公開日:
最終更新日:

得意なことの見つけ方大全|自己分析のやり方や一覧50例などを元人事が解説

就活で「得意なこと」が見つからない?それは見つけ方を知らないだけ。本記事では、得意なことを見つけるおすすめの方法4選として自己分析法や一覧50選などをご紹介。さらに、その他の見つけ方やES・面接で答える際の構成・例文なども解説します。

「自分の得意なことがわからない…」「特別な才能がない…」と悩んでいませんか?
実際、en-courage利用者へのインタビューでも、就活で「得意なこと」を聞かれて答えられなかったという声は少なくありませんでした。しかし実は、得意なことが見つからないのは「見つけ方を知らないだけ」というケースがほとんどです。

この記事では、元日系大手人事で、en-courageの就活サポーターとして延べ3,000名以上の学生を支援してきた成田さん監修のもと、まずは試したい4つのおすすめの方法を中心に、得意なことの見つけ方を詳しく解説します。一覧50選やES・面接での答え方も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

就活における「得意なこと」とは

「自分には得意なことなんてない」「人に自慢できるスキルがない」と悩んでいませんか。成田さんが延べ3,000名以上の就活生をサポートしてきた中で、こうした悩みはとても多く見られます。しかし、就活で求められる得意なことは、特別な才能や資格ではありません。日常で自然とできること、周りより少しだけ上手くこなせることで十分です。まずは得意なことの正しい理解から始めましょう。

得意なこと=他人より少しでも上手にできること

【就活における「得意なこと」とは】「得意なこと=他人より少しでも上手にできること」というハードルを下げる定義。

得意なことを難しく考える必要はありません。得意なこととは、「自然とできること」「他人より少しでも上手にできること」を指します。例えば、友人から「話を聞くのが上手だね」と言われたことがある人は、傾聴力が得意なことかもしれません。サークルの予定調整をいつも任される人は、調整力やスケジュール管理が得意と言えるでしょう。

ポイントは、他人と比較して「圧倒的に優れている」必要はないということです。平均より少しできる、周りの人よりもスムーズにこなせる程度で十分です。得意なことは誰にでも必ずあります。自分では当たり前だと思っていることこそ、実は得意なことである可能性が高いのです。

長所・好きなこと・スキルとの違い

【長所・好きなこと・スキルとの違い】得意なことは「生まれ持った資質」であるとし、性格的な長所や後天的なスキルとは別物と定義する図。

得意なことと混同しやすい言葉に「長所」「好きなこと」「スキル・知識」があります。それぞれの違いを理解しておきましょう。

  • 得意なこと:生まれ持った資質や、自然と身についた能力のこと。意識しなくてもできてしまうことが多く、「なぜできるの?」と聞かれても説明しにくいのが特徴。例:「人の気持ちを察するのが得意」「複数のタスクを同時に進めるのが得意」など。
  • 長所:性格や人柄における良い面のこと。「真面目」「責任感がある」「明るい」など、人間性に関わる部分。得意なことが「できること」なのに対し、長所は「人としての良さ」と捉えるとわかりやすい。
  • 好きなこと:興味や関心がある分野・活動のこと。好きなことと得意なことは重なる場合もあるが、必ずしも一致しない。映画鑑賞が好きでも、映画評論が得意とは限らない。
  • スキル・知識:後天的に学習や訓練によって身につけたもの。TOEICのスコアやプログラミング能力、簿記の資格などが該当。得意なことは生まれつき持っている要素が大きいのに対し、スキルは努力次第で誰でも習得できる点が異なる。

就活では、これらを明確に区別して伝えることが大切です。

就活で必要になる3つの場面

【就活で必要になる3つの場面】自己分析、企業選び、ES・面接の3点。成田さんによる「得意なことがわかっていると入社後も活躍しやすい」という補足。

得意なことは、就活のさまざまな場面で必要になります。特に重要なのは「自己分析」「企業・仕事選び」「ES・面接」の3つの場面です。それぞれの場面で得意なことがどのように役立つのか、詳しく見ていきましょう。

