はじめにーー集団面接の基本的マナーをおさえよう!
集団面接とは複数の学生がグループになって同時に面接を受ける面接のことで、企業の一次面接で行われることが多いです。
面接官1-3人に学生1人の個人面接に比べ、一人当たりに割り当てられた時間は短く、質問の数も少なくなります。
それは企業が多くの学生と顔を合わせて面接するなかで、あまりにも常識のない人や、志望度の低い人を振り落とし、適性がある人や志望度の高い人を個人面接でじっくり判断するためです。 つまり、集団面接でもきちんと評価は行われるものの、足切りの意味合いが強くなるのです。
足切りをするために、ネガティブチェックをすることがメインになるため、採用担当者は他の面接以上に就活生のマナーをチェックしています。
他の就活生と比べやすい状況のため、マナーが悪いと悪目立ちしていまいます。 事前にマナーをおさえることで、本番はリラックスして面接に臨むことができます。
ここではまず身だしなみや言葉遣い、立ち振る舞いのマナーを見ていきます。 それは入室して面接官が最初に見るポイント、いわば第一印象だからです。 ここでマイナスイメージを持たれては、その後どんなに良いことを言っても非常識な人、清潔感のない人といった印象がついてしまうので、しっかり抑える必要があります。
●身だしなみや言葉遣いのマナー
・身だしなみ
就活のなかで面接官がチェックするポイントの一つが身だしなみ。 髪の色や服装に清潔感なかったり、スーツにしわがあったり、靴下が派手な色や柄であったりすると「ふさわしくない恰好だな」と思われ、マイナスイメージに繋がります。
では、どんな身だしなみが清潔感があるのでしょう。
✔髪色:地毛の色が無難。女性は長い髪はまとめ、前髪は額が出て眉毛が見える長さ。 ✔スーツ、シャツ:アイロンでしわを伸ばしておき、家でハンガーにかけておくなどしてしわのないようにしておく。ほつれ、汚れがないように。 ✔足もと:靴は磨いておく。 <男性>靴下は黒。デザインは無地か織り模様が縦じまのリブ編みなどシンプルなもの。長さは座ったときにすねが見えないミドル丈。 <女性>ストッキングは肌に近いナチュラルな色。伝線したときのために予備を常に鞄に入れておくと良い。 ✔爪:爪が伸びすぎていないこと。汚れがないこと。マニキュアはしないこと。 ✔鞄や時計などの小物:落ち着いた色。派手なものや高級ブランドのものは避けること。アクセサリーはしないこと。
・言葉遣い
敬語が間違っている、挨拶ができないなど面接官の目につくポイントです。 特に、注意すべき点をご紹介します。
✔自分が行く場合は「伺う」、相手が来る場合は「いらっしゃる」といった尊敬語と謙譲語もしっかり使い分ける。 ✔入退室時は「失礼します」と目を見て挨拶をすること。 ✔就活は就職活動、テニサーはテニスサークル、バイトはアルバイトなど、省略しない言葉を使うこと。 ✔履歴書やエントリーシートでは「貴社」と書くものの、話し言葉では「御社」を使うこと。
日ごろからOBOG訪問をするなどして、社会人と話すことに慣れておくことで正しい言葉遣いになります。
・立ち振る舞い
待合室でスマホばかりいじっている、知り合いがいたからといって喋っているなど、就活では待合室でのマナーも見られています。 入室前であっても、気を抜かないように注意しましょう。
以下に、面接官に好印象を与える立ち振る舞いを記載しています。 参考にしてみてください。
✔待合室でもスマホばかりいじらない。知り合いがいても喋りこまない。 ✔姿勢を正す。 ✔手は軽く握って太もものうえ、女子は太ももの上で重ねる。 ✔女性は膝とかかとをそろえる。 ✔貧乏ゆすりや腕組みをしない。 ✔他の人が受け答えをしているときは軽く頷くなど、聞く姿勢を持つ。 ✔キョロキョロ周囲を見渡さない。
面接時は特に、自分の番でなくとも気を抜かないようにすることが大切です。
集団面接で入室から退室までの流れ
入退室の流れは集団面接ならではです。 知らないでいると悪目立ちしてしまうため、面接前にきちんと頭のなかでイメージしておきましょう!
