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【例文あり】協調性を自己PRでアピールするには?ポイント・言い換え方を元人事が解説

協調性を自己PRでどうアピールすればいい?本記事では、そのまま参考になる例文やポイント、言い換え方を元日系大手人事がお伝えします。さらに、企業が求める「協調性」とは何か、「ありきたり」と思われないために差別化すべきことなども解説します。

ESや面接の自己PRにて、「協調性」を自分の強みとしてアピールしたいけれど、具体的にどのような言葉やエピソードで伝えれば評価されるのか、悩んでいる就活生は少なくありません。

本記事では、元日系大手人事で、en-courageの就活サポーターとしても学生を支援している成田さん監修の基、そのまま参考になる例文やポイント、言い換え方をお伝えします。

さらに、企業が求める「協調性」とは何か、「ありきたり」と思われないために差別化すべきことなども解説します。

協調性とは

就職活動の自己PRにおける「協調性」とは、単に「誰とでも仲良くできる」ことではありません。異なる価値観を持つメンバーと協力し、組織の成果を最大化する力のことです。ここでは、元人事の成田さんの視点をもとに、企業が本当に求めている「協調性」について解説します。

企業が求める「協調性」とは

企業が求める「協調性」は、周囲に合わせるだけの受動的なものではなく、自ら働きかけてゴールを目指す「主体的な協調性」です。

ビジネス環境の変化が激しい現代では、性格や意見が異なる人々と調和を図りながら、仕事を前に推し進める能力が不可欠です。自分と異なる意見や価値観を持つ相手とも建設的に議論し、チームとしての最適解を導き出す力や、膠着した状況を打破するために自ら他者に働きかける力が求められます。同質的な仲良しグループを作るのではなく、異なる個性を結びつけ、相互作用によって成果を生み出す姿勢が評価されます。

企業が自己PRで協調性を重視する理由

「企業が自己PRで協調性を重視する理由」として、業務生産性の最大化、組織リスクの低減、周囲を巻き込む推進力の3点が緑色のボックスで挙げられています。下部には成田さんの解説があり、企業はチームとしての成果やスピードを最大化できるか、個人の限界を超えて多様な視点や協力を取り入れられるかを見ていると述べられています。

企業が採用活動において協調性を重視する理由は、主に以下の3点に集約されます。

  • 業務生産性の最大化:認識のズレや手戻りを防ぎ、チームとしての成果・スピードを最大化するため
  • 組織リスクの低減:心理的安全性を高めてミスやトラブルを未然に防ぎ、組織を安定させるため
  • 周囲を巻き込む推進力:個人の限界を超え、多様な視点や協力を取り入れて困難を突破するため

「ありきたり」になりやすいため、差別化が必要

多くの就活生が使用するキーワードのため、単に「仲良く協力した」だけでは埋もれてしまいます。「ただ同調した」のではなく、目的達成のために個別に話を聞いたり妥協点を探ったりするなど、「組織のハブとしてどう動いたか」を具体的に示すことが重要です。

「主体性がない」と思われないことが重要

周囲に合わせることを強調しすぎると、「指示待ち人間」と誤解されるリスクがあります。意見対立時の調整やモチベーション向上への働きかけなど、目標達成のために自ら課題を発見して行動したプロセスを伝え、主体性があることをアピールしましょう。

協調性を自己PRでアピールする際のポイント

「協調性をアピールするポイント」というタイトルのリスト画像です。最重要項目として「具体性のある言葉に言い換える」ことが赤帯で強調され、その下に続く5つのポイントとして、説得力のある構成で書くこと、定量的な成果を示すこと、主体性を示すこと、面接での振る舞いでも協調性を示すこと、避けるべき表現に気をつけることが順に列挙されています。

自己PRで協調性を効果的に伝えるには、言葉選びや構成の工夫が不可欠です。ここからは、成田さんが人事として多くの学生を見てきた経験に基づいた「評価されるポイント」を紹介します。採用担当者に「入社後に活躍できる」とイメージさせるための、具体的なテクニックを押さえましょう。