場面①:自己分析

自己分析では、過去の経験を振り返りながら「どんな場面で力を発揮できるか」を整理します。例えば、後輩指導を任されることが多い人は「人に教えること」、グループワークで進行役を担当していた人は「チームをまとめること」が得意と言えるでしょう。得意なことがわかると自分の軸が定まり、企業選びや面接対策がスムーズに進みます。

場面②:企業・仕事選び

得意なことは、自分に合った企業や仕事を選ぶ重要な判断基準になります。「人と話すことが得意」なら営業職や接客業、「細かい作業を正確にこなすのが得意」なら事務職や経理職が向いています。得意なことを活かせる仕事を選べば、入社後も成果を出しやすく、やりがいを感じながら働けるでしょう。

場面③:ES・面接

ESや面接では「あなたの得意なことは何ですか?」と直接聞かれることがあります。企業はこの質問で「自社で活躍できるか」「仕事内容と適性が合っているか」を見極めています。得意なことを明確に伝えられれば自己PRにも一貫性が生まれ、面接官に納得感を与えられます。

得意なことの見つけ方10選

【得意なことの見つけ方10選】プロ相談、7つの質問、他己分析、求める人物像からの逆算、日常習慣の振り返りなど10の手法。

「自己分析をしても、得意なことが見つからない」という声は、en-courage利用者へのインタビューでも非常に多く寄せられています。成田さんも人事時代に多くの学生と面談する中で、得意なことがわからないまま就活を進めてしまうケースを数多く見てきました。ここでは、そんな悩みを解消するために、プロへの相談から自己分析、一覧から探す方法まで10個のアプローチを紹介します。

「得意なことがない…」と思う3つの理由

【「得意なことがない…」と思う3つの理由】候補の絞り込みすぎ、納得感の欠如、ハードルの設定が高すぎるという心理的要因。

成田さんは就活サポーターとしての経験上、「自分には得意なことがない」と感じる学生は多いと言います。しかし、本当に得意なことがない人はいません。見つからないと感じるのには理由があります。

  • 候補が多すぎて絞り込めない:サークルでは企画力、アルバイトでは接客力など、複数の候補が浮かんで一つに決められないケースです。就活では志望業界に合わせて選べばよく、すべてを一つに絞る必要はありません。
  • しっくりくるものが見つからない:候補を挙げても「本当にこれが得意なのか?」と自信が持てず、どれも違う気がするケースです。自分では当たり前にやっていることほど得意なことに気づきにくいため、第三者の視点を取り入れることが効果的です。
  • 得意のハードルを高く考えすぎている:資格や大会での入賞など、目に見える実績が必要だと思い込んでいるケースです。「人の話を聞くのが上手」「細かい作業を丁寧にこなせる」といった日常で自然とできることも立派な得意なことです。

得意なことが見つからない時に絶対にやるべきこと1選

得意なことが見つからない時に最もおすすめなのが、就活エージェントへの相談です。自分一人で考え続けても堂々巡りになりがちですが、第三者の視点を取り入れることで、思わぬ発見があります。

①就活のプロに相談する

【得意なことが見つからない時に絶対にやるべきこと1選】中央に「就活のプロに相談する」という最短ルートを強調。

プロのキャリアアドバイザーは、数多くの就活生をサポートしてきた経験から、あなたの話を聞くだけで客観的に強みを見つけることができます。自分では「普通のこと」と思っていた行動が、実は立派な得意なことだったというケースも多くあります。

就活エージェントを利用すれば、無料でキャリアアドバイザーとの面談が可能です。「自己分析に自信がない」「客観的な意見がほしい」という人は、ぜひ活用してみてください。ESや面接対策まで一貫してサポートしてもらえるため、就活全体を効率的に進められます。

得意なことを見つけるおすすめの方法3選

自分で得意なことを見つけたい人に向けて、特に効果的な方法を3つに厳選して紹介します。

②過去・現在・未来の3ステップで自己分析する

【②過去・現在・未来の3ステップで自己分析する】経験の洗い出しから将来ビジョンへの接続まで、成田さん推奨の効率的な3ステップ。

得意なこと・苦手なことを見つけるための自己分析は、「過去・現在・未来」の3つの時間軸で進めると効率的です。この3つの視点で分析を行えば、ESや面接で問われる得意なことに自信を持って答えられるようになります。

