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【エピソード・文字数別】受かるガクチカ例文24選!落ちるガクチカとの違いを元日系大手人事が解説

ガクチカの「受かる例文」を探していませんか?この記事では、アルバイトやサークルといったエピソード別、200字・400字・600字といった文字数別、さらにはアピールポイント別の「受かるガクチカ例文24選」を元日系大手人事の添削ポイント付きでご紹介。さらに、構成や書き方、注意点などもお伝えします。

ガクチカ作成の「お手本」となる例文をお探しですか?今回は、3,000人以上の学生を見てきた元日系大手人事・成田さんが厳選した「受かるガクチカの例文24選」を、落ちるガクチカとの違いとともにご紹介します。

アルバイト・サークルといった「エピソード別」、200字・400字・600字の「文字数別」、リーダーシップ・課題解決力といった「アピールポイント別」に例文を用意しているので、自分の経験や選考を受ける企業の求める人物像に合わせて活用いただけます。

ガクチカは「経験の内容」よりも「そこから何を学び、どう成長したか」を伝えることが大切です。そのためには、自分では気づけない強みや視点を客観的に捉える必要があります。「一人で悩まず、第三者の視点を取り入れること」が内定への近道です。

ガクチカとは?

「ガクチカ」とは「学生時代に力を入れたこと」の略称です。エントリーシート(ES)や面接で頻繁に問われる定番の質問の一つです。企業がこの質問をする意図は、学生が何かに打ち込んだ経験を通じて、「物事への取り組み方や価値観」を探ることにあります。それにより、「自社とどれだけマッチするか」を見極めています。

企業は、成果の大小そのものよりも、その成果に至るまでの「プロセス」を重視しています。学生がどのような目的意識を持って主体的に行動したのか。困難に直面した際にどう考え、どのように乗り越えたのか。こうした具体的なプロセスを知ることで、入社後も同様に活躍できる可能性(ポテンシャル)を判断しようとしているのです。

ガクチカの書き方・構成

en-courage利用者インタビューでは、「たくさんの例文を見たけれど、自分の経験をどう当てはめれば良いか分からない」という声も聞かれます。元人事の成田さんは、「それは例文の『構成要素』と『評価ポイント』を理解していないからです」と語ります。

ここでは、成田さんが解説する「受かるガクチカ」の構成を学び、例文を効果的に参考にするための基盤を作りましょう。

受かるガクチカの構成

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受かるガクチカは多くの場合、以下の6つの要素で構成されています。この流れを意識することで、伝えたい内容が論理的に整理されます。

  1. 結論:まず「学生時代に最も力を入れたことは何か」を端的に述べます。
  2. 動機・目標:「なぜそれに取り組もうと思ったのか」という動機や、「どのような目標を掲げたのか」を具体的に示します。
  3. 課題・困難:目標達成の障害となった「どのような課題や困難があったか」を描写します。
  4. 行動・工夫:ガクチカの核となる部分です。課題を乗り越えるために「自分がどう考え、どう行動したのか」を具体的に伝えます。
  5. 結果・成果:行動の結果、「状況がどう変わり、どんな成果が出たのか」を客観的に示します。(可能であれば数字などで示します)
  6. 学び・仕事への活用:その経験全体を通じて「何を学び、身につけたのか」、そしてそれを「入社後にどう活かせるか」を述べ、締めくくります。

受かるガクチカの書き方

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受かるガクチカを書くためには、基本となる4つのポイントと、さらに印象を深めるための3つの応用ポイントがあります。

【基本のポイント】

  • 求める人物像にマッチさせる:ただ経験を語るのではなく、企業が求める人物像に合わせてアピールする要素を選びます。例えば、リーダーシップを重視する企業ならチームでの役割に焦点を当てるなど、企業の価値観と自身の経験の親和性を示します。
  • 結論ファーストで書く:冒頭で「学生時代に最も力を入れたことは◯◯です」と端的に示し、その後に具体的なエピソードを続けます。これにより、読み手の理解を助け、印象に残りやすくなります。
  • 定量的に書く:成果やプロセスを具体的に伝えるため、数字や固有名詞を用います。「売上〇%増」「参加者〇人」など定量的な情報を含めることで、説得力と実行力が伝わります。
  • 専門用語を避ける:研究内容などを書く場合でも、その分野に詳しくない採用担当者にも理解できるよう、平易な言葉で説明します。

【応用のポイント】

  • 活動の背景・動機に熱意を込める:「なぜそれをやったのか」という動機を具体的に描くことで、行動の背景にある価値観やその人らしさが伝わり、記憶に残るストーリーになります。
  • 自分にとって高い目標への挑戦を示す:成果の大小よりも、「自分にとってどれだけ高い理想を掲げ、真剣に挑んだか」が重要です。取り組み前と目標値のギャップを示すことで、挑戦度の高さが伝わります。
  • 取り組み前後の変化を明確にする:成果そのものよりも、「取り組みによって何が変わったか(ビフォー・アフター)」を具体的に描くことで、再現性のある実行力として評価されます。

▼ガクチカの書き方や構成の詳細は、以下の記事で紹介しています。
ガクチカとは?「受かる書き方」を元日系大手人事が例文付きで徹底解説

受かるガクチカと落ちるガクチカの違い

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ガクチカの評価は、いくつかのポイントで明確に分かれます。

受かるガクチカの特徴

  • 主体性が見える:困難な状況でも、人任せにせず自ら考えて行動したプロセスが描かれている。
  • 課題と行動が具体的:どのような困難に対し、どのような工夫(行動)で乗り越えたかが明確である。
  • 企業の求める人物像にマッチしている:エピソードで発揮された強みが、その企業で活かせる能力と結びついている。

落ちるガクチカの特徴

  • 事実の羅列で終わっている:行動や成果だけが書かれており、その背景にある動機や本人の思考が伝わらない。
  • 受け身の姿勢が目立つ:「指示されたからやった」「参加しただけ」など、主体性が見えない。
  • 成果が曖昧:具体的な成果や、取り組みによる変化(Before/After)が不明瞭で、努力の価値が伝わりにくい。

【エピソード別】受かるガクチカの例文とポイント

ここでは成田さんが就活サポーターとして実際に添削したガクチカをもとに、アルバイト、サークル、学業など、定番のエピソード別に「受かる例文」と「落ちる例文」を多数紹介します。

また、それぞれの例文が「なぜ評価されるのか・されないのか」を元人事の視点で具体的に解説します。あなたの経験に合った「受かるガクチカの例文」をぜひお探しください。

アルバイト

(落ちる例文1:水泳指導)

学生時代は水泳指導のアルバイトに力を入れました。担当した子供たちの中には水が怖い子もおり、なかなか上達しないことが課題でした。私は、子供たちが水泳を嫌いにならないよう、まずは水に慣れることを重視しました。個別に声をかけ、水遊びなどを取り入れながら指導することで、徐々に子供たちも水への恐怖心がなくなり、最終的には全員が泳げるようになりました。この経験から、相手の立場に立って考えることの重要性を学びました。

(受かる例文1:水泳指導)

