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若手社会人の平均収支・稼げる働き方など。一生お金に困らない 就活ノウハウ【永久保存版】

「手取り」「天引き」など絶対に知っておくべきお金の基礎知識と、20代・30代の平均収入・生活モデル別のリアルデータ、そしてお金に困らないために「就活時にチェックすべきこと」をまとめました。漠然としたお金の不安を解消し、理想通りのライフスタイルを送るために、必読の内容です!

はじめにーーいま知らないとマズいお金のこと

ワーキングプア、格差社会、そして老後資金2000万円問題。 自分は大丈夫と思う人が大半でしょうが、若手社会人の多くが「貧困を間近に感じたことがある」といいます。

良い会社に就職すれば、生涯お金に困ることはない。 これまでは、たしかにそうだったかもしれません。

いま、「ふつうの贅沢」すら、難しくなっているのです。 自分で積極的にお金のことを学ばねば、どれだけ懸命にはたらいても、年収が高くても、さまざまな落とし穴があるのです。

本記事では、社会人になるまでに絶対知っておきたいお金の基礎知識と、20・30代のお金にまつわるデータとモデルケース、そして、ゆたかな生活をするために就活で重視すべきことの3つに焦点を当て、紹介していきます。

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1.社会人になるまでに絶対知っておくべき お金の基礎知識

社会人の先輩たちから、「就職前に知っておきたかった!」という意見が多かった、お金の基礎知識を、以下にまとめました。

■基本給 年齢・勤続年数・役職などの基準に沿って支払われる、基本的な賃金のこと。 会社案内やホームページには、給料の目安として、年収以外に月額の基本給が載っていることが多いです。

■諸手当 基本給とは別に支払われるお金のこと。 法律で支給が決まっているのは、時間外手当(残業代)・休日勤務手当・深夜勤務手当。このほか、会社ごとにさまざまな手当が支給されています。

■経費 出張、接待、備品の購入など、仕事に必要な支払いを個人で立て替え、あとから会社に請求する制度のこと。経費のルールは会社ごとにちがいますが、領収書の提出は必須の場合が多いです。

■給与明細 月ごとに会社から発行される、給料の内訳を明らかにするもの。 「勤怠」(どれくらいはたらいたか)「支給」(会社がいくら払ったか)「控除」(払った額から何を差し引いたか)などの詳細が、一覧でわかるようになっています。

■額面 その月に会社から支払われたお金の総額。給与明細では「総支給額」などと表記されます。 内訳は、基本給+諸手当+立て替えた経費の払い戻しなどです。

例:基本給200,000円+時間外労働手当20,000円+超過勤務手当10,000円+通勤手当10,000円+出張手当10,000円=額面250,000円

■手取り その月に実際に個人が受け取るお金。給与明細では「差引支給額」などと表記されます。 社会保険料・税金などを天引きした額なので、額面よりも少ない。

例:額面250,000円−(健康保険15,378円+厚生年金25,620円+雇用保険1,480円+所得税6,110円+住民税15,209円)=手取り186,203円

■天引き 給与から、社会保険料・税金などを引くこと。給与明細では「総控除額」などと表記されます。 総支給額-総控除額(社会保険料+税金)=差引支給額。 つまり、額面から天引き額をマイナスすると、実際にもらえる手取り金額になります。

例:健康保険15,378円+厚生年金25,620円+雇用保険1,480円+所得税6,110円+住民税15,209円=天引き63,797円

■年収 その年に会社から支払われるお金の総額。基本給+諸手当+立て替えた経費の払い戻しなど。年収は、12か月分の額面(総支給額)を足した金額です。手取りとはイコールではないので注意。

■みなし残業(固定残業制度) 基本給などに、あらかじめ一定時間の残業代を含ませておく制度のこと。 たとえば、雇用契約書に「月40時間の残業代を含む」とある場合、40時間を超えた分から残業手当として請求できます。40時間に満たない場合も、基本給が減ることはありません。

■名ばかり管理職 管理職としての実権や「役職手当」を支給せず、役職にだけ就けること。違法性があります。 法律上、管理職には、割増(残業・休日・深夜)手当を払わなくてもOK。代わりに、割増手当以上に高額の役職手当を支給するのですが、一部のブラック企業では、割増手当を支給しないために管理職に就かせることがあるので注意しましょう。

まとめ ・基本給、年収=実際にもらえる額ではない。実際にもらえる額は「手取り」という。 ・手取り=額面金額(会社から支払われる額)−控除金額(社会保険料+税金)。 ・諸手当が充実しているほど、支払われる額は高くなりやすい。 ・労働基準法を守っているのはもちろん、労働対価に見合った給料の規定か、雇用契約書を事前によく確認すべき。契約書に違反する場合は、未払い金を請求できる。