STEP1:過去の経験を洗い出す

部活・アルバイト・学業・ゼミなど、これまで力を入れて取り組んだ経験を時期ごとに書き出しましょう。「小学校」「中学校」「高校」「大学」と分けて整理すると、抜け漏れなく振り返れます。成功体験だけでなく、失敗や挫折した経験も含めることがポイントです。たとえば、「部活の試合で負けて悔しかった」「バイトでミスをして反省した」といった経験にも、あなたの得意なこと・苦手なことが隠れているからです。

また、各経験に対して「なぜそうしたのか」「何を学んだか」を振り返ってみてください。表面的な事実の奥にある自分の価値観が見えてきます。

STEP2:得意・苦手を書き出して言語化する

過去の経験をもとに、自分の「得意なこと」「苦手なこと」だと思えるものを思いつく限り書き出しましょう。最初は数を気にせず、とにかく書き出すことが大切です。書き出したら3〜5個に絞り込みます。このとき、抽象的な言葉ではなく、具体的な表現で言語化することを意識してください。たとえば、「コミュニケーション能力」ではなく「相手の意図を汲み取って話す力」のように表現すると、面接官に伝わりやすくなります。エピソードを紐づけられる得意なことを選ぶと、面接での説得力が増します。

STEP3:将来のビジョンと活かし方を考える

見つけた得意なこと・苦手なことを、志望する業界・職種でどう活かせるかを考えましょう。「将来どのような社会人になりたいか」をイメージし、そこから逆算してファーストキャリアを考える視点も大切です。理想の姿を実現するために今の自分が持っている得意なことは何かを考えることで、面接で伝えるべき得意なことが明確になります。

③7つの質問で得意なことを見つける

【③7つの質問で得意なことを見つける】「人に褒められたこと」「人から頼られること」など、自問自答のための7つの問いかけ。

以下の7つの質問に回答することで、自身の得意なことを特定できます。

  • 人に褒められたことは何か:「説明がわかりやすい」「気が利く」など、他者から受けた評価を振り返る。自分では当然と感じることでも、周囲から評価されるのは強みの証拠である。
  • 苦にならず続けられることは何か:周囲が「大変」「面倒」と感じることでも、自然と続けられる作業はないか。他者が避けがちなことを抵抗なくこなせるのは、強みである可能性が高い。
  • 人から頼られること・教えた経験は何か:友人や後輩から相談や依頼を受ける場面を振り返る。頼られる分野は、自分が周囲より優れている領域を示している。
  • 自分にはできて周囲にはできないことは何か:「なぜこれができないのか」と感じた経験はないか。自分にとって容易なことが他者にとって困難であれば、それは明確な強みである。
  • 楽しいと感じることは何か:義務感ではなく、純粋に楽しいと感じる活動には、自身の強みが関係していることが多い。
  • 時間を忘れて没頭した経験は何か:没頭できる分野は、集中力を発揮できる領域であり、仕事にも活かせる可能性がある。
  • 成功体験・失敗体験から学んだことは何か:成功の要因や失敗からの学びを分析することで、自身の行動特性や価値観が明確になる。

④得意なこと一覧から探す【5タイプ50選】

「質問に答えても思いつかない」という人は、得意なことの一覧から自分に当てはまるものを探してみましょう。ここでは、得意なことを5つのタイプに分類し、それぞれの代表例と追加例を紹介します。

おすすめの得意なこと5選
【おすすめの得意なこと5選】1.話を聞く、2.原因究明、3.即行動、4.継続、5.アイデア創出。

得意なことは大きく5つのタイプに分けられます。以下はそれぞれの代表例なので、自分に当てはまるものがあるはずです。

  1. 対人系:人の話を聞くこと
  2. 思考系:問題の原因を見つけること
  3. 行動系:すぐに行動に移すこと
  4. 継続系:コツコツ続けること
  5. 創造系:新しいアイデアを出すこと
【タイプ別】得意なこと50選
【【タイプ別】得意なこと50選】対人系、思考系、行動系、継続系、創造系の5つの適性に合わせた具体的な「得意」のキーワード一覧表。

