インターンって何?
就活をしているとよく耳にする「インターン」。 「インターン」とは「インターンシップ」の略で、一言でいうと「社会に出る前の学生の段階で、仕事の場を体験してみること」です。
全学生の4人に1人以上がインターンに参加していると言われています。
この記事ではインターンに参加するメリットや参加した場合の気を付けるべきポイント、インターンの経験を就活の本選考で有利に活用する方法を紹介します。
せっかく時間をかけてインターンに参加したのであれば本選考で有利に活用したいですよね? インターン参加を考えている人には必読の内容です。
・アルバイトとの違い
インターンのなかには無給のものもあればお給料が発生するインターンもあります。
お給料が発生するならアルバイトと変わらないのでは? と思う人もいるかもしれません。
しかしインターンとアルバイトには「目的」という大きな違いがあります。
インターンの目的は仕事の内容理解し、業界研究や職種研究に役立てることができること。
学生に社会や会社を知ってもらうために企業が開催しているため、給料は出ない場合も多いです。
一方でアルバイトは収入を得ることが目的。 学生が貴重な時間や労働の対価として収入を得るためにあります。
お給料が貰えるアルバイトの時間や、遊びや趣味の時間、学業に充てられたであろう貴重な時間を使ってインターンに参加するわけですから、ビジネスマナーやスキルを身に着けたり、業界研究や職種研究に役立てようという意識を持って臨みましょう!
インターンに参加するメリット
インターンに参加する人、インターンの選考を受ける人が増えて来たけど、本当にメリットがあるの? と思う人もいるかもしれません。
ここではインターンに参加するメリットを紹介します。
・業界・職業を知ることができる
インターンの目的は仕事の内容理解し、業界研究や職種研究に役立てることです。 業界や仕事を知るには会社説明会に比べより深く知ることができます。
また、OBOG訪問ではそのOBやOGが活躍している部署や仕事の話の生の声が聞ける一方で、特定の部署や仕事内容という限定的な情報が入りがちです。
しかしインターンはそれに比べ会社や業界全体の広い情報を得ることが出来ます。
・内定を早く貰える可能性も!
インターンで評価が高い人は、就活の選考で有利に働く可能性があります。
企業にもよりますが、インターンに参加した人専用の特別選考フローがあったり、1次面接を免除したりなど、優遇措置を取っています。
また、経団連は「インターンを採用選考の場にしてはいけない」と取り決めていますが、経団連に加盟していないベンチャー企業などは数か月以上の長期インターンの参加者を、優秀であればそのまま採用することもあるようです。
・社会に出て役立つスキルが身に着く
多くの学生は、会社に入ってから研修を受け、徐々にスキルを身に付けていきます。
しかし、特に長期インターンに参加すれば、社会に出る前から即戦力となり得るスキルを身に付けることができ、同期に比べて早く成果をあげることができます。
社会に出て基本となるマナーがインターン経験を通して身に着くことも多いので本選考の際に採用担当者から好印象を受けることも多いです。
・就活の予行演習になる
インターンであっても、特に人気の大企業やベンチャー企業のインターンであれば、本選考同様にESや面接といった選考を経たうえで参加ができるケースもあります。
ESを書いたり、面接をしたりと就活の予行演習になります。インターンによっては社員からフィードバックを貰えることも多いので、社員からのアドバイスを自己分析などで役立てることもできます。
・社会人とのコミュニケーションに慣れる
就活の本選考の際に上手くいかない学生の原因の一つが社会人とのコミュニケーション不足。
社会に出ていない学生は面接の場で社会人を前にし、緊張しすぎてしまったり、マナーをわきまえない行動をとったりすることがあります。
インターンでは企業の社員と関わる機会が多いので、社会人とのコミュニケーションに慣れていき、面接の場においても緊張せず、自然にマナーをわきまえて振る舞うことが出来るのです。
・優秀な先輩の行動を観察できる
社会に出ると優秀な先輩、尊敬できる先輩を目にする機会が多いものの、社会人と関わる機会があまりない学生のうちはそうした先輩と関わる機会があまりないかもしれません。
インターンをしていると、優秀な社員の行動を身近で観察することも出来ます。
模範となる社員の行動を観察し、話を聞いたり、マナーや立ち振る舞いを真似たりすることで、社会人として必要なスキルが身に着きます。
・自己分析を深められる
インターンのなかには、グループワークをしたり、チームで発表をしたり、社員からフィードバックをもらうプログラムがあります。
自分の短所や長所、できている点や改善すべき点はこうした機会がなければなかなか分からないもの。
インターンのなかでこのように自己分析を深め、自分の至らない点を認識すれば、これからの学生生活ですべきことが見えてきます。
・大学によっては単位認定されることもある
大学によって条件が異なるものの、インターンシップが単位認定される大学は増えています。