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2.どのくらい稼げば安泰? 若手社会人のお金のリアル

<20代 平均年収と分布図>

<20代 職種・業種別平均年収>

<30代平均年収と分布図>

<30代 職種・業種別平均年収>

<30歳までに平均年収1000万円に達する会社>

<20代・30代ケース別収支モデル>

・平均的な収支モデル【関東在住、1人暮らしの場合】

・実家暮らしの収支モデル【関東在住、両親と同居、社会人Tさん(27歳、女性)】

家賃や水道光熱費、食費の一部として、月に5万円実家に入れています。家で食べるので、外食や飲み会以外の食費が浮いています。年収はそこまで高くない仕事ですが、趣味や貯金に使える額は大きいと感じます。

・共働き、子供あり夫婦の収支モデル【都内在住、社会人Uさん夫婦(30歳)+子ども(0歳)】

妻の私は育児中のため時短勤務で収入が減っています。それでも二人分の収入があるので、生活に余裕が出ると思ったんですが、都内で生活するにはカツカツです。節約は意識しているんですよ〜。今後、子どもの教育費や家を買う資金が必要なのに、まったく貯金ができていません。

・年収1000万円の収支モデル【都内在住、1人暮らし、社会人Mさん(34歳、男性)】

「年収だと1000万円を超えますが、月々の手取りはそこまで多くありません。少し贅沢をすると、あっというまに手取り額を超えてしまうことも。周りに合わせて、生活レベルは落とせません。ボーナスが150〜200万円ほどなので、そこで貯金をして、月のマイナス額を補填しています。」

まとめ ・20代の平均年収は346万円、30代の平均年収は452万円。 ・高額年収は、業界では、金融・総合商社・IT・メーカー、職種ではコンサルタント・会計士・企画・管理系などに多い傾向がある。 ・関東在住の20代・30代の平均的な生活費月額は、男性約184,500円、女性約175,500円。 ・関東在住の20代・30代の平均的な貯金月額は、男性約23,800円、女性約20,700円。

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3.年収ギャップを減らすには。就活時に重視すべき要素

多くの就活生が、「基本給」や「業界・会社ごとの平均年収ランキング」を、収入イメージの参考にしているよう。しかし、これらを鵜呑みにしていると、年収の実態との思わぬギャップに悩むことも。 お金に困らない就職をするために、チェックすべき要素は何なのか? 先輩社会人たちの意見をもとに、以下にまとめました。

■残業手当 若手のうちはとくに、基本給よりも手当の額が年収を左右します。なかでも、残業手当はもっとも大きな収入源のひとつ。

「平均残業時間はどの程度か?」「時間あたりの残業代はいくらか?」をきちんと把握しましょう。基本給が高くても、残業手当が見込みで含まれている場合もあります。

「ノー残業」の推進は、ワークライフバランスを重視する人にとってはありがたい制度ですが、残業代での収入を見込めなくなるので、良い面ばかりとは言えません。

■ボーナス 期末手当や賞与とも呼ばれるボーナスは、会社の業績・勢いを反映するため要チェック。ある・なしによって、年収に大きな差が出ます。

夏季(6〜7月)と冬季(12月)の二度支給され、勤続年数や役職、評価によって金額は異なりますが、平均で大企業は月収の約2.5倍、中小企業は月収の同額程度の場合が多いようです。

公務員も月収の2倍程度と、高い水準で安定した賞与があるのは覚えておきたいところ。

<2020年冬季 業界別ボーナス平均支給額>

■福利厚生・その他手当 福利厚生が充実していると、無駄な出費を抑えられ、自由に使えるお金が増えます。

たとえば、家賃は毎月の大きな支出ですが、住宅手当や社員寮があるとかなり余裕ができます。個人負担では手を抜いてしまいがちな、健康診断補助や社員食堂を活用することで、将来の医療費を節約することもできます。 海外赴任がある職種では、地域・赴任手当によって年収が2倍近くになることも多いようです。

また、育児や介護支援制度があることも重要です。いますぐに必要なくても、人生ではどんなことが起こるかわかりません。万が一に備えて、休職時のサポート制度や、退職金の有無についても調べておくと良いでしょう。

どんなに優秀でも、体力に自信があっても、「はたらけなくなる」可能性は誰にでもあります。お金に困る可能性がもっとも高い期間に、守ってもらえる制度があると安心です。

■平均年齢・勤続年数 どうしても気になる、業界・会社ごとの平均年収。それが全社員の平均年収なら、入社後の年収とギャップがあることも多いです。

日本の会社は年功序列制のため、勤続年数が長いほど年収が高くなりがち。20・30代と、50代以上の社員では、1000万円以上の年収差があることも。

ゆえに、年収は年代別に確認するか、全社員の勤続年数・平均年齢を参照するといいでしょう。 平均年齢・勤続年数が低いなら、若手のうちから短期間でバリバリ稼げる可能性が高いです。しかし、転職や引き抜きが多く、安定性には欠けるかもしれません。