上記の5つは、それぞれ異なるタイプの得意なことです。自分に合ったタイプを見つけて、追加の例も参考にしてみてください。

  • 対人系:人の話を聞くこと、説明すること、交渉すること、チームをまとめること、励ますこと、教えること、初対面の人ともすぐに打ち解けられる、相手の気持ちを察することができる、交渉や調整ができる、場の雰囲気を和ませることができる
  • 思考系:問題の原因を見つけること、分析すること、計画を立てること、情報を整理すること、優先順位をつけること、物事を順序立てて説明できる、数字やデータを正確に扱える、複数の選択肢を比較検討できる、リスクを予測することができる、客観的に状況を判断できる
  • 行動系:すぐに行動に移すこと、挑戦すること、決断すること、リーダーシップを取ること、巻き込むこと、決断が早い、困難な状況でも諦めずに取り組める、複数のタスクを同時に進められる、プレッシャーに強い、変化に柔軟に対応できる
  • 継続系:コツコツ続けること、ルーティンを守ること、細かい作業をすること、約束を守ること、約束や締め切りを必ず守る、細かいミスに気づける、ルーティンワークを正確にこなせる、長期的な目標に向けて努力できる、一度決めたことをやり遂げられる、丁寧に作業を進められる
  • 創造系:新しいアイデアを出すこと、工夫すること、改善すること、デザインすること、表現すること、既存の方法にとらわれず考えられる、人と違う視点で物事を見られる、好奇心旺盛で新しいことを学べる、複数のアイデアを組み合わせられる、イメージを形にすることができる

その他の得意なことの見つけ方6選

ここまで紹介した方法以外にも、強みを見つけるアプローチはあります。ここでは、追加で6つの方法を紹介します。自分に合った方法を選んで試してみてください。

  • 苦手なことを言い換える:苦手なことを裏返すと強みになります。「決断に時間がかかる」→「慎重に考えられる」、「人に任せられない」→「責任感がある」などです。自分の短所を書き出して、ポジティブに言い換えてみましょう。
  • 周りの人に他己分析してもらう:5人以上の親しい人に「私の得意なこと」「印象に残っているエピソード」を聞いてみましょう。複数人から同じことを言われたら、それが客観的に見た自分の強みです。
  • マインドマップで思考を広げる:中心に「自分の得意なこと」と書き、連想されることを枝分かれさせて書いていきます。頭の中を可視化することで、気づかなかった強みが見つかることがあります。
  • 企業が求める人物像から考える:企業の採用ページにある「求める人物像」を見て、「自分にも当てはまるかも」と思うものを探します。それを裏付けるエピソードがあれば、自分の強みになります。
  • 日常の習慣から見つける:「買い物前にリストを作る」→計画性がある、「友達の誕生日を祝う」→気配りができるなど、普段の行動にもヒントがあります。1週間ほど自分の行動を観察してみてください。
  • 診断ツールを使う:適性診断を活用すると、自分の傾向を客観的に知ることができます。複数のツールを試して、共通して出てくる傾向を確認してみましょう。

得意なことを仕事選びに活かす

ここまでで、自分の得意なことが見つかったはずです。では、その得意なことを仕事選びにどう活かせばいいのでしょうか。

大切なのは、「得意なことを仕事にする」のではなく、「仕事選びの軸の一つとして活かす」という視点です。そこで役立つのが「Will Can Must」というフレームワークです。

Will Can Mustで考える

【WILL/CAN/MUSTの三要素】「やりたいこと」「できること」「やるべきこと」が重なる点が理想的な仕事であるというベン図による説明。

Will Can Mustは、自分に合った仕事を見つけるためのフレームワークとして、就活でもよく使われています。

  • Will(やりたいこと):自分が心からやりたいと思えること
  • Can(できること):自分が得意なこと、自然とできること
  • Must(求められること):企業や社会から必要とされること