単位も取れるうえに、業界研究ができたり、社会にでて必要なスキルが身に着くのは一石二鳥。
自分の大学には単位認定の制度があるか、調べてみるのも良いでしょう。
インターンの期間・時期
一言でインターンといっても、その期間や時期は様々です。
ここでは開催期間や開催時期にはどんなものがあるか紹介します。
〇期間
インターンに参加してみたいけれど、アルバイトやサークルで時間がないという方もいるでしょう。
インターンには数ヶ月に及ぶ長期インターンから1日で完結する1dayインターンもあります。
・1dayインターンシップ:1日のみ
企業や仕事の説明を受けたり、2~3時間程度のグループワークをしたり、社員との座談会をするといった内容。
企業説明会よりも踏み込んだ内容なうえに、グループワークは就活の予行演習にもなる。
業界や企業について知りたい学生に最適で、様々な業界・職種をみて、志望業界を絞りこみたい場合にも役立つ。
・短期インターンシップ:1週間~1ヶ月程度
学業を疎かにしないよう配慮されているため、夏休みや冬休みなどの学校の長期休みに行われている場合が多い。
企業説明を受ける他、グループワークを行い、社員の前で発表をし、フィードバックを貰うなどの内容。 お給料は企業によっては支払われる。
短期インターンシップは選考につながっているケースもあり、グループワークでの働きによって就職試験の一部が免除になったりする可能性がある。
そのため、志望企業が決まっている場合におすすめ。
・長期インターンシップ:3ヶ月以上~中には4年間など
給与が支払われる場合が多い。 学生は企業の「社員」として実際の業務を行う。
学生のうちから即戦力となるビジネススキルを身に付き、学校を卒業してすぐに活躍したい人、起業したい人などに注目を集めている。
様々な職種の募集があり、実際の業務を通じてより具体的に職種や業種を知ることができる。
長期インターンシップの働きによっては、そのまま内定に直結している場合もある。
〇時期
大体開始の一か月前頃に募集が始まるケースが多いですが、選考に時間のかかる人気企業はもっと早くに募集が始まるため、随時チェックしましょう。
・普段から行われているもの
特に長期インターンは通年を通して募集が行われているところが多く、数か月から年単位で行われることもあるため、1,2年生も参加できる。
業種としてはベンチャー企業やIT企業に多い。
・夏休み
1dayインターンや短期インターンの他、1ヶ月以上などの期間で実施する実践的なインターンも多い。
募集時期は3月~4月頃から徐々に企業のHPで発表されはじめ、6月から7月に選考が行われる。
日系大手から外資系、ベンチャーなど、業界を問わず幅広いプログラムが用意されている。
・冬休みや春休み
1dayインターンや、業界・企業研究につながる講習型が多い。
できるだけ幅広くいろんな業界・企業を知りたいのであれば、様々な業界の秋・冬インターンシップに応募するのがおすすめ。
インターンの内容例を紹介!
ここでは実施されたインターンシップの例を紹介します。
インターンは、企業説明の他、職場見学や座談会、グループワークが実施され、会社説明会よりもより内容の濃いものになっています。
・報道番組のスタジオに入って社員から話を聞いたり、オフィス内を見学。4~5人でグループワークやディスカッションする機会もあった。記述式の選考課題は量が多かったものの、実際にテレビで見る現場やオフィスの中を見学でき、志望度が上がった。(テレビ局)
・研究所のなかを見学し、学生と一年目社員との座談会をした。より具体的な仕事の話を聞けた。(食品業界)
・学生6名ずつの複数のグループに分かれ、数日間に渡り、新ビジネスを企画する内容。社員の前で発表をすることで社会人がどんな視点でビジネスを考えるのかを知るきっかけとなった。またこのとき知り合った同じグループの仲間は、その後も就職活動を支え合う友人となり、今でも交流を続けている。(通信業界)
・学生7名のグループに分かれ、グループディスカッションをしたり、社員と座談会をした。社員に積極的に質問をしたり、ディスカッションの際に協調性や積極性があったことが評価され、その後の選考は一次面接が免除となった。(IT業界)
インターンを見つける方法
インターンシップの募集を探す時には以下があります。
志望企業が絞られている場合は直接企業のHPでチェックするのがおすすめですが、幅広くいろんな業界を見たい場合はインターンシップ募集情報がまとめてわかるポータルサイトなどを見てみるのがおすすめです。
・企業のHPをチェックする ・大学のキャリアセンターで見つける ・OGOBにインターン先を紹介してもらう ・インターン求人サイトで見つける
インターンを選ぶポイント
インターンの目的の一つは企業や仕事を知ることです。
そのため、最初はあまり業界を絞らず、少しでも興味がある会社であれば積極的にインターンシップに参加し、徐々に志望企業を絞っていくのがおすすめです。
就活を始める前から企業を絞りすぎると、視野が狭くなって本当に自分が興味を持てる企業まで辿り着けない恐れがあります。
あまり良く知らなかった業界もインターンを通して興味が出てくることもあります。
・ブラックインターンに注意!