学生時代、水泳指導のアルバイトで子供たちの「水への恐怖心」の克服に力を入れました。当初、私のクラスの生徒5名は水に顔をつけることすらできず、指導マニュアル通りの進め方では上達が見込めませんでした。課題は「水=怖い」という先入観だと特定し、個々の性格に合わせた指導法に変更。例えば、慎重な子には水遊びを通じて徐々に慣れさせ、負けず嫌いな子には小さな目標(顔つけ3秒など)を設定し、達成感を重視しました。結果、3ヶ月後には全員が5メートル泳げるようになり、保護者からも感謝の言葉をいただきました。この経験から、相手の特性を見抜き、個別に最適なアプローチを考える課題解決力を学びました。

(落ちる例文2:店舗運営改善)

私は飲食店のアルバイトで、店舗運営の改善に取り組みました。私の店舗では外国人のお客様が多く来店されましたが、対応できるスタッフが少なく、注文ミスやクレームが発生していました。そこで私は、英語の接客マニュアルを作成し、スタッフに共有しました。また、簡単な指差しメニューも導入しました。その結果、外国人のお客様への対応がスムーズになり、クレームも減りました。この経験から、課題を見つけて解決する力を学びました。

(受かる例文2:店舗運営改善)

飲食店アルバイトで、外国人客対応の課題解決に注力しました。外国人客の比率が3割を超える中、語学対応可能なスタッフが不足し、注文ミスが多発していました。課題は「スタッフの語学力不足」と「メニューの分かりにくさ」の2点にあると考えました。そこで、まず翻訳アプリを活用した「5フレーズ接客シート」を作成し、全スタッフが最低限の案内をできるように周知しました。さらに、写真と番号を併記した指差し注文メニューを店長に提案し導入しました。結果、導入後1ヶ月で注文ミスを80%削減し、外国人客のリピート率も向上しました。この経験から、現状を分析し、現実的な解決策を実行して周囲を巻き込むことの重要性を学びました。

<ポイント>

  • 行動の“具体性”を高める:落ちる例文は「頑張った」「工夫した」など抽象的表現が多い傾向。受かる例文では、「誰に」「何を」「どうした」を具体的に描き、行動のイメージを明確にする。
  • 構成の流れを意識する:多くの落ちる例文は「やったこと」だけで終わっている。受かる例文は、課題を特定し→原因を分析し→具体策を実行し→成果を出すという一連のストーリーで論理的に展開している。
  • 成果よりも“成長と学び”で締める:「クレームが減った」「全員泳げた」だけでは自己PRにならない。受かる例文では、そこからどんな力を得たのか(分析力・調整力・実行力など)を言語化し、企業での活かし方につなげている。

サークル・部活動

(落ちる例文1:国際交流サークル)

国際交流サークルの幹部として、メンバー間の交流活性化に努めました。当サークルは国籍が多様なため、言語の壁があり、イベント参加率が低いことが問題でした。そこで私は、企画内容を改善し、誰でも楽しめるような交流会を増やしました。その結果、以前よりはサークルの雰囲気が良くなり、イベントにも人が集まるようになりました。この経験から、多様な人々の意見を聞くことの大切さを学びました。

(受かる例文1:国際交流サークル)

国際交流サークルの幹部として、「留学生と日本人学生の交流分断」という課題解決に尽力しました。当サークルは多様な国籍の学生が在籍していましたが、言語の壁から特定のグループで固まりがちで、イベント参加率も低迷。課題の原因は「互いの文化を知る機会の不足」と考え、2つの施策を実行しました。まず、全メンバーへのアンケートでニーズが「言語学習」と「文化体験」であると特定。次にそのニーズに基づき、従来の飲み会中心の企画を廃止し、「多言語交流カフェ」と「出身国の文化紹介イベント」を企画・運営しました。結果、イベント参加率は前年比で30%向上し、多様な学生が交流する活気ある場を作れました。この経験から、課題の本質を特定し、ニーズに基づいた場作りを行うことの重要性を学びました。

(落ちる例文2:OB会幹事)

私は所属していた部活動のOB会幹事を務めました。主な役割は、OB会総会の企画・運営です。毎年参加者が減少しており、現役学生との交流も少ないことが課題でした。私は幹事として、OBの方々への連絡を密にし、参加を呼びかけました。その結果、当日は無事に総会を終えることができ、OBの方々からも感謝されました。この経験から、計画性と実行力を学びました。

(受かる例文2:OB会幹事)

部活動のOB会幹事として、総会の参加率向上と現役学生との交流活性化に取り組みました。OB会の参加者は年々減少し、現役学生との関係も希薄化している点が課題でした。私はこの伝統ある会の「縦の繋がり」を再構築したいと考え、2つの施策を実行。まず、従来の往復ハガキでの連絡に加え、SNS(LINE)での連絡網を世代別に構築し、出欠管理を効率化。次に現役学生の活動報告やOBによるキャリア相談ブースを企画し、総会の魅力を向上させました。結果、OBの参加者数は過去5年で最多の80名(前年比150%)を達成。この経験から、前例にとらわれず課題を分析し、相手のニーズを捉えた企画を実行する力を養いました。

<ポイント>

  • 「活動内容」ではなく「課題」と「工夫」を描く:落ちる例文は「何をしたか」で終わりがち。受かる例文は、「なぜその活動を改善しようと思ったのか」「課題をどう捉えたのか」を中心に据えている。行動の背景(目的意識)を明確に。
  • “企画・工夫のプロセス”を具体的に示す:「頑張った」「改善した」では弱い。受かる例文は、アンケート・SNS導入・イベント形式変更など、行動の具体性と再現性がある。数字や施策名で説得力を高める。
  • 結果は“変化”と“学び”の両面で締める:成果を数字で示すだけでなく、「雰囲気が変わった」「関係性が深まった」など、人や組織の変化も描く。さらにそこから得た学びや成長まで言及すると完成度が上がる。

学業・ゼミ・研究

(落ちる例文1:学業と課外活動)

私が学生時代に力を入れたことは、学業とゼミ活動の両立です。特に簿記2級の取得に力を入れました。毎日コツコツと勉強を続け、試験に合格できました。また、経済学のゼミにも所属し、プレゼンテーション大会に向けて準備を頑張りました。参考文献を多く読み、仲間と協力して資料を作成しました。結果として、大会では良い評価を得られました。これらの経験から、継続的に努力することとチームワークの重要性を学びました。

(受かる例文1:学業と課外活動)

私は簿記2級の取得とゼミのプレゼン大会に注力しました。当初、両立は困難でしたが、「会計知識と論理的思考力を身につける」という目標のため、学習計画を徹底。簿記は毎日1時間の通学時間を暗記に充て、週末に演習問題を解くことを習慣化し、3ヶ月で合格しました。ゼミでは「地域経済の活性化」をテーマに発表。私はリーダーとして、メンバーの意見が対立した際、双方の共通点を見出し「観光客誘致と地元産品PRの両立」という新たな提案にまとめ上げました。結果、大会では最優秀賞を受賞。この経験から、目標達成に向けた計画実行力と、対立意見を調整する力を学びました。

(落ちる例文2:ゼミ・研究)

私は国際法のゼミで、発表準備に力を入れました。ゼミの仲間とチームを組み、割り当てられたテーマについて調べました。私たちは発表を成功させることを目標に、分担して文献を読み、レジュメを作成しました。時には意見が合わないこともありましたが、話し合いを通じて解決しました。発表当日は、練習の成果もあり、スムーズに発表を終えることができました。この経験から協調性を学びました。

(受かる例文2:ゼミ・研究)

