体的に伝える:短所に対してどう向き合っているかを示すことで、向上心や自己成長力をアピールできます。
- 長所に言い換えられるものを選ぶ:「心配性」→「慎重」のように、裏を返せば強みになる短所を選ぶと、ポジティブな印象で締められます。
- 話す時間は1〜2分を目安にまとめる:長すぎると要点がぼやけ、短すぎると印象に残らないため、適切な長さを意識しましょう。
短所は「成長の余地がある部分」として捉え、改善への意欲をアピールしましょう。
短所を伝えるときの注意点
短所を伝える際に注意すべきポイントを紹介します。
- 業務に支障が出る短所は避ける:「遅刻癖がある」「約束を守れない」などは採用リスクと判断される
- 改善姿勢なしに短所だけを伝えない:短所を言いっぱなしにすると向上心がないと思われる
- 長所との一貫性を保つ:長所と短所が矛盾していると自己分析が浅いと判断される
- ネガティブすぎる表現は避ける:「まったくダメです」ではなく「○○な傾向があります」と言い換える
短所の例文
ここでは、短所別に「落ちる例文」と「受かる例文」を比較して紹介します。改善への取り組みを伝えているかどうかで、印象が大きく変わることがわかります。
「心配性」を短所とする際の例文
<落ちる例文>
私の短所は心配性なところです。特に、初めて取り組むことに対して不安を感じやすい傾向があります。大学のプレゼン発表では、不安から資料を何度も作り直し、発表直前まで準備に追われていました。心配性なおかげで失敗は少ないと思いますが、もう少し効率よくできればと感じています。
<受かる例文>
私の短所は心配性なところです。特に、初めて取り組むことに対して過度に準備しすぎる傾向があります。大学のプレゼン発表では、不安から資料を何度も作り直し、発表直前まで準備に追われていました。しかし、この経験から「事前に確認ポイントをリスト化し、基準を満たしたら完成とする」というルールを設けました。今では、心配性を活かして抜け漏れのない準備をしながらも、過度な準備にならないよう時間管理ができるようになりました。
<ポイント>
- 具体的なエピソードがある:プレゼン準備という明確な場面を描写している
- 改善アクションがある:「確認ポイントのリスト化」という具体的な対策を示している
- 現在の状態がある:克服に向けた成長を示している
「優柔不断」を短所とする際の例文
<落ちる例文>
私の短所は優柔不断なところです。複数の選択肢があると、最善を求めて決断に時間がかかる傾向があります。ゼミの研究テーマ選びで、3つの候補から絞り込めず、1週間悩んだ経験があります。慎重に考えているとも言えるので、今後はもう少し早く決められるようにしたいと思います。
<受かる例文>
私の短所は優柔不断なところです。複数の選択肢があると、最善を求めて決断に時間がかかる傾向があります。ゼミの研究テーマ選びで、3つの候補から絞り込めず、1週間悩んだ経験があります。この経験から、「判断基準を先に決める」「期限を設けて決断する」という習慣を身につけました。現在は、重要度と緊急度のマトリクスを活用し、優先順位を明確にしてから判断するようにしています。慎重さは残しつつ、スピード感を持った意思決定ができるようになりました。
<ポイント>
- 背景の説明がある:「最善を求めて」という心理的な要因を述べている
- 具体的な改善策がある:マトリクス活用という再現性のある方法を示している
- 成長の証明がある:過去と現在の違いを明確に示している
「マイペース」を短所とする際の例文
<落ちる例文>
私の短所はマイペースなところです。自分のやり方にこだわりすぎて、周囲との足並みが揃わないことがありました。グループワークで、自分の担当部分を丁寧に仕上げることに集中するあまり、他のメンバーとの進捗共有が遅れてしまった経験があります。マイペースだからこそ丁寧に仕事ができると思いますが、気をつけていきたいです。
<受かる例文>
私の短所はマイペースなところです。自分のやり方にこだわりすぎて、周囲との足並みが揃わないことがありました。グループワークで、自分の担当部分を丁寧に仕上げることに集中するあまり、他のメンバーとの進捗共有が遅れ、全体のスケジュールに影響を与えてしまった経験があります。この反省から、「毎日チームに進捗を報告する」「困ったら早めに相談する」というルールを自分に課しました。今では、自分のペースを保ちながらも、チーム全体の進行を意識して動けるようになりました。
