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学歴フィルターは関係ない。中堅私大生が、超難関の大手広告代理店に内定できた理由

多くの就活生が感じる”学歴フィルター”。「学歴フィルターのせいで、就活は不利かも...」そんな不安を抱く読者も多いでしょう。そこで今回は、東京の中堅私立から、東大・早慶が集まる最大手広告代理店の内定を獲得した方に、就活を勝ち抜いた秘訣を聞きました。

学歴フィルターは存在するのか

就活をしていると必ず耳にする「学歴フィルター」。

所属大学によって説明会に応募しようとしても「満席」表示になってしまう。

エントリーシートが通らない、などといった事例が噂されています。

本当に学歴フィルターは存在するのでしょうか。

HR総研(ProFuture株式会社)が18卒学生2,513名にアンケートを取ったところ、約60%が「学歴フィルターを感じた」と回答しています。

また、同社が184社の採用担当者にアンケートを取ったところ、約40%が「採用戦略においてターゲット大学の設定をしている」と回答しています。

さらに従業員1000名を超える企業においては、56%にまで及んでいることがわかりました。

ターゲットを設定すると、指定大学に向けた説明会や選考会を行うことにもつながります。

つまり、あなたの所属大学がターゲット大学として設定されていない場合、「満席」表示をされてしまう事は十分にあり得ます。

では、なぜ企業は学歴フィルターを実施するのでしょうか。

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学歴フィルターの目的とは

企業が採用ターゲット、つまり学歴フィルターを実施する目的は「選考を効率化するため」と言えます。

リクルートワークス研究所の調査によれば、毎年40万人以上の学生が就活をしています。

1社につき数人で採用活動を行なっている会社も多い中で、全学生に直接会う事はできません。

また、新卒採用の目的は「入社後、活躍すると考えられる人材を獲得する」こと。

そのために企業は採用基準を定めています。

入社後活躍するためのスキルは身についているのか、会社にマッチする性格や価値観を持っているのかなど、事細かく定義しています。

そして、採用基準にマッチした学生にできるだけ多くエントリーしてもらうためにターゲット大学を絞るという手段を使います。

これがいわゆる学歴フィルターです。

過去の採用実績などから考えて、自社が求めている学生が多い場所に積極的にアプローチしていくことで効率的に採用を行うことが可能になります。

「学歴」というセンシティブな内容であるからこそ批判が殺到しますが、本質は「プログラマーが必要だから情報系の学部から採用したい」。

「リーダーシップあるやつが欲しいからサークルや部活で部長経験のある学生が欲しい」などと同じなのです。

つまり学歴フィルターとは、「効率的に自社にマッチした学生に会うために、ターゲット大学を設定している」ことに過ぎません。

実際に、「高学歴な学生は内定出しても入社する可能性が低いためターゲットから外す」といった企業も存在します。

いわゆる高学歴であればどの企業でも学歴フィルターを通過できるわけではないのです。

そして、あくまでターゲット大学とは「メインで採用する大学」という意味。

ターゲット大学でなくても、企業の採用基準を満たしていれば内定を獲得する事は可能です。

実際にen-courageを利用した学生の中には、いわゆる高学歴でなくとも、外資コンサルや大手広告代理店の内定を獲得した方もいます。

ここで皆さんが気になるのは、「どうやって内定を獲得するのか」ですよね。

そこでen-courage編集部では、実際に学歴フィルターを乗り越え、大手広告代理店に入社した学生にその方法をインタビューしました。

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学歴フィルターは関係ない。だからこそ真剣に就活に取り組め

―今回の記事は、「学歴フィルターを打ち破る方法」というテーマ。そこで、関東の中堅私立大学から、東大/早慶が集まる超難関の某大手広告代理店に入社された木村さんにお話を伺います。

