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外資/メガベンチャー/大手で人事を歴任 コンサルファームCHROが語る「良いキャリア」の作り方

今回お話を伺ったのは、株式会社プロレド・パートナーズでCHRO(最高人事責任者)を務める中西 一統(なかにし・かずのり)さん。外資系メーカー/メガベンチャー/日系大手企業/コンサルティングファームで人事職を歴任し、人材・キャリアのプロフェッショナルである中西さんが考えるキャリア論や、プロレド・パートナーズの魅力について伺いました。

人事のプロフェッショナルが語る「良いキャリア」の作り方

―本日はよろしくお願いいたします。中西さんはこれまで名だたる会社の人事職を歴任し、数万人のキャリアに触れられてきたとお伺いしています。

就職活動やキャリア選択に悩む読者の皆さまに向けて、中西さんが考える「良いキャリア」や、その作り方をお伝えいただけますでしょうか。

中西:私がよくお伝えしているのは、「過去の経験を振り返ってみると『良いキャリア』が想像できる」ということです。

読者の皆さんはそれぞれ、中学や高校での部活動や、大学のサークル、アルバイトなど、様々な環境で活動してきた経験をお持ちだと思います。

その活動を振り返ってみると「あの時期は楽しくて充実していたな」あるいは「イマイチだったな」という記憶があるのではないでしょうか。

例えば部活動で、気が合う仲間と一緒に目標に向かって頑張ったことに満足感や充実感を感じていたな、とか。

逆に、取り組み内容に興味が持てなかったり、周りの人と馬が合わなかったりで、あの時の活動にはあまり満足できなかった、という経験もあるでしょう。

キャリアの良し悪しも、基本的には同様だと思います。

私が在籍していたGREEという会社の当時のメンバーと話をすると、みんなが口を揃えて「すごく大変だったけど、面白かった、楽しかった」と言うんです。

GREEは当時まだ小さな企業で、毎日が挑戦の連続でした。生まれたばかりのスマートフォンに対応する事業をどう作るか。数カ国の同時海外拠点立ち上げをどう実現するか。難しい挑戦ばかりでしたし、仕事内容そのものも過酷でした。

それでも振り返ると「大変だったけど、楽しかった」と言える。それは良いキャリアだったのだろうと思います。

しかし、どのような環境で満足感を得られるかは人によっても違います。先ほどの例で言えば、毎日が挑戦の連続だと辛くて耐えられないという人もいるでしょう。

ここで、キャリアの一例を見てみましょう。新卒で外資系コンサルに入社後、マネージャーに昇進し、その後ベンチャー企業に転職してCOO(最高執行責任者)になった方がいたとします。

一見キラキラしていて良いキャリアであるように見えるかもしれません。しかし、人によってはそのキャリアを失敗したなと感じる場合もあるのです。

人によって「良いキャリア」の意味づけは大きく異なるので、必ずしも模範回答のようなキャリアがあるわけではありません。

その中で、自分はどうしたら良いキャリアを歩めるのかを考えて、決めていく。それがキャリアの第一歩であり、皆さんに就職活動を通じて挑戦して欲しい部分です。

「良いキャリア」は変化していく

―まずは、いわゆる「自己分析」のように、自分がどんな環境、どんな仕事に対して充実感を感じられるのかを知っておいた方が良さそうですね。

中西:まずはそれが第一歩になりますが、キャリアは就職活動をする時だけの話ではありません。

皆さんキャリアを歩まれる中で、職種が変わったり、昇進したり、あるいは転職をしたり、という経験をされるでしょう。

そういったキャリアを歩んでいく中で、それぞれで満足感を得ながら、スキルや経験が積み上がっていく。そうした感覚があると、いわゆる「良いキャリア」になっていくのだと思いますね。

ただ難しいのは、満足感を得られる環境が時の流れと共に変化していくということです。

例えば、人事をやっていたけど事業をやりたい、東京に住んでいたけど九州の地元に帰りたい。そうしたご自身の変化によって、キャリアチェンジを考えることもあるでしょう。

時代や環境の変化もあります。IT企業は今、すごく面白いキャリアが歩める環境だと注目されていますよね。

しかし、私が就職活動をしていた20数年前に、楽天という会社を就職先として選べたかというとなかなか難しい。楽天が今後日本を代表するIT企業になっていくと気づいていた人はほとんどいないと思います。

こうした変化があることを踏まえながら「自分は今何をやりたいのか」「どんな環境でなにをやるのか」を考えて、ご自身のキャリアをデザインしていく。それがキャリアの面白いところでもあり、難しいところでもあります。

中には、綺麗にキャリアをデザインできる方もいると思います。

例えば「10年後に海外の企業でCOOをやりたい」など、目標が明確になっている人。この場合は、海外でCOOをやるために必要なスキルや経験はなんだろう、と将来に向けて考える指針が明確です。

海外事業の経験が欲しければ、そうした事業を行う会社に入社をした方がよいでしょう。海外事業を経験するためには、その事業への深い理解が必要かもしれませんし、語学が必要かもしれません。

