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【例文付き】面接で「座右の銘」を聞かれたら?元人事が教える正しい答え方

面接で「座右の銘」を聞かれた時の正しい答え方を、元日系大手人事の経験を基に解説。企業が質問する意図や評価される回答の構成、受かる例文、好印象を与える話し方の基本ポイント、深掘り質問への対策などをご紹介します。

「面接で座右の銘を聞かれて、うまく答えられなかった」
「そもそも座右の銘がないのに、どう答えればいいかわからない」

これらは、en-courage利用者からよく寄せられる悩みです。志望動機や自己PRは対策していても、こうした「変化球」の質問には不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

しかし、座右の銘は単なる雑談ではありません。実は面接官があなたの価値観や行動指針、自己理解の深さを見極めるための重要な質問なのです。

そこで今回は、元日系大手人事でen-courageの就活サポーターとして延べ3,000名以上の学生を支援してきた成田さんの経験やen-courage利用者へのインタビューを基に、企業が質問する意図や評価される回答の構成、受かる例文、好印象を与える話し方の基本ポイント、深掘り質問への対策などをご紹介します。

面接で問われる「座右の銘」とは

なぜ面接官はわざわざ座右の銘を聞くのでしょうか。元日系大手人事として数多くの面接を行ってきた成田さんによれば、この質問には企業が重視する明確な意図があるといいます。まずは企業側の視点を理解することから始めましょう。

定義:自分の行動指針となる大切な言葉

座右の銘とは、「常に自分のそばに置いておくべき大切な教え」を意味する言葉です。「座右」は机の右側、つまり手の届く場所を指し、そこに置いて常に心に留めておく戒めや励ましの言葉が座右の銘です。四字熟語やことわざ、偉人の名言などを座右の銘として掲げている人が多く、就活の面接だけでなく、入社後の自己紹介でも聞かれることがあります。面接では、就活生がどのような価値観を持ち、どのような判断基準で行動しているのかを知るための質問として頻繁に聞かれます。

好きな言葉との違い

座右の銘と好きな言葉は混同されがちですが、面接では明確に区別されています。好きな言葉は「響きが良い」「かっこいい」など感覚的な理由で選ばれることが多いのに対し、座右の銘は自分の経験や価値観に基づき、実際に行動の指針として日常的に意識している言葉です。面接官があえて「好きな言葉」ではなく「座右の銘」と質問するのは、就活生が過去の経験から学びを得て、それを言葉として体現しているかを見極めるためです。そのため、回答では単に「この言葉が好きです」で終わらせず、なぜその言葉が自分にとって行動指針となっているのか、具体的なエピソードとともに語ることが求められます。

企業が「座右の銘」を聞く理由

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成田さんは日系大手企業の人事として多くの面接を行う中で、「座右の銘」の質問には単なるアイスブレイク以上の重要な意図を込めていたといいます。実際に面接官がどのような観点で質問を投げかけているのか、現場での経験に基づいた4つの意図を紹介します。

  • 行動の判断基準となる価値観を知るため:座右の銘には、その人が迷ったときに立ち返る「判断の軸」が表れます。例えば「継続は力なり」を座右の銘にしている人は粘り強く努力するタイプ、「一期一会」なら人との出会いを大切にするタイプだと推測できます。面接官は、その価値観から入社後の働き方を具体的にイメージしようとしています。
  • 自社の理念・文化との相性を確認するため:企業には独自の理念や社風があります。就活生の座右の銘が企業の価値観と方向性として合っているかを確認し、入社後のミスマッチを防ごうとしています。これは裏を返せば、座右の銘は「就活の軸」を間接的に示すものでもあるのです。
  • 自己理解の深さを測るため:座右の銘を語る際には、自分の経験を振り返り、なぜその言葉を選んだのかを言語化する必要があります。これがスムーズにできるかどうかで、自己分析がどこまで深まっているかを判断しています。
  • 用意していない質問での対応力を見るため:志望動機や自己PRと比べて対策が手薄になりがちな質問を投げかけることで、想定外の事態にも柔軟かつ冷静に対応できる地頭の良さや機転を測っています。

このように、面接官は「どんな言葉を選んでいるか」という事実だけでなく、その背景にある価値観や思考プロセスを多角的に評価しているのです。

企業の評価ポイント

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では、実際に人事は何を基準に評価を下しているのでしょうか。成田さんの経験上、単に「良い言葉を知っているか」ではなく、社会人としての資質に関わる以下の4点を重点的に見ていたといいます。