ここまでで見つけた「得意なこと」は、まさにこのCanにあたります。つまり、あなたはすでに仕事選びに必要な3つの軸のうち、1つを手に入れているということです。この3つが重なる仕事を選ぶと、入社後に活躍しやすく、ミスマッチも防げます。

ステップ1:Can × Willで仕事の候補を出す

【得意なことを仕事選びに活かす:ステップ1】「Can(得意)× Will(やりたい)」で仕事の候補を出すフェーズ。

まずは得意なこと(Can)とやりたいこと(Will)を掛け合わせて、仕事の候補を出してみましょう。

  • 人と話すのが得意 × 食に興味がある → 飲食業界の接客職、食品メーカーの営業職
  • 数字を扱うのが得意 × IT業界に興味がある → データ分析、Webマーケティング
  • 後輩の相談によく乗る × 人の役に立ちたい → 人材業界のキャリアアドバイザー、教育業界
  • 資料作成やプレゼンが得意 × クリエイティブに興味がある → 企画職、広告業界

得意なことだけで選ぶと興味が続かず、興味だけで選ぶと苦手なことを仕事にしてしまうリスクがあります。CanとWillの両方を満たす仕事を探すのがポイントです。

ステップ2:Mustと合う企業を選ぶ

【得意なことを仕事選びに活かす:ステップ2】「Must(企業の需要)」と合う企業を選ぶフェーズ。

候補が出たら、次は企業研究です。企業ごとに「求める人物像」(Must)は異なります。同じ営業職でも、チームワーク重視の企業と個人の成果重視の企業では、求められるものが違います。

ただ、企業のMustを一人で調べるのは大変です。採用ページの情報だけでは、実際にどんな人が活躍しているのかわかりにくいこともあります。そこで役立つのが、冒頭で紹介した就活エージェントです。エージェントは企業の内部情報を持っているので、「あなたの得意なことを活かせる企業」を具体的に紹介してもらえます。

ES・面接における得意なことの伝え方

「得意なことをどう伝えればいいかわからない」と感じていませんか。成田さんが人事として採用面接を担当していた経験から言えるのは、ただ「得意です」と答えるだけでは印象に残らないということです。企業が本当に知りたいのは、あなたの得意なことが仕事でどう活かせるか。ここでは、構成テンプレートから伝え方のコツ、そして実際に使える例文まで詳しく解説します。

企業が「得意なこと」を聞く3つの意図

【企業が「得意なこと」を聞く3つの意図】人柄把握、仕事との相性、会話のきっかけ(アイスブレイク)という企業側の視点。

成田さんは人事時代の経験から、企業が「得意なこと」を質問するのには、明確な意図があるといいます。この意図を理解しておくと、より効果的な回答ができるようになります。

  • 人柄を把握したい:企業は、あなたがどのような人間なのかを知りたいと考えています。得意なことの内容から、学生の性格や価値観を把握しようとしています。例えば「お金の管理が得意」と聞けば「マメで計画的な性格」と推測できます。自己分析を通じて見つけた強みは、あなたらしさを表現する絶好の機会です。
  • 仕事との相性を見たい:採用担当者は、あなたの強みが、その企業や部署の業務でどのように活かせるかを確認しています。営業職なら対人系、企画職なら創造系の得意なことが評価されやすいです。あなたの強みが仕事で活かせるかどうかは、入社後の活躍や定着に直結するため、企業にとって重要な判断材料となります。
  • アイスブレイク・会話のきっかけにしたい:特に面接の序盤では、緊張をほぐすためのアイスブレイクとして質問されることもあります。得意なことの話題から自然な会話を広げ、緊張をほぐしながら人柄を深掘りしたいと考えています。リラックスした状態であなたの自然な受け答えを見ることで、コミュニケーション能力や人柄をより深く理解しようとしています。

