「社長・役員に何を聞けばいいんだろう」
最終面接を控えて、逆質問に悩んでいませんか?
最終面接の逆質問は、形式的な確認の場ではありません。社長・役員に「この学生と働きたい」と思わせる、最後のアピールチャンスです。
本記事では、元日系大手人事で、en-courageの就活サポーターとして延べ3,000名以上の学生を支援してきた成田さん監修のもと、社長・役員に刺さる逆質問30選と、その作り方を体系的に解説します。
5タイプ別の逆質問の具体例から、オリジナル質問を作る公式、評価を稼ぐコツまで網羅しているので、この記事を最後まで読めば、最終面接の逆質問対策はこれでOKです。
最終面接の逆質問とは
逆質問とは、面接の最後に「何か質問はありますか?」と聞かれた際に、応募者から企業へ質問することです。
最終面接における逆質問は、形式的な確認の場ではありません。企業側は「この学生は本気で入社したいのか」「自社に本当にマッチしているか」を最終確認しています。つまり、疑問の内容そのものが志望度を測る指標になっているのです。
成田さんが日系大手で人事を担当していた頃も、逆質問の内容で最終判断が変わるケースを何度も見てきたといいます。「特にありません」と答えた学生は、それまでの評価に関わらず採用を見送っていたそうです。
一次面接・二次面接の逆質問との違い
逆質問は面接のフェーズによって、面接官も見られるポイントも大きく異なります。それぞれの違いを理解しておきましょう。
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一次・二次面接
- 面接官:人事担当者、現場社員・管理職
- 見られるポイント:業務内容・働き方への関心、基本的なコミュニケーション力
- 適切な逆質問の例:「1日のスケジュールを教えてください」「チームの雰囲気は?」
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最終面接
- 面接官:社長・役員(経営層)
- 見られるポイント:経営視点でのマッチ度、志望度の高さ、視座の高さ
- 適切な逆質問の例:「中期経営計画の重点施策について教えてください」「御社の競争優位性はどこにあるとお考えですか?」
このように、最終面接では経営層ならではの視点から評価されるため、「業務の詳細」より「ビジョン・方向性」を聞く方が響きやすくなります。
社長・役員が評価するポイント
社長・役員は逆質問を通じて、具体的にどのような点を評価しているのでしょうか。成田さんが人事時代に、役員から共有されていたポイントを参考に、以下の3点を押さえておきましょう。
- 質問内容から測る「企業研究の深さ」:HPを見ればわかる質問は「準備不足」と判断されます。事業内容や業界動向を踏まえた質問ができているかで、企業研究の深さが伝わります。
- 経営層と対等に話せる「度胸・対話力」:社長・役員が相手でも、「2〜3年上の先輩と話す温度感」を意識しましょう。緊張する場面でも、自分の言葉でしっかり質問できるかが見られています。
- 会社の方向性と合っている「視座の高さ」:経営方針やビジョン、将来の展望について関心を持っているかが評価されます。目先の業務だけでなく、会社全体や業界の将来を見据えた視点があるかがポイントです。
評価される逆質問とは、「この人はうちに合いそう」「活躍できそう」と思わせる疑問です。
加点だけでなく、減点されないことも大事
ここまで紹介した3つのポイントは、差がつくポイント(評価点)です。しかし、逆質問にはできて当然のこと(基礎点)もあります。調べればわかることを聞かない、条件面ばかり聞かない、受け身にならないといった基本的なマナーを守ることです。
逆質問の評価は「基礎点 × 評価点」で決まるため、どれだけ良い質問を準備しても、NG質問を聞いてしまったり、聞き方が悪かったりすることで基礎点を失うと台無しになってしまいます。まずは「減点されない」ことを意識し、その上で「加点を稼ぐ」疑問を準備しましょう。
社長・役員に刺さる逆質問30選
ここまで逆質問の意味と評価ポイントを解説しました。では、具体的にどんな疑問を投げかければ社長・役員に響くのでしょうか。成田さんが人事として実際に評価していた質問も踏まえ、おすすめ5選とその他25選の計30個をご紹介します。
