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【公務員試験対策vol.3】東京都庁職員採用試験の必勝法

合格者が教える公務員試験対策vol.3

はじめに

本記事では、地方公務員採用試験のなかでも、もっとも人気の高い東京都庁職員の採用試験に焦点を当てます。

国家公務員採用試験とのちがいや、効率のよい勉強法、受かるために押さえておきたいポイントなど、都庁に合格した先輩たちのアドバイスをもとに、試験の概要をまとめました。

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1.東京都庁職員採用試験とは

東京都庁ではたらく職員を採るための試験です。 地方公務員試験のひとつで、東京都によって実施されます。配属・異動は、東京都庁と都庁に関連する機関のみに限られています。

東京都では、都庁のほかに特別区の募集もあります。こちらは、品川区、港区など東京23区それぞれの行政・管理を担う職員を採ります。 都庁のほうがより規模が大きく、東京全体にかかわる仕事をおこなうことが多いです。

 ■区分と受験資格

都庁の事務系区分は、事務作業や政策にまつわる実務全般を担当し、技術系区分は研究や技術・理論の構築など、特定の知識を活かした仕事が多くなります。 その他区分では、さらにスペシャリスト的な仕事が多い、衛生監視官・薬剤師・獣医師なども募集しています。

資格・免許が必要な試験区分はありますが、都庁の試験では基本的に学歴の規定はありません。

このほか都庁では、Ⅱ類(年齢制限:20〜25歳、短大卒レベル)、Ⅲ類(年齢制限:18〜21歳、高卒程度レベル)、障害者採用(年齢制限:18〜39歳)、キャリア活用採用(年齢制限:〜59歳、職務経験者のみ)など、さまざまな試験区分があります。

合格した先輩からのアドバイス①> 「都庁の教養試験のボーダーは、大卒程度レベルのⅠ類Bが7割以上、院卒者レベルのⅠ類Aが6割程度。まさかのⅠ類Aのほうが低めなんです。条件的に受験できるなら、都庁のI類BとI類A試験は併願するのがおすすめです」(Uさん、31歳)

 ■受験者と採用人数

<合格した先輩からのアドバイス②> 「都庁の事務系区分試験の倍率は、9倍近くになることも。国家公務員一般職など、科目がかぶりやすい都庁以外の公務員採用と併願しておくと安心です!」(Tさん、28歳)

 ■スケジュール

<合格した先輩からのアドバイス③> 「都庁のⅠ類B(新方式)では、筆記試験がないかわりに、プレゼン・グループワーク・面接などの人物試験が3次まであります。一般方式と新方式の併願はできないので、どちらの試験が自分に向いているか吟味しましょう」(Uさん、31歳)

2.各試験区分の詳細

 ■東京都Ⅰ類A採用試験 【事務系】 【院卒者】

<区分>

・事務

<資格・条件>

<試験概要>

<おすすめの対策> ・教養試験はマークシート式で、広い範囲からの出題です。「文章理解」「判断・数的推理」は頻出。すばやく解くにはコツがいるため、必ず対策しましょう。 ・専門試験は記述式のみ。暗記だけでなく、自分の言葉で書く練習をしておきましょう。 ・論文は、1000〜1500字程度。東京都の政策に関するテーマがよく出題されます。資料を正しく参照しつつ、ロジカルでわかりやすいテキストを書くことが大切です。 ・面接では「なぜ都庁なのか?」の志望動機を問われることが多いです。

<過去問例>

■東京都Ⅰ類B採用(一般方式) 【事務系】 【大卒程度】

<区分> ・行政

<資格・条件>

<試験概要>

<おすすめの対策> ・Ⅰ類B(一般方式)は学力重視の試験です。とくに教養試験は出題数が多く、合格点ボーダーが高め。過去問をくり返し解いて慣れましょう。 ・専門試験は出題数がやや少なめ。概念や重要単語の説明を求める問いは頻出のため対策を。 ・論文は1000〜1500字程度。東京都の政策に関するテーマがよく出題されます。資料を正しく参照しつつ、ロジカルでわかりやすい文章を書くことが大切です。 ・面接では、「なぜ都庁なのか?」の志望動機を問われることが多いです。面接官によっては、1分など限られた時間で自己PRを求められることもあります。