  • 自分の経験に基づいた言葉を選んでいるか:ネットで調べた言葉をそのまま使うのではなく、自分の原体験と結びついた言葉を選んでいるかを評価します。「なぜその言葉なのか」を自分の言葉で語れる人は、深掘り質問にも動じることなく対応できます。
  • 言葉の意味を正しく理解しているか:四字熟語やことわざは、世間で誤った意味で使われているケースも少なくありません。意味を正確に理解していないと、エピソードとの矛盾が生じ、「本当に大切にしているのか」と信頼性を損ないます。
  • 企業の価値観と一致しているか:自社の理念や求める人物像と、就活生の座右の銘が方向性として合っているかを見ています。完全に一致する必要はありませんが、チームワーク重視の企業で「独立独歩」など相反する価値観を語ると評価が下がる可能性があります。
  • 想定外の質問にも対応できるか:準備していない質問に対して、動揺せず論理的かつ具体的に答えられる対応力は、ビジネス現場での臨機応変な対応力と直結します。座右の銘を「自分の芯」として語れるかどうかが試されています。

成田さんは「これらのポイントを押さえた学生は、入社後も活躍できる人材として高く評価していた」と振り返ります。単なる言葉選びの話を、入社後の活躍イメージへと繋げることが内定への鍵となります。

回答内容の作り方

en-courage利用者の間でも、「座右の銘」で何を話せば評価されるのか、正解がわからず悩む声は多く聞かれます。ここでは、成田さんのアドバイスをもとに、面接官に好印象を与える回答の構成・ポイント・注意点を例文とともに紹介します。

回答の構成・テンプレート

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型に当てはめることで、誰でも論理的な「座右の銘」の回答ができます。

  • ①結論(座右の銘を明示):まずは「私の座右の銘は〇〇です」と端的に伝えます。結論から話すことで、面接官は「今からこの話が始まる」と心の準備ができ、続く内容を理解しやすくなります。
  • ②言葉の意味:面接官が知らない可能性も考慮し、その言葉の意味を一文で簡潔に説明します。有名な言葉でも「〜という意味です」と添えることで、認識のズレを防げます。
  • ③この言葉を座右の銘にした理由・原体験:なぜこの言葉を座右の銘にしたのか、きっかけとなった具体的な経験を語ります。「いつ・どこで・何があったか」を含めると臨場感が生まれます。
  • ④日常での実践・行動変容:座右の銘を意識することで、自分がどう変わったか、どのように行動に活かしているかを伝えます。「以前は〜だったが、今は〜」とビフォーアフターを示すと説得力が増します。
  • ⑤入社後の活かし方:その座右の銘を入社後どのように活かしたいかを述べ、入社後の活躍イメージに繋げます。具体的な業務や場面に言及すると、企業研究の深さも伝わります。

回答で好印象を与えるポイント

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採用担当者は毎日多くの面接を行います。成田さんは人事経験から、「ありきたりな表現は記憶に残らない」と指摘します。また、en-courage利用者へのインタビューでも、内定を獲得する学生には共通して「相手を意識した工夫」があることがわかってきました。ここでは、その他大勢に埋もれないためのテクニックを紹介します。

  • 結論から伝える:冒頭で「私の座右の銘は〇〇です」と端的に伝えましょう。ビジネスの場では「結論→理由→具体例→結論」のPREP法が基本です。まわりくどい前置きは「話が長い」という印象を与えます。
  • 言葉の意味を正確に理解する:四字熟語やことわざは、世間で誤った意味で使われているケースも少なくありません。事前に辞書や信頼できるサイトで確認し、自分の言葉で説明できるようにしましょう。
  • その座右の銘を持つに至った経験を具体的に語る:「Why(なぜそう思うのか)」が伝わる実体験を話しましょう。「高校2年生の部活で」「アルバイト先の先輩に言われて」など、固有名詞や数字を交えると臨場感が生まれます。
  • 座右の銘を意識する前と後で自分がどう変わったかを示す:座右の銘を持つことでどのような行動変容があったかを示しましょう。「以前は失敗を恐れていたが、今は挑戦を楽しめるようになった」のように、成長のストーリーを見せることが大切です。
  • 志望企業の理念や求める人物像に合った座右の銘を選ぶ:企業の採用サイトや説明会で語られる「求める人物像」を確認し、それに合致する座右の銘を選びましょう。ただし、嘘にならない範囲で選ぶことが前提です。
  • 自己PRで伝える強みと一貫性を持たせる:座右の銘と自己PRの内容に矛盾がないようにしましょう。「粘り強さ」をアピールしながら座右の銘が「臨機応変」だと、面接官は「結局どんな人?」と混乱します。