おすすめ逆質問5選
逆質問は大きく5つのタイプに分けられます。まずは、それぞれの代表例をご紹介します。基本的にはこの5つの質問を準備しておけば大丈夫です。
①「御社の5年後、10年後のビジョンを教えてください」
- タイプ:企業の「未来・ビジョン」に関する質問
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ポイント
- 経営層は日々「会社の未来」を考えているため、未来志向の質問は会話が弾みやすい。最初の質問として使うと場が温まる
- 中期経営計画を事前に確認し、「○○を強化されると拝見しましたが」と前置きすると企業研究の深さが伝わる
- 回答を受けて「その中で新卒に期待される役割はありますか?」と自分に引き寄せる
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注意点
- 中期経営計画がHPで公開されていて、そのまま答えが書いてある場合は避ける
- 「御社の未来に興味がある」ではなく「御社の未来に自分も関わりたい」という姿勢で聞く
- 「すごいですね」「勉強になります」だけで終わると受け身に見える
②「○○さんが仕事で大切にされている考え方を教えてください」
- タイプ:経営者個人の「価値観・原体験」に迫る質問
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ポイント
- 面接官が熱意を持って話していた時や、人柄が伝わってきた時に刺さる。創業者タイプの社長に特に効果的
- 「○○さん」と名前を呼び、事前に「役員名+インタビュー」で検索して発言を引用すると効果的
- 「その考え方に至ったきっかけはありますか?」と原体験を聞くと話が広がる
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注意点
- 論理的・数字重視タイプの役員には刺さりにくい。相手のタイプを見極める
- 「興味本位」ではなく「自分もその価値観を学びたい」という姿勢で聞く
- 回答に対して無反応や「なるほど」だけで終わると、聞いただけに見える
③「御社で活躍されている方に共通する特徴は何ですか?」
- タイプ:入社後の「活躍・貢献」に関する質問
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ポイント
- 用意していた質問が使えなくなった時の万能質問。どんな状況でも使える切り札
- 「入社後に活躍したいと考えているので」と前置きすると意欲が伝わる
- 回答を受けて「私も○○を意識して取り組みたいと思います」と自分の決意を伝える
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注意点
- 一次・二次面接で同じ質問をしていた場合は避けるか、「経営層の視点から」と前置きする
- 「活躍できるか不安」ではなく「活躍するために何が必要か知りたい」という前向きな姿勢で聞く
- 「私でもできますか?」と聞き返すと自信のなさが出る
④「御社の企業理念が社員にどのように浸透しているか教えてください」
- タイプ:企業理念・社風に関する質問
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ポイント
- 企業理念に本当に共感している時に使う。建前で聞くと深掘りされた時に困る
- 「○○という理念に共感しています」と自分の考えを添えてから質問すると効果的
- 「具体的なエピソードがあれば教えてください」と聞くと、リアルな社風が見える
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注意点
- 企業理念を知らずに聞くと逆効果。事前に採用ページで確認必須
- 「理念を知りたい」ではなく「理念に共感しているからこそ、実態を知りたい」という姿勢で聞く
- 建前の回答が返ってきた時に「そうなんですね」で終わると浅い印象になる
⑤「先ほど○○についてお話しいただきましたが、さらに詳しく伺えますか」
- タイプ:面接中の話から派生する質問