【最重要】具体性のある言葉に言い換える

抽象度が高い「協調性」という言葉を、具体的にどのような行動特性なのか分解して伝えることが重要です。「利害関係の調整力」や「合意形成を導く力」など、ご自身の強みを正確に表す言葉に変換しましょう。解像度を高めることで、どのような場面で力を発揮できる人材なのかが鮮明になります。

言い換え例一覧

「言い換え例一覧」と題された表形式のスライドで、協調性を「受容・関係構築型」「調整・橋渡し型」「主導・推進型」「支援・献身型」の4つのタイプに分類しています。それぞれのタイプについて、心理的な安全性や信頼を生み出す力、組織をスムーズに機能させる力、他者の力を引き出し成果を上げる力、チームの穴を埋めて進行を支える力といった具体的な言い換え例文が記載されています。

「協調性」と一言で伝えても、採用担当者には具体的に伝わりにくいものです。あなたの強みがどこにあるのか、解像度を上げていきましょう。

  • 信頼を育む「受容・関係構築型の協調性」
      • 相手を受け入れ、チーム内に心理的な安全性と信頼を生み出す力
      • 相手の背景や感情を汲み取り、誰もが発言しやすい空気を作る力
      • 立場や年齢が異なる相手とも、誠実な対話で信頼関係を築く力
  • 意見をつなぐ「調整・橋渡し型の協調性」
      • 対立や利害の板挟みになっても逃げず、組織をスムーズに機能させる力
      • 異なる意見の間に入り、双方が納得できる着地点を見出す力
      • バラバラな意見を集約し、チームとしての「総意」をまとめ上げる力
  • 周囲を巻き込む「主導・推進型の協調性」
      • 自ら働きかけて他者の力を引き出し、チームで大きな成果を上げる力
      • 一人では困難な目標に対し、熱意を持って周囲に働きかけ協力体制を作る力
      • メンバー個々の適性を見極めて役割を与え、組織の結束を高める力
  • 組織を支える「支援・献身型の協調性」
      • 状況の変化に即応し、チームの穴を埋めて進行を支える力
      • 予期せぬトラブルにも固執せず、臨機応変に動いてピンチを救う力
      • リーダーやチームの不足を察知してサポートし、全体を動きやすくする力

自分に合った言葉を選ぶコツ

「自分に合った言葉を選ぶコツ」という見出しの下、エピソードに合うものを選ぶ、企業の求める人物像に合うものを選ぶ、第三者に合う言葉を聞くという3つの視点が提示されています。下部の吹き出しでは成田さんが、自分の強みを客観視するのは難しいため、就活エージェントなどに相談してプロの視点から市場価値が伝わる言葉を選んでもらうのがおすすめだとアドバイスしています。

多くの言い換え表現の中から、自分に最適な一つを選ぶための視点は以下の3つです。これらは、どのような強みをアピールする場合でも共通する「言葉選び」の鉄則です。

  • エピソードに合うものを選ぶ:自身のエピソードの内容と、選んだ言葉の持つニュアンスが合致しているか確認しましょう。同じ強みであっても、どのような状況で、どう発揮されたかによって適切な表現は異なります。
  • 企業の求める人物像に合うものを選ぶ:志望企業の社風や「求める人物像」と照らし合わせましょう。企業によって、同じ強みの中でも「勢い」を重視するのか、「丁寧さ」を重視するのかといった評価ポイントは異なります。
  • 第三者に合う言葉を聞く:自分の強みを客観視するのは難しいため、プロの視点を借りるのも有効です。就活エージェントなどの第三者に相談すれば、あなたの経験を人事の視点で分析し、独りよがりではない、市場価値の伝わる「最適な言葉」への変換をサポートしてくれます。