インターンのなかにはブラックインターンと呼ばれるものがあります。
長期インターンでアルバイトと変わらない仕事にも関わらず、給与が支払われない場合や最低賃金を下回る給与しかもらえない場合は、違法な労働契約とみなされます。
おかしいと思ったら大学のキャリアセンター、労基署に相談しましょう。
インターンの選考の流れ
メリットだらけのインターンですが、行きたい企業・業界のインターンに、必ず行けるとは限りません。
有名企業のインターンは参加するのに選考を突破しなくてはなりません。
人気企業のインターンの倍率は10倍以上になることもあります。
本選考と同じようにESや面接を経て参加が決まるので準備が必要になります。 選考を通過するために下記の準備をしておきましょう。
・企業研究をしよう
企業のHPなどで行きたい企業がどんな事業をしているのか、どんな仕事があるのか、インターンの内容はどんなものかを確認し、インターンに参加したい理由を説明できるようにしておきましょう。
・達成目標を立てよう
インターンの内容を確認し、具体的な目標を立てましょう。
「成長する」などの漠然としたものではなく、「社交性を身に着けコミュニケーション力を上げる」「グループワークで積極的に発言する」など具体的な目標をたてることがインターンを有意義なものにする秘訣です。
面接の際にもインターンを通してどんな自分になりたいかを伝えましょう。
・自己紹介を考えておこう
インターンの面接は本選考の予行演習となる貴重な機会です。 面接官に自分の人となりを分かりやすく伝えられるようにしましょう。
インターンの参加で気を付けること
選考を突破しインターンの参加が決まったら、下記のことに注意をしましょう。 本選考でないとはいえ、油断は禁物です。
・マナー
企業や社員は仕事の貴重な時間を割いてインターンを実施しています。 感謝の気持ちを忘れずに、きちんと挨拶をし、正しい敬語を心がけましょう。
・持ち物
社員の話を聞くインターンも多いです。 貴重な話をメモするために筆記用具やノートは必須。スマホで打ち込むのは印象が悪いので気を付けましょう。
また時間を気にしてスマホを見るのも印象が悪いので腕時計も忘れずに。
・インターン中の質問
社員の話を聞ける貴重な機会です。事前に質問を用意しておきましょう。 質問や仕事の内容や企業に関するもので、社員のプライベートに踏み込んだ質問はNGです。
インターンを通して成長するために
せっかく時間をかけて参加したインターンを意味のあるものにするために、インターン後は振り返りをしましょう。
社員から聞いた仕事の話を振り返るのはもちろん、グループワークで何を感じたのか、何に面白さを感じたか、どんなフィードバックを受けたのか、自分の至らない点は何だと感じたか、逆に何か評価されたり自信のついた点はあったかなどを纏めておきましょう。
これが実際の採用の本選考における業界研究や自己分析の貴重な糧になるのです。
インターンに参加して本選考を有利に!
インターンは業界研究ができたり、実践的なスキルが身に着く貴重な機会です。
選考や内定に有利になることもあります。
インターンに参加してないからといって必ずしも内定が貰えないわけではありません。
しかしインターン選考の過程で面接やグループワークの予行演習になったり、業界・仕事を知ることができたり、自分のやるべきこと、自分に足りないものが見え、自分を見つめなおすきっかけになったりと、有利なことだらけです。
学生生活やサークルで忙しくても、1dayインターンや数日で完結する短期インターンもあります。
時間の許す限り様々なインターンの選考を受け、インターンに参加してみましょう。
そして参加するからにはきちんと準備・振り返りを行い、インターンをより有意義なものにしましょう。
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