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ポイント
- 面接中に興味深い話題が出た時に使う。用意していた質問が解消された時の救済策にも
- 「先ほど○○とおっしゃっていましたが」と具体的に引用し、何を知りたいか明確に伝える
- 回答を受けて「では、新卒の立場ではどのように関われますか?」と自分に引き寄せる
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注意点
- すでに十分説明された内容を聞くと「話を聞いていない」と思われる
- 「興味があるから」ではなく「入社後に活かしたいから」という姿勢で聞く
- 「勉強になりました」だけで終わると、聞いただけに見える。自分の考えを添える
その他の逆質問25選
上記5つは、それぞれ異なるタイプの逆質問です。自分に合ったタイプを見つけて、追加の逆質問例もぜひ参考にしてみてください。
【タイプA】企業の「未来・ビジョン」に関する逆質問
- 「業界全体の変化に対して、御社はどのような戦略をお考えですか」
- 「御社が5年後に最も注力されている事業領域を教えてください」
- 「中期経営計画で掲げている○○について、特に注力されている取り組みを教えてください」
- 「今後の事業展開で、新卒社員に期待する役割はありますか」
- 「○○事業を今後どのように成長させていくお考えですか」
【タイプB】経営者個人の「価値観・原体験」に迫る逆質問」
- 「これまでのご経験で、最も印象に残っている挑戦は何ですか?」
- 「経営者として大切にされている信条を教えてください」
- 「御社を経営される中で、最もやりがいを感じる瞬間はどんな時ですか」
- 「若手時代に、○○さんが意識されていたことがあれば教えてください」
- 「○○さんがこれまでのキャリアで最も成長したと感じる経験を教えてください」
【タイプC】入社後の「活躍・貢献」に関する逆質問
- 「入社1年目で成果を出す社員に共通することは何ですか?」
- 「新人に期待することと、最初に任せたい仕事を教えてください」
- 「私は入社後、まず○○に取り組みたいと考えていますが、御社で活躍するために他に意識すべきことはありますか」
- 「御社の○○という課題に対して、私は△△の経験を活かせると考えています。入社後、どのような形で貢献できるでしょうか」
- 「○○さん目線で、どんな新卒と一緒に働きたいですか?」
【タイプD】企業理念・社風に関する逆質問
- 「企業理念を体現していると感じるエピソードを教えてください」
- 「御社のバリューが日々の業務にどう反映されているか教えてください」
- 「御社の社員の方が大切にしている価値観や文化を教えてください」
- 「若手が意見を言いやすい雰囲気は、どのように作られていますか」
- 「御社で長く活躍されている方に共通する特徴はありますか」
【タイプE】面接中の話から派生する逆質問
- 「先ほどの○○について、もう少し背景を教えていただけますか?」
- 「今日の面接で印象に残ったお話について、さらに詳しく伺えますか?」
- 「先ほどの○○というお話を踏まえ、入社後どのように意識すべきでしょうか」
- 「説明会で○○というお話がありましたが、経営視点ではいかがでしょうか」
- 「二次面接で△△という課題を伺いましたが、現在の取り組み状況を教えてください」
自分だけの逆質問をつくる方法とコツ
他の就活生と差をつけたいなら、オリジナルの逆質問がおすすめです。成田さんによると、経験豊富な社長・役員には定番の質問はすぐに見抜かれてしまうそうです。5つの公式を使えば、企業研究と過去の面接経験をもとに自分だけの質問を作れます。
素材を集める
オリジナルの逆質問を作るには、まず素材、つまり質問のネタになる情報を集める必要があります。主に以下の2つの方法で集めます。
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IR情報を調べる
- 中期経営計画:会社の3〜5年後の目標と戦略がわかります
- 決算説明資料:直近の業績や注力事業が把握できます
- 対処すべき課題:会社が認識している課題から質問を作れます