早速本題に入りますが、"学歴フィルター"を乗り越え、超難関の大手広告代理店に入社できた理由を教えてください。

木村:自分の場合は、選考対策を事前に行なっていた。

早くから準備を始めていたなどいろんな要因があると思います。

しかし根本の理由は「就活に対して本当に真剣に取り組んだから。」この一言に尽きると思います。

私は、もちろん早慶、東大、京大、一橋などの優秀大学出身ではありません。

むしろ、偏差値の高い大学出身ではないです。

それに、「話がうまい」とか「コミュ力が高い」とか面接が得意だったわけではありません。

起業したみたいな格段大きな経験を大学時代にしたわけでもありませんでした。

いわゆる「学歴フィルター」を乗り越える武器を持つ大学生ではありませんでした。

だからこそ、就活には、本当に真剣に取り組みました。

ー木村さんは、いわゆる起業経験やビジネス経験を持つスーパー大学生ではなかったと。

では、具体的にどう就職活動を一生懸命頑張ったのですか?

木村:実際にやったのは、企業で働く社会人に会う、早くから選考対策をするなど極めてシンプルな方法です。

中でも、特に力を入れたのは、「面接練習」でした。

もともと面接は得意ではなかったので、スラスラと自分を表現できるようになるまで、本当に何回も練習しました。

こうした努力の結果、高学歴層が集まる広告代理店の企業に内定をもらえました。

つまり、何が言いたいかというと、学歴は就職活動において企業が評価する一つの要素、自分の取り組み次第で学歴フィルターは超えられます。

ー万全な選考対策、中でも面接対策で企業の学歴フィルターを突破したと。

では具体的にどう面接練習を行なったのですか?

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学歴フィルターを打ち破った方法とは?

木村意識していたのは、面接1回1回ごとに自分ができなかったこと、うまく答えられなかったことを改善しました。

いわゆるビジネス用語でいうと、PDCAを回す工夫をしていましたね。

ーPDCAを回して、面接対策を行う。具体的な方法を教えて下さい。

木村まずは、P(準備)。

私は、就活のときには、こういう質問が来そうだなという想定質問を、数えられないくらい考えました。

そして、そのひとつひとつの質問に対して、説得力を持って話せるようになるまで、何回も練習しました。

例えば、毎日の電車の中。

就活中は、「電車の中では決してだらだらと過ごさない」と心に決め、いつも想定質問を考えて、それに対する答えを考えて、、ということをやっていました。

もし自己紹介が1分だったらどう紹介するか、3分だったらどこまで話すか、逆質問を求められたら何を話すかなど、細部まできっちり練習していました。

就活では、自分自身について聞かれる。

自分が1番自分のことを知っているはずなんだから、そこで詰まるってことは絶対に許されない。

そう思って、大学時代の経験すらすら話せるようになるまで、とことん練習しました。

次に、D (実行)。就活を経験した今だから言えますが、企業の面接は場数が命です。

私も、いろんな採用選考の場で多くの面接を経験しました。

そして、実際に準備したフレーズを面接の場で実際に話してみて、面接官にどのくらい刺さるか、どのエピソードはあんまり響いていないかなどをチェックしていきました。

C(評価)。これは、他にもやっている大学生は多いと思うのですが、私は実際に面接を受けたときには、

・どんな面接官がいたか ・どんな質問をされたか ・どう答えたか ・話したときの面接官の反応はどうだったか

など、面接の雰囲気や内容を事細かに記録して、それをもとに自分はどこの部分が上手く話せていないのか、どのフレーズをもっと魅力的になるよう改善できるかを考え、文字単位で常にブラッシュアップを心がけました。

また、実際に事前にエントリー企業の社員の方にOB訪問に行き、自己PRを見てもらい、その場でフィードバックをいただいたりしました。

多くの学生は、今インターンの選考などで面接を経験する頃かと思います。

なのでぜひ、ノートを取ることを習慣にしていってほしいです。

でないと、忘れてしまうので。

そして、A(改善)。

面接官の今までの面接や、面接官の反応、エントリー先の社員さんからのフィードバックをもとに自己PRをブラッシュアップし、次の面接で試してみて、また面接官の反応をみて、、、とやっていきました。