生涯年収を重視するなら、勤続年数・平均年齢の高い会社は、多くの人が長く勤める、整った環境や退職金を用意している場合が多いので、おすすめです。

■ワークライフバランスとライフプラン 高い年収を得られるなら、それに越したことはありません。しかし、そのぶん、仕事はハードなものかもしれません。

名作として名高い、ブロニー・ウェアの「The Top Five Regrets of the Dying(死の前に後悔する5つのこと)」では、人生を振り返ったとき「仕事に捧げるのではなく、自分のために時間を使えば良かった」と思う人が多いことが書かれています。

仕事でやりたいことを実現し、成果を出すことで満足する人もいるでしょう。しかし、人生はそれがすべてではありません。 家庭を築き、家族を大事にし、友人との時間を楽しみ、趣味を満喫する。仕事では、これらに必要な分だけ、稼げればいいという人もいるのです。

どうか、世間の情報に惑わされず、「自分はどんな人生を送りたいか」の青写真を描いてみてください。 仕事以外にやりたいことがあるなら、高い年収を稼ぐことよりも、ワークライフバランスをどれだけ充実させられるかのほうが重要です。

まとめ ・基本給より、手当や福利厚生が充実しているほうが、良い年収や生活の余裕につながりやすい。 ・年収は内訳が重要。理想のライフ・キャリアプランに照らし合わせ、「どのくらいのスパンでどの程度稼ぎたいか?」をもとに、実現できる会社を見極める。

「老後資金2000万円問題」とは? その実態に迫る

<前提> ・夫65歳、妻60歳の時点で、定年退職などを経て夫婦ともに無職。 ・30年後まで夫婦ともに健在。 ・その間の家計収支が、毎月5.5万円の赤字(年金などの収入約21万円−消費支出約26万円)。

→赤字月5.5万円×12か月×30年 =赤字1980万円(≒2000万円)

つまり、個人で2000万円以上の貯金がないと、老後まともに暮らせなくなる! ......というデータが、2019年に金融庁より発表され、話題となりました。

平均寿命もますます伸びていくうえに、年金の受給年齢は引き上げられ、退職金がない会社も。 さらに社会には、懸命にはたらいても貧困から抜け出せない「ワーキングプア」や「格差社会」のような病巣もはびこっています。 とくにいまの20・30代にとっては、将来の不安を感じさせる発表でした。

ただし、現・高齢世帯には平均2500万円の貯蓄がある(※1)ため、毎月5.5万円の赤字を気にせず消費できるようです。

現・若者世代が老齢になるころには、社会・福祉サービスも変わっているでしょうし、その時代の平均的な貯蓄で、満足な老後を過ごせるようになっている可能性が高いです。 収支を切り詰めれば年金だけでも充分生活できますし、老後の青写真を描いて貯蓄をしていた人は、その分余裕のある暮らしができるため、恐れすぎる必要はありません。

結論として、「老後2000万円問題」とは、ライフプランや貯蓄なしで高齢者になった場合、年金だけでは「ゆたかな」生活は難しいかも、ということなのです。老後にやりたいことがあったり、好きなものを買って好きなものを食べたいと思ったりするなら、貯蓄は多い方がいいです。

だからこそやはり、若者のうちからお金のことについて、真剣に考える必要があるのです。

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おわりにーー「ゆたかな暮らし」をするために

本記事を読んで、想像よりも「ゆたかな暮らし」のハードルは高いと驚いたかもしれません。 あるいは、思いのほか心配する必要はなさそう、と感じたかもしれません。

お金のことは、なんだか難しそうで、真剣に考えるのを後回しにしてしまいがち。 でも、お金のことは知らないデメリットのほうが、はるかに大きいことがわかると思います。

繰り返しになりますが、社会人になっても、良い会社に勤めて懸命にはたらいても、それだけで「ゆたかな暮らし」ができるわけではありません。

大事なのは、自分にとっての「ゆたかな暮らし」とは何かを知り、必要な年収分だけはたらき、それが実現できる会社に勤めること。 社会に出てお金のことで悩んだりしないよう、「必要なお金についてきちんと理解する」ことが、本当の大人になることなのです。

自分の将来と、お金についての青写真を、まずは描いてみてください。 本記事が、みなさんの「お金について考えるきっかけ」になれば、幸いです。

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