こうして、ご自身が目標に近づくためのスキル・経験の積み上げ方をデザインできますよね。

一方で、自分が何をやりたいのか今は決まっていないという人も多いはずです。目指す先が決まっていなければ、逆算でプロセスを考えることもできません。

また、環境の変化が激しい現代社会においては、自分が想定した通りのキャリアを歩めるかどうかもわかりません。

そんな中で読者の皆さんにオススメしたいのは「まずはできることを増やしてみよう」ということです。

「できることを増やす」ことで、キャリアの可能性が広がる

―できることを増やす、ですか。

中西: 実は新卒の就職活動は少し特殊で、できないことであっても「やりたい」と言えば、意欲として評価をされる場所です。

一方で、中途の転職活動では「できること」や「やってきたこと」で評価をされます。

例えば、有形商材の営業職をやっていた人は、同じ営業職でも、無形商材を販売している企業にはなかなか評価されづらいのです。

先程の例で言えば、語学のスキルを持っていなければ、いくら「やりたいです」と言っても、海外事業には挑戦すらできないかもしれません。

やりたいことが見つかった時に、経験やスキルがなくて、その選択肢を選ぶことすらできないというのは残念ですよね。

社会人になると、できないことがあれば皆さんの選択肢は狭まってしまいます。

逆にできることが多ければ選択肢は増えますし、その選択肢の先で得た経験を通じて、さらにできることが増えていくでしょう。

ですから、若いうちにはとにかくできることを増やして、変化対応力を上げる。それによって、自分のキャリアの可能性を広げる。そうしたことを念頭に、キャリアを歩んでいけると良いと思います。

―「満足できる環境を知る」と共に「できることを増やす」ことを考える。その上で、就職活動では具体的にどんなことをするのが良いでしょうか?

中西:こちらも同様に、まずはこれまでの自分のことを振り返ってみると良いと思います。自分にとって「できることが増えていた時」はどんな状況だっただろう、と。

丁寧に教えてもらえると成長する人もいれば、好きに冒険させてもらえる環境で成長する人もいますよね。自分の性質を知れば、そこから企業/環境を選ぶヒントが得られます。

例えば、私が在籍していたP&Gという会社では扱っている商材の特性上、四半期に一度新製品や期間限定商品を出すことが多かったように思います。

言い換えれば、四半期に一度、企画からマーケティング、予算管理までを行い、その経験から学びを得て次に活かすというサイクルが生まれます。

一方で、自動車業界の商品サイクルは長く、早くても2年に一度のマイナーチェンジや、4年に一度のフルモデルチェンジを行っています。一つのサイクルが長いため、経験の回数自体は少ないですが、それだけじっくり考え抜いて商品設計やマーケティングを行っているとも言えます。

この情報をもとに考えてみると、とにかく行動してみて学びを得るのが得意という人は前者の環境が合いそう、じっくり腰を据えて考えていくのが得意な人は後者で成長を得られそう、ということがわかります。

このように、自分の性質や強みを知って、それに合った環境を選ぶことは「できることを増やす」ための一つのポイントとなります。

前向きに、自分がキャリアを歩む環境を知る

―「やりたいこと」や「充実感」などの分析だけでなく「自分が成長できる環境」の分析をする。

就職活動では「自己分析」と「企業分析」はセットのイメージがありますが、自分が「こんな環境に行きたい」「こうした環境で成長できそう」と思った際に、その環境を持った企業を見つけるコツはありますか?

中西:「企業分析」というとすごく難しいことのように感じてしまう方もいるかと思いますが、まずは心構えとして、あまり重たくとらえずに、気軽に取り組んでみて欲しいなと思いますね。

例えば、皆さんが買い物をする時どんなことを考えるでしょうか。

パソコンを買いたいと思った時は、ショッピングサイトで価格を調べたり、口コミを見たりしますよね。一つのサイトだけだと心配なので色々なサイトで調べてみたり、必要に応じて、店頭で実際に触ってみたり、使っている知り合いに感想を聞いてみたりすると思います。

就職活動も、そのプロセス自体は同じです。

皆さん、インターネットを活用して、会社についての様々な情報を調べると思います。説明会やインターンで会社に実際に触れてみる、OB/OG訪問などで口コミを聞く、という人もいますよね。

買い物をする時と同様に、様々な手段で情報を調べて、比較をする。まずはそれぐらいの心持ちでチャレンジをしてみて欲しいです。

その上で一つアドバイスをするとするなら、情報を得る人や媒体の立場によって、出てくる情報は変わるので、それを前提に自分で情報を咀嚼できるように心がけるといいと思います。

例えば、ご家族に意見をもらってもよいのですが、自分と世代が違う人の情報であることに気をつける。サイバーエージェントやメルカリのようなIT企業が一流企業と言われても、ピンとこない人も多い世代です。

リクルーター面談で情報をもらう時はどうでしょう。リクルーターの人は会社から依頼をされて、その会社の魅力を最大限に伝えて学生を惹きつける役割を任されている。ですから、会社の良い部分は話しても、悪い部分は話さないかもしれません。

こういった観点も踏まえて、自分が納得するために必要な情報を入手していって欲しいです。

「就活をしなきゃ」という気持ちで企業を調べるのではなくて、卒業後のことを考えて、こんな環境だったら自分は楽しめそうだな、成長できそうだなと、前向きにキャリアについて考えられると良いのかなと思います。

プロレド・パートナーズはどんな環境?

