「普通のES・面接と何が違うの?」「どう撮れば評価されるの?」
多くの就活生にとって、自己PR動画は基準が曖昧で“得体の知れない”存在です。「正解」が見えず悩む人は少なくありません。
本記事では、日系大手企業の元人事で「選考の裏側」を知る成田さん・美容業界出身で「人の魅力を引き出す術」に長けた就活サポーターの佐川さん監修の基、台本作成・話す練習・撮影・提出について「正解のやり方」を解説。
企業が動画で見る評価ポイントから、時間別の文字数目安、好印象を与える表情・姿勢のコツ、スマホでの撮影環境、提出前の最終チェックまでお伝えします。
企業はなぜ自己PRの動画を求めるのか
元日系大手人事で新卒採用に5年以上携わった成田さんによると、企業が自己PR動画を導入する背景には、明確な意図があるといいます。書類選考だけでは見極められない要素を早い段階で確認したいという企業側のニーズを理解することで、対策の質が変わってきます。ここでは、企業が動画選考を行う主な理由について解説します。
書類(ES)だけでは伝わらない人柄や雰囲気を知るため
エントリーシートの文字情報だけでは、学生の本来の人柄や雰囲気を掴むことは困難です。動画であれば、話し方や表情、声のトーンを通じて、その学生が持つ独自の空気感を把握できます。選考の早い段階で、自社の社風にマッチした雰囲気を持っているかを確認するために活用されています。
入社への熱意や志望度の高さを確認するため
動画からは、話す内容以上に「熱意」が伝わります。用意された文章をただ読み上げるのではなく、自分の言葉で心を込めて話す姿は、志望度の高さを裏付ける要素です。表情や声の抑揚といった非言語情報から、本気でその企業に入りたいという思いを評価しています。
短時間で多くの学生を効率的に評価できるため
人気企業では応募者が殺到するため、効率的な選考手段として動画が重宝されています。30秒から1分程度の動画であれば、論理構成力やプレゼンテーション能力、人柄といった複数の評価項目を短時間で確認できるからです。場所や時間を選ばずに選考できる点は、企業と学生双方にとってメリットがあります。
自己PR動画の企業の評価ポイント
en-courage就活サポーターとして多くの学生を支援してきた佐川さんは、動画選考において「第一印象」が合否に大きく影響すると語ります。また、元人事の成田さんも、内容の論理性だけでなく、社会人としての基本的なマナーや清潔感を重視していました。ここでは、企業が具体的にどの点を見ているのかを解説します。
第一印象
動画選考では、画面に映った瞬間の第一印象が非常に重要です。社会人としてのマナーや清潔感が備わっているか、視覚と聴覚の両面からチェックされます。
表情、身だしなみ、姿勢
自然な笑顔は親しみやすさを生み、評価に直結します。また、TPOに合わせた服装や髪型の清潔感、背筋の伸びた姿勢は、働く意欲や誠実さを伝えるための基本条件です。
話し方
対面よりも声が届きにくいため、普段より大きくはっきりとした声を意識します。早口にならないよう間を取り、抑揚をつけることで、コミュニケーション能力の高さを示せます。
内容
限られた時間内で情報を整理し、わかりやすく伝える構成力が評価されます。ビジネスに必要なプレゼンテーション能力の基礎が見られています。
結論から話せているか
「結論ファースト」が鉄則です。最初に強みを端的に伝え、その後に根拠となるエピソードを展開することで、聞き手が理解しやすい論理的な構成になります。
指定時間内に要点をまとめられているか
定められた時間内で過不足なく伝えることは、情報整理能力の証明です。時間が余りすぎたりオーバーしたりせず、ルールを守れるかどうかもチェックされています。
企業とのマッチ度
学生の持つ雰囲気が企業のカルチャーに合っているか、そしてその強みが入社後の業務でどう活かせるかが見られています。活躍する姿を面接官にイメージさせることが重要です。
自己PR動画をつくる全体的な流れ
数多くの就活生を支援してきた成田さんは「準備の質が動画のクオリティを決める」とアドバイスします。納得のいく動画を提出するために必要な4つのステップを確認しましょう。
- STEP1:台本を作成する
- STEP2:話す練習をする
- STEP3:撮影をする
- STEP4:提出する
STEP1:台本を作成する
