コンサルとは?
就活を始めた時に初めて「コンサル」、「コンサルタント」と言った言葉を知る方は多いのではないでしょうか?
それだけ、普段の生活でコンサルという仕事に接する機会を少ないです。
コンサルタントの仕事を簡潔に説明するならば、「企業の抱える様々な経営課題を中立的な立場から情報収集・分析し、その結果を元に改善策を立案する」ことです。
一つ例をあげてみましょう。
ある老舗企業が、時代の変化についていくことが出来ておらず、集客に課題を抱えていたとします。
その企業とコンサルティング契約を結んだコンサル企業は、コンサルタントを派遣し、企業の現状や、抱えている問題などを洗い出し、解決策を提案します。
提示された解決策の見返りとして、コンサル企業は報酬を得るのです。
就活生がコンサルティング業界を志望する理由としては、経営トップと若手の時から働くことができるということ、コンサルタントとして優秀な同僚と働けることなどが、志望動機としては多いようです。
<コンサルの種類>
コンサルと一口に言っても様々な業態があります。今回は、五つの分類から簡単にコンサル企業を確認していきましょう。
戦略系コンサルティングファーム 戦略系のコンサルティングファームでの業務を一言で言えば、「企業の全社戦略(トップ経営戦略)やM&Aによる事業統合のサポート」です。
企業の今後の経営戦略を考えていくことが仕事であるため、スケールの大きい仕事に携わることができることが魅力の一つですね。
<具体的な企業> マッキンゼー・アンド・カンパニー ボストン・コンサルティング・グループ A.T. カーニー アーサー・D・リトル ベイン・アンド・カンパニー ローランドベルガー
▼▼▼戦略コンサル内定者のESはこちら マッキンゼー_ ES(2020卒) ボストンコンサルティングファーム_ ES(2020卒) ATカーニー_ ES(2020卒) アーサー・D・リトル_ ES(2020卒) ベインアンドカンパニー_ ES(2020卒)
ITコンサルティングファーム ITコンサルティングファームの業務を一言で言えば、「クライアント企業のニーズに合ったITシステムや技術の導入提案によるクライアント企業の課題解決」です。
近年は、システムの導入、提案にとどまらず、プロジェクト管理やシステム運用も行なっているようです。
<具体的な企業> アクセンチュア NTTデータ フューチャーアーキテクト
▼▼▼ITコンサルティングファーム内定者のESはこちら 日本IBM_ ES(2020卒) アクセンチュア_ ES(2020卒) NTTデータ_ ES(2020卒)
総合系コンサルティングファーム 総合系コンサルティングファームの仕事は、「あらゆる業界の企業をお客様にし、その企業にまつわる全てのことの総合的なサポート」です。
多くの場合、大企業をクライアントとして抱えていることが多く、規模の大きさをもちろんのこと、企業を一貫してサポートできることが最大の魅力と言えます。
<具体的な企業> デロイトトーマツコンサルティング PwCコンサルティング アビームコンサルティング
▼▼▼総合系コンサルティングファーム内定者のESはこちら デロイトトーマツコンサルティング_ ES(2020卒) PwCコンサルティング_ ES(2020卒) KPMGコンサルティング_ ES(2020卒)
シンクタンク系コンサルティングファーム シンクタンク系コンサルティングファームの仕事は、「公的機関からの依頼を受けて、調査・研究・分析を行いクライアントをサポートする」ことです。
公の機関と仕事をすることが多いため、国のために仕事ができることにやりがいを感じることが出来ます。
<具体的な企業> 野村総合研究所 みずほ総合研究所
▼▼▼シンクタンク系コンサルティングファーム内定者のESはこちら
野村総合研究所_ ES(2020卒) みずほ総合研究所_ ES(2020卒)
中小企業コンサルティングファーム 中小企業コンサルティングファームの仕事は、「日本企業のほとんどを占める中小企業をメインターゲットにして、業績の向上に関するアドバイスを行う」ことです。
中小企業をコンサルティングすることは、日本を下支えする多くの中小企業に関わることができることにやりがいを感じるコンサルタントが多いようです。
また、販売戦力など「事業」を成功に導くコンサル力を鍛えられるのも仕事の魅力です!
