エントリシートって?
エントリーシート(ES)は企業が選考において用いる応募書類です。自己PRや志望動機、学生時代に頑張ったこと、選考において知りたい項目を企業ごとに設定しています。
ほとんどの場合、企業ごとにフォーマットや文字数が決まっており、それに沿って回答することが求められます。
また、最近では「OpenES」というオンライン上でESを提出するシステムを導入している企業が主流となってきています。
履歴書は面接時の参考資料として、また学生の情報を扱う公的資料として用いることが多く、履歴書だけで判断されることはあまりありません。
一方、エントリーシートは企業の1次選考で用いられることが多く、選考に落ちてしまうと面接すら受けられないことが多いです。
就活においてエントリーシートは第一関門と言っても良いでしょう。しかし、初めは文章そのものが書けなかったり、書けても非常に読みにくいことが多いです。
文章が苦手だったり、エントリーシートの書き方がわからない人のために今回は選考突破できるエントリーシートの書き方を解説していきます。
選考突破できるエントリーシートを書くために大切なことは3つあります。
①読みやすい文章を書くこと ②他の就活生と差別化すること ③伝わりやすい表現にすること
第一段階としてまず読みやすい文章を目指しましょう。読みづらい文章や意味がわかりづらい文章だと内容で比べる以前に落とされてしまいます。
読みやすい文章ができたら、次は内容の差別化です。
面接官はエントリーしてきた学生を相対的に評価するので、 「他の就活生と差別化できていない=選考に受かる要素がない」 だと思ってよいでしょう。
選考を突破するには他の就活生と差別化して自分の特徴がわかるような内容にする必要があります。
差別化ができると、あとは伝わりやすい表現を意識しましょう。 イメージしやすい表現やインパクトのある表現は面接官の頭に残ります。
差別化した自分の特徴をさらに印象づけることによって、選考を突破できる確率が上がります。
今回はこれら3つのポイントをレベル別に解説していきます。
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選考突破できるESのポイントLevel1:文章構造〜スラスラ読めるESにしよう〜
選考突破できるエントリーシートを書く上でスラスラ読める文章であることは非常に大切です。
就活において面接官は1人で大量のエントリーシート(ES)を見なくてはなりません。 そもそも文章として成り立っていなかったり、大変読みずらい文章だと読んでもらう以前に落とされてしまいます。
例えば、
もしあなたが本を10冊渡されて、「3日でこの中からいいと思う本1冊を選んでください」と言われた時を考えてみてください。
3日で10冊読むとなると急いで読まなければなりません。多くの人は開始数ページ目で文章が読みづらく頭に入ってこない場合は、次の本に行くでしょう。
また、あなたが選ぶであろう1冊は少なくとも読みやすい文章であることが最低条件であると思います。
超人気企業にもなるとエントリー数は1万を超えます。また、その中から内定者は数人と言う企業もあります。
1万を超えるエントリーシートをさばき、面接を行い、数人〜数十人の内定者を出すのにエントリーシートを熟読している時間はありません。
ですから、企業の1次選考を突破するにはまずスラスラ読める文章であることが第一の条件と言ってもよいでしょう。
では、スラスラ読める文章を書くためには具体的に何を意識すればいいのか。3つのポイントを紹介していきます。
①1文は短く ②具体的に ③PREP法
①1文は短く
1文が長いと情報量が多くまとまっていないため、何度も読み直さないと頭に入ってこない文章になってしまいます。
例えば、
「大学3年次にテニス部の部長をしており、大会優勝に向けて体力強化のため毎日朝5時から体力づくりのためにランニングを行なった結果、大会で良い成績を収めることができました。」
このように1文に情報量が多すぎると、まとまりがなく読みずらい文章になってしまいます。こう行った場合は、まず要素を箇条書きにしてみましょう。
箇条書き ・大学3年次にテニス部の部長を務める ・大会で優勝に向けて体力強化をする ・毎日朝5時からのランニングを行なった ・結果大会で良い成績を収めることができた
こうすることで、短い文ができます。次に箇条書きにした文章を順に並べてみましょう。
修正後 「大学3年次にテニス部の部長を務めておりました。大会で優勝するために体力強化が必要だと考え、毎日朝5時からランニングを行いました。その結果、大会で良い成績を残すことができました。」