<ポイント>
- 具体的な失敗エピソードがある:グループワークでの反省を正直に述べている
- 改善のための行動がある:「毎日の進捗報告」という具体的な習慣を示している
- バランスの取れた結論がある:自分らしさを残しつつ改善している点を強調している
「緊張しやすい」を短所とする際の例文
<落ちる例文>
私の短所は緊張しやすいところです。特に、大勢の前でプレゼンテーションをする場面で顕著に現れます。大学2年生のゼミ発表で、緊張から用意した内容の半分も話せなかった経験があります。慣れれば大丈夫だと思うのですが、最初はいつも緊張してしまうので、今後は練習を増やしていきたいです。
<受かる例文>
私の短所は緊張しやすいところです。特に、大勢の前でプレゼンテーションをする場面で顕著に現れます。大学2年生のゼミ発表で、緊張から用意した内容の半分も話せなかった経験があります。この経験を機に、「本番前に10回以上声に出して練習する」「想定質問への回答を準備する」という対策を徹底しました。3年生の学会発表では、教授から「堂々としていて良かった」と評価いただけるまで改善できました。今後も準備を怠らず、緊張をコントロールしていきたいと思います。
<ポイント>
- ビフォーアフターがある:2年生→3年生での成長を具体的に示している
- 具体的な対策がある:「10回以上の練習」「想定質問の準備」という行動を示している
- 第三者からの評価がある:教授のフィードバックで客観性を担保している
「負けず嫌い」を短所とする際の例文
<落ちる例文>
私の短所は負けず嫌いが過ぎるところです。勝ち負けにこだわるあまり、チームの和を乱してしまうことがありました。サークルの大会で後輩のミスを厳しく指摘しすぎて、雰囲気を悪くしてしまった経験があります。負けず嫌いだからこそ成長できると思いますが、周囲への配慮も大切にしていきたいです。
<受かる例文>
私の短所は負けず嫌いが過ぎるところです。勝ち負けにこだわるあまり、チームの和を乱してしまうことがありました。サークルの大会で後輩のミスを厳しく指摘しすぎて、雰囲気を悪くしてしまった経験があります。この反省から、「結果だけでなくプロセスも評価する」「まず相手の話を聞いてからフィードバックする」という姿勢を心がけるようになりました。今では、競争心を自分の成長に向け、周囲とは切磋琢磨しながらも良好な関係を築けるようになりました。
<ポイント>
- 具体的な失敗エピソードがある:後輩への厳しい指摘という反省を述べている
- 改善姿勢がある:フィードバックの仕方を変えるという具体的な行動変容を示している
- ポジティブな転換がある:競争心を自己成長に向けるという建設的な結論で締めている
面接で話すときの注意点
長所・短所の内容が良くても、伝え方を間違えると評価を落としてしまいます。成田さんが面接官をしていたとき、内容は悪くないのに「もったいない」と感じた学生には共通点がありました。ここでは、面接本番で気をつけるべきポイントを解説します。
結論は最初に伝える
結論を最後に持ってくる学生は、話が長くなりがちで評価しづらかったです。「私の長所は○○です」と最初に結論を述べることで、面接官は話の全体像を把握しやすくなります。結論→エピソード→どう活かすかの順番を守りましょう。話は全体で1〜2分にまとめるのが理想です。
長所と自己PRの内容にズレがないようにする
長所と自己PRの両方を聞かれた場合、内容に一貫性を持たせることが重要です。例えば、長所で「協調性がある」と言いながら、自己PRで「個人で成果を出した経験」ばかり話すと、矛盾が生じます。事前に長所・自己PR・志望動機の整合性を確認しておきましょう。
「短所はありません」は避ける
「短所はありません」と答える学生は、「自己認識ができていない」「傲慢に見える」という評価になっていました。完璧な人間はいませんし、企業もそれを期待していません。短所を正直に認め、改善に向けて努力している姿勢を見せることが大切です。短所は弱点ではなく、成長の機会としてアピールしましょう。
業務に支障が出る短所・仕事に関係ない短所は避ける
