面接で使える志望理由のポイントを解説
本記事ではESや面接でうまく志望動機を伝えるノウハウを例文と共に解説します。 ポイントを抑えるだけで他の就活生から頭ひとつ抜き出た志望理由・動機が自分の力で作れるようになります。 様々なパターンの例文も提示しますので、自分の受ける企業やアピールポイントと照らし合わせ、自分流にアレンジするのも良いでしょう！
「志望理由・志望動機」で面接官は何を知りたいのか
＜志望理由・動機の意味＞
志望動機・志望理由とはその会社に入りたい理由を伝えるものです。 業績に惹かれた・企業理念に惹かれたなど、同じ会社であっても学生によってその理由は様々です。 企業側も、学生から「業績に惹かれました」「～という仕事をしたいからです」と理由を聞くことによって、学生が何に惹かれて志望したのか知ることができます。
＜志望理由・動機を聞く目的＞
「志望動機は他の就活生とかぶるんじゃないか」と思う方もいるかもしれません。 なぜA社を受けようと思ったのか、と自分の気持に立ち返ってみると、「業績があるから」「若手のうちから意見を言える社風だから」など理由は様々ですが、「自分以外の就活生も同じことを思うだろう」と思う方もいるでしょう。
たしかに「業績に魅力を感じた」「企業理念に惹かれた」という「何に惹かれたのか」という理由は他にも同じことを思う学生は沢山います。
ではなぜ志望動機をESや面接の場で伝えるのか。
志望動機は「こういう人間である私は御社でこういう仕事をしたい」と「自分」と「企業」をリンクさせる役割があるからです。
大切なのは「こういう人間である私は」の部分です。
例えば「留学生を支援するボランティアをやってきた私だから、世界で活躍するグローバル企業である御社に惹かれた」という風に「こういう経験のある私だから」「こういう考えをする私だから」という部分が重要になってくるのです。
単に「御社は世界で活躍するグローバル企業であるため志望します」と志望動機を言う学生と、その会社を志望する理由が同じであっても、ここで差別化ができ、「学生時代にやってきたことと会社の風土がマッチしている」と思われます。
志望動機を問うことで、「なぜ受けたのか」と同時に「その人がどういう人なのか」も自然と反映させています。 だから企業は志望動機をESや面接のなかでももっとも重視しているのです。
そのため志望動機の対策は就活において必須といえます。
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【ESのノウハウ・例文】志望理由/志望動機の書き出し・内容・まとめ方
ここでは志望理由・志望動機の履歴書やESでの書き方のポイントを解説します。 書き方を工夫し上手な伝え方をすればESが通過し面接に進むことが出来ます。
―――――――――――――――――――――― ＜Aさんの志望動機例文＞ 世界における日本のプレゼンスを高めたいという理由で貴社を志望します。←ポイント①
父の仕事のため小学4年生のころからオーストラリアや上海、バンコクに住み、大学ではカリフォルニアに1年間留学しました。そのなかで、日本の製品は良い、信頼できる、日本人とは仕事がしやすいと言われることもあり、それが自分にとって1番嬉しいことでした。←ポイント②
世界中に拠点を持つ貴社で、世界における日本のプレゼンスを上げるために、その一翼を担えるような仕事がしたいです。←ポイント③
――――――――――――――――――――――
ポイント① 冒頭で企業の何に惹かれたか、どんな仕事がしたいかを述べる
志望動機ではまず冒頭の1文で「～という理由で貴社を志望します」と書き出します。一文にまとめることで履歴書やESを読んだ採用担当者の頭に志望動機が入ってきやすいです。
ポイント② なぜ志望するのかを具体的に述べる
前述した「私はこういう人間なので」の部分です。 ポイント①の「何に惹かれたか」は同じ内容を書く学生は他にもいるかもしれませんが、ポイント②の部分に関してはその人独自の経験や考えになるので他と被らない、オリジナルなものです。 それゆれにこの項目は全体の7~8割を占める、最も評価されやすいポイントとなります。
ポイント③ ①で述べたことを繰り返すと同時に熱意を伝える
最後に、ポイント①で述べた志望動機を繰り返しつつ、「頑張っていきたい」といったかたちで自分のやる気、熱意を伝えます。 何百枚もの履歴書・ESを読む採用担当者の頭に、志望動機を最後の一文で繰り返すことで強く印象に残ります。
そして重要なのが、熱意を伝えることです。 企業側は学生が会社とマッチしているかと同時に「やる気があるか、すぐ辞めないか」を見ています。 自分のやる気をアピールしましょう！