国際法ゼミでの共同研究発表に注力しました。私達のチームは「国際紛争における法の役割」という難解なテーマを担当。当初、メンバー間でテーマの解釈が異なり、議論が停滞しました。課題は「論点の曖昧さ」にあると考え、私はまず過去の判例分析を徹底することを提案。各自が分析した判例を持ち寄り、議論を重ねることで「武力行使の法的根拠」という具体的な論点に絞り込みました。私は議論の進行役として、対立意見が出た際も必ず共通の目的に立ち返るよう促しました。結果、論理の一貫した発表が高く評価され、教授から「最も深い分析だった」との講評を得ました。この経験から、困難な課題でも本質を見極め、チームの合意形成を主導する力を得ました。

<ポイント>

  • 「学んだ内容」より“取り組み姿勢”を描く:落ちる例文は「何を学んだか」中心になりがち。受かる例文では、「なぜそのテーマに取り組んだのか」「どう工夫したのか」を丁寧に描き、主体性と探究心を示している。
  • 論理的な課題解決プロセスを見せる:学業系のガクチカでは、課題発見→分析→議論・検証→結論の流れを意識。調査方法(文献・データ・議論)を具体的に書くと、思考力の深さが伝わる。
  • チーム研究なら“リーダーシップ×協調性”を両立して描く:「調整役」「意見をまとめた」「進行を担当した」など、他者と協働しながら成果を導いた点を強調。結果や評価だけでなく、合意形成までのプロセスを描くと評価が高い。

▼学業・ゼミ・研究の例文をもっと見たい方は、以下の記事もご覧ください。
【例文付き】学生時代頑張ったことで『学業経験』を魅力的に伝えるコツ

インターンシップ

(落ちる例文1:営業インターン)

学生時代、IT企業のインターンシップで営業活動に力を入れました。私は新規顧客の開拓を担当し、毎日テレアポを行いました。最初はなかなかアポイントが取れませんでしたが、諦めずに努力を続けました。先輩のアドバイスも聞きながら、トークスクリプトを改善するなど工夫しました。その結果、徐々に成果が出るようになり、目標としていた契約件数を達成できました。この経験から、目標達成意欲を学びました。

(受かる例文1:営業インターン)

IT企業の営業インターンで、新規顧客開拓の目標達成に注力しました。当初、1日100件のテレアポを行ってもアポイント獲得率は1%未満と低迷。課題は「サービスの一方的な説明」にあると分析しました。そこで、トークスクリプトを全面的に見直し、冒頭で相手の業界の課題を提示し、それに対する解決策としてサービスを提案する流れに変更。さらに、過去の失注データを分析し、受注確度の高い中小製造業に絞ってアプローチしました。結果、アポ獲得率は5%に改善し、3ヶ月でチームトップの10件の契約を獲得。目標だった8件を上回る成果を出しました。この経験から、データに基づき課題を分析し、戦略的に行動する力を養いました。

(落ちる例文2:営業インターン)

私は営業インターンシップに熱中しました。そこでは、チームで営業目標を追っており、私は主に新規開拓を担当していました。しかし、なかなか成果が出ず、困難を感じていました。チームの雰囲気も悪くなりがちでしたが、私は諦めずに毎日電話をかけ続けました。その結果、最終的にはチーム目標の達成に貢献できました。この経験から、困難な状況でもやり抜くことの重要性を学びました。

(受かる例文2:営業インターン)

営業インターンで、チームの目標達成に貢献した経験に最も熱中しました。当初、チーム全体の新規契約数が目標の50%と低迷し、雰囲気も沈んでいました。私は、成果が出ない原因が「個々の営業手法がバラバラで、成功事例が共有されていない点」にあると考えました。そこで、自らリーダーに申し出て、毎朝15分の「ナレッジ共有ミーティング」を提案・実行。前日の成功事例や失敗事例、効果的だったトークを全員で共有し、チームのトークスクリプトを日々改善しました。結果、チーム全体の契約数は1ヶ月で目標比120%を達成。私自身も個人の目標を達成しました。この経験から、困難な状況でも主体的に課題を見つけ、周囲を巻き込んで解決に導く力を学びました。

<ポイント>

  • 課題分析の解像度を上げる:「成果が出なかった」「難しかった」だけでは抽象的。受かる例文では、「一方的な説明だった」「営業手法がバラバラだった」など、成果が出ない原因を具体的に特定している。
  • 行動は“工夫と戦略性”で語る:「努力した」では弱い。トークスクリプトの改善・データ分析・ミーティング提案など、課題に対して“どう考え、どう動いたか”を示すことで、社会人基礎力が伝わる。
  • 成果は“数字+学び”で締める:「達成した」ではなく、「アポ獲得率1%→5%」「目標比120%」など定量的成果を明示。その上で「分析力」「主体性」など、企業で再現できる力として言語化する。

留学

(落ちる例文1:留学)

私は海外留学で、多文化環境でのコミュニケーションに力を入れました。留学当初は英語がうまく話せず、現地の学生とのグループワークで苦労しました。発言ができず、悔しい思いもしました。そこで、毎日予習・復習を徹底し、積極的に授業で発言するように心がけました。その結果、徐々に英語力も向上し、最終的には友人たちと深い議論ができるようになりました。この経験から、主体的に行動する大切さを学びました。

(受かる例文1:留学)

カナダ留学中、多文化チームでのプロジェクトで直面した困難を乗り越えた経験です。当初、私の英語力不足と文化的な議論の進め方の違いから、チームの議論に全く貢献できず、悔しい思いをしました。課題は「語学力」と「議論への積極性」の双方にあると痛感しました。そこでまずは毎日3時間の予習に加え、教授にアポイントを取り論点を事前に確認。次に議論ではまず「傾聴」に徹し、全員の意見を整理・要約する役割を自ら買って出ました。徐々に信頼を得て、後半は自分の意見も積極的に提案。最終的にプロジェクトはクラス最高評価を獲得しました。この経験から、困難な状況でも自分の役割を見出し、主体的に行動することで道を切り開く力を得ました。

(落ちる例文2:海外でのアルバイト)

私は海外でのアルバイト経験に力を入れました。現地のカフェで働きましたが、言語や文化の違いから、お客様やスタッフとのコミュニケーションに苦労しました。特に、注文の取り間違いや、指示の誤解などが多かったです。私は、ミスを減らすために、積極的にコミュニケーションを取り、わからないことはすぐに確認するようにしました。その結果、徐々に仕事にも慣れ、信頼されるようになりました。この経験から、異文化理解の重要性を学びました。

(受かる例文2:海外でのアルバイト)

ベトナム・ホーチミンのカフェでのアルバイトで、多言語環境下での課題解決に注力しました。同店は現地客、観光客、駐在員が混在し、スタッフもベトナム語と英語が中心でした。当初、私は言語の壁と文化的な接客スタイルの違いから注文ミスを連発。課題は「曖昧なコミュニケーション」にあると考えました。そこで主要メニューを指差しで注文できる「多言語シート」の作成を提案・実行。スタッフ間では、複雑な指示は必ずテキスト(翻訳アプリ使用)で再確認するルールを徹底しました。結果、私の担当シフトでの注文ミスは2ヶ月で90%削減され、店長からも「日本人初のMVPだ」と評価されました。この経験から、異文化環境でも主体的に課題を見つけ、仕組みで解決する力を学びました。

