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国家公務員採用<一般職>試験の必勝法

合格者が教える公務員試験対策vol.2

はじめに

第2回の本記事では、「国家公務員採用<一般職>試験」に焦点を当てます。

総合職試験とのちがいや、効率のよい勉強法、受かるために押さえておきたいポイントなど、合格した先輩たちのアドバイスをもとに、概要をまとめました。

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1.国家公務員採用<一般職>試験とは

中央省庁と、その関連施設ではたらく職員を採るための試験です。 難関試験のひとつですが、一般職は総合職よりも筆記の数が少なめで、二次は面接中心です。

一般職の職員は省庁の中堅幹部となる場合が多く、総合職の補佐や事務処理、政策実施のための実務が主な仕事です。 一般職では、基本的に就職した省庁内のみで異動があり、スペシャリスト的な力を身につけることを期待されます。

 ■区分と受験資格

大卒程度区分は、30歳未満であることが条件です。

技術系は、行政業務全般を担う事務系よりも、研究や技術・理論の構築など、専門知識を活かした仕事が多くなります。また、行政区分は、採用地域を選択する必要があります。

このほか、一般職では「高卒者(20歳未満)」「社会人(40歳未満)」「経験者(社会人経験のあるもの)」など、幅広い区分での募集をおこなっています。

合格した先輩からのアドバイス① 「一般職の難易度は、東京都庁などの難関地方公務員と同じくらいか、少しやさしめと言われています。このため、地方公務員と併願する受験者が多いです」(Uさん、31歳)

合格した先輩からのアドバイス② 「地域は、自分が住んでいるところ以外も選択でき、本庁以外は出先機関と呼ばれています。本庁は出先機関に比べると出世はしやすいですが、そのぶん激務という話も聞きます」(Tさん、28歳)

 ■受験者と採用人数

女性の人数も年々増えており、平成24年には27%でしたが、平成30年度では38.7%にまでなっています。

 ■スケジュール

年度によって実施日が変わるので、人事院で発表される試験日程を必ずチェックしましょう。

合格者は、官庁訪問をおこないます。志望する省庁を訪問して、配属のための面接を受けます。

官庁訪問のまえには、予約を入れる必要があります。訪問開始日は年度によって大きく異なるため、注意しましょう。

合格した先輩からのアドバイス③ 「本庁は、官庁訪問の予約が殺到して電話もつながらないほど。受付開始日に予約することで志望度の高さをアピールできるので、必ず第一志望から予約しましょう」(Sさん、30歳)

2.各試験区分の詳細

 ■国家公務員採用<一般職>試験 【事務系】 【大卒者】

<区分> ・行政(本庁、北海道,東北,関東甲信越,東海北陸,近畿,中国,四国,九州,沖縄)

<資格・条件>

<試験概要>

<おすすめの対策> ・基礎能力試験のボーダーは6〜7割以上の得点といわれます。満点である必要はないので、効率よく回答しましょう。 ・専門試験は、記述はなくマークシート式のみです。暗記を中心とした対策をするのが◎です。 ・1次の合格者は、基礎能力と専門の合計得点で決まります。2次の結果と、1次の点数・一般論文の出来が加算され、最終合格者が決定します。 ・一般論文は1000〜1200字程度で、時事に絡めた政策のアイディアを問われることも。正確な文章や知識、ロジカルさが加点のポイントとなります。 ・面接では、志望動機や学生時代の取り組みを問われることも。感じのよさやコミュニケーション能力の高さも重視されます。

<過去問例> ・基礎能力(マークシート式)<全区分共通>

・専門(マークシート式)<行政区分共通>

・一般論文(記述式)<行政区分共通>

 ■国家公務員採用<一般職>試験 【技術系】 【大卒程度】

<区分> ・電気 ・電子・情報 ・機械 ・土木 ・建築 ・物理、化学、農学、農業農村工学、林学

<資格・条件>

<試験概要>

<おすすめの対策> ・基礎能力試験は分量が多めです。速さがカギとなるため、過去問をくり返し解きましょう。 ・専門試験は、記述とマークシート式の両方が出題されます。配点比率が高めなので、重点的に対策しましょう。 ・面接では、志望動機や学生時代の活動を問われることも。簡潔に、はきはきと明るく答えることを意識しましょう。

<過去問例> ・基礎能力(マークシート式)<全区分共通>

・専門(マークシート式)<電気・電子・情報区分>

・専門(記述式)<機械区分>

※参照 ・北里敏明監修、コンデックス情報研究所編著、『21年版 公務員をめざす人の本』、成美堂出版、2019年 ・人事院国家公務員試験採用情報NAVI、2020年 ・人事院ホームページ、2020年 ・総務省ホームページ、2020年

※本記事のデータ・情報は2020年7月時点の人事院公表、合格した先輩たちの意見をもとに作成しています。現在の状況とは異なる場合があります。