＜NGな志望動機＞
企業理念や社風の認識がずれていたり、会社の魅力を述べるだけで自分の話を書かない志望動機はNGです。
なぜなら企業研究をしっかりしていない、自分の考えを整理できていないと思われてしまうからです。
具体的には、以下のような内容では「この人は本当にうちを志望しているのか」と採用担当者も疑問を抱きます。 本当に志望している会社であれば、きちんと企業研究をし、自分の考えを整理したうえで受けに来ると思うからです。
履歴書・ESの段階で書き方のポイントがずれていてはその後の面接に進めない可能性があります。 注意しましょう。
×企業理念・社風・働き方の認識がずれている
例えば、営業をサポートする一般職の志望理由に「リーダーシップを発揮し、周囲を引っ張っていくのが自分の強み」と書き、そのエピソードを述べていては、企業が求める一般職の資質とかけ離れています。 説明会やOBOG訪問を通じて「企業がどんな人を求めているのか」を知るようにしましょう。
×企業の「何に惹かれたか」しか書いておらず、「なぜ惹かれたか」がない
「○〇の社風に惹かれ、また△△という企業理念に魅力を感じ、□□という制度も大変良いと思い～」などと「何に惹かれたか」だけでは「その人がどういう人間だからうちを志望しているのか」が見えてきません。 自分でなくとも書けるのです。 「なぜ惹かれたか」という自分独自の経験や考えを書くようにしましょう。
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【面接のノウハウ・例文】志望理由/志望動機の話し方・アピール方法
ここでは、志望動機の面接における話し方・アピール方法を見ていきます。 面接官は履歴書やESを手元に置き面接を進めます。
従って、面接での志望動機は履歴書・ESに書いた内容と一致させ、かつその内容を膨らませる、補完させるのがポイントです。
ここでは前述した志望動機をESに書き、それが通過したAさんが、面接で志望動機を答える場合の答え方を見ていきましょう。
―――――――――――――――――――――― ＜AさんのESに書いた志望動機＞ 世界における日本のプレゼンスを高めたいという理由で貴社を志望します。 父の仕事のため小学4年生のころからオーストラリアや上海、バンコクに住み、大学ではカリフォルニアに1年間留学しました。そのなかで、日本の製品は良い、信頼できる、日本人とは仕事がしやすいと言われることもあり、それが自分にとって1番嬉しいことでした。 世界中に拠点を持つ貴社で、世界における日本のプレゼンスを上げるために、その一翼を担えるような仕事がしたいです。
――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――― ＜Aさんが面接の場で答える志望動機＞ 私は、世界における日本のプレゼンスを高めたいという理由で御社を志望します。 大学2年生の頃、カリフォルニアに1年間留学しましたが、演劇クラブに入っていました。文化の異なる人と一つの演劇を作るなかで、衣装や小道具の製作を丁寧にやり、練習の計画を細かくたてていた私に、クラスメイトに「日本人はやはり勤勉で真面目だから、仕事でも信頼ができる。真面目な日本人が作るから、日本で作られた製品の質も良い。これは日本人と働く父も言っていた」と言われ、日本人として評価されたこと、日本の製品が評価されたことが私にはとても嬉しかったです。 このときに、日系企業を世界にもっと進出させたい、世界中に拠点を持ち、あらゆる業界とコネクションを持つ御社で、日系企業がもっと活躍する場を作っていきたいと思うようになりました。そのことが世界における日本のプレゼンス向上に繋がると思います。
――――――――――――――――――――――
上記の例文ではESで書いた志望動機と同じことを言いつつ、留学のなかでの1つのエピソードをより具体的に述べています。
1.何に惹かれたか、どんな仕事がしたいかを端的に述べる ↓ 2.なぜ志望するのかをエピソードを交え具体的に述べる ↓ 3.①で述べたことを繰り返すと同時に熱意を伝える という流れはESも面接も一緒です。
面接は、字数が決まっていたり枠のあるESとは異なり、面接官の目を見て、アイコンタクトを取りながら、言葉に抑揚をつけ、内容・エピソードをより具体的に言う必要があります。
文面では「貴社」、口頭では「御社」など同じ意味でも表現を変えたほうが良い言葉にも注意が必要です。
履歴書やESの書き方のポイントが抑えられていても、書いた内容を暗記のようにそっくりそのまま面接の場で話しては、「もう読んだからそれは知ってるよ」となりますし、全く異なる話をしては、「今言ったこととESに書いてあること、どっちなの？」となりかねません。