<ポイント>

  • 困難を“状況+原因”で具体的に描く:「英語が苦手だった」「文化が違った」だけでは弱い。受かる例文のように、「議論に参加できなかった」「注文ミスを連発した」など行動レベルでの困難を示すとリアリティが出る。
  • 解決までのプロセスを“段階的”に描く:「頑張った」「努力した」では伝わらない。分析→工夫→実行の流れを明確にし、行動の戦略性を示す。「傾聴役を担う」「多言語シートを導入」などのように、課題に対してどう設計的に動いたかを書く。
  • 成果と学びを“具体と抽象”でセットに:数字・評価などの具体的成果(例:クラス最高評価、注文ミス90%削減)と、「自分が得た力」などの抽象的学びを組み合わせることで、再現性のある成長として伝わる。

ボランティア

(落ちる例文1:ボランティア)

私は地域の学習支援ボランティアで、リーダーを務めました。子供たちの学習意欲が低いことが課題でしたが、私は傾聴力を活かし、子供たちの話を聞くことを心がけました。また、大学生のボランティアメンバーが辞めてしまう問題もありましたが、リーダーとしてミーティングを開き、意見交換をしました。その結果、子供たちも勉強するようになり、メンバーの離脱も減りました。この経験から、リーダーシップと傾聴力を学びました。

(受かる例文1:ボランティア)

地域の学習支援ボランティアで、リーダーとして「子供の学習意欲」と「学生ボランティアの継続率」のW課題解決に取り組みました。私は両課題の根源が「コミュニケーション不足」にあると仮説を立てました。まず子供たちには1対1の面談を行い、勉強の悩みだけでなく興味関心を聞き出し、それを教材に取り入れる「ゲーミフィケーション学習」を企画しました。次に、ボランティア間では、従来の一斉連絡を廃止し、少人数のチーム制を導入。チーム毎に定期ミーティングを設け、指導の悩みや成功体験を共有する場を作りました。結果、子供たちの正答率は平均20%向上し、ボランティアの継続率も前年の50%から90%に改善しました。この経験から、課題の本質を特定し、関係者を巻き込みながら仕組みで解決する力を学びました。

(落ちる例文2:海外ボランティア)

私はフィリピンでの教育ボランティア活動に打ち込みました。現地では、衛生環境が悪く、子供たちが頻繁に体調を崩していました。私は、この状況を改善したいと思い、手洗いうがいを教える活動をしました。しかし、なかなか習慣化してもらえず、困難を感じました。それでも粘り強く呼びかけを続けることで、少しずつですが手洗いをする子供が増えました。この経験から、文化の違う相手に何かを伝える難しさと、継続することの大切さを学びました。

(受かる例文2:海外ボランティア)

フィリピンの農村でのボランティア活動で、衛生環境の改善に注力しました。現地では手洗い習慣がなく、子供たちの多くが感染症に罹患していました。当初、私は「手洗いの重要性」をポスターや口頭で伝えましたが、水が貴重な地域では響きませんでした。課題は「知識の不足」ではなく「行動の動機付け」にあると分析。そこで、現地の子供たちが大好きな歌とダンスに着目し、手洗いの手順を組み込んだオリジナルの「手洗いソング」を作成・実演しました。楽しみながら覚えられるこの方法は子供たちに受け入れられ、1ヶ月後には手洗い習慣が定着。感染症の罹患率も前月比で30%減少しました。この経験から、相手の文化や価値観を尊重した上で課題解決を図る「適応的課題解決力」を学びました。

<ポイント>

  • 「善意」ではなく“課題解決”として語る:落ちる例文は「頑張った」「支援した」で終わりがち。受かる例文は、ボランティア活動を一つの社会的課題として捉え、原因分析と施策実行に落とし込んでいる。
  • 行動は“工夫と仕組み化”で差をつける:「呼びかけた」「努力した」では弱い。「ゲーミフィケーション学習」「多言語シート作成」など、持続可能な仕組みを構築した点が評価される。
  • 成果は“変化の可視化+学び”で締める:「信頼された」「意識が変わった」よりも、「正答率20%向上」「罹患率30%減少」などの定量的変化と、「本質を見極め、文化に合わせて行動した」などの定性的学びをセットで伝える。

資格取得

(落ちる例文1:TOEIC)

私は学生時代、TOEICの勉強に力を入れました。英語力を高めたいと思い、高得点を目指して学習を始めました。毎日単語を覚えたり、リスニングの練習をしたりと、コツコツ努力を続けました。その結果、最終的には目標としていた点数を取ることができました。この経験から、継続的に努力することの大切さを学びました。入社後も、この継続力を活かして業務に取り組みたいと思います。

(受かる例文1:TOEIC)

TOEICの点数向上に注力し、1年間でスコアを450点から850点に伸ばしました。目標は「海外インターンシップへの参加基準800点突破」でした。当初は点数が伸び悩んだため、原因を「インプット偏重の学習」と分析しました。そこで、単語学習に加え、毎日1時間のオンライン英会話で「アウトプット」の機会を強制的に創出。通学時間には海外ドラマを英語字幕で視聴し、「生きた英語」に触れる量を増やしました。結果、目標を上回る850点を取得し、無事にインターンにも参加。この経験から、課題を分析し、目標達成のために「量」と「質」の両面からアプローチを改善し続ける力を学びました。

(落ちる例文2:簿記)

私は学生時代に簿記2級の取得に力を入れました。経済学部に所属しており、知識を形にしたかったためです。独学で勉強を始めましたが、最初は専門用語が多く、理解するのが大変でした。しかし、諦めずに参考書を読み込み、過去問を繰り返し解くことで、徐々に理解が深まりました。その結果、試験にも無事合格することができました。この経験から、目標に向かって努力する力を身につけました。

(受かる例文2:簿記)

大学2年時に簿記2級の取得に挑戦しました。経済学の知識を実践的なスキルに繋げたいと考えたためです。当初、独学で挑戦しましたが、工業簿記の複雑さに挫折し、一度不合格となりました。課題は「インプットのみで演習量が不足していること」だと分析しました。そこでまず、SNSで同じ資格を目指す仲間を見つけ、週に一度オンライン勉強会を開催し、互いに疑問点を解消。さらに、毎日必ず過去問を1分野解き、間違えた箇所は専門書で徹底的に復習する、という2点を徹底しました。結果、半年後の試験で合格。この経験から、一度失敗しても原因を分析し、他者も巻き込みながら粘り強くやり抜く力を学びました。

<ポイント>

  • 動機と目標を明確にする:「知識を深めたかった」「英語力を高めたかった」だけでは弱い。受かる例文のように、「海外インターン参加基準」「実践的スキルへの応用」といった明確な目的を示すことで、主体性が伝わる。
  • 困難を“原因分析”まで掘り下げる:「点数が伸び悩んだ」「難しかった」ではなく、「インプット偏重」「演習不足」など具体的な原因分析を書くことで、課題解決型の姿勢が見える。
  • 行動は“改善策+継続性”で描く:「コツコツ努力」よりも、「オンライン英会話導入」「仲間との勉強会開催」など、課題分析に基づいた工夫と継続の仕組み化を描く。数字(点数・合格回数)で成果を明確に示すとさらに効果的。

趣味・特技

(落ちる例文1:趣味:ゲーム開発)

私は趣味のプログラミングで、オリジナルのFPSゲーム開発に力を入れました。完成度の高いゲームを作ることを目標に、大学の講義で学んだ知識を活かして開発を進めました。開発途中で多くのバグが発生し、解決に時間がかかりましたが、諦めずに取り組みました。友人にも協力してもらい、デバッグ作業を進めました。その結果、無事にゲームを完成させることができ、学園祭で発表したところ、多くの人に遊んでもらえました。この経験から、目標達成意欲を学びました。