回答で減点されないための注意点

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「座右の銘」の回答には評価を下げるNGパターンがあります。以下のポイントを押さえて、致命的なミスを防ぎましょう。

  • 言葉の意味を誤解しない:例えば「情けは人の為ならず」は「情けをかけると自分に返ってくる」が正しい意味ですが、「情けは相手のためにならない」と誤解している人が多いです。深掘りで意味を聞かれて答えられないと、準備不足と判断されます。
  • 企業の方向性に反する言葉を選ばない:チームワークを重視する企業で「独立独歩」、堅実さを求める企業で「虎穴に入らずんば虎子を得ず」など、企業の価値観と相反する言葉は避けましょう。事前の企業研究が不可欠です。
  • 自分と関連の低い言葉は避ける:かっこいいからという理由だけで選んだ言葉は、深掘り質問で答えに詰まる原因になります。「なぜその言葉を選んだのですか?」と聞かれた時に、自信を持って語れる言葉を選びましょう。
  • 具体的なエピソードがない言葉は選ばない:座右の銘を裏付けるエピソードがないと、「どういう経験からその言葉を大切にしているのですか?」という深掘りに対応できません。体験なき座右の銘は借り物でしかありません。
  • 難解すぎる表現は避ける:一般に知られていない四字熟語や、特定の業界でしか通じない言葉は、面接官に伝わりにくく自己満足と捉えられます。「不撓不屈」「臥薪嘗胆」など、意味が伝わりやすい言葉を選びましょう。

例文

ここでは、上記の構成・ポイントに沿った「座右の銘」の回答例を紹介します。ご自身の状況に近いものを参考にしてください。

「継続は力なり」で答える例文

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私の座右の銘は「継続は力なり」です。小さな努力でも続けることで大きな成果につながるという意味の言葉です。大学2年生の時、英語力を伸ばすために毎日30分のリスニング学習を始めました。最初の3ヶ月は効果を感じられず挫折しそうになりましたが、「まずは100日続けよう」と決めて踏ん張りました。1年間続けた結果、TOEICスコアが520点から750点へと200点以上向上し、すぐに結果が出なくても諦めずに続けることの大切さを実感しました。以来、困難な場面でもこの言葉を思い出して踏みとどまるようにしています。御社でも、地道な積み重ねを大切にしながら、長期的な視点で成果を出せる人材として貢献したいと考えています。

「七転び八起き」で答える例文

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私の座右の銘は「七転び八起き」です。何度失敗しても諦めずに立ち上がり続けるという意味のことわざです。大学時代のゼミで研究発表を行った際、最初の発表は準備不足で「論点が不明確」「根拠が弱い」と厳しい指摘を受けました。悔しさから一度は投げ出しそうになりましたが、指摘を真摯に受け止め、教授に何度も相談しながら発表を練り直しました。その結果、最終発表ではゼミ内で最優秀賞をいただくことができました。この経験から、失敗は終わりではなく成長の始まりだと実感し、この言葉を大切にしています。御社でも、困難な状況に直面しても粘り強く取り組み、必ず成果につなげたいと考えています。

「初志貫徹」で答える例文

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私の座右の銘は「初志貫徹」です。最初に心に決めた志を、最後まで貫き通すという意味の四字熟語です。高校時代、部活動と受験勉強の両立に悩み、周囲から「部活を辞めた方がいい」と言われた時期がありました。しかし、「引退まで続ける」と決めた入部時の気持ちを思い出し、朝5時に起きて勉強時間を確保することで両立を達成しました。この経験から、困難な状況でも当初の志を忘れずに努力を続けることで道は開けると学び、この言葉を座右の銘にしています。御社でも、目標達成に向けて最後まで諦めない姿勢で業務に取り組みたいと考えています。

