新卒採用の志望動機における履歴書と面接の内容は同じでOK。ただし、面接では補足を加えながら話そう
「履歴書と面接における"志望動機"は同じ内容でいいの?」 多くの就活生が就職活動を進める上で1度は悩むのではないでしょうか。
答えは「一緒でOK」です。
なぜなら、企業はこの質問を通して学生の「志向」を確認しており、志向が確認できさえすれば、内容は同じでも異なってもたいした問題ではないからです。
さて、志向とは何でしょうか? 会社が志望動機で確認する「志向」とは、主には以下2点を指します。 1、学生がうちの会社に来たいと思ってくれているか? 2、学生がやりたいことや求めている環境が会社側で用意できるか? どんなに優秀な学生でも、その会社に行きたい気持ちが全くない場合や学生が求め ていることを会社側が全く用意できない場合は、学生も企業も不幸せになってしまうため、そのようなミスマッチをなくすことを目的に「志向」を確認しているのです。
じゃあ今度は、履歴書と面接の内容は「全く同じ」でいいのでしょうか?
答えは「NO」です。
企業の面接官はあなたが応募時に履歴書に書いた志望動機を事前に読んでいる可能性があります。その前提に立った時に、もし学生から面接で全く同じ話をされたらどう感じるでしょうか? おそらく「履歴書の書かれていること以上の情報がなくて、この子の志向が会社にマッチするか、いまいち判断しづらいなぁ......」と感じることでしょう。
そこで面接では、履歴書に書いた内容をベースに、補足を加える形で話していきましょう。 補足を加える際のポイントは以下2点です 1、本来履歴書の志望動機に盛り込むべきだが、文字数の関係で書けなかった内容を補足する 2、具体的な例を補足する
1について、履歴書の志望動機には盛り込むべき3つのポイントがあるのですが(具体的な書き方は後述します!)、企業によっては履歴書で指定される文字数が少ないケースも存在します。そんな時は面接で補足していきましょう。
2について、志望した理由の背景にある、個人的なあなたの想いや、具体的な経験が複数ある場合、こちらも履歴書に全ては記載できないですよね。そんな時も面接時に補足して伝えましょう。
新卒採用の履歴書や面接で受かる志望動機は「具体性」「個別性」「実現性」が網羅されている!
さて、新卒採用においてはどんな志望動機が履歴書や面接で受かるのでしょうか? 答えはズバリ「具体性」「個別性」「実現性」がきちんと盛り込まれているものです。これらが履歴書や面接の志望動機で盛り込むべき3つのポイントとなります。
単語だけ羅列されても「???」という感じだと思うので、ここから1つずつ具体的な書き方について解説していきます。
1、具体性 まず具体性。こちらは、その会社の、どこに、なぜ、惹かれたのか? をできるだけ具体的に記載することです。
良くない例 「御社が提供するECサービスのクオリティの高さに惹かれ応募しました」 「御社で働く人たちのチームワークを重んじる雰囲気に惹かれ応募しました」
良い例 「クオリティ高いECサービスを実現する御社のスピード感ある風土に身を埋めてみたいと思い応募しました。御社のサービスのクオリティの高さはPDCAサイクルを高速で回し、サービス改善に繋げられている点と理解しています。そのようにスピード感を持って働くことにチャレンジしたいと思い応募しました。」 「御社で働く人とマッチすると思い応募しました。OB訪問や会社説明会で会う社員の方々みんなチームでの協働を通じて成果を出すことを重んじている印象があり、私も学生時代のサークルの経験でチームで何かを進めることが得意で好きなため、マッチすると考えました」
良くない例では単にサービスや雰囲気が好き、が志望動機となっていますが、そうではなく、「なぜサービスが好きで、その企業に行きたいと思ったのか?」 「なぜ雰囲気が好きで、その会社に行きたいと思ったのか?」 といった具合に、もう一段深掘りした理由を記載しましょう。
2、個別性 次に個別性。これは、なぜ他社じゃなくて御社じゃなきゃいけないのか? を記載することです。
どの企業でも当てはまる志望動機より、その会社しかありえない理由があったほうが、「この子はよくうちのことを調べてくれているな! 本当にうちの会社に来たいと思ってくれているのかも!」 と、企業側として学生の「志向」が会社とマッチしているか? の確認がしやすくなるのです。
再掲)志望動機を聞く企業側の意図:「志向」を確認するため 1、学生がうちの会社に来たいと思ってくれているか? 2、学生がやりたいことや求めている環境が会社側で用意できるか?