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過去の面接・説明会を振り返る
- 印象に残った話:一次・二次面接で聞いた内容を経営層の視点で深掘りできます
- 社員の名前:名前を出すだけで「企業研究の深さ」と「傾聴力」をアピールできます
オリジナル逆質問をつくる5つの公式
集めた素材をそのまま「○○事業について教えてください」と質問しても、調べればわかる内容なので響きません。そこで「公式」を使います。公式とは、素材を経営層に響く質問に変換するための「型」のことです。
例えば「○○事業を強化する」という情報を見つけたら、「中期経営計画で○○事業を強化されると拝見しました。私は△△という点に可能性を感じているのですが、社長として特に注力されている取り組みを教えてください」のように変換します。
以下の5つの公式を、集めた素材に合わせて使い分けてください。
【公式A】企業の「未来・ビジョン」に関する逆質問を作成する公式
中期経営計画から目標・戦略・課題を見つけ、「私は○○と理解しました」と自分の解釈を添えた上で、「社長として特に注力されている点を教えてください」と深掘りします。
- 公式:「IR情報」+「自分の解釈」+「経営視点で深掘り」
- 例:「中期経営計画で○○事業を強化されると拝見しました。私は△△という点に可能性を感じているのですが、社長として特に注力されている取り組みを教えてください」
【公式B】経営者個人の「価値観・原体験」に迫る逆質問を作成する公式
「社長名+インタビュー」で検索して価値観・原体験を調べ、「○○というお話が印象的でした」と関心を示した上で、個人的な考えを聞きます。
- 公式:「社長の発言・経歴」+「関心を示す」+「個人的な考えを聞く」
- 例:「○○さんのインタビューで『△△』というお言葉を拝見し、大変共感いたしました。仕事をする上で大切にされている価値観を教えてください」
【公式C】入社後の「活躍・貢献」に関する逆質問を作成する公式
入社後に取り組みたいこと・意識したいことを考え、「私は入社後、まず○○に取り組みたいと考えています」と仮説を述べた上で、「他に意識すべきことはありますか」と確認を求めます。
- 公式:「入社後の行動仮説」+「認識のすり合わせ」
- 例:「私は入社後、まず○○のスキルを活かして△△に取り組みたいと考えていますが、他に意識すべきことはありますか」
【公式D】企業理念・社風に関する逆質問を作成する公式
採用ページで企業理念・ミッション・バリューを確認し、「○○という理念に共感しています」と自分の考えを述べた上で、浸透度やエピソードを聞きます。
- 公式:「企業理念」+「共感を示す」+「浸透度を聞く」
- 例:「御社の企業理念『○○』に深く共感しております。社員の皆様にどのように浸透しているか教えてください」
【公式E】面接中の話から派生する逆質問を作成する公式
一次・二次面接で印象に残った話を選び、「一次面接で○○さんから△△と伺いました」と引用した上で、経営視点での意見を求めます。社員の名前を出すだけで「企業研究の深さ」と「傾聴力」をアピールできます。
- 公式:「過去の面接での気づき」+「経営視点での意見を求める」
- 例:「一次面接で○○さんから『△△』というお話を伺い、大変印象に残っています。社長から見て、どのようにお考えですか」
就活エージェントに添削してもらう
オリジナルの逆質問を作る際は、就活エージェントに相談するのも効果的です。就活エージェントは多くの企業と接点があるため、「この企業にはどんな質問が刺さるか」を企業ごとにアドバイスしてもらえます。また、自分で考えた質問を見せてフィードバックをもらえば、「この質問で大丈夫かな?」という不安も解消できます。
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その他のつくり方
時間に余裕がある方は、以下の方法も試してみてください。
- ニュース・プレスリリースから作る:企業HPの「ニュース」から気になるトピックを見つけ、「○○について発表されていましたが、今後どのような展開を考えていますか」と質問に変換する