「一期一会」で答える例文

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私の座右の銘は「一期一会」です。一生に一度の出会いだと思って、目の前の人との時間を大切にするという茶道由来の言葉です。大学1年生の時に参加したボランティア活動で、偶然隣になった社会人の方と話す機会がありました。その方から聞いた業界の話がきっかけで、今の志望業界に興味を持ちました。もしその日「話しかけるのは面倒」と思っていたら、今の自分はなかったと思います。以来、どんな出会いも一生に一度のものと考え、目の前の人との関わりを大切にするようになりました。御社でも、お客様や同僚との一つひとつの出会いを大切にし、信頼関係を築いていきたいと考えています。

「切磋琢磨」で答える例文

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私の座右の銘は「切磋琢磨」です。仲間と競い合い、励まし合いながら互いに高め合うという意味の四字熟語です。大学のサークルで学園祭のイベントを運営した際、同期5人で企画を練りました。一人では思いつかないアイデアが議論から生まれ、また「ここはもっとこうした方がいい」とお互いに指摘し合うことで、企画の質が格段に上がりました。来場者アンケートでも高評価をいただき、この経験から周囲と高め合う関係性の力を実感しました。御社でも、チームメンバーと切磋琢磨しながら、共に成長し成果を出していきたいと考えています。

座右の銘がない!今から見つける方法

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座右の銘がない場合でも、視点を変えることで自分に合った言葉は見つかります。ここでは、自分一人では思いつかない座右の銘を発見する4つの方法を紹介します。

【おすすめ】就活エージェントに相談する

自分では「座右の銘なんてない」と思っていても、客観的な視点を通せば、あなたが大切にしている価値観は必ず見つかります。一人で悩むよりも、就活エージェントに相談し、あなたの経験や性格から「面接で評価される座右の銘」を見つけ出してもらうのが最も効率的です。プロのアドバイスを受けることで、自分一人では気づけなかった価値観を言語化し、説得力のある回答が完成します。

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過去・現在・未来の3軸で自己分析して、合うものをAIに提案してもらう

自己分析で自分の価値観を整理し、それに合う座右の銘をAIに提案してもらう方法です。「過去:どんな経験が印象に残っているか」「現在:何を大切にして行動しているか」「未来:どんな人になりたいか」の3軸で書き出し、ChatGPTなどに「この価値観に合う座右の銘を教えて」と聞いてみましょう。複数の候補から、最も自分の経験と結びつくものを選ぶことができます。

▼自己分析のやり方については、以下の記事をご覧ください
【まずは3つでOK】受かる自己分析シート大全種類・使い方・ESや面接での活用法などを元日系大手人事が解説

四字熟語・ことわざ・名言一覧から選ぶ

インターネットや書籍などで四字熟語・ことわざ・名言の一覧を見て、ピンと来るものを探す方法です。ただし、「かっこいいから」という理由だけで選ぶと深掘り質問で答えに詰まります。「この言葉に関連する経験が自分にあるか?」を必ず確認し、エピソードが語れる言葉を選びましょう。