短所として避けるべき内容があります。以下のような短所は採用リスクと判断されるか、質問の意図を理解していないと思われます。仕事に関連し、かつ致命的ではない短所を選びましょう。
-
業務に支障が出る短所
- 遅刻癖がある
- 約束を守れない
- 嘘をつくことがある
-
仕事に関係ない短所
- 朝が弱い
- 料理が苦手
- 運動が苦手
長所・短所が思いつかないときは
「長所が思いつかない」と悩む就活生は非常に多いですが、成田さんは「選ぶことに時間をかけすぎないでほしい」と繰り返し伝えています。早くプロに相談したり、やることを絞ったりすることで、効率的に長所・短所を決めましょう。
- 【最重要】就活のプロに相談する:キャリアアドバイザーは多くの就活生を支援してきた経験から、あなたの話を聞くだけで客観的に長所を見つけられます。自分では「普通」と思っていた行動が長所だったケースも多く、効果的なアピール方法までアドバイスしてもらえます。
- 過去・現在・未来の3軸で自己分析する:まず過去の経験(部活・アルバイト・学業など)を洗い出し、次に強み・弱みを具体的な言葉で言語化し、最後に将来のビジョンと結びつけて考えます。この3ステップで面接で伝えるべき長所が明確になります。
- 仮で長所を選び、自分に合う言い換え方を考える:「真面目」「負けず嫌い」「責任感」などの汎用的な長所から1つ選び、自分のエピソードに合う具体的な表現に言い換えます。例えば「真面目」→「目標達成に向けて計画的に行動する力」のように言い換えれば、オリジナルな長所になります。
- 短所を長所に変換する:短所は長所の裏返しです。例えば「心配性→慎重にリスクを考えられる」「優柔不断→様々な選択肢を検討できる柔軟性」など。自分の短所を3つほど書き出してポジティブに言い換え、過去のエピソードと結びつけましょう。
▼長所が思いつかない原因と見つけ方の詳細は、以下の記事をご覧ください。
【やるべきことは4つだけ】長所が思いつかない時の対処法見つけ方を元人事が解説
よくある質問
就活のサポーターとしてよく聞かれる質問や、en-courage利用者へのインタビューで出てきた疑問への回答をご紹介します。
Q. 長所と短所、どちらを先に言えばいい?
長所を先に伝えるのがおすすめです。ポジティブな内容から話し始めることで良い印象を残しやすく、「この長所があるからこそ、この短所がある」という文脈も作りやすくなります。ただし面接官から「短所から」と指定された場合は、その指示に従いましょう。伝え方に不安があれば、就活エージェントに模擬面接をお願いすると実践的なアドバイスがもらえます。
Q. 長所・短所はそれぞれいくつ用意すればいい?
メインで話すものをそれぞれ1つ決めておき、深掘りに備えてサブを1〜2つストックしておくと安心です。複数を羅列するより、1つを深く説明する方が印象に残ります。エピソードや改善策まで準備できているか不安なら、就活エージェントに添削してもらうと安心です。
Q. 長所がたくさんある場合、どれを選べばいい?
志望企業の求める人物像との相性、具体的なエピソードがあるか、自己PRや志望動機との一貫性の3つを基準に選びましょう。迷った場合は、一番自信を持って話せる長所を選ぶのがおすすめです。企業ごとにどの長所を選ぶべきか悩んだら、就活エージェントに相談して客観的な意見をもらうと良いでしょう。
監修:成田 駿
元日系大手人事/就活サポーター
日系大手事業会社で最年少部長に就任し、新卒採用に5年以上従事。戦略設計からイベント企画、選考フロー、研修まで新卒採用の入口から出口までを幅広く担当し、延べ3,000名以上の学生と接点を持つ。人事業務以外でも累計2,000名以上の就活生を個別に支援し、大手・外資・メガベンチャーなど多様な企業への内定実績を誇る。
協力:NPO法人en-courage
全国約120の大学に支部を展開し、就活生を対象としたキャリア教育支援を行うNPO法人。独自にイベントやメディアを多数運営し、年間2,500件以上のセミナーを開催。企業と学生の間に年間約80万回の接点を創出するなど、国内最大級の規模で活動している。すべての就活生が本質的なキャリアを通じて人生を最大化できるよう、個別支援やコミュニティづくりを通じたサポートを目指している。