成田さんが学生の台本添削を行う際、特に重視するのは「相手目線での分かりやすさ」です。短い時間で強みを伝えきるために、推奨される構成と文字数の目安を紹介します。
構成の基本
自己PR動画は、エントリーシートの内容をベースにしつつ、動画ならではの要素を加えます。
- 挨拶・自己紹介(5〜10秒程度):「こんにちは、〇〇大学〇〇学部の〇〇と申します」と名乗り、礼儀正しさを示します。
- 結論(強み):「私の強みは〇〇です」と端的に伝えます。
- 背景:その強みをどのように培ったのかを述べます。
- 課題:強みを発揮したとき、どんな課題に直面していたのかを伝えます。
- 行動:課題に対してどう取り組み、強みを発揮したかを述べます。
- 実績:具体的な成果を数値や事実で示します。
- 仕事への活用:その強みを活かして、企業にどう貢献できるかを伝えます。
- 締めの挨拶:「本日はお時間をいただきありがとうございました。よろしくお願いいたします」と締めくくります。
「結論」「背景」「課題」「行動」「実績」「仕事への活用」はES・面接にも共通する、自己PRの重要な構成要素です。そこに、初めと締めの挨拶をくっつける形です。
台本作成のポイント
以下のポイントを押さえることで、説得力のある自己PRになり、他の学生と差別化できます。
- 求める人物像にマッチさせる:企業の価値観や理念に合わせて、自分の経験をその文脈に沿う形で再配置する。
- 結論ファーストで書く:冒頭で強みや成果を端的に示し、読み手が一瞬で要点をつかめるようにする。
- 定量的に書く:行動や成果を数字で示し、イメージしやすく客観性のあるアピールにする。
- 専門用語を避ける:誰でも理解できる表現に言い換え、読みやすさと伝わりやすさを高める。
- 第三者の意見を取り入れる:周囲からの評価を添えて、自己PRの信頼性や客観性を補強する。
- 限られた文字数で自分を印象づける表現を使う:短い言葉や比喩を活かし、簡潔でも印象に残る言い回しにする。
- 再現性を提示する:経験で得た強みが入社後の業務でも活かせることを示し、働く姿を具体的に想像させる。
▼自己PRの構成や書き方のポイントについて、詳細は以下の記事で解説しています。
エントリーシートの受かる自己PRの書き方強みの選び方と構成・書くポイントを元人事が解説
時間別の文字数目安
人が聞き取りやすいスピードは、1分間で約300文字とされています。これを基準に台本を調整しましょう。
- 30秒:約150文字
- 1分:約300文字
- 2分:約600文字
- 3分:約900〜1000文字
文字数が多すぎると早口になり、少なすぎると間延びします。ストップウォッチで計測しながら調整してください。
台本作成時の注意点
自己PR動画を作る機会はほとんどないため、求められている方向性を間違えてしまう学生も一定数存在します。そうならないためにも、以下の注意点は押さえておきましょう。
- 「面白さ」を履き違えない:奇抜な演出は、企業によってマイナス評価になるリスクがあります。誠実さを優先しましょう。
- 嘘をつかない:自分を良く見せようとして事実と異なることを話すのは厳禁です。面接での矛盾やミスマッチの原因になります。
- 前提情報を省きすぎない:専門用語や背景事情は、初めて聞く人にも分かるよう補足や言い換えを行いましょう。
- 抽象的な表現は避ける:強みを抽象語で済ませず、具体的な行動や状況を示して、相手がイメージできる形で伝える。
- 複数の強みを詰め込まない:伝えたい強みを一つに絞り、深掘りして示すことで印象を明確にする。
STEP2:話す練習をする
美容業界出身で「人の魅力を引き出す術」に長けている佐川さんは、練習段階での意識改革が本番のパフォーマンスを劇的に変えると語ります。画面越しでも魅力的に見せるためのテクニックを見ていきましょう。
話し方のポイント
「あれもこれも意識しなきゃ」と焦ると、かえってぎこちなくなってしまいます。佐川さん監修のもと、「これだけ押さえておけばOK」という重要ポイントを5つに絞りました。
無理に笑わず「目尻と口角」をゆるめる
オンラインでは表情が硬く見えがちなので、作り笑いではなく、目尻と口角を軽くゆるめる意識を持つだけで柔らかさが伝わります。真剣な話のときでも、ほんの少しだけ緊張を解くイメージだと良いでしょう。
