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「成功」と「失敗」の捉え方で、あなたの適性キャリアがわかる【細谷 功】

あなたは「成功」と「失敗」をどう捉えているでしょうか?その捉え方によって、歩むべきキャリアの方向性が見えてくるかもしれません。大企業か?ベンチャーか? 「地頭力を鍛える」の細谷氏が提唱する、新たなキャリア論。

「成功」「失敗」をどう捉えるかで、キャリアの適正がわかる?

今回は「成功と失敗」の関係から、仕事・キャリアの適正について考えてみましょう。

既にDoubRingのサーベイをやった人は、これらを「丸二つ」で表現してみたことと思います(未実施の方はぜひコチラよりサーベイを体験してみて下さい)。 参考までにここまでの集計結果を示します。

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「失敗は悪」と考える人は、大企業向き?

皆さんは「成功と失敗」をどのように考えているでしょうか?またそれがなぜキャリア選択に関係するのでしょうか?今回はそれを考えてみましょう。

「成功と失敗」と聞いて、まず単純に思い浮かぶのが多いと思われるのが、それらが「反意語」の関係であるという価値観です。

要は「成功の反対が失敗で、失敗の反対が成功、できれば失敗よりは成功の方が良い」という考え方です。

(ごく単純化すれば)試験なら合格であれば成功、不合格であれば失敗、スポーツの世界であれば勝負に勝てば成功、負ければ失敗というのがわかりやすい対極の関係です。

このような価値観の人は「成功は善で失敗が悪」であることが多いので、とにかく「失敗をなくす(あるいは最小にする)」ことを人生の目標として生きてきたかも知れません。

このような人には本連載で言うところの「川下型」の仕事が向いています。

「失敗が許されない」仕事がその典型です。経理や会計士のように数字をチェックしたり、品質管理部門のように製品に欠陥がないかを確認するような仕事です。

また企業でいえば伝統的な大企業が向いていると言えるでしょう。

このような企業では評価は基本的に減点主義であることが多く、とにかく失敗しないように、また敵を作らないように振る舞うことが求められるのがこのような世界です。

失敗を重ねて成功を掴み取る」ベンチャー企業の考え方

「成功と失敗」に関する次の見方は、それらが「表裏一体である」と考えるものです(DoubRingの回答でいうと、選択肢6がそれに相当します)。

先の「反意語」の見方との発想の違いは下図で説明することができます。

成功と失敗が両極であるという発想から、真ん中でこれを「折り曲げて」見て見ましょう。

成功と失敗が紙一重でその両極は「どちらでもない」と発想を変えてみるのです。

では、なぜこういった発想をするのでしょうか?

成功と失敗が一緒になった左側と「どちらでもない」の右側の違いは何でしょうか? それは「何かをやったかやらないか」という違いです。

何か行動することで、その結果が成功か失敗のどちらかとなって現れます。逆に、絶対に失敗しない(その代わり成功もしない)ために最も有効な手段は「何もしない」という結論になります。

つまり、成功の裏には必ず失敗が「セットでついてくる」という発想だと言えます。

これは仕事でいうと川上側、ベンチャー企業やスタートアップにおいて特に必要な発想です。

川上の仕事は「やってみなければわからない」という性質のものが多いので、とにかく数を打つ(チャレンジする)という姿勢が求められます

これは「失敗を最小にする」という価値観を持った人には難しいでしょう。ベンチャーやスタートアップ企業で求められるものの見方はこのような発想です。

近年は「川下側」の大企業においてもこのような発想が強く求められており、時代は間違いなくこちらが重要視される方向ではあるものの、依然として川下では「失敗は悪である」という発想が支配的です。

自分の価値観を知り、キャリアを考えるヒントにしよう

DoubRingの選択肢でいう「失敗は成功に含まれる」や「成功が失敗に含まれる」も両者が表裏一体であるという発想に近いかも知れません。

また、「円の大きさ」を見てみると、成功が失敗より大きいという回答は「失敗の確率が低い」「失敗はネガティブなものである」という発想から、川下型の思考と言えるかもしれません。

反対に、失敗が成功より大きいという回答は川上型の思考と言えるでしょう。

以上、DoubRingという思考回路の可視化のツールを使いながら、成功と失敗に関するものの見方を通じて仕事とのマッチングを解説しました。

あなたの「成功」と「失敗」に関する価値観はいかがでしたでしょうか? 無意識的な自分の価値観を言語化し、仕事の向き不向きを見直してみる機会にしてみてくださいね。

前回記事:自分の「長所」と「短所」を知り、理想的なキャリアを見つけよう

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