<過去問例>

■東京都Ⅰ類B採用試験(新方式) 【事務系】 【大卒程度】

<区分> ・行政

<資格・条件>

<試験概要>

<おすすめの対策> ・Ⅰ類B(新方式)は、学力以外のコミュニケーション力やアイディア力などを重視する試験で、専門試験がありません。教養試験の得点は加味されるので、過去問はさらっておきましょう。 ・プレゼンテーション・シート作成では、資料をもとに、課題や解決策を問うものが多め。内容を正しく理解し、自分の考えを相手にきちんと伝えられるかが重要です。 ・グループワークでは、チームを組んで1つのテーマを議論・発表することが多いです。ホワイトボードの使用を指示されることもあるため、絵や図を使ってアイディアを表現する練習をしておくと◎。 ・面接では、「なぜ都庁なのか?」の志望動機を問われることが多いです。また、1分など限られた時間で自己PRを求められることもあります。

<過去問例>

・グループワーク<行政区分>

■東京都Ⅰ類A採用試験 【技術系】 【院卒者】

<区分>

・土木 ・建築 ・機械 ・電気

<資格・条件>

<試験概要>

<おすすめの対策> ・教養試験はマークシート式で、幅広い範囲から出題されます。「社会事情」の3題は試験の配点上落とせないため、きちんと対策していきましょう。 ・専門試験は深い知識も求められます。記述式ですが、計算・短文・長文など、さまざまな回答形式の問題があります。 ・論文は1000〜1500字程度。東京都の政策に関するテーマがよく出題されます。資料を正しく参照しつつ、ロジカルでわかりやすいテキストを書くことが大切です。 ・面接では、「なぜ都庁なのか?」の志望動機を問われることが多いです。

<過去問例>

■東京都Ⅰ類B採用試験(一般方式) 【技術系】【大卒程度】

<区分> ・土木 ・建築 ・機械 ・電気

<資格・条件>

<試験概要>

<おすすめの対策> ・Ⅰ類B(一般方式)は学力重視の試験です。教養試験の合格点ボーダーは高めで、とくに「社会事情」3題の対策は必須です。 ・専門試験は出題数がやや少なめ。概念や重要単語の説明を求める問いは頻出のため対策を。 ・論文は1000〜1500字程度。東京都の政策に関するテーマがよく出題されます。資料を正しく参照しつつ、ロジカルでわかりやすいテキストを書くことが大切です。 ・面接では、「なぜ都庁なのか?」の志望動機を問われることが多いです。面接官によっては、1分など限られた時間で自己PRを求められることもあります。

<過去問例>

■東京都Ⅰ類B採用試験(新方式) 【技術系】【大卒程度】

<区分> ・土木 ・建築

<資格・条件>

<試験概要>

<おすすめの対策> ・Ⅰ類B(新方式)は、学力以外のコミュニケーション力やアイディア力などを重視する試験で、専門試験がありません。教養試験の得点は加味されるため、過去問はさらっておきましょう。 ・プレゼンテーション・シート作成では、資料をもとに課題や解決策を問うものが多いです。内容を正しく理解し、自分の考えを相手にわかりやすく伝えられるかが重要です。 ・グループワークでは、資料をもとにフィールドワーク・ワークショップをおこなうこともあります。チームを組んで1つのテーマを議論・発表することが多いです。ホワイトボードの使用を指示されることもあるため、絵や図を使ってアイディアを表現する練習をしておくと◎。 ・面接では、「なぜ都庁なのか?」の志望動機を問われることが多いです。また、1分など限られた時間で自己PRを求められることもあります。

<過去問例>

・フィールドワーク・ワークショップ<建築区分>

■東京都Ⅰ類B採用試験(一般方式) 【その他】【院卒者・大卒程度】

<区分>

・環境検査 ・林業 ・畜産 ・栄養士 ・心理 ・福祉A ・福祉C ・衛星監視 ・水産 ・造園 ・獣医 ・薬剤A ・薬剤B

<資格・条件>

<試験概要>

<おすすめの対策> ・Ⅰ類B(一般方式)は学力重視の試験で、教養試験の合格点ボーダーは高めです。「その他」試験区分では専門試験の勉強に時間を割きがちですが、教養の過去問も必ず解いておきましょう。 ・専門試験は、出題数が少なめなぶん、大きく差がつきます。概念や重要単語の説明を求める問いは頻出です。 ・論文は1000〜1500字程度。東京都の政策に関するテーマがよく出題されます。資料を正しく参照しつつ、ロジカルでわかりやすいテキストを書くことが大切です。 ・面接では、「なぜ都庁なのか?」の志望動機を問われることが多いです。また、1分など限られた時間で自己PRを求められることもあります。

<過去問例>

※参照 ・北里敏明監修、コンデックス情報研究所編著、『21年版 公務員をめざす人の本』、成美堂出版、2019年 ・東京都ホームページ、2020年 ・東京都職員採用ホームページ、2020年 ・東京都人事委員館ホームページ、2020年

※本記事のデータ・情報は2020年7月時点で東京都によって公表されているもの・合格した先輩たちの意見をもとに作成しています。現在の状況とは異なる場合があります。