説得力のある構成で書く

「自己PRの構成」というタイトルのもと、400文字を想定した文章構成として、結論、背景、課題、行動、実績、仕事への活用の6つのステップとそれぞれの目安文字数が示されています。右側には構成通りに書くコツとして、強みと業務の重なりを提示すること、数字や事実で根拠を記載すること、汎用的になりすぎないことの3点が挙げられています。

以下の順序で構成することで、論理的で説得力のある自己PRが完成します。

  • 結論:一言で、あなたの強みは何か?
  • 背景:その強みをどのように培ったのか?
  • 課題:強みを発揮したとき、どんな課題に直面していたのか?
  • 行動:その課題に対して、強みを活かしてどう取り組んだのか?
  • 実績:その成果はどんな数値や事実で裏付けられるのか?
  • 仕事への活用:その強みを企業でどう活かし、貢献できるのか?

▼自己PRの構成について、詳細は以下の記事で解説しています。
エントリーシートの受かる自己PRの書き方強みの選び方と構成・書くポイントを元人事が解説

定量的な成果を示す

「協調性を自己PRでアピールする際のポイント」と題し、「定量的な成果を示す」ことが重要であると伝えています。下部には成田さんのアドバイスとして、「売上が上がった」とするよりも「売上が前年比120%になった」と書く方が、客観的な実績として伝わると具体的な例が示されています。

エピソードの具体性を高めるには、成果やプロセスを「数字」で示すことが効果的です。例えば、「売上が上がった」とするよりも「売上が前年比120%になった」と書く方が、客観的な実績として伝わります。

成果だけでなく、行動の規模感を示す際にも数字は有効です。「部員50名との個別面談」「月5時間の業務削減」「手順書を10種類作成」など、具体的な数値を盛り込むことで、行動量や工夫の解像度が一気に高まります。

主体性を示す

「協調性を自己PRでアピールする際のポイント」というタイトルの下、中央に「主体性を示す」と書かれたスライドです。下部の吹き出しでは成田さんが、主体性がないと思わせないために、協調性を発揮する目的をエピソードの中で示すことが重要だと解説しています。

「協調性」という言葉は、ともすると「主体性がなく流されやすい」というイメージを持たれてしまうケースもあります。そのため自己PRで取り上げる際には、協調性と併せて主体的に思考し、行動した点もアピールすることが望ましいです。

成果を出すために協調性を発揮していることを示す

ビジネスにおける協調性は、成果を最大化するための手段です。単に「和を乱さない」だけでなく、目標達成のために自ら働きかけ、チームの状況を好転させたプロセスを論理的に説明しましょう。

自分の意見を持った上での「協調」であることを伝える

真の協調性とは、相手に迎合することではありません。自分の意見を持った上で対話し、双方の意見を活かした「第三の案」を導き出すなど、建設的に最適解を目指す姿勢が評価されます。

言い回しを工夫する

同じ行動でも、言い回し一つで「受動的」か「主体的」かの印象が大きく変わります。ポジティブで主体的な印象を与える表現に変換しましょう。

【言い換えの例】

  • 周りの意見に合わせました→多様な意見を尊重し、チームとしての最適解を導き出しました。
  • 言われた通りに変えました→目標達成を最優先に考え、柔軟に手段を変更しました。

面接での振る舞いでも協調性を示す

「協調性を自己PRでアピールする際のポイント」として、「面接での振る舞いでも協調性を示す」ことが強調されています。下部には成田さんという人物のコメントがあり、面接では否定せずに話を聞く姿勢や、互いの立場を尊重するコミュニケーションを心がけるようアドバイスが記載されています。

自己PRの内容だけでなく、実際の面接での振る舞いも協調性の判断材料となります。書類と面接での印象を一致させ、協調性がある人物だと実感してもらうための振る舞いを意識しましょう。

否定せずに話を聞く姿勢・相槌が見られている

面接官の話を遮らずに最後まで聞き、適切な相槌とアイコンタクトで「受け止めている」サインを送ることが大切です。予期せぬ指摘を受けた際も、否定から入らずクッション言葉を挟んで一度受け止める柔軟な姿勢が、傾聴力のアピールにつながります。