(受かる例文1:趣味:ゲーム開発)

趣味のプログラミングを活かし、「学園祭で100人が熱中するFPSゲーム」の開発に注力しました。当初、個人開発ゆえにバグが多発し、企画した機能の半分も実装できない状況でした。課題は「技術力不足」と「作業リソース不足」にあると分析しました。そこでまず、SNSでゲーム開発コミュニティに参加し、週に一度オンラインで上級者から技術指導を受け、スキルを向上。さらに、開発の進捗をSNSで発信し、同じ大学の友人3名に「デバッガー兼企画アドバイザー」として協力を依頼しました。結果、主要機能を全て実装し、学園祭では2日間で延べ150人がプレイ。アンケートでも高い評価を得ました。この経験から、目標達成のために他者を巻き込み、粘り強く課題を解決する力を学びました。

(落ちる例文2:特技:動画編集)

私はYouTubeでの動画投稿活動に力を入れました。特技の動画編集を活かし、自分のチャンネルを開設し、登録者数を増やすことを目標にしました。動画を投稿してもなかなか再生されず、困難を感じましたが、試行錯誤を繰り返しました。例えば、人気の動画を参考にしたり、サムネイルを工夫したりしました。その結果、少しずつですが登録者数も増えていき、目標を達成できました。この経験から、継続することの大切さを学びました。

(受かる例文2:特技:動画編集)

YouTube活動で、チャンネル登録者数1000人達成に注力しました。当初、得意な動画編集スキルを活かした映像作品を投稿しましたが、再生数は伸び悩みました。課題は「視聴者ニーズの無視」にあると分析。そこで、自身の「強み(編集技術)」と「市場の需要(Vlogや解説動画)」が交差する領域を探りました。競合チャンネルを100本以上分析し、「映画風Vlog」という新ジャンルを開拓。さらに、視聴者維持率データを分析し、動画の冒頭15秒で結論を提示する構成に変更しました。結果、半年で登録者数は1500人を突破。この経験から、他者視点でニーズを分析し、柔軟に戦略を修正していくことの重要性を学びました。

<ポイント>

  • “楽しんだ”ではなく“課題解決”として描く:落ちる例文は「頑張った」「工夫した」で止まるが、受かる例文は「技術力不足」「視聴者ニーズの無視」など具体的な課題を特定し、改善行動を取っている。趣味でも「PDCAサイクル」を意識することが重要。
  • 成果は“数字と反応”で具体化する:「完成した」「増えた」では曖昧。「延べ150人がプレイ」「登録者数1500人突破」など、定量的な成果や周囲の反応を示すと、客観的評価が伝わる。
  • 創意工夫や他者との協働を強調する:一人で完結する話よりも、「友人を巻き込んだ」「コミュニティで助言を得た」など、周囲を活かして価値を高めた点を入れると、社会人としての再現性が高まる。

【文字数別】受かるガクチカの例文とポイント

en-courage利用者インタビューでは、「200字と600字で、どう書き分ければいいか分からない」という悩みが非常に多く聞かれます。ここでは、成田さん監修のもと、400文字の例文を基準に、「どう削れば良いか」「どう膨らませれば良いか」といった実践的なテクニックを解説します。

400字のポイントと例文

400字はガクチカで最も一般的な文字数です。応募者の人間性や価値観を把握しやすく、かつ読み手の負担になりにくいボリュームのため、多くの企業が指定する傾向にあります。

「なぜそれをしようと思ったのか」「なぜそのように行動したのか」といった「なぜ?」の部分を記述することで、内容に深みを持たせることがポイントです。

(例文:400文字)

私が学生時代に力を入れたのは、ITベンチャーでの長期インターンシップにおける「社内コミュニケーション活性化プロジェクト」です。「部署間の連携不足による業務効率低下」という課題に対し、1年間取り組みました。課題分析の結果、「利用ツールの分散」と「他部署への心理的な壁」が原因と特定。統合ツール導入を考えましたが、コスト制約と「現状維持で良い」という反対意見が障壁でした。この状況に対し、①導入効果の試算(20%工数削減見込み)を提示、②反対派社員と対話して懸念を解消、という2施策を実行。粘り強い説明で承認を得て、説明会実施とサポートデスク設置で定着を促進しました。結果、導入3ヶ月後には社員の約8割が「情報共有がスムーズになった」と回答し、特定業務で平均20%の工数削減を達成。この経験から、課題分析力、合意形成力、計画推進力を培いました。貴社でも主体的に課題解決に取り組み、チームに貢献したいです。

<400文字に合わせるポイント>

  • 「なぜ?」を加えて主体性を示す:200字では省かれがちな「なぜその課題に取り組もうと思ったのか」「なぜその行動を選んだのか」を明確に入れる。行動の理由があることで、思考力と人間性が伝わる。
  • ストーリーの流れを維持しつつ要点を整理する:起承転結(課題→原因→行動→成果)の構成を守り、各段階を1〜2文でまとめる。冗長な説明を避け、1文1情報の意識でコンパクトに。
  • 成果と学びのバランスを取る:数字などの定量的成果に加え、そこから得た成長(分析力・合意形成力など)も1文で伝える。結果だけでなく「どんな力を得たか」を入れると説得力が増す。

200字のポイントと例文

200字のガクチカでは、企業は面接で詳細を尋ねることを前提とし、まずはガクチカの大枠を把握することを目的としています。そのため、限られた文字数で内容を端的に伝えることが重要です。短い文章で要点をまとめる力も見られています。

(例文:200文字)

ITベンチャーの長期インターンで、部署間の連携強化による業務効率改善に1年間取り組みました。「利用ツールの分散」と「他部署への心理的な壁」が原因と特定し、新しい統合ツール導入を先導。コストや現状維持を望む声に対し、導入効果の試算提示や対話を重ねて合意形成に成功しました。結果、特定業務で20%の工数削減を達成しました。この経験で培った「分析と対話で合意形成を図る推進力」を貴社で活かしたいです。

<200文字に削るポイント>

  • 詳細説明より「要点と結果」に絞る:背景や分析過程などの説明部分は省き、「原因」「施策」「成果」を一文ずつで端的に表現。数字や固有名詞など、説得力のある要素のみ残す。
  • 複数の内容は並列表現で統合する:「施策①」「施策②」などを箇条書きにせず、「〜や〜を行い」と接続語で1文にまとめる。流れを保ちながら自然に圧縮できる。
  • 複数要素は思い切って1つに絞る:伝えたい成果や強みが複数ある場合、最もインパクトのある一点に集中。中途半端に多く残すより、一貫したメッセージの方が印象に残る。

600字のポイントと例文

600字でガクチカを指定された場合、企業は応募者の人間性や価値観が自社とマッチするかどうかをより深く見極めようとしています。そのため、具体的なエピソードの描写に加えて、その経験を通して何を学び、どのように成長したのかを詳細に記述することがポイントです。

また、読み手に負担なく内容を伝えるために、【】などの記号で重要なキーワードを強調したり、「1つ目は〜」のように順序立てて説明したりする工夫も有効です。

(例文:600文字)