- OB・OG訪問で聞いた話から作る:「OB・OG訪問で○○さんから△△と伺いました。経営層の視点ではどのようにお考えですか」と質問する
逆質問の選び方
逆質問を準備したら、次は「どの質問をいつ使うか」を考えましょう。en-courage利用者へのインタビューでも、用意した疑問が面接中に使えなくなって困ったという声がよく聞かれます。逆質問は事前に複数用意し、面接の状況に応じて使い分けることが大切です。
5つ以上準備して優先順位をつける
最低5つ以上の逆質問を準備しておくことをおすすめします。面接中に解消されることを想定して多めに準備し、「この質問だけは絶対に聞く」という優先順位をつけておきましょう。時間が余っても「もう1つ伺ってもよろしいですか」と追加できるので、多めに準備して困ることはありません。
相手のタイプに合わせる
同じ質問でも、相手によって響き方は変わります。社長・役員が普段どんなことに関心を持っているかをインタビュー記事などで把握し、その人が話したくなる質問を選ぶことで、会話が盛り上がりやすくなります。
- ビジョン重視タイプ:会社の将来像や戦略をよく語る人(プロ経営者に多い)。企業の「未来・ビジョン」に関する逆質問が響きやすい。
- 原体験重視タイプ:自身の経験や価値観を大切にする人(創業者に多い)。経営者個人の「価値観・原体験」に迫る逆質問が響きやすい。
- 人材育成重視タイプ:若手の成長や育成に関心が高い人(叩き上げ役員に多い)。入社後の「活躍・貢献」に関する逆質問が響きやすい。
- 組織文化重視タイプ:理念や社風の浸透を重視する人(人事担当役員に多い)。企業理念・社風に関する逆質問が響きやすい。
- 対話重視タイプ:相手の話に興味を持ち、深掘りしてくる人。面接中の話から派生する逆質問が響きやすい。
面接の流れに合わせて選ぶ
面接中の話題から派生する質問は評価が高くなります。面接中の会話で盛り上がったテーマがあれば、それに関連した質問を選びましょう。用意していた質問が面接中に解消された場合は、次の優先順位の質問に切り替えます。「先ほど○○についてお話しいただきましたが、さらに伺いたいのですが」と接続すると自然です。
逆質問で評価点を稼ぐポイント
逆質問を準備し、選び方も理解したら、次は「評価点を稼ぐ」コツを押さえましょう。疑問の内容だけでなく、質問の仕方や深掘りの姿勢でも判断は変わります。成田さんが人事として面接を担当していた際、意図を持って質問し、回答からさらに鋭い質問を重ねる学生は良い評価をつけていたと言います。
回答をさらに深掘りする
逆質問は1往復で終わらせず、回答を受けてさらに質問を重ねることで好印象につながります。深掘りの方向は大きく3つあります。
- 何を実現したいかを深掘る:「海外展開に力を入れています」と返ってきたら、「海外展開を通じて、どのような姿を目指していますか」と聞く。経営層は「何を実現したいか」を語りたい人が多く、会話が広がりやすい。
- 市場・業界の中でどう考えているかを聞く:「業界全体が○○の方向に向かっている中で、御社はどのようにお考えですか」と聞く。視座の高さと企業研究の深さが伝わる。
- 自分ごとに引き寄せる:「その中で新卒社員に期待される役割はありますか」と聞く。ただの情報収集ではなく「入社後のイメージを持とうとしている」という意欲が伝わる。
仮説を持って質問する
「○○について教えてください」とそのまま聞くのではなく、自分の考えを添えて質問しましょう。仮説の方向も大きく3つあります。
- 企業の目的・方向性についての仮説:「御社は○○を実現するために△△に注力していると理解しましたが、合っていますか」と聞く。企業研究の深さが伝わる。
- 市場環境についての仮説:「業界は○○の方向に向かっていると考えていますが、御社はどのようにお考えですか」と聞く。業界動向まで調べている視座の高さが伝わる。
- 自分の貢献・適性についての仮説:「私の○○という経験は、御社の△△で活かせると考えていますが、いかがでしょうか」と聞く。入社後どう貢献できるか考えてきたことが伝わる。
オリジナルの質問をする
本記事で紹介した逆質問30選はそのまま使っても問題ありませんが、自分の経験や企業研究を踏まえたオリジナルの質問ができると、さらに評価が高まります。前述した5つの公式(公式A〜E)を使えば、素材を集めてオリジナルの質問に変換できます。
