インターンシップとは
就活をしていると周りがインターンシップを受け始めたり、インターンシップに参加し始めたりするのを目にします。
インターンシップとは、「学生が実際に仕事を体験する制度」のこと。
全学生の4人に1人以上が参加しているのです。
この記事ではそもそもインターンシップって何なの? 参加しないと選考に不利なの? お給料は出るの? などのインターンシップの基本を解説。
もうインターンシップに参加を決めている人も、迷っている人も必見の内容になりますので、この記事でインターンシップの基本を抑えておきましょう!
インターンシップとは~アルバイトとの違い
インターンシップでは、企業にもよりますが、収入が得られることもあります。
そのため、アルバイトと混同してしまう人も多いのではないでしょうか。
しかし、インターンシップとお給料は全く別物。
ここでは、それぞれの「目的」「給料」「業種」「その他」の違いを紹介します。
〇目的の違い
インターンシップ:企業の仕事の内容や業界研究のため、自分の適性を理解するため。
アルバイト:労働と時間の対価として給料をもらうため。
インターンシップの目的はお給料を貰うことではありません。
学生が就職する前に参加することで、仕事への理解を深めたり、自分にどんな適性があるのかを知ったり、社会人としてのマナーを身に着けるのが目的です。
〇給料の違い
インターンシップ:収入を得ることが目的でないので給料は出ない場合もある。
アルバイト:収入を得ることが目的なので給料が出る。
インターンシップには数ヶ月に及ぶ長期インターンから一日で簡潔する1dayインターン、1~2ヶ月以内の短期インターンと期間は様々ありますが、特に1dayインターンや短期インターンではお給料は貰えない場合が多いです。
〇業種の違い
インターンシップ:学生に社会や会社を知ってもらうために企業が開催しているため、普段接する機会のない幅広い業種や職種のインターンシップも受け付けている。(業種、業界例:金融、保険、IT、建設、商社、通信、人材派遣など)
アルバイト:労働力を求めているので、労働力を必要としている業種や職種のみ
アルバイトは飲食店や塾講師、コールセンターなど、限られた業種が多いですが、インターンシップではアルバイト先にはない、様々な業種があります。
〇その他の違い
インターンシップ:学業優先のなかで行われるため、勉強を疎かにすることなく参加できる。
アルバイト:職種にもよるが、学業の都合で合わせているわけではないため、授業や試験期間などは社員や他のアルバイトとの調整が必要。
インターンシップが学生に自社の仕事内容や業界を知ってもらうため、働くとはどういうことなのかを知ってもらうために企業が企画をしています。
そのため、企業は学業の都合に合わせ、夏休みなどの長期休みに開催したり、複数の日に渡って開催し、学生は参加できる日を選べたりする場合が多いです。
インターンシップとは~採用に有利なの?
インターンシップに参加すると、内定が貰えると思っている人もいるかもしれません。
人気企業のインターンシップは応募者が多く、企業は本番の選考のように、選考をし、人数をふるい落とすことも多いです。
企業によってはその倍率は10倍以上にもなるほど。
しかしインターンシップの選考に通過し、インターンシップに参加したからといって、それが採用に直結はしていません。
インターンシップが、本選考の採用と切り離して、「学生に社会を知るための場を提供すること」を目的に行われているためだからです。
逆にいえば、インターンシップの選考に落ちてしまっても、本選考で内定をとれることもあります。
しかし、企業によって異なりますが、インターンシップの参加者にその後のセミナーの告知を先に行ったり、本選考でエントリーシートを出し直す必要がなかったり、一次面接が免除となったりするなど、選考プロセスが異なったりすることは一部の企業であります。
また、企業によって、長期インターンシップ(1ヶ月以上の長期間のインターンシップ)の成果次第で、就活で有利になったり、その企業から直接内定をもらえたりする可能性もあります。
インターンシップとは~参加する意義
本選考に直結しているわけではないにも関わらず、インターンシップに参加した人の大半が「インターンシップは必要」と言っています。
それはなぜでしょう。
ここでは、インターンシップの意義を参加した人の声をもとに解説していきます。
インターンシップに参加する意義は以下の5つがあります。
〇仕事理解
Aさん:メーカーのインターンに参加 「工場や研究所など、実際の職場の雰囲気を味わうことができた。職種やそこで働く仕事のイメージを明確化できた」