私が学生時代に最も力を入れたのは、ITベンチャー企業での長期インターンシップにおける「社内コミュニケーション活性化プロジェクト」です。大学2年の秋から約1年間参加し、「部署間の連携不足による業務効率低下」という課題解決に尽力しました。
【課題認識と目標設定】
インターン開始当初、部署間の情報共有不足による手戻りを目の当たりにし、組織の生産性向上のため「ツール導入による情報共有の円滑化」を目標に設定しました。
【現状分析と困難】
全社員へのアンケートと各部署リーダーへのヒアリングで「利用ツールの分散」と「他部署への心理的な壁」が原因と判明。しかし統合ツール導入には、コスト制約と「現状維持で良い」という反対意見が障壁となりました。
【解決への取り組み】
打開のため、①導入効果の定量的試算(業務時間20%削減見込み)、②反対派社員との個別面談で懸念解消、③段階的導入計画の策定、の3施策を実行。特に説得では、現状の非効率を具体的に示し、丁寧なサポート体制を約束することで理解を得ました。
【成果と学び】
導入3ヶ月後の効果測定では、約8割の社員が「情報共有がスムーズになった」と回答し、特定業務で平均20%の工数削減を達成。この経験から課題の本質を見極める分析力、多様な意見を調整する合意形成力、計画を完遂する推進力を培いました。貴社でもこれらを活かし、組織課題の解決に貢献したいと考えています。

<600文字に膨らませるポイント>

  • プロセスの“背景と意図”を具体化する:400字では省いた「なぜその課題に取り組もうと思ったのか」「どんな気づきがあったのか」を入れることで、行動の必然性と主体性が伝わる。
  • 行動内容を“段階的・構造的”に展開する:一連の取り組みを「①課題分析」「②施策実行」「③成果」などの流れで見せる。見出しや番号を使うと読みやすく、文字数を増やしても整理された印象になる。
  • 成果+学びを“定量と定性”の両面で描く:400字では数字中心だった成果に、「人や組織への影響」「自分の成長の気づき」を加える。

【アピールポイント別】受かるガクチカの例文とポイント

企業によっては
「あなたが他者と協業して何かを達成した経験について具体的に記述してください。」
「これまでに取り組まれた中で最も難しかった問題解決の経緯について教えてください。」
「これまでにリーダーシップを発揮した経験を教えてください。」
など、特定の強みに焦点を当てたガクチカを直接問われることがあります。また、そうした指定がない場合でも、企業の求める人物像や自己分析で見えてきた自身の強みに合わせて、ガクチカでアピールしたいポイントを明確にすることが重要です。

元人事の成田さんは「『協調性』をアピールするなら、『対立をどう乗り越えたか』を書くべき」と指摘します。ここでは「チームワーク・協調性」「課題解決力」「リーダーシップ」など、代表的な強みを効果的にアピールするためのガクチカの例文と、そのポイントを「落ちる例文」と「受かる例文」を比較しながら解説します。

チームワーク・協調性

(落ちる例文)

飲食店のアルバイトでは、ホールとキッチンの連携が取れておらず、料理の提供遅れが課題でした。私は、お互いの状況を理解するため、スタッフ間のコミュニケーションを増やすことを提案しました。また、忙しい時は積極的に他のメンバーのサポートに入るように心がけました。その結果、チーム全体の雰囲気が良くなり、提供遅れも減少しました。この経験から、チームワークの重要性を学びました。

(受かる例文)

学生時代に力を入れたのは、飲食店アルバイトで対立する意見を調整し、チームの協調性を生み出したことです。提供遅延の課題に対し「ホール(接客)」と「キッチン(調理)」の連携不足が原因だと考えました。ホール側は「調理が遅い」、キッチン側は「注文の順番が悪い」と互いに不満を持っていました。私はまず両者の意見を個別に傾聴。その上で合同ミーティングを提案し、互いの業務の困難さを共有する場を設けました。さらに、混雑時の「注文を一時ストップするルール」と「優先メニューの共有」を仕組み化しました。結果、双方の不満が解消され連携が向上、提供時間は平均5分短縮されました。この経験から、チームの課題解決には、対話による相互理解と仕組み化が重要だと学びました。

<ポイント>

  • 「衝突」や「意見の違い」を具体的に描く:単なる「仲良く協力した」では印象が弱くなります。チーム内で意見が対立した・連携が取れなかったなど、衝突の場面をあえて描くことで、協調性の“リアルさ”が伝わります。
  • 対話や調整のプロセスを示す:「自分がどのように他者の意見を聞き、どのように歩み寄ったのか」を具体的に記す。傾聴・共感・仕組みづくりなど、協調を生む行動を描くことが重要です。
  • チーム全体の成果で締める:「自分が頑張った」ではなく、「チームとしてどう変わったか」「関係性や成果がどう改善されたか」で締めると、協調性が生み出す影響力が伝わります。

▼チームワークについて学びを深めたい方は、以下の記事もご覧ください。
ネットプロテクションズ小川氏が語る、チームで物事を成し遂げるために必要なこと。

課題解決力

(落ちる例文)

私は学生時代、学園祭のイベント企画に力を入れました。担当した企画の集客が伸び悩んでいたことが課題でした。私は、この課題を解決するために、SNSでの広報活動を強化しました。具体的には、毎日投稿を続け、フォロワーを増やす努力をしました。また、当日の企画内容も、より多くの人が楽しめるように見直しました。その結果、当日は目標としていた集客数を達成することができ、企画を成功させることができました。

(受かる例文)

学園祭のイベント企画で、集客の課題解決に注力しました。当初、私のチームの企画は認知度が低く、予約が目標の20%と低迷。課題は「ターゲット層(1年生の新入生)への告知不足」と「企画の魅力が伝わっていないこと」の2点と分析しました。そこで、①従来のポスター掲示に加え、1年生の履修授業データを分析し、彼らが集まる講義棟前でのビラ配りを集中的に実施。②SNSでは、単なる告知ではなく、企画の「準備風景」や「特典(景品)」を動画で発信し、期待感を醸成しました。結果、予約は目標の110%を達成し、当日は満席となりました。この経験から、課題を多角的に分析し、データに基づいて的確な打ち手を実行する課題解決力を学びました。

<ポイント>

  • 「課題の特定プロセス」を具体的に描く:「○○が課題だった」だけでなく、どう気づき・どう分析して特定したのかを書く。データ分析・ヒアリング・観察など、根拠ある判断を示すと説得力が増す。
  • 解決策は“工夫のポイント”を明確に:「頑張った」ではなく、「何を工夫したのか」「どのように改善したのか」を具体的に。たとえば「ターゲット層を明確化」「SNS発信の内容を変えた」など、思考の軸を示す。
  • 成果は数値+学びで締める:結果を数字で表すと同時に、「なぜ成功したのか」「何を学んだのか」を一文でまとめる。“再現性のある力”としての課題解決力を印象づけられる。

▼課題解決力について学びを深めたい方は、以下の記事もご覧ください。
「課題設定力」がイノベーションを起こす【山口周】

成長意欲・学びへの意欲

(落ちる例文)

私は学生時代、老舗ホテルでのアルバイトに力を入れました。そこでは高い接客スキルが求められ、最初は失敗ばかりでした。特に、お客様への言葉遣いや所作が難しく、先輩からよく注意されていました。私は成長したいと思い、注意されたことをメモに取り、見返しました。また、先輩の動きをよく見て真似るようにしました。その結果、徐々に失敗も減り、お客様からもお褒めの言葉をいただけるようになりました。この経験から、継続して学ぶことの重要性を知りました。