その他のポイント
質問の内容以外にも、以下の点を意識しましょう。
- 相手の回答に集中する:次の質問を考えながら聞くのではなく、まず回答に集中する。「ありがとうございます」「大変参考になりました」といった適切なリアクションも忘れずに。
- 答えやすい質問を意識する:抽象的すぎる質問は避け、「具体的には」「例えば」といった言葉を添えてエピソードを引き出しやすくする。
- 自然な会話の温度感を大切にする:丸暗記ではなく、キーワードだけ覚えてその場で言葉を組み立てる。「サークルの先輩と話すくらいの温度感」が理想。
逆質問で基礎点を失わないための注意点
ここまで評価される逆質問の作り方を解説してきました。しかし、どれだけ良い質問を準備しても、NG質問をしてしまうと判断が台無しになります。成田さんも人事時代、逆質問で印象が下がってしまった学生を見てきた経験があるそうです。まずは失点しないことを意識しましょう。
言ってはいけない逆質問を聞かない
経営層は「この人と一緒に働きたいか」を見ています。以下の5つのタイプの質問は避けましょう。
- 自信のなさが出る質問:「私でもついていけますか?」「未経験でも活躍できますか?」など、受け身の姿勢が見える質問はNGです。「○○を身につけるために、入社後どのような努力が必要ですか」と主体的な姿勢に言い換えましょう。
- 条件面ばかりの質問:「残業は月どのくらいですか?」「有給休暇は取りやすいですか?」など、条件面ばかり聞くと志望度を疑われます。条件面の確認は内定後に行いましょう。
- 調べればわかる質問:「御社の事業内容を教えてください」「主力サービスは何ですか」など、HPを見ればわかる質問は準備不足と判断されます。
- クローズドクエスチョン:「御社は成長していますか?」のように「はい/いいえ」で終わる質問は避けましょう。「今後さらに成長するために、どのような取り組みを重視されていますか?」とオープンクエスチョンに変えます。
- すでに説明された内容を聞く:面接中に説明された内容をそのまま聞くと「話を聞いていなかった」と思われます。「先ほどの○○について、さらに詳しく伺えますか」と深掘り形式に変えましょう。
逆質問が思いつかなくなるのを防ぐ
逆質問を聞かれた際に「ありません」と答えるのは、それだけで一発不合格につながりかねません。逆質問が思いつかない原因は、以下の3つの対策で解決できます。
- 逆質問の趣旨を理解する:逆質問は「疑問を解消する場」であると同時に「志望度を示す場」です。この趣旨を理解すれば、「特にありません」とは言えなくなるはずです。
- 逆質問を見つける:本記事で紹介した30選や5つの公式を活用し、予備を含めて5つ以上準備しておきましょう。
- 面接中の対処法を知る:用意した質問が解消されても、「少し整理させてください」と時間をもらったり、面接中の話から質問をひねり出すことで対応できます。
▼逆質問が思いつかない時の対処法について、さらに詳しく知りたい方はこちら
最終面接の逆質問が思いつかない?3つの原因と対処法を元人事が解説
印象良く逆質問を終わらせる
逆質問は「質問して終わり」ではありません。面接官は最後の印象を強く覚えているため、終わり方次第で面接全体の印象が変わります。
「感謝+学び+入社意欲」の3要素を伝える
単なる「ありがとうございました」で終わらず、以下の3つを盛り込むと好印象です。
- 感謝:「本日はお時間をいただきありがとうございました」
- 学び:「○○について詳しく伺えたことで、入社後の働き方を具体的にイメージできました」
- 入社意欲:「ますます御社で働きたいという思いが強くなりました」
これらをつなげると、以下のようなクロージングになります。
- 例:「本日はお時間をいただきありがとうございました。○○さんのお話を伺い、特に△△について詳しく知ることができました。ますます御社で働きたいという思いが強くなりました」
悪い終わり方の例
一方で、以下のような終わり方は避けましょう。
- 「特にありません」→ 志望度が低いと判断される
- 「ありがとうございました」のみ → 感謝はあるが学びや意欲が伝わらない