得意なことの構成・テンプレート

【得意なことの構成】結論、背景、課題、行動、活用の5段階からなるプレゼン構成案。

ES・面接で得意なことを伝える際は、以下の5つの順序で構成しましょう。

  1. 結論:「私の得意なことは○○です」と最初に明言します。
  2. 背景:その得意なことが発揮された場面の背景を伝えます。
  3. 課題:具体的な困難やハードルを説明します。
  4. 行動:自分がとった行動と、その結果を伝えます。
  5. 活用:志望企業での活躍イメージを具体的に伝えます。

この流れで伝えることで、論理的かつ説得力のある回答になります。

得意なことを伝える際のコツ

【得意なことを伝える際のコツ】結論ファースト、数字や成果の活用、企業の業務との結びつけなど6つのテクニック。
  • 結論ファーストで伝える:最初に「私の得意なことは〇〇です」と明確に述べる
  • 具体的なエピソードを添える:抽象的な言葉だけでなく、実際の経験を交えて説明する
  • 数字や成果を入れる:「売上を20%向上させた」など、可能な限り具体的な数字を入れる
  • 企業の業務と結びつける:得意なことが入社後どのように活きるかまで言及する
  • 自信を持って話す:得意なことなので、自信を持って堂々と話すことが大切
  • 謙虚さも忘れずに:自慢話にならないよう、学んだことや改善点にも触れる

得意なことを伝える際の注意点

【得意なことを伝える際の注意点】嘘をつかない、自慢話にしない、デメリットも把握しておくなど、面接での落とし穴6点。
  • 抽象的な表現を避ける:「コミュニケーション力がある」ではなく、具体的な行動に分解する
  • 嘘をつかない:面接で深掘りされた時にボロが出るため、事実に基づいて話す
  • 企業の求める人物像とズレていないか確認する:得意なことと企業のカルチャーがマッチしているかを事前に確認する
  • 自慢話にならないようにする:チームの協力があったことなど、謙虚さも見せる
  • 得意なことのデメリットも把握しておく:「行動力がある」の裏返しは「慎重さに欠ける」など、弱みに転じる可能性も理解しておく
  • 仕事に関係のない得意なことは避ける:趣味として楽しんでいることでも、仕事との関連性がない得意なことは避ける

【得意なこと別】受かる例文・落ちる例文

ここからは、得意なことのタイプ別に、受かる例文と落ちる例文を紹介します。落ちる例文は分量はあっても中身がスカスカな典型例です。受かる例文と比較して、何が足りないかを確認してみてください。

例文①:人の話を聞くこと

【得意なこと別:受かる例文・落ちる例文】「人の話を聞くこと」というテーマの導入。

<落ちる例文>

私の得意なことは人の話を聞くことです。昔から友達の相談に乗ることが多く、よく「話しやすい」と言われます。相手の気持ちに寄り添うことを大切にしていて、困っている人がいたら助けたいと思っています。この力を活かして、御社でも人と関わる仕事で頑張りたいと考えています。

<受かる例文>

私の得意なことは、相手の話を丁寧に聞いて本音を引き出すことです。大学時代、アパレルショップでアルバイトをしていた際、お客様の多くが「何を買えばいいかわからない」と悩んでいました。そこで私は、まずお客様のライフスタイルや好みを丁寧に聞き出すことを心がけました。「どんな場面で着たいですか?」「普段はどんな色が多いですか?」と質問を重ねることで、お客様自身も気づいていなかった好みを一緒に発見できました。その結果、リピーターのお客様が増え、個人売上も前月比30%向上しました。御社の営業職でも、お客様の潜在的なニーズを引き出し、最適な提案ができると考えています。

<ポイント>

  • 具体的な場面設定:「アパレルショップでアルバイト」という明確な場面
  • 行動の具体性:「どんな場面で着たいですか?」など実際の質問を記載
  • 成果を数字で示す:前月比30%向上という具体的な成果

例文②:問題の原因を見つけること

【得意なこと別:受かる例文・落ちる例文】「問題の原因を見つけること」というテーマの導入。

<落ちる例文>

私の得意なことは問題の原因を見つけることです。何かトラブルがあったときは、まず原因を考えるようにしています。周りの人が困っているときも、一緒に考えて解決策を見つけることが多いです。論理的に考えることが好きなので、この力を御社の仕事でも活かしていきたいと思います。