ーあまり硬くならずに、前向きに企業分析をしてみる。そして、自己分析で知った情報と照らし合わせて「良いキャリア」を歩める環境を見つけてみる。キャリアを考える指針が一つ明確になったように思います。

最後にお伺いをしたいのですが、中西様がCHROを務めるプロレド・パートナーズは、どのような特徴のある企業なのでしょうか。

中西:プロレド・パートナーズは、いわゆる「経営コンサルティング」が主軸のサービスとして生まれた会社。大きな特徴の一つは「成果報酬型」のコンサルティングを行なっていることです。

実は、私はこれまでなんらかの目に見える商品やサービスを提供している会社が好きで、コンサルティングという無形サービスを提供する業界に対して、あまりいいイメージを持っていなかったんです。

なぜ自分がそのように考えたかを紐解いていくと、コンサルティング会社は何千万というお金をいただいて、顧客のお困りごとに対して解決策や戦略を提供しています。

しかし、例えばマーケティングの戦略を作ってもらって、その通りにやってみたけど、成果が出なかった。自社の商品のシェアが上がらなかった。その時は、誰が責任をとってくれるのでしょうか。

結局、実行や成果までを提供しているわけではないところに、違和感があったんです。

一方で「成果報酬型」は、結果責任までを私たちが担います、というスタイルです。結果が出て、お客様の売り上げが伸びる、あるいは会社が成長したら、それに応じてお金をいただく。面白い業態だなと感じました。

そのビジネスモデルを背景として、私たちが戦略を考え抜くのはもちろん、戦略を実現するためにクライアントのメンバーを巻き込む、実際に事業を成長させるまでサポートする、という所までに取り組み、お客様に成果をお返ししなければいけません。

一般的なコンサルティングファームのように、戦略性などを身につけられると同時に、事業を動かして成果を出すという経験を積んだり、スキルを高めたりできるのは、魅力的なポイントだと思います。

探究心や好奇心を持って、考えるところから行動するところまで、積極的に取り組んでいける人にとっては、良い環境だと思います。

また、お取引先のバリエーションも当社ならではの魅力でしょうか。

先ほどもお話しした通り、私たちは成果報酬型で仕事をしているので、お客様は生まれた価値に対してのみ対価を支払えば良い。お金を払ったけど、成果が出なかった、ということがないんですね。

従来型のコンサルティングファームは、資金が潤沢な大手企業とやりとりをしていることがほとんどです。

一方、リソースがそれほど多くない中堅企業や、税金を集めて住民サービスを提供しているからこそコストシビアな行政などは、成果が確実でないものに対して、高額な依頼料を払うことはなかなか難しい。

私たちは成果報酬型だからこそ、そうしたお客様のお手伝いができるのです。社会貢献性などを求めている人にとっても、魅力的な仕事になるのではないでしょうか。

―成果報酬型というビジネスモデルだからこそ、一般的なコンサルティングファームとはまた違った魅力があるんですね。事業面とは他に、環境や会社風土などはいかがでしょうか?

中西:一番の特徴は、"Compassion"、日本語に言い換えると「相手に寄り添う」という価値観を大切にし、それが社内に浸透している点だと感じます。

色々な企業の価値観について調べてみると"Respect"や"Trust"という言葉を使っているところは多いです。人を尊重しましょう、誠実でいましょうと。しかし、実際に寄り添って、サポートをしましょう、そこまでの価値観を示しているところはないんですよね。

「寄り添う」という価値観が社内に浸透していて、「人が良い」というのは、コンサルティングファームの中でもユニークだと思います。

コンサル企業やベンチャー企業のスタープレイヤーは、すごく成果を出せるけど、周りにも強い負荷をかけてしまっている、という人も少なくないんです。

そうした内的ストレスが少なく、皆で前向きに仕事に取り組んでいける環境も魅力的だと感じます。

とはいえ「良い人が多い」と言葉で言われても、なかなか伝わりにくいとは思いますので、そこはぜひ、当社と接する機会で感じていただきたいですね。

―プロレド・パートナーズという会社と合いそうだな、と感じた人は、一度接してみて欲しいですね。

中西:そうですね。読者の皆さんには、今日私がお話したことをもとに、ぜひ「自分がどんな環境で良いキャリアを歩めるのか」を考えて欲しいです。

その上で、もし「プロレド・パートナーズという会社が合いそうだな」と感じてくださった方がいれば、私も嬉しいです。

―中西さん、本日はありがとうございました。