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『ただ留学しただけ』は有利にならない? (留学経験者インタビュー)

◆就活において留学経験のエピソードは企業にとって魅力的に映るものですが、重要なのは「留学経験」それ自体ではないといいます。学生時代に1年間の留学を経験した中込さんに、留学経験で得たものについてインタビューしました。

留学して気付いたこと

ー中込さんは留学先でどのように過ごしていたんですか?

中込さん(以下、中込):私はアメリカのイリノイ州の大学に留学していたんですが、専攻はリベラルアーツで幅広く様々な授業を取っていました。アメリカの政治や歴史についての授業も取っていたし、小さい頃からずっと音楽とダンスに携わってきたので、歌やダンスも受講していました。課外活動では、70人規模の合唱団に入って毎日1時就寝5時起床の生活を送り、日中は授業、放課後は課題と合唱団といった忙しい日々を過ごしていましたね。

ー留学に行って自分の中でなにか気付きはありましたか?

中込:もともと友達作りに困ることは少なかったし、今まで色んな活動をしてきたので積極性もある方だと思っていたんですが、いざ留学してみると、最初は他の学生にまったく相手にされませんでした。周囲の学生はみんな自分の夢や目標を持っていて、目の前にチャンスがあれば自ら掴みにいくスタンスの人ばかりなのに対して、わたしはチャンスは降ってくるものだというような受け身のスタンスだったんです。その時に初めて、自分の中での自分の認識と外から見たときの自分の認識にギャップがあるということに気付きました。

加えて、なんでもかんでも「YES」と言って周囲の意向に従っていたら、次第に自分に質問が振られなくなくなるというようなことも経験しました。そこで、当事者意識を持って自分から意見を発信していくことが大事なんだということも実感しました。

留学先で周囲と上手に関係を築いてる日本人の学生は、こうしたポイントを押さえていたのを覚えています。

ー帰国後、就活はどのような軸で行っていたのですか?

中込:留学先の経験から、チャンスは自ら掴みにいくことが大事だと学んだので、最初はとにかく選り好みせずにいろんな選考に意識的に参加するようにしていました。当初は、自分の留学経験や企業の知名度等を理由に、大手外資系企業も受けていました。

そうした中で、とある大手人材企業のインターンに参加したことをきっかけに、自分の中で考え方が大きく変わりました。自分のありたい姿ってどういうものだろうと考えたときに、自分に関わる全ての人を幸せにしたいという思いに気付き、次第にその道に進みたいと考えるようになりました。

その時に、外資系企業は知名度は高いかもしれないけど、その事実から自分は何も得られないだろうし、自分のなりたい姿に近づけるわけではないため、その道に進むべきではないと意思決定しました。

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では、最終的に今の内定先に承諾した理由は何だったのでしょう?

中込:結局、インターンでお世話になった大手人材企業に内定承諾したんですが、理由としてはやはり、自分の存在によって周囲の人を幸せにするという自分の理想像に一番近づけるのがその企業だと感じたことが大きいです。また、心が赴くままに何事にも挑戦するという座右の銘や、人の可能性を信じ続けるという価値観も大切にできると信じています。

留学先での経験も影響していると思います。それまでに直面したことのない困難の中で変化を求められたり、チャンスを自ら掴みにいかなくてはならなかったり、そこに対して愚直に自己変革に取り組んでいた自分であったり、そういうのが心地よかったなと感じています。当時の留学先の環境に似たものが、内定承諾先の企業にも感じられますね。

ー中込さんは、就活を通して留学経験が企業の選考で有利になると感じましたか?

中込:一概に有利だとは言えないと思います。

多くの企業は留学先で何を学んで、何にどう活かして、今に繋げているのかという一連の流れを見ようとします。つまり、どんな体験が自分にとってどのように困難だったのか、そしてその困難に対して自分はどういうアプローチを取ったのかということが面接の場でしっかり答えられないといけないということです。そんなエピソードが無いまま留学終わっちゃったと思う人もいるかもしれませんが、そんなことはないと私は思います。普通は留学先で苦労した人のほうが圧倒的に多いですから(笑)

ー最後に、就活生に向けてアドバイスをお願いします。

中込:留学先で何を学んで、今にどう活かしているのかについてしっかり自己分析をして自分なりのストーリーを伝えられるようになってほしいなと思います。留学行ったし英語を使いたいから外資系企業に就職したいっていう人は、実際には社内でそんなに英語が使われてないという企業も多いので注意が必要です。そもそも英語はあくまでコミュニケーションツールの1つにすぎないので、気持ちはわかりますが使うことを目的にするのではなく、もっと本質的なキャリア選択ができるように自分の軸を整理して頑張ってください!

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