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ケース別！ 新卒採用における志望理由/志望動機の具体的例文集
ここでは就活における志望動機の好印象を持たれる具体的な例文をみていきます。 下記の例文は全て前述の志望動機の構成のポイントを抑えています。 様々な業界のケースを紹介していきますので是非参考にしましょう！
【志望理由・志望動機の例①】社員への憧れ×メガバンク
―――――――――――――――――――――― 「広い意味でも個人の領域でも社会に貢献する仕事ができる」という点で御行を志望します。
銀行は一人一人のお客様と信頼関係を築き、金銭面で個人の挑戦をサポートできます。そのうえで幅広い業界と関わり、広い意味でも社会に貢献できます。 私は御行でご活躍されている8人の先輩方にお話しを伺いました。個人のお客様と信頼関係を築き、営業をしている方もいれば、ニューヨークで法人相手にご活躍されている先輩もいらっしゃいました。 目の前の個人を支えることもできれば、世界中のあらゆる産業に貢献する仕事で活躍することのできる御行のフィールドの広さを感じ、働きたいと強く思うようになりました。
―――――――――――――――――――――― 評価されるポイント 志望理由→具体的な考え→まとめという書き方となっており、分かりやすいです。 8人もの先輩社員の話を聞いたところから、強く志望している熱意が伝わります。
社員への憧れから志望動機を作成する場合は、面接で聞かれたときのために、どの部署の、どんな先輩の、どういう仕事ぶりに惹かれたのかを答えられるようにしておきましょう。
【志望理由・志望動機の例②】■仕事内容×総合商社
――――――――――――――――――――――
世界における日本のプレゼンスを高めたいという理由で貴社を志望します。 父の仕事のため小学4年生のころからオーストラリアや上海、バンコクに住み、大学ではカリフォルニアに1年間留学しました。そのなかで、日本の製品は良い、信頼できる、日本人とは仕事がしやすいと言われることもあり、それが自分にとって1番嬉しいことでした。 世界中に拠点を持つ貴社で、世界における日本のプレゼンスを上げるために、その一翼を担えるような仕事がしたいです。
―――――――――――――――――――――― 評価されるポイント 前述の例文で挙げたAさんの志望動機ですが、書き方はもちろん、商社の仕事を理解していること、きちんと業界研究できていることが伝わります。 そのうえで自分の経験したこと、経験したときの自分の素直な気持ちを具体的エピソードとして述べている点に非常に説得力があります。
【志望理由・志望動機の例③】■適正アピール×損保
―――――――――――――――――――――― あらゆる企業の挑戦をサポートしたいという思いから、貴社を志望します。 私は塾講師のアルバイトのなかで「常に生徒の気持ちになって考えること」を意識してきました。
塾講師は生徒の学力向上をいわばサポートする役ですが、サポートするために相手の生徒と対話を重ね、信頼関係を築くこと、困ったときや迷ったときはすぐ相談してもらえる関係を築くことを重視しています。
真剣に向き合ってサポートした生徒が受験の志望校の相談をしてきたとき、宿題の量を調整し、成績が徐々に上がっていくのを実感したとき、大きなやりがいを感じました。 この経験を通し、お客様との対話を密に重ね、お客様の挑戦をサポートする貴社の姿勢に深く共感し、志望します。
――――――――――――――――――――――
評価されるポイント 自分の経験から適正をアピールし、それを志望動機に繋げられています。 自己PRにも繋がりますが、塾講師のエピソードのなかで、何にやりがいを感じたのか、どう思ったのかを具体的に述べている点が好印象な内容です。
【志望理由・志望動機の例④】■商品への思い入れ×メーカー
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化粧品の力で多くの人々を前向きな気持ちにしたいという思いから貴社を志望します。 私は昔からニキビ跡に悩み、合わない化粧品も多くあり、人前に出るのが億劫になるぐらいでした。
ですが貴社が出している自然派コスメブランド〇〇はニキビ跡をカバーし、肌荒れも予防できました。
私はそのファンデーションのお陰で自分に自信がつき、人前でも堂々と振る舞うようになりました。
私の弟はこのシリーズの男性用のBBクリームを使っています。化粧品は女性のものという観念を覆し、男性でも使いやすくなったことで、より前向きになれる人が増えたと思います。