(受かる例文)

学生時代は、老舗ホテルでのアルバイトを通じ、苦手なことから逃げずに学ぶ姿勢を貫きました。当初、私は厳格なマナーや言葉遣いが苦手で、お客様アンケートで「所作が雑だ」と指摘を受けるなど、失敗が続きました。しかし、「ここで逃げたら何も成長できない」と奮起。まず、先輩から受けた指摘を全てノートに記録し、独自の「失敗・改善マニュアル」を作成しました。さらに、勤務外の時間に先輩に頼んでロールプレイングを実施してもらい、客観的なフィードバックを徹底的に求めました。結果、半年後にはお客様から名指しでお褒めの言葉を頂くまで成長。この経験から、自身の弱点を直視し、周囲の助けを借りながらも継続的に自己研鑽する意欲が私の強みだと実感しました。

<ポイント>

  • 弱点や失敗を具体的に描く:「最初からできた」話では成長が伝わりません。あえて苦手・失敗・指摘などのエピソードを入れることで、成長前後のギャップが際立ちます。
  • 成長への“自発的な行動”を示す:指摘を受けて終わりではなく、「どう学び、どう工夫したのか」を具体的に書く。ノート化・練習・相談など、自ら工夫して改善した行動が重要です。
  • 成果よりも“変化のプロセス”を重視する:数字の成果よりも、「考え方・姿勢・習慣がどう変わったか」を丁寧に描く。結果よりも成長のプロセスそのものがアピールポイントになります。

▼「成長」について学びを深めたい方は、以下の記事もご覧ください。
大手IT企業人事責任者とベンチャーCHROが語る “成長”とはなにか

リーダーシップ・主体性

(落ちる例文)

私は飲食店のアルバイトリーダーとして、顧客満足度の向上に取り組みました。私の店舗では、スタッフのモチベーションが低く、お客様からのクレームが多いことが課題でした。私はリーダーとして、スタッフと話し合い、問題点を洗い出しました。そして、接客マニュアルを見直したり、清掃を徹底したりするよう指示しました。その結果、少しずつクレームが減り、スタッフの意識も変わっていきました。この経験から、リーダーシップを発揮することの難しさと重要性を学びました。

(受かる例文)

学生時代は、飲食店でアルバイトリーダーとして、「スタッフの意識改革」と「顧客満足度向上」に主体的に取り組みました。当時、店舗はスタッフの士気が低く、クレームが月平均15件と多発していました。課題は「目標意識の欠如」と「業務の属人化」にあると分析。そこで、私はまず「クレームゼロ」という明確な目標を掲げ、スタッフ全員と共有。次に、新人でも即戦力化できるよう、ベテランの動きを動画マニュアル化し、OJTを仕組み化しました。さらに、週に一度「改善ミーティング」を主導し、スタッフから出た小さな改善案(例:テーブル配置の変更)を即時実行しました。結果、半年でクレームゼロを達成し、スタッフが主体的に改善提案する組織へと変革できました。この経験から、ビジョンを掲げて周囲を巻き込み、主体的に行動するリーダーシップを学びました。

<ポイント>

  • 「課題発見とビジョン提示」をセットで描く:単に指示を出しただけではなく、自ら課題を見つけ、明確な目標やビジョンを掲げた点を強調する。リーダーとしての“方向性を示す力”が伝わる。
  • 周囲を“巻き込むプロセス”を具体的に:主体性は「自分で動くこと」、リーダーシップは「他人を動かすこと」。メンバーの意見を引き出す、仕組みを作る、協働を促すなど、チームを動かす工夫を描く。
  • 成果を“チームの変化”で示す:個人の頑張りよりも、チームや組織がどう変化したかを中心に。モチベーション向上・主体性の醸成・クレーム減少など、組織的成果を数字とともに示すと効果的。

▼リーダーシップについて学びを深めたい方は、以下の記事もご覧ください。
ロレアルCEOが語る学生へのメッセージ 「情熱を持てるキャリア」と「リーダーシップ」の重要性

粘り強さ・やり抜く力

(落ちる例文)

私は学生時代、未経験から始めたダンスサークルの活動に力を入れました。入部当初は全く踊れず、周りとの差に落ち込むことも多かったです。しかし、私は諦めたくなかったので、毎日練習を続けました。朝早く起きて基礎練習をしたり、夜遅くまで自主練習をしたりしました。その結果、徐々に上達し、最終的にはレギュラーメンバーとして舞台に立つことができました。この経験から、粘り強く努力することの大切さを学びました。

(受かる例文)

学生時代は「一度決めたことはやり抜く」という粘り強さで、未経験だったダンスサークルの活動に注力しました。当初は全く踊れず、同期との実力差に挫折しそうになりました。課題は「基礎体力不足」と「練習の質の低さ」だと分析。そこで、①練習の「量」を担保するため、毎朝1時間のランニングと基礎練習を2年間欠かさず実行。②練習の「質」を高めるため、自分の踊りを動画で撮影し、先輩の動きとコマ送りで比較。改善点をノートにまとめ、次の練習で克服することを徹底しました。結果、未経験者で唯一レギュラーメンバーに選出され、引退公演ではセンターを務め上げました。この経験から、困難な目標に対しても、課題を分析し、地道な努力を継続してやり抜く力を学びました。

<ポイント>

  • 「挫折や壁」を具体的に描く:最初から努力できた話では説得力が弱い。途中で直面した明確な壁(実力差・失敗・成果が出ない期間など)を描くことで、粘り強さが際立つ。
  • “継続の工夫”を具体的に示す:「努力した」「頑張った」では抽象的。練習方法・改善の仕組み・記録の工夫など、続けるために自分で設計した工夫を描くと行動力が伝わる。
  • 成果よりも“やり抜く過程”を重視する:最後に結果を入れるのは良いが、注目すべきは「どう諦めずに行動を続けたか」。その過程と成長の描写が、真の「やり抜く力」の証明になる。

ガクチカを作成・提出する際の注意点

素晴らしいガクチカの例文を参考にしても、誤字脱字などがあれば台無しです。元人事の成田さんは、「誤字一つで即不合格とはならないが、マイナスイメージは確実に残る」と断言します。

ここでは、成田さんが人事時代に「もったいない」と感じた点を踏まえ、内容面・形式面で押さえるべき注意点を解説します。例文を参考にしつつ、これらの点にも注意しましょう。

ESとして抑えるべき注意点

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ガクチカのみならず、エントリーシート(ES)を作成・提出する際に押さえておくべき基本的なルールを確認しましょう。

  • 企業の求める人物像を理解する:企業理念や採用サイトを確認し、企業がどのような人材を求めているかを理解しましょう。その人物像と自身の経験の共通点を見つけてアピールすることが重要です。
  • 話し言葉(口語)を使わない:ESはビジネス文書です。「〜(ら)抜き言葉」(例:食べれる→食べられる)や、「すごい」「めっちゃ」などのカジュアルな口語表現は避け、丁寧な書き言葉を使いましょう。
  • 誤字・脱字を徹底的にチェックする:誤字・脱字は「確認を怠る人」「仕事が雑な人」というマイナスイメージを与えかねません。提出前には必ず声に出して読み返すなど、複数回のチェックを徹底してください。
  • 期限を守り、早めに提出する:提出期限を守るのは社会人として当然のマナーです。可能であれば、期限ギリギリではなく余裕を持って提出することで、志望度の高さが伝わる場合もあります。