集団面接では、入室の際、先頭の学生がドアを開け、順番に入室し、最後に入室した学生がドアを閉める流れが多いです。
入室の場合、ドアに一番近い人、あるいは名前を最初に呼ばれた人が先頭です。
ドアの前で誰が先に入るかを譲り合ったりせず、ドアに一番近い人から順番に入りましょう。
●集団面接では座る位置に注意!
入室をしたら一列に椅子が並んでいるので、先頭の人から、一番奥の椅子から詰めて座ります。 最後の人が入室し、面接官から「お座りください」と言われるまで、それまで入室した人たちは前を向いて立っています。 このとき、キョロキョロせず姿勢を正すなど、細かなマナーも面接官から見られています。
退室の流れは以下になります。退室の場合、ドアに一番近い人が先頭になります。
退室しても、会場を出るまでは私語を控えましょう。スマホで音楽を聴くのも、会場を出てからにしましょう。
面接で回答する際のマナーを解説!
基本マナーや入室・退室時の流れを押さえたら、実際に回答する際のマナーも見ていきましょう。
就活では、面接官は学生のコミュニケーション能力や熱意をみています。 話は簡潔にまとめ、受け答えは明るくはきはきと伝えることが大切です。
●集団面接の自己紹介 適切な長さはどれくらい?
冒頭で解説したように、集団面接は一人一人に割り当てられた時間が短いため、受け答えの長さが大切です。 他の人もいるのに自分だけ長々と答えている人は「空気の読めない人」「自分のことしか考えていない人」と思われかねません。
集団面接で最初に聞かれる質問は自己紹介であることが多いため、ここでは適切な長さをはじめとする、自己紹介のポイントを見ていきます。
・90秒以内で伝える
集団面接は全体で40分程度。5人だとすると一人当たりに割り当てられる時間は10分もありません。それゆえに質問には簡潔に答える必要があります。
・結論から話す
どの質問にも言えることですが、結論から話しましょう。
・細かい状況説明はせず、簡潔に纏める
細かい状況説明をしていては、90秒以内で伝えられません。気になったことがあれば面接官からその後深堀りされて聞いてくるので、簡潔に纏めるようにしましょう。
・最初に大学名、学部名、名前を言い、最後に挨拶でしめること
面接官は皆さんのエントリーシートや履歴書を見ながら面接をしますが、大学名、学部、名前を最初に言うのは基本です。 大学名、学部、名前の後は学業の活動、学業以外での活動やPRしたいことなどを簡潔に述べ、最後に「よろしくお願いします」の挨拶で締めくくります。
例文を参考に見てみましょう。 ――――――――――――――――――――――
「〇〇大学 ××学部 3年の△△△△です。 私は日本外交のゼミに所属し、諸外国からみた日本について勉強しています。 学業以外では、留学生を支援するサークルに所属し、留学生向けのシェアハウスを運営したり、留学生に日本の伝統文化を伝えるためのイベントを企画したりしています。 いろんな国の人々と関わるなかでグローバルに事業を拡大する御社に魅力を感じ、志望しました。 本日は宜しくお願いします」
――――――――――――――――――――――
面接官は貴重な仕事の時間を使って面接に来ています。 最後に「宜しくお願いします」と感謝の気持ちを伝えましょう。
面接における自己紹介について詳しく知りたい人は以下のリンクをチェックしましょう。
⇒就活における自己紹介で好印象を持ってもらうために
⇒就活における自己紹介例文集~自分を知ってもらう~
⇒採用のプロが選んだ「最強の自己紹介」10選
●集団面接で聞かれやすい質問
就活のなかで、どんな質問を聞かれるのか分かっていれば、事前に準備をし、落ち着いて答えられるのでマナーにも気を配る余裕が生まれます。
慌てたり、焦ったりする気持ちは立ち振る舞いにも表われます。
好印象を持たれる受け答えするためにも、聞かれやすい質問を把握し準備しておく必要があります。
ここでは、集団面接で聞かれやすい質問は自己紹介以外で何があるか紹介します。
自己紹介同様、どの質問も長々と答えず、90秒以内に簡潔に答えることを意識しましょう。
・「なぜ、この企業を志望しましたか」
志望動機は必ず聞かれる質問だと思ってください。 面接官は学生の志望動機を聞きながら、学生が会社とマッチしているか、学生に熱意があるかをみています。集団面接では特に、熱意のある学生は頭一つ抜きでて好印象になります。