インターンシップの大きな目的の一つの仕事への理解。 メーカーの場合は工場や研究所の見学がある場合も多く、より深く仕事を知ることができます。
〇業界への理解
Bさん:金融・IT・メーカーのインターンに参加 「元々金融業界に興味があって参加をしたが、思っていたイメージと違っていたり、自分に合わないと感じた。会社説明会よりもインターンを通してより深く企業を知れると思う。インターンでは幅広く業界を見るようにし、あるメーカーのインターンに参加したとき、仕事の幅広さ、面白さを実感し、この業界で働きたいと思った」
インターンシップを通じて行きたいと思える業界ができる一方で、自分に合わない業界・企業を知るきっかけにもなります。
入社後のミスマッチを防ぐためにも、幅広く、いろんな業界のインターンに参加することがおすすめです。
〇自己分析
Cさん:ITのインターンに参加 「私が参加した二週間に及ぶ短期インターンでは、5~6人でグループワークを行い、ビジネス戦略を練る内容だった。最終日には社員へプレゼンを発表し、その後、グループワークのメンバーや指導してくれた社員から自分の良いところ、改善すべきところのフィードバックを貰えた。こうした客観的な意見から、自分でも気付けなかった自分の性格に気が付き、自己分析が深まった」
インターンシップではグループワークの後に参加者が互いにフィードバックをしたり、企業の社員からフィードバックを貰えることも多いです。
今まで気付かなかった自分の一面に気付けたり、自分を客観視する機会にもなり、本選考のESや面接の際に必須となる自己分析が深まります。
〇就活準備
Dさん:商社・金融のインターンに参加 「インターンの選考の段階でESや面接を行うため、本選考の練習になった。また、インターン内でのプレゼン資料の作成やディスカッションの進め方など、社員から指導を受けたり、社員と話す機会が多かったため、普段接することのない年齢層の人たちと話すことに慣れた」
人気企業のインターンシップは倍率も高く、厳しい選考を突破しなければなりません。 これは本選考の予行演習にもなるうえ、実際に参加後も社会人に慣れるという点で就活に有利であるといえます。
〇人脈
Eさん:IT・広告のインターンに参加 「グループワークを通じて、同じ業界を志望する友人が増え、情報共有することができた。グループディスカッションやグループワークで議論を深めたり、昼休憩の時間には雑談をしたりするなかで、互いのことを知っていき、その後も就職活動を支え合う、良い仲間になった」
インターンシップを通じて人脈が広がったという声も多く聞きます。 大学やサークルを超えて人脈が広がったことで情報共有をする仲間が増えたという声も!
インターンシップのメリットは業界研究や自己分析だけでなく、こうした人脈を広げることにも繋がるのです。
インターンシップとは~プログラムの種類と期間
インターンシップって具体的にどんなことをするの? と思う方もいるでしょう。
プログラムの内容は企業によって異なりますが、主に下記の3種類があります。
それぞれどんな人におすすめか、見ていきましょう。
〇プログラムの種類
・講義やレクチャー:社員が企業や仕事の説明をしたり、セミナーを開催したり、職場見学をするもの。
こんな人におすすめ:受ける企業や業界を絞っており、会社説明会よりもより詳しい話や、より社員の生の声を聞きたい人。また、志望業界を選んでいる段階の人は少しでも興味を持ったら参加してみるのがおすすめ
一日で完結するものが多いので時間を取られずに参加ができる。
・グループワーク:参加者がいくつかのグループに分かれ、与えられたテーマに沿った企画立案をしたり、課題解決をする。グループで一丸となって資料を集め、議論し、社員や全員の前で結果を発表するのが主な流れ。 こんな人におすすめ:志望業界を決めていない人、あるいは志望していない業界であってもグループワークの内容自体に興味がある人におすすめ。
グループワークを通して自己成長ができたり、グループワークのフィードバックを社員からもらうことで「社会人はどのような観点で仕事をしているのか」を知れたり、気付くことが多いから。
・現場での仕事体験:業務範囲、期間の制限はあるが、企業の職場に通って、実際の業務に従事するプログラム。
こんな人におすすめ:志望する企業や職種が明確に絞りこめている人、業務に必要なスキルをもっている人。
いかがでしたでしょうか。
一言でインターンシップといっても、講義型から仕事体験まで様々です。 ではどれくらいの期間で実施されているのかも見ていきましょう!