このように1文を短くすることによって非常に読みやすくなります。自分のESも長い文章があれば、分解し短くしてみましょう。
②具体的に書く
次に大切なことは「具体的に書くこと」です。
面接官はあなたのバックグラウンドを知りません。抽象度が高いとイメージがつかず他の就活生と比較することができません。
例えば、「大学生時代はランニングを頑張りました。」
上記のような文章だと「どの程度頑張ったのか」がわかりません。
1日5時間365日ランニングしている人と、1日5分週1回ランニングしている人とでは印象が違います。
できる限り定量的な文章を意識しましょう。
自分のエントリーシートを見返しながら、「具体的には?」と自分自身に問いかけてみましょう。
③PREP法
Point:ポイント、結論 ⇒私の好きな食べ物は、ヨーグルトだ。
Reason:理由 ⇒その理由は、食べやすく健康にいいからだ
Example:事例、具体例 ⇒実際に、医者が進める健康食の上位にランキングしており、時間のない朝に食べることを進めている。
Point:ポイント、結論 ⇒以上のような理由で、私はヨーグルトが好きだ
このPREP法の良いところは
⑴結論ファーストであること ⑵具体例を用いること
です。
⑴結論ファーストであることは読みやすい文章につながる。
例えば、
日常でよくある自己紹介を例にすると。
A「山田太郎です。出身は東京です。趣味はバスケで、最近地域のバスケットボールのチームに入りました。」
B「出身は東京です。趣味はバスケで、最近地域のバスケットボールのチームに入りました。山田太郎です。」
Bには違和感を感じませんか?
・出身は東京です。 ・趣味はバスケで、最近地域のバスケットボールのチームに入りました。
これらは付属情報であり自己紹介で最も大切な主張は「名前」だからです。
このように、初めに結論や主張を持ってくることによってスラスラ読める文章につながります。
⑵具体例を用いると説得力が増す。
エントリーシートにおける具体例は基本的に実体験になります。(自己PRや志望動機などの設問において)
実体験の話をすることによって、結論の根拠が明確になり説得力を増します。
また、似たような結論でも実体験の違いから他の就活生と差別化が図れます。
例えば、
Aさん「私は、石橋を叩いて渡るタイプです。先が見えないことに対して人より不安を感じることが多いです。」
Bさん「私は、石橋を叩いて渡るタイプです。先が見えないことに対して人より不安を感じることが多いです。例えば、旅行の際は必ず宿泊先や行くお店の電話番号と住所を事前にメモしていきます。」
Cさん「私は、石橋を叩いて渡るタイプです。先が見えないことに対して人より不安を感じることが多いです。例えば、友達に旅行に誘われてもいつどこに誰と行くのか、予算はいくらなのかがはっきりしないと返事を返せません。」
具体例のないAさん比べ、具体例があるBさんCさんの方が説得力があると思います。
また、全く同じ「石橋を叩いて渡るタイプ」でもBさんとCさんでは違った印象を受け流と思います。
Bさんは行動すると決まっていることに対して、慎重に調べているのに対して
Cさんは行動するかどうかを決めるために慎重に調べています。
このように、具体例を用いることにより説得力が増すだけでなく、同じ結論でも違った印象を与えることができます。
以上のポイントを押さえておくことによって面接官がスラスラ読めるような文章を書くことができます。これは選考突破できるエントリーシートの最低条件といっても良いでしょう。
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選考突破できるESのポイントLevel2:差別化〜ES差別化のポイント4つ〜
読みやすい文章ができたら、次は差別化です。
大学生で経験した体験は、バイトやサークル、学生団体に留学など大抵似たようなことが多いです。
そのため、エントリーシートに書き慣れていない学生は同じような内容になってしまうことが多いです。
一見同じような経験でも、その内容を見てみると人によって全く違うことが多いです。
自分ならではの内容を書くことによって、面接官の印象に残るエントリーシートを書くことができ選考突破につながります。
差別化のポイントは4つ
⑴目的「なぜそれをやろうと思ったのか」 ⑵手段「どう工夫をしたのか」 ⑶過程「どのような努力を行なったか」 ⑷結果「どんな結果を出したのか」
これらのポイントについて1つずつ解説していきます。
⑴目的「なぜそれをやろうと思ったのか」
同じ経験でも目的によってその人の個性を表現することができます。
例えば、現在所属している研究室を選んだ理由について
Aさん「その分野に興味があり、理解を深めたかったらです。」