以下に、タイプ別の四字熟語・ことわざ・名言50選を紹介します。自分の志向に近いタイプから、ピンと来るものを探してみてください。

<5タイプ別:四字熟語・ことわざ・名言一覧>

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  • 努力・継続タイプ(コツコツ積み重ねる人向け)
    • 継続は力なり:小さな努力でも続けることで大きな成果につながるという教え
    • 石の上にも三年:辛くても辛抱強く続ければ、やがて成功するという教え
    • 千里の道も一歩から:大きな目標も、まずは小さな一歩から始まるという教え
    • 雨垂れ石を穿つ:小さな努力でも根気よく続ければ、大きな成果を生むという教え
    • 点滴穿石(てんてきせんせき):わずかな力でも積み重ねれば大きなことを成し遂げられるという教え
    • 塵も積もれば山となる:小さなものでも積み重ねれば大きなものになるという教え
    • 愚公山を移す:根気よく努力を続ければ、どんな困難も乗り越えられるという教え
    • 牛の歩みも千里:ゆっくりでも着実に進めばいつか目標に到達するという教え
    • 桃栗三年柿八年:何事も成果が出るまでには相応の時間がかかるという教え
    • 勤勉は成功の母:努力を怠らなければ必ず成功につながるという教え
  • 挑戦・成長タイプ(失敗を恐れず前に進む人向け)
    • 七転び八起き:何度失敗しても諦めずに立ち上がり続けること
    • 虎穴に入らずんば虎子を得ず:リスクを冒さなければ大きな成果は得られないという教え
    • 案ずるより産むが易し:心配するよりも実際にやってみると意外と簡単だという教え
    • 為せば成る:強い意志を持って取り組めば、必ず実現できるという教え
    • 思い立ったが吉日:何かを始めようと思ったら、すぐに行動するのが良いという教え
    • 勇往邁進(ゆうおうまいしん):目標に向かって恐れずにひたすら進むこと
    • 百折不撓(ひゃくせつふとう):何度挫折しても志を曲げないこと
    • 失敗は成功の母:失敗を糧にすれば成功につながるという教え
    • 日進月歩:日々少しずつでも進歩し続けること
    • 温故知新:過去の教えを学び、新しい知識や考え方を得ること
  • 誠実・信念タイプ(真面目で芯のある人向け)
    • 初志貫徹:最初に心に決めた志を、最後まで貫き通すこと
    • 有言実行:口にしたことは必ず実行するという姿勢
    • 至誠通天(しせいつうてん):誠実さを尽くせば、やがて天に通じるという教え
    • 信なくば立たず:信頼がなければ何事も成り立たないという教え
    • 言行一致:言葉と行動が一致していること
    • 不撓不屈(ふとうふくつ):どんな困難にも屈しないこと
    • 一念通天:強い信念を持ち続ければ願いは叶うという教え
    • 誠心誠意:嘘偽りのない真心で物事に向き合うこと
    • 剛毅木訥(ごうきぼくとつ):意志が強く飾り気がないこと
    • 志操堅固(しそうけんご):志や考えを固く守り、変えないこと
  • 人との縁タイプ(出会いや関わりを大切にする人向け)
    • 一期一会:一生に一度の出会いだと思って、目の前の人との時間を大切にするという教え
    • 情けは人の為ならず:人に親切にすれば、巡り巡って自分に良いことが返ってくるという教え
    • 縁の下の力持ち:目立たないところで人を支えること
    • 袖振り合うも多生の縁:ちょっとした出会いも前世からの因縁であるという教え
    • 人の振り見て我が振り直せ:他人の行動を見て自分を反省するという教え
    • 三人寄れば文殊の知恵:凡人でも三人集まれば良い考えが生まれるという教え
    • 親しき中にも礼儀あり:どんなに親しくても礼儀は大切だという教え
    • 以心伝心:言葉にしなくても互いの心が通じ合うこと
    • 実るほど頭を垂れる稲穂かな:成功しても謙虚な姿勢を忘れないという教え
    • 魚心あれば水心:相手が好意を示せば、こちらも好意で応えるという教え
  • チームワークタイプ(仲間と高め合いたい人向け)
    • 切磋琢磨:仲間と競い合い、励まし合いながら互いに高め合うこと
    • 和衷協同(わちゅうきょうどう):心を一つにして協力し合うこと
    • 一致団結:心を一つにして力を合わせること
    • 共存共栄:互いに助け合い、ともに繁栄すること
    • 同心協力:心を合わせて協力すること
    • 呉越同舟:敵同士でも困難に直面すれば協力するという教え
    • 相互扶助:互いに助け合うこと
    • 衆知を集める:多くの人の知恵を集めて物事を決めること
    • 一蓮托生(いちれんたくしょう):運命をともにすること
    • 二人三脚:協力して物事を進めること

志望企業の理念と照らし合わせて選ぶ

志望企業の企業理念や求める人物像を確認し、それに合った座右の銘を選ぶ方法です。企業のホームページや採用サイトに記載されている価値観と、自分の経験を照らし合わせてみましょう。ただし、無理に企業に合わせすぎると不自然になり、深掘りで矛盾が露呈します。自分の本心と矛盾しない範囲で選ぶことが大切です。

面接での話し方

どれほど素晴らしい座右の銘であっても、伝え方次第で印象は大きく変わります。成田さんは人事として多くの面接を行う中で、話し方ひとつで評価が覆る場面を何度も見てきたといいます。ここでは面接官に一緒に働きたいと思わせる話し方のコツを解説します。

好印象を与える話し方の基本ポイント

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座右の銘を伝える際は、言語情報だけでなく「非言語情報(表情、声のトーン、姿勢)」も極めて重要です。人は話の内容よりも見た目や話し方から多くの情報を受け取ります。自信を持って想いを伝えるための基本的なポイントを押さえましょう。