<具体的な企業> 船井総合研究所
▼▼▼中小企業コンサルティングファーム内定者のESはこちら 船井総合研究所_ ES(2020卒)
簡潔に、コンサルティングファームを五種類に分けて解説しました。さらに詳しくコンサルティングファームの違いについて知りたい場合は、こちらを確認してみてください!↓
コンサル業界 今後のトレンド
それでは、志望動機を書く際にも参考になる、コンサルティング業界の今後の動向、トレンドについて考えていきましょう。
全ての業界において指摘できることですが一大トレンドとして、「デジタルトランスフォーメーション」が挙げられるでしょう。
例えば、マッキンゼーは2019年に「IoT Center Japan」を開設しました。
施設の内容としては、最先端の技術を展示、イベントの開催が挙げられています。これを通して、顧客企業のデジタルトランスフォーメーションを支援することを目的としているようです。
今の多くの日系企業が抱える最大の関心事は、デジタルシフトにあると言っても過言ではないでしょう。
その中で、マッキンゼーをはじめとした戦略コンサルティング企業もデジタルトランスフォーメーションに関する施設を顧客企業向けにオープンしています。
デジタルに関する専門知識を有していることは歓迎されることは勿論、デジタルに関するニュースに対してアンテナを貼っておくことが、コンサル業界志望者に求められるでしょう。
コンサルの志望動機を書く際に気をつけるべきこと
コンサルティング業界の分類や、仕事内容を把握したところで、コンサルを受ける際に書く、「志望動機」について確認していきましょう。
志望動機を書く際に最低限気をつけたいことは、以下の三点です。
・結論を最初に書く(なぜこの企業を志望したのか) ・具体的に書く ・論理的に一貫しているか
それぞれ具体的に説明していきます。 まずは、「結論を最初に書く」ということです。
どの企業においても求められることですが、「結論を最初に書く・話す」ことはコンサルティング業界を志望する上では必須です。
なぜならば、コンサルティングファームで実際に働くとき、共に仕事をするクライアントは企業の経営トップであることがほとんどです。
当たり前ですが、経営トップのビジネスマンは常に多忙であり、コンサルタントとして戦略を共に練る際も、簡潔かつ論理的なコミュニケーションが求められます。
そのため、コンサルティング業界を志望する際、企業と初めて接触する機会であるエントリシートの段階で、企業側は、学生がコンサルタントとしての適性があるかを見極めにきます。
志望動機を書く際も、結論を最初に書くことで、「なぜコンサルティング業界を志望するのか」「その中でなぜ他の企業ではなくココで働きたいのか」を、企業側に伝えることができます。
二番目に、「具体的に書く」ということです。
志望動機を書く時、就活生が陥るミスとしてよくあるのは、当該企業のPRを数百文字書くだけになってしまっていることです。
それでは、「なぜ自分がその企業を志望するのか」と言った、個人の具体的なエピソードが含まれておらず、エントリーシートが通過することはまずないと言っていいでしょう。
自分の今までの経験を振り返って、「なぜその企業を志望するのか」→「動機となるエピソード」を具体的に書くことで、企業側も学生が書く志望動機に納得感を持つことができます。
最後に、「論理的に一貫しているか」ということを意識しましょう。
一つ悪い例をあげましょう。「ITコンサルでデジタルコンサルタントとして働きたい」とします。
それにも関わらず、志望動機として、「企業の経営トップと経営戦略を共に考え、実行していきたい」と言った旨を書くのは大きなミスですよね。
コンサルティング業界という大枠で見れば、志望動機として間違っている訳ではないかもしれません。
しかし、ミクロな視点に立ったとき、戦略系コンサルティングファームとITコンサルティングファームでは、コンサルタントとして求められる仕事の種類は異なりますし、求める人物像も異なります。
自分が働きたいコンサルティングファームがどの種類に属するのかをしっかりと認識した上で、志望動機を書きましょう。
その際に、結論を最初に書き、自分の経験を具体的に書くことを意識しながら、志望動機に一貫性を持たせることを意識してくださいね。
コンサルの具体的な志望動機
それでは、実際にコンサルティング業界に内定した先輩の選考通過ESを見ながら、自身の志望動機を改善していきましょう!