画面ではなく「レンズの奥の相手」を見る
自分の映像を見ると視線が下がってしまいます。カメラのレンズの奥に相手がいるつもりで視線を向けることで、自然なアイコンタクトに近づきます。レンズ付近に小さな目印を置くのも有効です。
「伝えたい単語」の前で一呼吸置く
緊張で早口になりやすいときは、強調したい言葉の前にほんの一瞬の間を入れるだけで、話に抑揚が生まれます。ゆっくり話そうと意識しすぎず、呼吸のリズムを整える感覚がよいかもしれません。
胸の中心に力を入れ、頭頂を吊り上げるイメージ
猫背になりやすい場合は、剣や旗を持つような姿勢で胸の中心に軽く力を入れながら、頭のてっぺんが上へ引かれるような感覚で姿勢を作ると自然に背筋が伸びます。声も安定し、落ち着いた印象になります。
強調したい場面で「手」を添える
身振りが多すぎると落ち着かない印象になりますが、ポイントを示す場面で手を添えるだけで伝わりやすさが増します。数を示したり、大きさを表したりなど、必要なときだけ自然に。
練習方法
佐川さんと成田さんが口を揃えて推奨する最も効果的な方法は、「録画をして、第三者に見てもらうこと」です。ここでは、その「おすすめの方法」を含む5つの実践的な練習ステップをご紹介します。
【推奨】スマホで録画して客観視する
練習風景をスマートフォンで撮影し、自分で見返してみましょう。自分ではできているつもりでも、客観的に見ることで「声の小ささ」や「表情の硬さ」などの改善点が見つかります。「撮影→確認→修正」のサイクルを繰り返すことで、動画のクオリティは格段に上がります。
【推奨】就活のプロからフィードバックをもらう
自分一人では気づけない「無意識の癖」や「隠れた魅力」を見つけるには、他者の視点が不可欠です。就活エージェントなどのプロに録画を見せ、客観的なアドバイスをもらいましょう。プロの視点が入ることで、独りよがりではない説得力のある動画に仕上がります。
声に出して読み、リズムを整える
台本を目で追うだけでなく、実際に声に出して読み上げます。「言いにくいフレーズ」や「息継ぎのタイミング」を確認し、スムーズに話せるよう言葉を修正しましょう。口に馴染ませることで、本番での噛みや言い淀みを防げます。
鏡の前で表情・姿勢を矯正する
鏡の前で話し、リアルタイムで自分の姿をチェックします。「自然な笑顔ができているか」「猫背になっていないか」「目線が泳いでいないか」を確認し、好印象を与える立ち振る舞いを身体に覚えさせましょう。
タイマーで時間感覚を身につける
本番同様にタイマーを使い、指定時間内に収める練習をします。時間を気にしすぎて早口になったり、逆に間延びしたりしないよう、「適切なペースで話し終える感覚」を養ってください。
練習時の注意点
練習の質を下げないためには、意識すべきポイントがあります。以下に挙げる「3つの注意点」は、佐川さんが多くの学生を見てきた中で特に気になった失敗例です。
台本の棒読みにならないようにする
台本を読むことに集中しすぎると、感情がこもらず熱意が伝わりません。目の前の人に語りかける意識を持ち、抑揚や間を大切にしましょう。
カンペ(台本)は見ないで話せるように暗記する
本番はカメラを見て話すのが理想です。カンペを見ると視線が外れ、不自然な印象を与えます。不安な場合は箇条書きのメモを目線の高さに貼る程度にし、基本的には自分の言葉で話せるようにしましょう。
早口にならないよう意識する
焦りから早口になると聞き取りづらく、落ち着きがない印象を与えます。「ゆっくりすぎる」と感じるくらいのスピードが、動画では適切であることが多いです。丁寧な発話を心がけてください。
STEP3:撮影をする
動画の印象は撮影環境で決まると言っても過言ではありません。特に美容業界での経験を持つ佐川さん監修のもと、好印象を与えるための撮影テクニックや環境づくりのポイントを解説します。
必要な準備
スムーズに撮影を進め、あなたの魅力を最大限に引き出すためには、事前の環境づくりが不可欠です。いざ撮影を始めてから慌てないように、まずは最低限揃えておくべき機材や環境、身だしなみのチェックリストを確認しましょう。
機材
- カメラ:画質の良いスマホのアウトカメラが推奨です。
- 三脚:手ブレ防止と適切な高さの確保に必須です。
- 照明:リングライトなどで顔を明るく照らすと好印象です。