▼エントリーシートの注意点は、以下の記事にて詳しく解説しています。
落ちないエントリーシートの書き方企業が見ているポイントと対策まとめ

ガクチカとして抑えるべき注意点

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ガクチカの「テーマ」を選ぶ際にも、避けるべき内容や注意点があります。

  • 守秘義務に抵触しない:インターンシップやアルバイト先で知り得た社外秘のデータ(例:具体的な売上額、顧客情報、未公開情報)をそのまま書くと、情報管理の意識を疑われます。数字は「約〇%」のようにぼかすか、具体的な社名を伏せるなどの配慮が必要です。
  • 高校生以前のエピソードは使わない:企業が知りたいのは、基本的に「大学(直近)での成長」です。高校時代のエピソードが中心だと、「大学では何もしてこなかった」と受け取られる可能性があります。
  • 他者との関わりがない個人的な活動は避ける:企業は「チームの中でどう動けるか」も見ています。「一人でゲームをクリアした」といった他者との関わりが全くない趣味は、強みをアピールしにくい場合があります。ただし、同じ趣味でも「チームで開発した」「大会を運営した」など、他者と関わるプロセスがあれば問題ありません。
  • 具体的な行動を伴うものにする:「自分探しをした」「将来について深く考えた」といった内面的な思索だけでは、ガクチカとしては不十分です。採用担当者が知りたいのは、考えた結果として「何を実行し、どんな変化を得たのか」という具体的な行動です。

▼ガクチカとして押さえるべき注意点は、以下の記事にて詳しく解説しています。
ガクチカとは?「受かる書き方」を元日系大手人事が例文付きで徹底解説

ガクチカがない?テーマの見つけ方

「サークルにも入っていないし、特別な経験もない…」紹介されている例文を見て、そう感じた方もいるかもしれません。実際、成田さんがen-courage利用者から「ガクチカに書けるような特別な経験がありません」という声はよく耳にするとのことです。

しかし、成田さんは「それは『ガクチカ=派手な成果』という誤解があるから」だと言います。ここでは、「派手な経験がなくても大丈夫」なガクチカのテーマの見つけ方を解説します。

「共通の名詞」より「共通の動詞」がある例文を参考にする

「ガクチカがない」と悩む人は、例文を探す際、「アルバイト」「サークル」「留学」といった「共通の名詞(テーマ)」で探しがちです。しかし、重要なのは「何を(名詞)」ではなく「どうしたか(動詞)」です。なぜなら、企業はあなたの行動特性(=動詞)にこそ再現性がある(=入社後も活躍できる)と考えるからです。

例えば、自分は「アルバイト」経験しかないと悩んでいても、他の人の「サークル」の例文の中に、「目標達成のために計画を立て、実行した」「対立する意見を調整し、周囲を巻き込んだ」「課題を分析し、新たな施策を試した」といった「共通の動詞(行動)」が見つかることがあります。

自分がアピールしたい「動詞(行動特性)」に焦点を当てて例文を探すべきです。そうすることで、一見すると自分とは異なるテーマの経験からでも、自分の経験に応用できるヒントが必ず見つかります。

「派手な成果」より「良い過程」に目を向けてみる

「全国大会優勝」や「売上を2倍にした」のような派手な成果がないと評価されない、と思い込む必要は全くありません。企業が注目しているのは成果の大小ではなく、「その過程であなたが何を考え、どう工夫し、どのように行動したか」です。

たとえ結果が振るわなかったり、失敗したりした経験でも、そこから何を学び、どう次へ活かそうとしたかを語れれば、それは立派なガクチカになります。「なぜ頑張ろうと思ったのか」「どう工夫して乗り越えようとしたのか」というプロセス自体に、あなたの価値観や強みが表れます。

▼経験の掘り起こし方については、以下の記事で詳しく紹介しています。
学生時代頑張ったことは普通で良い。選考突破のコツ

「熱中できたこと」より「やり遂げられたこと」に目を向けてみる

ガクチカの題材は、必ずしも自分が熱中できたことである必要はないです。最初は義務的に取り組んでいたことや、気が進まなかった活動でも、そこに自分なりの工夫や責任感をもって「やり遂げた」経験があれば、それは立派なガクチカになります。

社会に出れば、すべての仕事が「やりたいこと」とは限りません。そのような環境でも前向きに努力し、自分で意義を見出せる人は高く評価されます。「興味はなかったが責任をもってやり遂げた」経験が、あなたの「仕事に向き合う誠実な姿勢」を示す強力なアピールになるはずです。

よくある質問

就活のサポーターとしてよく聞かれる質問や、en-courage利用者へのインタビューで出てきた疑問への回答をご紹介します。

例文を参考にすると、他の人とかぶってしまいませんか?

テーマがかぶることはよくありますが、心配ありません。企業が見ているのは、経験そのものよりも、あなたの考え方や行動です。同じアルバイト経験でも、課題への取り組み方や工夫は人それぞれです。

例文は構成の参考にし、あなた自身の具体的な行動と考えを盛り込みましょう。自分らしいアピール方法に迷ったら、就活エージェントに相談するのも一つの手です。

例文の型や構成は、そのまま真似してもいいですか?

基本的な「型」(結論→動機→課題→行動→結果→学び)は、論理的にわかりやすく情報を伝える上で有効なので、徹底的に真似するべきです。

ただし、中身のエピソードはあなた自身の経験に基づいて書く必要があります。自分の経験をどう整理すれば良いか分からない場合は、就活エージェントに相談してみると良いでしょう。

例文のような「売上〇%増」といった定量的な成果がないのですが…

数字での成果がなくても問題ありません。企業が重視するのは、成果の大きさよりも、課題に対してどう考え、どう行動したかというプロセスと学びです。

具体的な行動プロセスを示すことで、あなたの主体性や課題解決力をアピールできます。自分の経験からアピールポイントを見つけるのが難しいと感じたら、就活エージェントに相談し、客観的なアドバイスをもらうのも有効です。

面接でガクチカについて聞かれたら、どう答えればいいですか?

ESに書いた内容と話の軸は必ず合わせましょう。ただし、文章を丸暗記するのではなく、まずは要点を1分程度で簡潔に話すことを意識してください。

面接では、ESで書ききれなかった具体的な思考プロセス(なぜそう考えたか等)や行動の詳細を、深掘り質問で聞かれることが多いです。面接での効果的な伝え方や深掘り対策に不安があれば、就活エージェントに相談して練習するのもおすすめです。


成田 駿

元日系大手人事/就活サポーター

日系大手事業会社で最年少部長に就任し、新卒採用に5年以上従事。戦略設計からイベント企画、選考フロー、研修まで新卒採用の入口から出口までを幅広く担当し、延べ3,000名以上の学生と接点を持つ。人事業務以外でも累計2,000名以上の就活生を個別に支援し、大手・外資・メガベンチャーなど多様な企業への内定実績を誇る。

協力:NPO法人en-courage

en-courage(エンカレッジ)は、就活生のキャリア形成を支援する日本最大級のNPO法人です。全国約120大学に支部を展開し、約2,000名のメンターが在籍しています。メンターは就活を終えたばかりの一つ上の先輩で、週次の面談を通じて担当する就活生のキャリア支援を行っています。 常に最新かつリアルな就活情報を収集できるため、学生の視点に立った信頼性の高いキャリア情報や実践的な就職活動ノウハウを発信できます。