<20卒:PwCコンサルティング> ・PwCコンサルティング合同会社/PwCアドバイザリー合同会社を志望する理由を教えてください。(文字数制限無し) 私が貴社を志望する理由は将来コンサルタントとなることで企業が抱える様々な課題を解決していきたいと考えているからである。 私はキャリアを通じて社会の発展に貢献したいと考えている。コンサルティングファームでは自分自身が商材となることで業界を問わず様々な企業に対して価値提供ができるため、広い範囲で社会にインパクトを与え、発展に貢献できるのではないかと考えている。 数あるコンサルティングファームの中で貴社を志望する理由は二つある。 一つ目は多様なキャリア開発の選択肢があることである。貴社には「多岐にわたる業種」や「ジョブローテーションの文化」から自身の能力を最大限発揮できる最適なキャリアを選択できる環境があり、その点に魅力を感じた。 二つ目は、貴社の人材に対する考え方に共感したからである。貴社は人材に対して多様性を重要視していると理解している。私は「多様な人材が集まる環境だからこそ最善の提案ができる」という考えに強く共感すると同時に、自分もその環境で働くことで社会に対して最大限価値を提供していきたいと考えるようになった。
<解説> まずは、結論が最初に書かれていることに注目してください。質問内容を簡潔にまとめると、「PwCコンサルティングへの志望動機」です。
それは、「将来コンサルタントとなることで企業が抱える様々な課題を解決していきたいと考えているから」です。
その次に書かれていることは、「なぜコンサルタントになりたいのか」「なぜ数あるコンサルティングファームの中で、PwCを志望するのか」を具体的に記載しています。
論理的にも一貫しており、志望動機を読む企業側も納得感を持つことができますね。この設問では個人の経験への言及が薄いですが、もう一つの設問で説明しているため、志望動機の欄では企業面にフォーカスして書いているようです。
志望動機以外の設問についても確認したい方はこちら↓
<20卒・KPMGコンサルティング> ・KPMGコンサルティングを志望する理由をご記入ください。(400文字以内) 私が貴社を志望する理由は、「人を大切にするNo.1ファーム」という企業文化風土に魅力を感じるからです。 私は、特に貴社が重んじているオーナーシップ、リスペクト、コラボレーションという3つの言葉に魅力を感じます。 オーナーシップ、リスペクトという言葉は私がアルバイトをしているカフェでもとても大切にしている価値観でオーナーシップを持つことの大切さ、個々人を尊重することの大切さを身をもって体感してきました。 コラボレーションという言葉は私自身が大切にしている価値観の1つです。大学に入ってからイギリス人の友達、ゲイの友達など様々な人と関わる機会がありました。その中で普通の人とは違う人達に冷ややかな目を向ける人も多く、個々人が生きやすい社会を作りたいと思うようになりました。 この3つの言葉を重んじている貴社で、個々人に敬意を持ち、多様性を認め、より働きやすい会社作り、より良い社会の創出に貢献したいです。
<解説> まず、志望動機としてシンプルに「企業風土に魅力を感じる」と答えています。
次に、なぜ「企業風土」に魅力を感じるのかを自身の経験を元に具体的かつ論理的に記載しています。今回は、「人を大切にする」企業風土に惹かれていることを明記しています。
そして、その中でも「コラボレーション」という価値観に関して、自身の大学時代に親しくなった友人との関わりを通して醸成された考え方を簡潔に伝えています。
動機と、そこに至るまでのプロセスに違和感はなく、論理的に一貫していますね!
志望動機以外の設問を確認したい場合はこちらから↓
<20卒・三菱UFJリサーチ&コンサルティング> ・志望理由と、何を実現したいか(500文字以内) 御社を志望する理由は、「働く現場の負を解決できる力が欲しいから」です。 ゼミでの研究から、外部からのバイアスによって「努力したい人ができない環境」に疑問を抱き、企業の課題や悩みに寄り添うことのできるコンサルタントになりたいと思うようになりました。 その中でも、「人を活かす」「人の可能性を引き出す」組織作りを行う組織コンサルタントになりたいと思っています。御社が組織コンサルに強みがある点、さらにコワークをはじめとする高い専門性を駆使することで「使われない施策」ではなくクライアントの本当の課題を設定し、実行支援まで担うことのできる点に魅力を感じています。 入社後は、HRコンサルタントとして日本企業の労働環境を変えていける人材になります。定年になっても企業から必要とされる人材になることで、クライアントに対してより質の高いアウトプットを出し続けることのできる人物になり、日本企業のより豊かな組織作りに尽力したいと思っています。
<解説> 志望動機を「」を付けて最初につたえることで、何を伝えたいのかをわかりやすくしています。
また、志望するに至るまでの自分の経験を簡潔に答えたのち、「なぜ当該企業でないといけないのか」を詳しく説明しています。「HRコンサルタント」という具体的な名前を出すことで、志望動機をより詳しく、説得力があるものになっています。
志望動機以外の設問を確認したい場合はこちらから↓
コンサルを志望する際に大切なこと
これまで、コンサルタントの仕事内容から、志望動機を詳しく確認してきました。
最後になりますが、コンサルティング業界は、特に外資系企業は選考時期が極めて早く、夏頃に内々定が出るスピード感です。
志望動機も含めたES対策、フェルミ推定に代表されるケース面接対策、企業によっては課される英語面接など、他の業界には無い、独特な選考フローが用意されています。
そのため、早め早めの選考対策をしてください。エンカレッジでは、大手コンサルティングファームをはじめとして、各業界の優秀な内定者が自己分析から志望動機も含めたES添削、面接対策を一貫してサポートしています。
まだ、「ESを仕上げることが出来ていない」「面接を受けたことがない...」という方は、ぜひ一度面談しましょう!