<受かる例文>

私の得意なことは、問題が起きたときに原因を特定し、解決策を導くことです。大学のゼミで企業分析のグループ発表を行った際、プレゼン資料の完成が遅れ、チームの雰囲気が悪くなっていました。私は原因を探るため、メンバー一人ひとりに話を聞きました。すると、役割分担が曖昧で誰が何をすべきかわからないという問題が判明しました。そこで、タスクを細分化し、担当者と期限を明確にした進行表を作成しました。その結果、発表当日までに余裕を持って準備が完了し、教授からも「論点が整理されている」と評価をいただきました。御社のコンサルティング業務においても、クライアントの課題を的確に分析し、本質的な解決策を提案できると考えています。

<ポイント>

  • 課題の明確化:「役割分担が曖昧」という具体的な原因を特定
  • 解決策の具体性:「タスクを細分化し、進行表を作成」という具体的な行動
  • 第三者の評価:教授からの「論点が整理されている」という客観的な評価

例文③:すぐに行動に移すこと

【得意なこと別:受かる例文・落ちる例文】「すぐに行動に移すこと」というテーマの導入。

<落ちる例文>

私の得意なことはすぐに行動に移すことです。何かやるべきことがあったら、あまり悩まずにすぐ動くタイプです。大学時代もいろいろな活動に積極的に参加してきました。この行動力を活かして、御社でもスピード感を持って仕事に取り組みたいと考えています。

<受かる例文>

私の得意なことは、必要だと判断したらすぐに行動に移すことです。大学の学園祭実行委員として模擬店の運営を担当した際、当日の朝に調理器具が1台故障するトラブルが発生しました。開店まで2時間しかなく、他のメンバーが対応に迷っている中、私はすぐに近隣のホームセンター3店舗に電話をかけ、在庫があることを確認しました。その後、自転車で買いに走り、開店30分前に無事に調理器具を確保できました。結果として、予定通り模擬店をオープンでき、当日は500食を完売しました。御社の店舗運営においても、予期せぬトラブルが発生した際に迅速に対応し、お客様にご迷惑をかけない運営に貢献できると考えています。

<ポイント>

  • 緊迫した状況設定:「開店まで2時間」「調理器具が故障」という具体的な課題
  • 行動の具体性:「3店舗に電話」「自転車で買いに走った」という詳細な行動
  • 成果を数字で示す:500食完売という具体的な成果

例文④:コツコツ続けること

【得意なこと別:受かる例文・落ちる例文】「コツコツ続けること」というテーマの導入。

<落ちる例文>

私の得意なことはコツコツ続けることです。一度始めたことは最後までやり遂げる性格で、途中で投げ出すことはあまりありません。大学時代も勉強やサークル活動を継続してきました。この粘り強さを活かして、御社でも長期的に成果を出していきたいと思います。

<受かる例文>

私の得意なことは、目標に向かって地道に努力を続けることです。大学入学時、TOEICのスコアが420点でしたが、将来のキャリアのために600点以上を目指すと決意しました。毎朝30分の単語学習と、通学時間を活用したリスニング練習を2年間欠かさず続けました。途中でモチベーションが下がることもありましたが、学習記録アプリで自分の継続日数を可視化することで、やる気を維持しました。その結果、3年生の春に目標を上回る685点を取得できました。御社の経理業務においても、日々の正確な処理を積み重ね、ミスのない安定した業務遂行に貢献できると考えています。

<ポイント>

  • 期間と頻度の明示:「毎朝30分」「2年間欠かさず」という具体的な継続
  • 工夫を示す:学習記録アプリの活用など、継続のための工夫を記載
  • 成果を数字で示す:420点から685点への向上という具体的な成果