明るくハキハキと大きな声で話す

人の第一印象は出会って3〜5秒で決まると言われています。小さな声でボソボソと話すと、「自信がない」「本当のことを話していない」と誤解される恐れがあります。普段の会話よりも1.5倍程度大きな声を意識し、語尾まではっきりと発音しましょう。また、口角を自然に上げ、相手の眉間から鼻のあたりを見て話すことで、熱意と誠実さが伝わりやすくなります。

自信を持って言い切る

「〜だと思います」「たぶん〜です」と語尾が曖昧だと、「本当にこの人の座右の銘なのか?」と不安を抱かれてしまいます。座右の銘こそ「自分が選んだ言葉」なのですから、自信を持って「〜です」と言い切りましょう。事前に十分な準備と練習を重ねておけば、緊張が軽減し自信を持って話せるようになります。

丸暗記ではなく自分の言葉で話す

原稿を一字一句丸暗記して棒読みになると、感情が乗らず熱意が伝わりません。また、途中で言葉を忘れた際に頭が真っ白になるリスクもあります。おすすめは「キーワード記憶法」です。文章全体を覚えるのではなく、「伝えたい3つのキーワード(座右の銘、エピソード、活かし方)」だけを記憶し、その場で自分の言葉で繋ぐ練習をしましょう。

1分程度で簡潔にまとめる

座右の銘の回答は、1分程度(約300字)で簡潔にまとめることが重要です。ビジネスの場では「相手の時間を奪わない」ことが基本マナーです。2分以上話し続けると、要点が伝わりにくくなるだけでなく、「話が長い人」という印象がついてしまいます。ストップウォッチで計りながら練習しましょう。

口癖に注意する

自分の言葉で話すことは重要ですが、「えーっと」「あー」「なんか」「〜みたいな」といった口癖は、聞き手に「準備不足」「自信がない」という印象を与えます。沈黙が怖い場合は、一呼吸置いて落ち着いて話し出すか、「少々お時間をいただけますか」と断る勇気を持ちましょう。模擬面接をスマホで録音し、自分の癖を客観的に把握することが改善の第一歩です。

面接形式別の注意点

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対面やオンラインなど、面接の形式によって意識すべきポイントは異なります。それぞれの環境に合わせた対策を行うことが大切です。

集団面接:他の就活生と回答が被った時の対処法

集団面接で最も不安なのが「前の人と座右の銘が被ること」ですが、慌てて内容を変える必要はありません。むしろ同じ言葉でも「経験が違えば全く別の回答になる」ことを示すチャンスです。「〇〇さんと同じ座右の銘ですが、私の場合は〜」と前置きし、自分だけの具体的なエピソードで差別化しましょう。面接官は「この学生は動揺せず対応できた」と冷静さも評価しています。

オンライン面接:画面越しでも好印象を与える3つのポイント

対面よりも情報量が減るため、視覚と聴覚の環境を整えることが最優先です。

  • カメラ目線を意識する:画面の相手を見るのではなく、カメラのレンズを見ることで「目が合っている」と感じさせます。レンズ横に付箋を貼って目印にすると効果的です。
  • 声のトーンを上げる:マイク越しでは声がこもりがちです。普段よりワントーン高く、ゆっくりハキハキと話すことで、熱意が伝わります。
  • 背景と照明を整える:生活感が出すぎないシンプルな壁を背景にし、顔に正面から光が当たるようデスクライトを配置しましょう。暗い顔は「暗い印象」に直結します。

最終面接:一次・二次との違いと、役員への話し方

現場社員が「能力」を見る一次・二次とは異なり、最終面接では「入社への覚悟」と「企業とのマッチ度」が問われます。役員は「この学生は10年後も活躍しているか」という長期的な視点で見ています。座右の銘の質問でも、単なる言葉の説明ではなく、あなたの価値観が企業の理念や文化とどのようにマッチするかを、「御社の〇〇という理念と通じるものがあり」と経営視点を交えて話すことが、役員の心を掴む鍵となります。

面接の効果的な練習方法

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練習不足は本番での過度な緊張を招きます。「準備した分だけ自信になる」と心得て、効果的な練習方法を取り入れましょう。