意見が対立した時に「アサーティブ・コミュニケーション」を心がける

意見が対立した時こそ、真の協調性が試されます。相手を論破したり萎縮したりせず、互いの立場を尊重しながら率直に意見を伝える「アサーティブ・コミュニケーション」を意識しましょう。関係性を保ちつつ、議論を建設的に前に進める姿勢が評価されます。

避けるべき表現に気をつける

「避けるべき表現に気をつける」というタイトルの下、自己PR作成時の注意点が5つの番号付きボックスで示されています。内容は順に、専門用語を避ける、抽象的な表現は避ける、企業の求める人物像とずれたものは避ける、誤字脱字がないかチェックする、話し言葉を使わない、というポイントが挙げられています。

せっかく内容が優れていても、避けるべき表現をしてしまうと評価の対象から外れてしまうことがあります。以下の表現をしないように気をつけましょう。

  • 専門用語を避ける:研究内容や独自の用語は、採用担当者が理解できるよう「誰にでもわかる言葉」に噛み砕いて表現しましょう。
  • 抽象的な表現は避ける:曖昧な言葉で終わらせず、具体的なエピソードや5W1Hを交えて記述し、行動特性や価値を伝えましょう。
  • 企業の求める人物像とずれたものは避ける:企業の方向性と自分のアピール内容が合致しているか確認し、求める人物像とのミスマッチを防ぎましょう。
  • 誤字脱字がないかチェックする:誤字や敬語の誤りは志望度の低さとみなされるため、音読や第三者チェックを行い、丁寧さを示しましょう。
  • 話し言葉を使わない:ビジネス文書としての形式を守り、流行語や口語表現は避け、丁寧で標準的な語句を選んで記述しましょう。

▼エントリーシートの書き方の基礎については、こちらの記事もご参照ください。
落ちないエントリーシートの書き方企業が見ているポイントと対策まとめ

協調性を自己PRでアピールする例文

ここでは、協調性を効果的にアピールするための例文を紹介します。成田さんの添削実例をもとに、ポイントを解説します。

サークル・部活動の場合

「協調性を自己PRでアピールする例文」という見出しの下、枠内に「サークル・部活動の場合」と大きく表示されたスライドです。

私の強みは、利害関係の調整を行い、組織を目標達成へ導く「合意形成力」です。大学時代、100名規模の音楽サークルの定期演奏会で責任者を務めました。当初、選曲方針を巡り「技術向上重視の上級生」と「楽しさ重視の下級生」が対立し、練習参加率が7割まで低下するという課題に直面しました。私は、双方の想いを汲み取ることが解決の鍵だと考え、各パートリーダー6名と個別に面談を実施しました。それぞれの言い分を傾聴した上で、「観客も自分たちも楽しめる最高の舞台を作る」という共通目的を再確認しました。その上で、全10曲のうち3曲は難易度別に乗り番を分ける制度を提案し、双方が納得できる練習体制を構築しました。結果、練習参加率は9割以上に回復し、演奏会は前年比120%となる過去最高の来場者数を記録しました。貴社においても、この調整力を活かし、多様な関係者を巻き込みながらプロジェクトを推進していきたいと考えています。

<ポイント>

  • 課題の明確化:価値観の違いによる対立と、それが招いたモチベーション低下という課題を具体的に示しています。
  • 行動の具体性:全員に向けた演説ではなく「個別面談」や「制度の提案」など、泥臭い調整プロセスを描写しています。
  • 共通目標の提示:対立する意見をまとめるために、上位の共通目標を用いたことがアピールできています。