志望動機に関しては以下の記事を参考にしてください。 ⇒【例文多数】絶対に評価される! 志望理由/志望動機のアピール方法
・「自己PRをしてください」
この質問も非常に多い質問です。 自己PRとは自分のアピールポイントを話し、それを入社後どのように企業に貢献できるかを伝えるものです。
自己PRは以下の記事も参考にしましょう。 ⇒新卒採用で内定に近づく! 「自己PR」の上手なアピール方法まとめ
・「学生時代がんばったことは何ですか? 」
これは自己紹介のなかで簡単に紹介している場合もありますが、その場合は紹介したことを具体的に話しましょう。
例えば部活動の場合は出場した大会の名前や結果、週に何日何時間練習したか。 アルバイトの場合は週に何回やっていたのか。 サークルでは何人規模のイベントを企画したのか。 具体的な数字や、自分ならではの工夫した点、自分の気持ちを述べることが大切です。
・「最近の時事問題で気になっていることはありますか」
集団面接に限らず、この質問も聞かれることが多いです。 日頃から新聞を読み、ニュースをみるようにし、他の人と答えがかぶってしまっても他の答えを用意できるよう、いくつか準備をしておきましょう。
・「長所、短所を教えてください」
短所は長所の裏返しです。好印象な自分をアピールしたいからといって「短所はありません」と言ったり、長所ばかりつらつら述べるのはやめましょう。 たとえば「自分の意見を強く主張できない」という短所は、良く言えば周りに気遣いができ、周りの人の意見を聞くことのできる協調性、空気を読む力に繋がります。
ここで大切なのはSPIなどの性格診断や、自己PRでアピールしている自分の長所と一貫性があること。
面接で答える長所が、自己PRや性格診断とかけ離れていては面接官は混乱し、自分を作っているように思われかねません。
●集団面接で他の人と答えがかぶってしまったときはどうする? 好印象な対応を解説!
せっかく準備していた答えが隣の人とかぶってしまった、同じことを言われてしまったということは起こりうることです。
集団面接で答えがかぶるのはマナー違反なのでしょうか。
基本的に、答えがかぶってしまったからといって自分の準備してきた答えを変える必要はありません。 なぜなら、同じことを言ったからと言って評価が下がることはないからです。 ただし、前述しましたが最近気になった時事問題を聞かれた場合は、答えをいくつか用意しておき、他の人とかぶらないほうがいいでしょう。
他の人の話をきちんと聞き、「●●さんと同じで」と一言加えると、他の人の話もちゃんと聞いていたこと、その人の名前も覚えていることのアピールにもなります。
答えがかぶってしまった以外で、他の人の自己PRや学生時代に頑張ってきたことの内容に圧倒され、萎縮してしまうこともあるかもしれません。
しかし、自信をなくしたり、焦ったりするのは禁物です。 焦って敬語を間違えたり、慌てる気持ちが貧乏ゆすりやキョロキョロした目の動きに表われてしまうと立ち振る舞いのマナーのできていない人と思われます。
他の人が際立ったことを言ったからといって、、素晴らしくみえる経歴やアピールポイントが、必ずしもその企業とマッチしているとは限りません。
学生がみて凄いと思う学生と、面接官からみて「採用したい」と思う学生は一致するとも限りません。
面接官は学生らしいフレッシュさを見ています。 学生のうちにしか経験できないことをつきつめてやってきたか、そのなかで自分で考え、自分の言葉で伝えようとしているか、が面接官の見ているポイントになります。
しっかり準備をし、自分の準備した答えに自信を持って受け答えしましょう。 そうすることで生まれる心の余裕が、好印象なマナーにも繋がります。
集団面接のマナーは入念に対策を
集団面接は、他の面接に比べ、一人一人に割り当てられた時間は短いかもしれません。 そのため、特にマナーが重要になってきます。
言葉遣いのマナーや入室・退室時の流れ、人の話を聞く姿勢、控室での態度まで細かいところも見られているので、しっかり流れを確認し、気を抜かずに臨みましょう。
他の人と答えがかぶる、他の人の経歴に圧倒されてしまう、なども集団面接ならでは。
自己分析や面接の準備をきっちりとおこない、自信を持って挑みましょう!
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