Bさん「将来〇〇の開発を行いたく、そのためには〇〇教授の行なっている〇〇という研究を学ぶこととで開発のための基礎知識がつくと考えたからです。」
研究室に入る目的が、Bさんの方がより具体的で未来と現在に一貫性がみられます。一方Aさんはどの研究室に所属しても言える内容なので、差別化が図れません。
このように、目的を差別化することによって同じことをしていても印象が違います。
⑵手段「どう工夫をしたのか」
何かに取り組むとき、手段は無数にあります。その中でどういった考えでどういった手段を用いたのか、そこに自分なりの思考があれば差別化が図れます。
部活動での練習を例にしてみると、
Aさん「試合に勝つために、人より多く練習する必要があると思い1人で毎日朝練をしました。」
Bさん「試合に勝つために、まず相手を知る必要があると思い相手選手の試合を観戦しにいき、録画しました。その後持ち帰ってチームメンバーと相手の癖や弱点を分析しノートにまとめました。相手の弱点をつく練習メニューを作成し試合まで毎日練習しました。」
このように、試合に勝つための練習という同じ内容でも、その手段は滝にわ足ります。
Aさんの手段は誰もが思いつくような内容である一方Bさんの手段は非常に頭を使っている印象を受けます。
仕事は課題解決の連続と言われるように、何か課題に対してあらゆる手段を考えて望めることはアピールポイントになります。
⑶過程「どのような努力を行なったか」
何か物事を達成するまでのいわゆる努力や練習のことです。
最もイメージしやすく書きやすい差別化だと思います。
例えば、部活動での練習を書きたいとき
Aさん「部活動で毎日朝練をしていました。」
Bさん「部活動で平日は朝5時から10キロ走って体力づくりをしていました。ただ走るだけではなく、毎回タイムを計測し初めは1時間かかっていましたが大学3年の夏には40分を切ることができるようになり、試合でもスタミナが切れることがなくなりました。」
Aさんの内容だと朝練が具体的にどのようなものなのかがイメージできません。単に朝練だけだと他の学生もやっているので差別化を図るのは難しいです。
一方、Bさんは毎日汗だくになりながら一生懸命走っている姿がイメージできます。また、タイムの話を定量的にしているので、10キロを1時間から40分に縮めるのに相当な努力をしたことが伝わります。10キロ40分って相当早いですよね。
このように、ひとえに練習といってもやっている過程は人によって様々です。具体的にどういった過程を経てきたのかを書くことによって他の就活生と差別化が図れます。
⑷結果「どんな結果を出したのか」
結果といっても、圧倒的な結果である必要があります。
これは4つのポイントの中で最も難しく最も効果的な差別化です。
極端な例えですが、
「オリンピックで金メダルをとりました。」
これだけで、相当な努力をできる人だと誰でも想像できます。
このような誰もがそのすごさを理解できるような結果であれば、そもそもそのような結果を出している人がごく限られているため、必然的に差別化が図れます。
1つ落とし穴があるとすれば、①〜③ (目的、手段、過程)の内容もきちんと盛り込む必要はあります。
圧倒的な結果だとしても、①〜③が全く書いていないとその効果は発揮されません。
選考突破できるESのポイントLevel3:言葉選び〜表現の仕方で伝わり方は変わる〜
最後に言葉選びです。Level2までクリアでいていればある程度選考突破できるエントリーシート(ES)に近づいていると思います。
このLevel3はさらに高みを目指したい方にオススメです。
言葉の表現によって伝わり方は変わります。
例えば、
Aさん「私は、1つの作業を黙々と長時間続けられます。」
Bさん「ケーキにイチゴをのせ続けられるタイプです。」
ほぼ同じことを言っていますが、 AさんとBさんで表現が全く異なります。
これは好みもあるので一概には言えませんが、実はある学生が実際に使っていた表現です。
その学生は初めAさんの表現を使ってエントリーシートを書いていました。
ですが、選考で落とされることが多く他の表現にしてみようとBさんの表現に変更しました。
すると、今まであまり通らなかったエントリーシートも通るようになり、面接で「この表現はわかりやすくて印象に残った」と伝えられたそうです。
このように表現1つを変えるだけで、相手への伝わり方は変わります。
イメージがわきやすい表現を心がけましょう。
以上が選考突破できるエントリーシートの書き方になります。
初めはとにかく書いてみることが大切です。ポイントを意識しながら実際に書いてみましょう。
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