- 「えーと、以上です…」→ 終話が曖昧で印象が悪い
時間がオーバーした場合
逆質問が盛り上がり、予定時間をオーバーしてしまった場合は、最後に一言謝罪を添えましょう。「たくさん質問してしまい、お時間をいただいてしまって申し訳ありません。本日はありがとうございました」と伝えることで、ビジネスマナーが備わっていると評価されます。
HPや採用サイトの情報は事前に調べる
「御社の事業内容を教えてください」のように、HPを見ればわかる質問は「準備不足」と判断されます。逆質問で失点しないためには、事前調査が欠かせません。
最低限、以下の情報は確認しておきましょう。
- 企業理念・ミッション・バリュー
- 事業内容・サービス概要
- 直近のニュース・プレスリリース
- 採用ページの内容
- 社長メッセージ・インタビュー
ただし、調べた情報をそのまま聞くのはNGです。「HPで○○が御社の強みとありましたが、現場ではどのように感じていらっしゃいますか」のように、調べた上で深掘りする形にすれば、準備の深さをアピールできます。
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その他の注意点
細かい点も意識しましょう。
- 受け身の姿勢が見える質問を避ける:「研修制度は充実していますか」ではなく「入社後、早期に活躍するためにどのような努力が必要ですか」と主体的な姿勢に言い換える。
- 条件面はポジティブに言い換える:「残業はどのくらいありますか」ではなく「繁忙期はどのような働き方になりますか」、「離職率は高いですか」ではなく「長く働いている方に共通する特徴はありますか」と言い換える。
- 競合批判や上から目線の質問を避ける:「○○社より御社が劣っている点は?」「御社の○○は改善すべきでは?」のような質問は避ける。
- 退室まで気を抜かない:面接終了後も見られていることを意識し、ドアの前で振り返り、一礼して退室する。
よくある質問
就活のサポーターとしてよく聞かれる疑問や、en-courage利用者へのインタビューで出てきた質問への回答をご紹介します。
Q. 逆質問は何個準備すればいい?
最低5個、理想は7〜8個です。面接の流れで使えなくなる疑問もあるため、余裕を持って準備しましょう。ジャンルを分けて準備すると、どの流れでも対応しやすくなります。就活エージェントでは志望企業に合わせた逆質問の準備をサポートしてもらえます。
Q. メモを見ながら疑問を投げかけてもいい?
基本的にはOKです。「いくつか準備してきたのですが」と前置きすると自然です。ただし、終始メモを読み上げるのは避け、相手の目を見ながら質問しましょう。
Q. 逆質問の時間がなかった場合、不合格のサイン?
必ずしも不合格のサインではありません。面接が盛り上がり時間が足りなかった場合もあります。逆質問がなくても、面接中のやり取りで判断は決まっています。
▼合格・不合格のサインについて詳しく知りたい方はこちら
最終面接の落ちるフラグ10選:元人事が教える「勘違いフラグ」の真相
Q. 残業や離職率を角を立てずに確認する方法は?
「長く働きたいと考えているのですが」と前向きな理由を添えましょう。直接聞くより、「働き方について教えてください」と広く聞く方法もあります。就活エージェントに相談すれば、企業の内部情報を教えてもらえることもあります。
監修:成田 駿
元日系大手人事/就活サポーター
日系大手事業会社で最年少部長に就任し、新卒採用に5年以上従事。戦略設計からイベント企画、選考フロー、研修まで新卒採用の入口から出口までを幅広く担当し、延べ3,000名以上の学生と接点を持つ。人事業務以外でも累計2,000名以上の就活生を個別に支援し、大手・外資・メガベンチャーなど多様な企業への内定実績を誇る。
協力:NPO法人en-courage
全国約120の大学に支部を展開し、就活生を対象としたキャリア教育支援を行うNPO法人。独自にイベントやメディアを多数運営し、年間2,500件以上のセミナーを開催。企業と学生の間に年間約80万回の接点を創出するなど、国内最大級の規模で活動している。すべての就活生が本質的なキャリアを通じて人生を最大化できるよう、個別支援やコミュニティづくりを通じたサポートを目指している。