【おすすめ】就活エージェントを活用する

就活エージェントを活用し、プロの視点からフィードバックをもらう方法です。客観的に「伝わりにくい部分」や「評価されるポイント」を指摘してもらえるため、自己流の練習では気づけない改善点が見つかります。

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録音・録画を活用して一人で練習する

スマートフォンで自分が話している様子を録画し、客観的に確認しましょう。「話すスピードは適切か」「表情は硬くないか」「口癖は出ていないか」をチェックリスト化して確認すると効果的です。最初は恥ずかしさを感じますが、何度も録画することで着実に改善できます。

友人・家族に聞いてもらう

身近な人に座右の銘を聞いてもらい、率直な感想をもらいましょう。「座右の銘の意味が伝わったか」「話が長すぎないか」「あなたらしさが出ていたか」などを確認できます。また、第三者から見た自分の人柄や価値観を教えてもらう「他己分析」も、自分では気づけない強みを発見するきっかけになります。

深掘り質問への対策

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座右の銘を伝えた後には、必ずと言っていいほど深掘り質問が投げかけられます。成田さんは元日系大手人事としての経験から、「ここで回答に詰まると、最初に話した座右の銘すら嘘に見えてしまう」と指摘します。深掘りは「もっと知りたい」という面接官の興味の表れでもあります。想定問答を事前に準備しておきましょう。

その言葉に出会ったきっかけは何ですか?

  • この質問の意図:座右の銘との出会いの背景、価値観の形成過程の確認
  • 評価ポイント:エピソードの具体性、自己理解の深さ、言葉との真の結びつき
  • 必要な事前準備:出会いの場面(本、人、経験など)を時系列で整理し、その時の感情まで言語化しておく
  • 話す時のポイント:「高校2年生の時に読んだ〇〇という本で」「部活の顧問の先生から言われた言葉がきっかけで」など、「いつ・どこで・誰から」を含めて具体的に説明しましょう。その時の心情まで伝えると「借り物ではない」説得力が生まれます。

なぜ数ある言葉の中からその言葉を選んだのですか?

  • この質問の意図:言葉選びの意図、他の候補との比較検討、自己分析の深さの確認
  • 評価ポイント:選択理由の明確さ、自分との結びつきの強さ、論理性
  • 必要な事前準備:「なぜこの言葉でなければならなかったのか」の言語化、自分の価値観との関連性の整理
  • 話す時のポイント:「他にも候補はありましたが、この言葉が最も自分の〇〇という経験と重なったからです」と、選択の決め手を明確に伝えましょう。「〜という価値観を最も端的に表しているから」という説明も効果的です。

その言葉を意識して行動した具体的な経験は?

  • この質問の意図:座右の銘が「飾り」ではなく実際に行動に影響しているかの確認
  • 評価ポイント:具体的なエピソードの有無、行動と言葉の一貫性、実践力
  • 必要な事前準備:座右の銘を意識した具体的な行動事例を最低2〜3個準備しておく
  • 話す時のポイント:「ゼミの研究で行き詰まった時、この言葉を思い出して〇〇しました」と、座右の銘が行動のトリガーになったことを示しましょう。「状況→座右の銘を意識→行動→結果」の流れで話すと論理的に伝わります。

座右の銘を実践した結果、どう変わりましたか?

  • この質問の意図:行動変容の有無、成長意識、自己認識の深さの確認
  • 評価ポイント:変化の具体性、成長ストーリーの説得力、自己分析の深さ
  • 必要な事前準備:ビフォーアフターを明確に整理し、可能であれば数値や第三者からの評価も準備
  • 話す時のポイント:「以前は失敗を恐れて挑戦を避けていましたが、今は『失敗は成長の糧』と捉えて積極的に手を挙げるようになりました」とビフォーアフターを明確に伝えましょう。「周囲から〇〇と言われるようになった」と第三者の声を加えると客観性が増します。

困難な状況でその言葉がどう支えになりましたか?

  • この質問の意図:困難への対処法、精神的な強さ、座右の銘の実効性の確認
  • 評価ポイント:困難の具体性と深刻さ、乗り越え方の論理性、座右の銘との結びつき
  • 必要な事前準備:困難な経験を時系列で整理し、座右の銘がどう作用したかを言語化しておく
  • 話す時のポイント:「アルバイト先で〇〇という問題が発生した時、諦めそうになりましたが、この言葉を思い出して踏みとどまりました」と、座右の銘が精神的な支えになった瞬間を具体的に伝えましょう。困難を乗り越えた結果まで含めると、座右の銘の「実効性」が伝わります。

入社後、その言葉をどう活かしたいですか?