アルバイトの場合

「協調性を自己PRでアピールする例文」と題され、中央の枠の中に「アルバイトの場合」と書かれたカテゴリ紹介のスライド画像です。

私は、チーム全体の状況を俯瞰し、連携を強化することで成果を最大化する「組織運営力」があります。個別指導塾の講師アルバイトでは、担当生徒の志望校合格率が60%と伸び悩んでいることが課題でした。原因を分析したところ、講師間の情報共有が不足しており、担当が変わるごとに指導方針にブレが生じていることが判明しました。そこで私は、講師20名全員が閲覧・記入できる「生徒詳細カルテ」の導入を提案しました。学習進捗に加え、生徒の性格や授業中の反応も記録し、授業前の確認をルール化しました。さらに、月1回の講師ミーティングを主催し、指導が難しい生徒の対応策を全員で検討する仕組みを作りました。この取り組みにより、講師全員が一貫した指導を行える体制が整いました。その結果、担当生徒の第一志望合格率を前年の60%から85%へ向上させることができました。貴社でも、組織の課題を主体的に発見し、仕組み化することでチームの成果に貢献します。

<ポイント>

  • 現状分析:課題の原因を「個人のスキル」ではなく「仕組み(情報共有)」にあると分析できています。
  • 主体的な介入:一講師の立場でありながら、全体に関わる仕組み(カルテ、ミーティング)を提案・実行した主体性が光ります。
  • 定量的成果:合格率の向上という具体的な数字で、取り組みの効果を証明しています。

長期インターンの場合

「協調性を自己PRでアピールする例文」というテーマで、「長期インターンの場合」について紹介しているen-courageの解説画像です。

私の強みは、組織の課題を自分事として捉え、周囲を巻き込んで解決する「推進力」です。ITベンチャー企業の長期インターンで、5名のライターチームのリーダーを務めました。当初、チームは月間記事制作数50本の目標に対し、未達が続いていました。メンバーへのヒアリングから、執筆に行き詰まった際に誰にも相談できず、時間を浪費していることが原因だと特定しました。そこで私は「チームでの知見共有」による効率化を決意し、週に一度の「ナレッジ共有会」を新設しました。各々が躓いた点や解決策をシェアする場を作り、さらにチャットツール上で気軽に質問できる専用チャンネルを開設しました。私が率先して5分以内に即レスすることで、相談しやすい雰囲気作りを徹底しました。これらの施策により、メンバーの執筆スピードが向上し、互いに助け合う文化が醸成されました。結果、3ヶ月後には目標の120%にあたる60本の記事制作を達成しました。貴社においても、周囲を巻き込みながら課題解決を主導し、組織の成長に寄与します。

<ポイント>

  • 課題へのアプローチ:個人の能力不足とせず、環境や文化の課題として捉え、解決策を講じています。
  • 巻き込み力:リーダーとして場の雰囲気を作り、メンバーが自発的に動けるよう働きかけた点が評価されます。
  • 成果の波及効果:数字の達成だけでなく、組織文化(助け合い)への貢献にも触れています。

ゼミ・研究活動の場合

「協調性を自己PRでアピールする例文」という見出しがあり、その下に「ゼミ・研究活動の場合」という具体的なシチュエーションが示されているスライドです。

私は、個々の強みを見極めて連携させ、チームの相乗効果を生み出す「統率力」があります。大学のマーケティングゼミで、5人一組で企業への商品提案に取り組みました。当初は全員で全ての作業を行おうとして議論が発散し、進捗が予定より2週間遅れていました。そこで私は、一度作業を中断し、メンバーの適性に基づいた役割分担を提案しました。分析が得意な者には市場調査、デザインが得意な者には資料作成、論理的思考に長けた者には構成案を任せ、私は全体の進捗管理と企業連絡を担いました。また、バラバラにならないよう、活動初めに「本日のゴール」を共有し、終了時には必ず成果物をフィードバックし合う時間を設けました。個々の得意分野を活かしつつ密に連携する体制を作ったことで効率が改善し、最終発表では15チーム中1位となる最優秀賞を獲得しました。貴社でも、チームメンバーの特性を活かした最適な配置と進行管理で、最大級の成果を創出します。