- マイク:必要に応じてイヤホンマイクなどを使い、クリアな音声を確保します。
撮影場所
- 背景:白や薄いベージュなどの無地の壁を選び、生活感を消します。
- 明るさ:自然光が入る場所や、照明が十分に確保できる場所を選びます。
- 静けさ:雑音が入らない静かな環境を確保します。
服装・身だしなみ
- 指定がない場合はリクルートスーツが確実です。
- 私服指定の場合も、オフィスカジュアルなど清潔感を最優先に選びます。
- 髪型や襟元の乱れがないか、撮影前に必ず確認しましょう。
小道具
- フリップボードで文字を見せるなど、視覚的な工夫も有効です。
- あくまで話の補助として使い、話がおろそかにならないよう注意します。
撮影のポイント
「撮影テクニック」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、プロのような高度なスキルは必要ありません。ここでは、動画のクオリティをグッと高めるために「ここだけ押さえておけば間違いなく好印象に仕上がる」という5つの鉄則に絞って解説します。
【最重要】複数回撮影して、ベストなものを選ぶ
一発撮りにこだわらず、何度も撮影しましょう。その中から、笑顔、声、話し方が最も良い「奇跡の1本」を選んで提出してください。
カメラは横向き(横長)で撮影
スマートフォンでの撮影時は、カメラを横向きにします。企業側がPCで確認する際、縦向きだと画面が小さくなってしまうため、横向きで大きく映るようにしましょう。
画角はバストアップ〜ミディアムショット
表情を見せたい場合は胸から上、身振りを交えるなら腰から上が映る画角にします。頭上の余白(ヘッドルーム)も意識し、適切な距離感を保ちましょう。
顔に光が当たるよう明るさを調整
逆光を避け、顔の正面から光が当たるようにします。瞳に光が入ると表情が生き生きとして見えます。
雑音が入らない環境を選ぶ
生活音や通知音が入らないよう配慮します。クリアな音声は動画の評価を左右する重要な要素です。
撮影時の注意点
せっかく良い表情や話し方ができていても、画質や時間のルールなどの初歩的なミスで評価を下げてしまっては非常にもったいないです。多くの就活生が陥りやすい失敗例を事前に把握し、確実にリスクを回避しましょう。
過度な編集・加工はしない
ありのままの姿を見せるため、派手な演出や加工は控えます。トリミングや明るさ調整程度の最低限の編集に留めるのが無難です。
インカメラよりアウトカメラの方が高画質
インカメラは画質が劣り、目線がずれやすいため、可能な限りアウトカメラを使用します。鏡を使って映りを確認するなど工夫しましょう。
動画がブレないよう三脚を使う
手持ち撮影はブレやすく、マイナス印象になります。必ず三脚や固定器具を使い、安定した映像を撮影してください。
制限時間をオーバーしない
時間は厳守です。指定時間を超えると評価の対象外になることもあるため、タイマー管理を徹底しましょう。
STEP4:提出する
最後に、成田さんが人事時代に経験した「提出時のミス」を防ぐためのチェックポイントをお伝えします。素晴らしい動画が撮れても、提出形式や音声に不備があれば評価されません。提出ボタンを押す前に、以下の点を確認してください。
提出前にチェックすべきこと
動画の内容が完璧でも、音声やファイル形式などの「不備」が一つあるだけで、最悪の場合は評価の土俵にさえ乗れない可能性があります。撮影にかけた努力を無駄にしないためにも、提出ボタンを押す前に必ず以下の7項目をクリアしているか確認しましょう。
- 第三者に確認してもらう:完成した動画は、家族や友人、キャリアセンターなどの第三者に見てもらいましょう。自分では気づかない「声の聞き取りにくさ」や「表情の硬さ」について客観的なフィードバックをもらうことで、より良い動画になります。
- 制限時間内に収まっているか:再生時間が企業の指定範囲内に収まっているか確認します。オーバーしている場合は、話すスピードの調整や内容の短縮を行い、撮り直しましょう。
- 音声がはっきり聞こえるか:音量は適切か、言葉が明瞭かを確認します。スマートフォンだけでなく、PCなど異なる端末で再生して確認すると確実です。
- 映像が暗くないか、ブレていないか:画面全体が暗くないか、ピントが合っているか、手ブレがないかをチェックします。表情がはっきりと見えることが重要です。