こうやって、就活の対策のなかでも、自分でPDCAを回してブラッシュアップを続けていきました。

正直、このようなことは、就活生なら誰もがやっているかと思います。

ただ僕は、"誰よりも徹底して"このPDCAを回し続けました。

面接官が発していた言葉は、面接が終わったらすぐノートに1文字1文字書き写しましたし、想定質問も、そこまで考える?というところまで考え抜きました。

その結果、採用が本格化したころには、面接で緊張したり、言葉につまることもめったになく、自分が表現したいように、自分自身を面接官に訴えることができました。

いわゆる地道な改善。これをいかに実行できるか。

受験と一緒で、就職活動においてもこれが重要だと思います。

学歴フィルターに囚われて、チャレンジを諦めますか?

ーものすごい徹底ぶりですね。

やはり成功を収めている方は、コツコツと努力されているのですね。

ー就活生の中には、就活で学歴フィルターが厳しいと考える人も多いと思います。

木村さんは就活を終えた今、"学歴フィルター"についてどう感じますか?

木村:結論、学歴フィルターは企業の採用活動の1要素ではあると思います。

そこは否定しません。

でも、あくまで学歴フィルターはたった1つの要素。ほかにも、大学生の人間性、スキル、コミュニケーション能力、思いなど、企業が評価する項目はたくさんあります。

学歴フィルターに囚われて、そこで挑戦する前に、ハナから諦めてしまうのは、とてももったいないと思います。

そして仮に、「高学歴学生の方が企業への就職に有利である」これが現実だとしても、努力次第で乗り越えられると感じます。

だから僕は、学歴に過敏になりすぎる必要は全くないと思います。

―企業の選考時には学歴フィルターを感じなかったとのことですが、入社してから学歴を感じることはありましたか?

木村:僕、最初入社のときはビビってたんです。

周りが東大・京大とか早慶出身の学生が多かったので。

でもそんな必要はありませんでした。

大学っていうのはあくまでひとつの要因で、それがすべてじゃないということが、社会人になって、働いてみてわかりました。

実際、今も対等に、いやそれ以上に社内で活躍できていると思います。

(木村さんは、同じ同期の中では数少ない、戦略部門のところを任されており、年収も同期に比べ高い。)

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学歴フィルターにとらわれず、自分の就活をやりきれ

―とても参考になる、熱いお話、ありがとうございます!

最後に、これから就活を迎える大学生に対して、一言アドバイスをお願いします。

木村:あくまで僕の意見ですが、就活にはぜひ全力で取り組んでほしいと思います。

なぜなら、就活はその後の人生を左右する、人生の中の一大イベントの一つだから。

就活は雑に終わらせようと思えば終わるし、本気でやろうと思えば大変になる。

でも、やっぱり何事も本気でやると、振り返ってみたときにとても良い経験になるんです。

受験を経験した大学生ならわかるはず。

だから、いやいや就活をやるのではなくて、ぜひ楽しんでほしいと思います。

そして、妥協しない。文句を言わない。愚痴を吐かない。

何事も自分事で考える。

文句を言わずに、逃げずにやりきることが大切だと思います。

受からない自分から逃げてもダメ。

あと、大学時代には、サークルでも、研究でもなんでもいいから、なにか心から楽しいと思えるものをやりきる経験をすると良いと思います。

本当になんでもいいです。

最近だと、起業とか流行っているけど、別に枠組みに縛られる必要は全くなくて、本当に自分が心にから楽しいと思えるものを、大学時代にひとつやりきると良いと思います。

すると、それが就活のときの自己PRで活きてきたり、もっというと、自分がなにをしたいか考えるとき、キャリア選択のときの、よい判断材料にもなります。

最後に、個人的に社会人は楽しいです。

大学時代よりも楽しいと感じています。

僕が今こうして楽しいと思えているのは、自分で楽しいと思えている企業を選べたからだと思っています。

だから、大企業とか、外資企業とか、ベンチャー企業とか、ネームバリューとかに左右される必要はありません。

周りの大学生に左右されず、まずは自分はどうしたいのか、自分からのベクトルで考えるといいと思います。

―今回は貴重なお時間頂き、ありがとうございました!

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