〇プログラムの期間
・1dayインターンシップ(1日のみ) 講義やレクチャー型が多い。 企業によっては、簡単なグループワークをすることも!
・短期インターンシップ(1週間~1ヶ月程度) 講義やレクチャーのあとにグループワークをすることが多い。 一週間に渡ってグループで企画立案をし、最終日に発表をし、フィードバックを貰えたりする。
・長期インターンシップ(1ヶ月以上~中には4年間など) 現場での仕事体験が多い。責任感も伴い、実務のスキルが身に着く。 お給料を貰える場合が多い。
長期インターンシップは大学1年生から参加している人もいます。
期間も内容も様々なので、自分ややりたいことや行きたい業界、興味のある内容を見て選考を受けてみましょう。
インターンシップとは~企業側のメリット
インターンシップはメリットが多く、意義のあるものであることを解説してきました。
では、企業としてはどんなメリットがあるのでしょうか。
本選考に直結していないのに、わざわざ社員の時間と労力を使ってまでして企業がインターンシップをやるのは、それなりにメリットがあるためです。
企業のインターンシップをする意図を知っておくと、インターンシップに参加するうえで、より意義を見出せるので知っておくと良いでしょう!
・入社後のミスマッチを防ぐため
企業が一番避けたいことは、入社後に「イメージが違った」「自分に合わなかった」といって社員に辞められてしまうこと。
インターンを通じて仕事内容・業務内容を伝えたり、職場見学をさせることで入社後のイメージをつけてもらい、志望するかどうかを判断してもらいたいという意図があります。
・企業のPRになるから
皆さんが「良い会社、自分に合う会社に入りたい」と思うと同時に、企業も「優秀な学生を採りたい」と思います。
学生に対し認知度を上げようと、企業は説明会をしたり、会社の公告を打ち出すなどしています。
そんななかでも自社のことを一番深く知ってもらえるのがインターンシップ。 じっくりと、時間をかけて参加者に自社のことをアピールできるのです。
インターンシップとは~参加しないと就活に不利?
インターンシップはメリットが多いことを紹介しました。
しかし、参加しない=内定を得られない」というわけでは決してありません。
もちろん、参加することでプラスになることは多く、インターンシップでしか得られない経験もあるため、時間の許す限りインターンシップに参加することがおすすめです。
しかし、参加しないことが就活に不利とは限りません。
学校の研究や部活動などの課外活動が忙しくて、どうしてもインターンシップに参加できない人もいるでしょう。 それでも人気企業からの内定を得ている人はたくさんいます。
参加できない場合、無理に続けている活動を中断する必要はないのです。 なぜならそうした課外活動における経験は、インターンシップに劣らない重要なものとなるからです。
就活の目的は本選考で志望企業からの内定を得ることであり、インターンシップに参加することではありません。
ゼミや研究室で専門性を磨いたり、部活、サークル、アルバイトで重要な役割を担ったりする活動をしているのであれば、そこで自身を高めていくこともインターンシップの就業体験とはまた別の価値を持っています。
その経験をESや面接など本選考で生かすべきであるといえます。
インターンシップを実施している企業は学業に支障が出ないように配慮していることが多いので、1dayインターンシップを複数日に渡って開催している企業もあります。
課外活動でなかなか時間を取れない人も、1dayであれば参加しやすいため、時間の許す限り、いろんなインターンシップに参加をし、業界・職種への理解を深めると良いでしょう。
会社説明会だけでは伝わりにくい、企業や会社の深い部分を知ることができます。
エンカレッジでは、たくさんの先輩方のES全文や選考体験記を公開しています。
人気業界や、有名企業に受かるためのポイントが満載!! 会員登録して、気になる例文をチェックしましょう。