  • この質問の意図:入社後の活躍イメージ、志望意欲、企業とのマッチ度の確認
  • 評価ポイント:具体的な活かし方のイメージ、企業理解の深さ、成長意欲
  • 必要な事前準備:志望企業の業務内容・課題を理解し、座右の銘を活かせる場面を具体的に想定しておく
  • 話す時のポイント:「御社の〇〇という業務において、困難な交渉場面でもこの言葉を胸に粘り強く対応したいです」と、具体的な場面と行動をイメージして伝えましょう。企業研究の深さが伝わり、志望意欲の高さも同時にアピールできます。

よくある質問

就活のサポーターとしてよく聞かれる質問や、en-courage利用者へのインタビューで出てきた疑問への回答をご紹介します。

Q:座右の銘が思いつかない・ない場合はどうする?

座右の銘がないからといって焦る必要はありません。実は多くの就活生が「座右の銘なんて考えたことがなかった」と言います。大切なのは、自己分析を通じて自分が無意識に大切にしている価値観を言語化し、それに合った言葉を後から見つけることです。過去の経験で「なぜか頑張れたこと」「嬉しかったこと」を振り返り、そこに共通する行動パターンを探しましょう。自分一人で見つけるのが難しい場合は、就活エージェントに相談すると客観的な視点で価値観を言語化してもらえます。

Q:自分の座右の銘が面接で評価されるか不安

ほとんどの座右の銘は伝え方次第でプラスにできます。面接官が見ているのは「言葉の良し悪し」ではなく、「なぜその言葉を選んだか」「実際にどう行動に活かしているか」を説得力を持って語れるかどうかです。ただし、「一寸先は闇」「疑心暗鬼」などネガティブな印象を与える言葉や、「勝てば官軍」など価値観によっては誤解を招く言葉は避けた方が無難です。判断に迷う場合は、就活エージェントに相談すると客観的な評価がもらえます。

Q:エピソードが弱くて深掘りに耐えられるか心配

エピソードの「派手さ」よりも「具体性」と「学び」が重要です。全国大会優勝や海外留学などの大きな経験がなくても、日常の小さな経験から得た学びを丁寧に言語化すれば十分評価されます。むしろ面接官は「この学生は日常から学びを得られる人だ」と評価することもあります。「なぜ心に残ったのか」「どう行動が変わったか」を自問自答して深掘りしましょう。一人での言語化が難しい場合は、就活エージェントに相談すると、プロの視点でエピソードの価値を引き出してもらえます。

Q:座右の銘と自己PRの一貫性が取れているか分からない

座右の銘と自己PRは、同じ価値観や強みを異なる角度から伝えるものです。矛盾があると「結局どんな人なのかわからない」という印象を与えてしまいます。例えば、自己PRで「粘り強さ」をアピールするなら、座右の銘も「継続は力なり」「七転び八起き」など粘り強さに関連する言葉を選ぶと一貫性が生まれます。逆に「初志貫徹」を座右の銘にしながら「臨機応変に対応できます」とアピールすると矛盾が生じます。全体の整合性を確認するのは難易度が高いため、就活エージェントに相談して、自己PR・ガクチカ・座右の銘のストーリー全体をチェックしてもらうのがおすすめです。

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監修:成田 駿

元日系大手人事/就活サポーター

日系大手事業会社で最年少部長に就任し、新卒採用に5年以上従事。戦略設計からイベント企画、選考フロー、研修まで新卒採用の入口から出口までを幅広く担当し、延べ3,000名以上の学生と接点を持つ。人事業務以外でも累計2,000名以上の就活生を個別に支援し、大手・外資・メガベンチャーなど多様な企業への内定実績を誇る。

協力:NPO法人en-courage

全国約120の大学に支部を展開し、就活生を対象としたキャリア教育支援を行うNPO法人。独自にイベントやメディアを多数運営し、年間2,500件以上のセミナーを開催。企業と学生の間に年間約80万回の接点を創出するなど、国内最大級の規模で活動している。すべての就活生が本質的なキャリアを通じて人生を最大化できるよう、個別支援やコミュニティづくりを通じたサポートを目指している。