例文⑤:新しいアイデアを出すこと

【得意なこと別:受かる例文・落ちる例文】「新しいアイデアを出すこと」というテーマの導入。

<落ちる例文>

私の得意なことは新しいアイデアを出すことです。普段からいろいろなことに興味を持っていて、よくアイデアを思いつきます。友達からも「発想が面白い」と言われることがあります。この創造力を活かして、御社でも新しい企画を提案していきたいと考えています。

<受かる例文>

私の得意なことは、既存の枠にとらわれず新しいアイデアを生み出すことです。カフェのアルバイト先で、平日午後の来客数が少ないことが課題でした。私は「なぜこの時間帯にカフェに来たくなるか」を考え、近隣の大学生向けに「勉強カフェプラン」を店長に提案しました。コーヒー1杯で3時間滞在可能、電源とWi-Fi完備をアピールするというアイデアです。店長の許可を得てSNSで告知したところ、平日午後の来客数が1.5倍に増加し、リピーターも多く獲得できました。御社の商品企画部門においても、消費者の潜在的なニーズを捉えた新しい企画を提案し、売上拡大に貢献できると考えています。

<ポイント>

  • 課題認識から始まる:「平日午後の来客数が少ない」という具体的な課題
  • アイデアの具体性:「勉強カフェプラン」「コーヒー1杯で3時間滞在可能」という詳細
  • 成果を数字で示す:来客数1.5倍という具体的な成果

よくある質問

就活のサポーターとしてよく聞かれる質問や、en-courage利用者へのインタビューで出てきた疑問への回答をご紹介します。

Q. 得意なことと特技の違いは?

得意なことは自然にできることで、「人の話を聞くのが上手」など性格に根ざしたものです。一方、特技は後天的に身につけたスキルで、英語やプログラミングなどが該当します。面接では厳密に区別されないことも多いですが、自己分析の段階で両方を整理しておくとよいでしょう。就活エージェントに相談すると、自分の得意なことと特技を適切に整理してもらえます。

Q. 得意なことが複数ある場合は?

得意なことが複数あるのは自然なことです。ただし、ESや面接では1つに絞って深掘りするのがおすすめです。複数を並べると説明が浅くなり、印象に残りにくくなります。志望企業や職種に最もマッチするものを優先しましょう。就活エージェントに相談すると、志望企業に合わせた最適な強みの選び方をアドバイスしてもらえます。

Q. 面接で深掘りされたらどう答える?

面接官は「得意なこと」をさまざまな角度から深掘りします。「なぜ得意なのか?」には幼少期の経験を、「どう活かしてきたか?」にはアルバイトやサークル活動のエピソードを、「入社後どう活かすか?」には企業の業務内容と結びつけて説明しましょう。就活エージェントに模擬面接をお願いすると、深掘り質問への実践的なアドバイスがもらえます。

Q. 得意なことを仕事にするデメリットはある?

得意なことと好きなことは必ずしも一致せず、飽きることもあります。また、仕事では苦手な業務にも取り組む必要があります。しかし、強みを活かせる仕事は成果が出やすく、やりがいを感じやすいメリットがあります。理想は、得意なことと興味のある分野が重なる仕事を見つけることです。就活エージェントに相談すると、強みと興味の両方を活かせる仕事選びのアドバイスがもらえます。


監修:成田 駿

元日系大手人事/就活サポーター

日系大手事業会社で最年少部長に就任し、新卒採用に5年以上従事。戦略設計からイベント企画、選考フロー、研修まで新卒採用の入口から出口までを幅広く担当し、延べ3,000名以上の学生と接点を持つ。人事業務以外でも累計2,000名以上の就活生を個別に支援し、大手・外資・メガベンチャーなど多様な企業への内定実績を誇る。

協力:NPO法人en-courage

全国約120の大学に支部を展開し、就活生を対象としたキャリア教育支援を行うNPO法人。独自にイベントやメディアを多数運営し、年間2,500件以上のセミナーを開催。企業と学生の間に年間約80万回の接点を創出するなど、国内最大級の規模で活動している。すべての就活生が本質的なキャリアを通じて人生を最大化できるよう、個別支援やコミュニティづくりを通じたサポートを目指している。