<ポイント>

  • 状況判断力:非効率な状況を察知し、役割分担という解決策を提示した判断力が伝わります。
  • マネジメント力:分担するだけでなく、進捗管理やフィードバックの場を設けるなど、全体を統括する調整力が示されています。
  • 他者尊重:メンバーの適性を理解し、任せることでチーム力を最大化した「異質補完型」の協調性です。

ボランティア・留学の場合

「協調性を自己PRでアピールする例文」というタイトルのもと、中央に「ボランティア・留学の場合」と大きく記載された、就職活動支援サイトen-courageのスライド画像です。

私の強みは、異なる文化的背景を持つ人々と信頼関係を築き、一丸となって取り組む「異文化適応力」です。オーストラリア留学中、現地の学生と10名の多国籍チームを組み、地域チャリティイベントの運営を行いました。当初、時間感覚や仕事への取り組み方の違いからメンバー間で不満が溜まり、準備作業が停滞するという課題が生じました。私は、互いの文化や考え方を知る機会不足が原因だと考え、作業前に毎回15分のアイスブレイクを導入しました。互いの国の文化やイベントにかける想いを話し合う場を作り、私自身が率先して言葉の壁があるメンバーのフォローを行いました。その結果、互いの違いを個性として認め合う空気が生まれ、チームの結束力が向上しました。イベント当日は目標金額の1.5倍となる寄付金を集めることができました。貴社においても、多様な価値観を受容し、共通のゴールへ向かってチームをまとめる役割を果たしたいと考えます。

<ポイント>

  • 多様性の受容:文化的な摩擦という難しい課題に対し、対話を通じて相互理解を促したプロセスが評価されます。
  • 橋渡し役としての貢献:自らが率先して動くことで、バラバラだったチームをつなぎ止めた行動力が具体的です。
  • グローバルな視点:言語や文化の壁を乗り越えて協働できる素養は、多様な人材と働く現代の企業で重宝されます。

よくある質問

就活のサポーターとしてよく聞かれる質問や、en-courage利用者へのインタビューで出てきた疑問への回答をご紹介します。

協調性以外の強み(責任感・行動力など)と組み合わせてもいい?

非常に有効ですが、どの強みと掛け合わせるのがベストかはエピソード次第です。自分一人で最適な構成を考えるのが難しい場合は、就活エージェントに相談することをおすすめします。プロの視点から、あなたの経験が最も魅力的に伝わる強みの組み合わせを提案してもらえます。

リーダー経験や特別なエピソードがなくても大丈夫?

問題ありませんが、日常的な行動を「評価される自己PR」に変換するにはコツがいります。自分のどのような行動をアピールすべきか迷う場合は、就活エージェントに相談してみてください。些細なエピソードからでも、人事の心に響くあなたらしいストーリーを引き出してくれます。

文字数や時間の目安は?

基本的な目安はありますが、企業や媒体によって最適な文字数や構成は異なります。限られた文字数で最大限のアピールをするためには、添削のプロである就活エージェントに見てもらうのが確実です。自分では気づかない冗長さや不足点を指摘してもらい、完成度を高めましょう。


監修:成田 駿

元日系大手人事/就活サポーター

日系大手事業会社で最年少部長に就任し、新卒採用に5年以上従事。戦略設計からイベント企画、選考フロー、研修まで新卒採用の入口から出口までを幅広く担当し、延べ3,000名以上の学生と接点を持つ。人事業務以外でも累計2,000名以上の就活生を個別に支援し、大手・外資・メガベンチャーなど多様な企業への内定実績を誇る。

協力:NPO法人en-courage

全国約120の大学に支部を展開し、就活生を対象としたキャリア教育支援を行うNPO法人。独自にイベントやメディアを多数運営し、年間2,500件以上のセミナーを開催。企業と学生の間に年間約80万回の接点を創出するなど、国内最大級の規模で活動している。すべての就活生が本質的なキャリアを通じて人生を最大化できるよう、個別支援やコミュニティづくりを通じたサポートを目指している。 Featured Articles 特集記事