化粧品一つで気持ちが前向きになる人を増やしたい、良い商品を男女問わず多くの人に届けたいという思いから貴社を志望します。
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評価されるポイント 商品を使ったことで自分が前向きになった具体的なエピソードが書かれていて説得力のある内容です。
特定の商品に思い入れがあっても商品の感想を述べるだけでは単なる消費者の意見になりがちですが、「この商品で自分は前向きになれたのだから、同じように前向きになる人を増やしたい」という伝え方をすれば、この企業で働きたいという熱意が伝わります。
【志望理由・志望動機の例⑤】■挑戦したいこと×コンサル
―――――――――――――――――――――― 私が貴社を志望する理由は、ITに関するスキルを活かして様々な企業の役に立ちたいと考えたからです。 ある日系メーカーで働く先輩の話を聞いた際、ITのスキルを活かしていないために紙ベースでの上長の承認取り付けを行っており、在宅勤務下でそのために出社する若手社員も多く、技術力を活かせていない現状を知りました。 コンサルタントとして外部から助言をすることで、会社の上層部が保守的であるゆえ、体制が変化しづらいメーカーの運営に携わり、ITを通した業務効率化の手助けをしたいと思いました。大学時代に学んだITの知識や資格を生かし、様々な企業の業務効率化の役に立ちたいです。
――――――――――――――――――――――
評価されるポイント 先輩に直接聞いた話に問題意識を持ち、それを解決したいという想いを志望動機に繋げられています。 履歴書に取得した資格を書けば、勉強したこととその会社を志望する理由が直結し、説得力の増す内容になります。
【志望理由・志望動機の例⑥】■頑張ったこと×広告代理店
―――――――――――――――――――――― 良いコンテンツを世の中に届けたいという想いから貴社を志望します。 学生時代、政府の主催する国際交流事業に参加していました。この事業の抱える問題は、あまり世間に知られていないため、折角有意義な活動であるのに応募者が少なかったことにありました。私はそこで応募者の増加を目標に掲げ、SNSやオンライン動画を配信し、活動の魅力を伝えていきました。結果、2年後には応募人数は5倍となりました。 この経験を通してソーシャルメディアやオンライン広告を駆使し、良いコンテンツを広く世の中に届けていきたいと思うようになりました。
―――――――――――――――――――――― 評価されるポイント ESや面接では「学生時代に頑張ったこと」を問われることもあります。 この志望動機は頑張った活動を、企業への志望理由、会社に入ってやりたいことに繋げている点で工夫された書き方となっています。
【志望理由・志望動機の例⑦】■サークル活動×ゼネコン
―――――――――――――――――――――― 私が建設業界に興味を持ったのは、住宅展示場でのアルバイトを通し、大きなものを作ること、「空間」という半永久的なものを作ることによって世の中の産業に貢献していきたいと思ったからです。 貴社の先輩の話を聞き、ダイナミックな業界であること。そのため大勢の人を巻き込み、多くの技術者たちと協力して仕事を進めていくことが大切であると感じました。 私は70人規模のダンスサークルのリーダーとしてサークルの皆と協力し、大会に出場したり、動画を配信したりしています。意見の異なる個人が一つの方向に進むために周りを引っ張っていくことにやりがいを感じています。 これを大きなものを作る貴社で生かし、世の中の産業の発展に貢献していきたいです。
―――――――――――――――――――――― 評価されるポイント 多くの人と協力して進めていく仕事であることを業界研究で知ったうえで、自分の経験と照らし合わせ、志望動機が構成されています。 大きなものを作ることで世の中に貢献していきたいという「何がしたいか」をまとめにも繰り返し伝えることでまとまった内容となっています。
企業にうまく志望理由を伝えよう
志望動機をうまく伝えることで、「企業のどこに惹かれたのか」と同時に「自分がどういう人なのか」というアピールも自然と反映させられます。 だから企業は志望動機を重視するのです。
本記事でも様々な例文を提示しましたが、エンカレッジに登録すればもっと多くの先輩たちの志望動機を見ることが出来ます。
自分に近いエピソードや志望する業界は例文を参考にしながら是非自分流にアレンジしましょう！
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