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パナソニック_電機業界_通過エントリーシート (22卒)

パナソニック、22卒_の通過エントリーシートです。

何を専門にどのような研究をしていますか。(500文字)

私は磁石と半導体の両方の性質を併せ持つ磁性半導体の研究を行っています。この材料を用いることで省エネ・高速動作を実現した新しいデバイスの開発が期待されています。しかし、半導体に磁性元素を添加する既存の磁性半導体では、温度が高くなると磁気特性が低下し、室温では磁石として機能しない、という問題があります。そこで、d0磁性という材料が注目されています。磁性を持たない酸化物半導体を数ナノ程度の薄膜にすると、磁性元素を添加しなくても室温で磁性を持つようになる、という性質を持つ材料のことです。しかし、薄膜にすると磁気特性を持つのか明らかになっておらず、デバイスへの応用が進んでいません。そこで、私の研究では磁性の原因が「原子配列の乱れ」という仮説を立て、膜の厚さなどの作成条件を変化させることによって、仮説の検討を行っています。また、磁性が消滅する磁気転移温度を高くするために、作成条件の最適化を行っています。現段階では、大気にさらされることによって磁石としての性能が下がることが分かっています。今後は磁気特性が保存環境に影響されず安定した性能を保持できるように作製プロセスを改善していくことが課題です。

そのテーマに取り組んだ理由を教えてください(400文字)

私がこのテーマに取り組んだ理由は2つあります。1つ目の理由は半導体が身の回りのあらゆる電子機器に用いられており、半導体を研究することで社会に大きく貢献できると考えたからです。近年では、電気自動車などのように様々な物が電動化しているため、さらに多くの半導体が使われるようになっています。この半導体をより豊富な材料に、そしてより省エネ化することで、資源問題やエネルギー問題などの社会問題にも貢献できると考えています。2つ目の理由は、誰もなしえていないことに挑戦することにやりがいがあると感じたからです。未知のテーマでは明確な方針なども立っていないために、普通よりも多くの課題があると思います。それを考察・検討していく中で、自分に足りない知識やスキルを身につけ、より自分自身の成長につながるのではないかと考えました。さらに、その課題を解決したときに達成感とやりがいを強く感じることができると思ったからです。

上記の中で、自分で工夫したことは何ですか(300文字)

装置の真空引きに1日要するため1日1回しか試料作製ができませんでした。限られた時間で均一な試料をより多く作製するために、試料ホルダの改良を行いました。元々は基板を試料ホルダにテープで貼り固定していましたが、試料ホルダにくぼみを作り基板を固定できるようにすることで、1度に作製できる試料の数を2倍に増やしました。また、作製装置が大きいために場所によって内部温度にばらつきが生じ、作製試料の再現性が悪いという問題がありました。そこで、熱伝導性の高いアルミホイルを装置表面に巻くことで温度を均一にし、再現性を高めることに成功しました。以上のように、材料のみならず装置に対しても注目し、実験の質を上げました。

パナソニックのインターンシップで挑戦したいことを教えてください。(200文字)

積極的に人と関わることにより、自分に足りていない知識や考え方を取り入れたいです。私は部活動の陸上競技を通して、大学生ランナーや社会人ランナーなど、多くの人と関わってきました。ケガに苦しんでいた時、社会人ランナーの方のアドバイスを参考することで自己ベストを更新することができた経験があります。社員の方や他大学の異なる専攻の学生など、様々な年代や立場の人と積極的に交流し、より多角的な視点を養いたいです。

パナソニックのインターンシップに期待することを教えてください(200文字)

材料工学を専攻している私は、物性まで踏み込んだ材料型生産技術を行っている貴社に強く惹かれております。本インターンシップを通じて、普段学んでいる材料が実際に製品化されるプロセスを間近で感じ、現場でしかわからない所まで知ることができると期待しています。また、社員の方々や同期と共に、日々の学生生活では身に付かない貴重な体験をすることで自身の成長に繋がり、貴社の「人づくり」の思いを実感できれば嬉しいです。