良くない例 「御社で営業をすれば、様々な業界に対して人材不足という問題解決を実施できると思い応募しました」
良い例 「人材サービスを展開する企業群で、大企業への営業を入社1,2年目に任せる会社は他にないと思っており、その点に特に惹かれ応募しました。なぜなら、私は商材にとらわれない提案スキル、ひいては課題解決能力をなるべく早く身につけたいと考えており、それは中小企業への新規営業よりもすでに取引のある大企業への深耕営業のほうが実現しやすいと考えているためです」
良くない例では、よくCMで流れる求人広告サービス(タウン○ーク、バイ○ル、マイナ○バイト)のどの会社でもきっとできることですよね。 志望動機には企業分析を通して「御社でしかできないこと」をきちんと盛り込んでいきましょう。
3、実現性 最後に実現性。これは、御社でやりたいことと、それが実現できる理由を記載することです。会社の方向性と私のやりたいことはマッチするんです、ということを記載します。
良くない例 「(前略)以上より、御社へ応募しました。 また、私は御社で中小企業向けの新規営業を行いたいと思っています。理由としては、私は中小企業の社長と仲良くなるのが得意で、その強みを活かしたいからです」
(解説:この会社で中小企業向け新規営業がない場合、「この子がやりたいことをうちの会社で用意できないからマッチしないな」と思われてしまう)
良い例 「(前略)以上より、御社へ応募しました。 また、私は海外インターンで多種多様な人と仕事を進める経験をし、それが得意で好きだと思っています。 御社においては1年目から現地の人をマネジメントする部署への配属が多いと伺っているため、ぜひ私は今述べた強みを活かして企画・運用スタッフとしてのキャリアを歩みたいです」
繰り返しになりますが、新卒採用において会社は学生の「志向」、つまり、 1、学生がうちの会社に来たいと思ってくれているか? 2、学生がやりたいことや求めている環境が会社側で用意できるか? を確認しているので、裏を返すと、志望動機には 1、御社にいきたいです! ということと、 2、私がやりたいことと御社(の事業・風土)はマッチしているんです! ということが伝えられればいいのです。 1に該当するのが、「具体性」「個別性」。2に該当するのが、「実現性」です。 図でまとめるとこんな感じでしょうか。
新卒採用の履歴書や面接における良い志望動機・悪い志望動機は? OB学生の志望動機から解説!
ここまでで、志望動機に盛り込むべきポイントがなんとなくわかってきたかと思います。ここからは、新卒採用において、当時の学生によって実際に作成された志望動機を見ながら理解を深めていきましょう。
良くない例 具体性・個別性・実現性に欠けている ITコンサルティング企業への志望動機 例
良い例 具体性・個別性・実現性が網羅されている 電機メーカー社への志望動機 例
図で解説した通り、NG例はポイント3つが押さえられておらず、一方でOK例はそれらが網羅されていますね。 新卒採用において志望動機を作る際の書き方3原則は「具体性」「個別性」「実現性」です。 徹底していきましょう!
履歴書にはない落とし穴! 新卒採用の面接で志望動機を話す際のポイントは「結論から」「簡潔に」
さて、志望動機の作り方はわかったと思います。これで完璧でしょうか?
答えは「NO」です。面接対策が残っています。
せっかく魅力的な志望動機が作れても、面接で伝わらなければ一瞬で落とされてしまいます。 面接官に伝わるポイントはこの2点です。 1、結論から話すこと 2、簡潔に話すこと
1、結論から話すこと 結論からお伝えしますが、面接では以下の構文で話せるようになれば、概ね面接官にきちんと伝わります。丸暗記してしまいましょう。
「御社を志望した理由は○点あります。 1点目は○○です。具体的には○○なところに惹かれました。なぜならば○○だからです。 2点めは〇〇です。具体的には○○なところに惹かれました。なぜならば○○だからです。」
この順序で面接で話すことができれば聞き手も頭が整理され、内容が入ってきやすくなるためです。ぜひ活用してみてください。
また、採用面接において志望動機は多くても3点までにしましょう。 4点以上あると冗長な印象を持たれてしまうからです。
2、簡潔に話すこと こちらも結論からお伝えしますが、面接は2分以内を意識してください。
面接官も人間なので、毎日多くの採用面接をしている中、簡潔に話せない学生の話は耳に入ってきません。 面接官が1回で頭を整理させながら冷静に話を聞ける時間がだいたい2分間なので、この時間内に収められるように練習しておきましょう。
おわりに
今回は、新卒採用での履歴書や面接における志望動機のポイントをお伝えしました。 ・履歴書や面接での志望動機の内容は同じでOKだけれど、面接では補足を加えるべきことや ・志望動機の書き方3大原則は「具体性」「個別性」「実現性」である事や、 ・面接では「結論から」「簡潔に」話すことが大事ということは理解できたかと思います。 一方で、これらのポイントを実践するにはまだまだわからないこともあるかもしれません。
そこで、オススメしたいのがエンカレッジのメンター制度。 エンカレッジでは大手企業に内定している先輩が、みなさんの新卒採用にまつわる悩みを直接解決していく支援を行っています!
◆例えばこんなこと ・自己分析、業界分析のやり方 ・インターンシップ、本選考のエントリーシート・適性検査・面接対策 ・インターンシップ体験談 ・応募した会社の選考ルートや面接内容
ぜひ活用してみてくださいね!
【エンカレッジのメンター制度】 人気大手、外資コンサル、メガベンチャーなどの内定者多数 エントリーシート添削、模擬面接、グループディスカッションの練習など、就活の不安や悩みを相談しませんか? ▼詳しくはこちら