- ファイルサイズが規定内か:企業によってアップロード可能なファイル容量に上限があります。サイズオーバーの場合は、圧縮ツールなどを使用して画質を保ちつつサイズを調整してください。
- 指定されたファイル形式(mp4、MOVなど)になっているか:動画の拡張子(.mp4、.movなど)が指定通りか確認します。異なる形式だと再生できない可能性があるため、必要に応じて変換しましょう。
- ファイル名がわかりやすいか(例:【氏名】自己PR動画【応募日】):ファイル名の指定がない場合でも、「【氏名】自己PR動画.mp4」のように、内容と撮影者が一目で分かる名前に変更してから提出するのがマナーです。
提出方法
どれだけ良い動画ができても、企業の手元に正しく届かなければ意味がありません。企業ごとに異なる提出ルールの把握はもちろん、直前の通信トラブルなどのリスクも想定し、最後まで気を抜かずに完了させるための手順を確認します。
企業が指定する方法(専用フォーム、メール添付、クラウドなど)に従う
採用サイトへのアップロードやメール添付など、企業ごとに提出方法は異なります。案内をよく読み、指定された方法を厳守してください。
アップロード前に再生確認をする
アップロード直前や完了後のプレビュー機能で、必ず動画を再生確認します。誤ったファイルや音声が入っていないデータの提出を防ぐための最終確認です。
提出期限に余裕を持って送信する
締切直前はアクセス集中による通信トラブルが予想されます。予期せぬエラーで期限に間に合わない事態を避けるため、余裕を持って提出しましょう。
よくある質問
就活のサポーターとしてよく聞かれる質問や、en-courage利用者へのインタビューで出てきた疑問への回答をご紹介します。
自己PR動画と自己紹介動画の違いは?
自己PR動画は「強みや貢献能力」を売り込むものであり、自己紹介動画は「人となりやプロフィール」を伝えるものです。企業がどちらを求めているかによって話す内容の重点が変わりますが、自己PR動画であっても冒頭の自己紹介は必要です。企業の意図を正確に把握するためにも、就活エージェントに相談してアドバイスを求めると良いでしょう。
動画は面白くした方がいい?エンタメ性は必要?
基本的に、一般的な企業ではエンタメ性は求められておらず、誠実さや論理的な伝達力が重視されます。無理に面白くしようとしてマナー違反と取られるリスクを避けるためにも、自分らしさとマナーのバランスについて迷う場合は、エージェントや第三者に確認してもらうことをおすすめします。
撮影するときは「座る」「立つ」どっちがいい?
画角やアピール内容に合わせて選びます。落ち着いて話すなら「座る」、エネルギーや全身を見せるなら「立つ」のが適しています。どちらが自分の魅力をより伝えられるか判断が難しい場合は、テスト撮影した動画を就活のプロに見てもらい、客観的な意見をもらうのが確実です。
スマホとパソコン、どちらで撮影すべき?
映像と音声がクリアであればどちらでも問題ありません。一般的にはスマートフォンのアウトカメラが高画質でおすすめですが、PCのWebカメラはデータ転送が手軽という利点があります。手持ちの機材でどちらが綺麗に撮れるか比較し、不安であればエージェント等に画質チェックを依頼してみましょう。
監修:成田 駿
元日系大手人事/就活サポーター
日系大手事業会社で最年少部長に就任し、新卒採用に5年以上従事。戦略設計からイベント企画、選考フロー、研修まで新卒採用の入口から出口までを幅広く担当し、延べ3,000名以上の学生と接点を持つ。人事業務以外でも累計2,000名以上の就活生を個別に支援し、大手・外資・メガベンチャーなど多様な企業への内定実績を誇る。
監修:佐川夕希
美容業界出身/就活サポーター
協力:NPO法人en-courage
全国約120の大学に支部を展開し、就活生を対象としたキャリア教育支援を行うNPO法人。独自にイベントやメディアを多数運営し、年間2,500件以上のセミナーを開催。企業と学生の間に年間約80万回の接点を創出するなど、国内最大級の規模で活動している。すべての就活生が本質的なキャリアを通じて人生を最大化できるよう、個別支援やコミュニティづくりを通じたサポートを目指している。