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風を起こす人になる 道を切り拓く企業になる【Sansan】

クラウド名刺管理サービス「Sansan」や名刺アプリ「Eight」、クラウド請求書受領サービス「Bill One」を国内外で提供し、国内トップクラスのSaaS企業へと大躍進したSansan。2021年、「ビジネスインフラになる」というビジョンを掲げたSansan の新たなるステージとは。

<インタビュイープロフィール>

Yuta Ohma 大間 祐太

取締役/CHRO (Chief Human Resource Officer) 人事部 部長

人材系企業で採用コンサルティング事業の立ち上げを経験しその後、独立。役員として採用領域のベンチャー企業立ち上げに携わる。2010年にSansan株式会社へ入社し、営業部門のマネージャー、人事部長を務める。現在はCHROとして、人材価値を高めるための人事戦略を指揮する。

出会いからイノベーションを生み出す

―2007年の設立から名刺管理市場を切り拓き、法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」の契約件数は7000件を突破、国内市場シェア8年連続NO.1※を獲得。2021年1月には東証一部へ市場変更するなど、その目覚ましい成長が注目を集めています。

採用現場でもSansanに対して、成功したビジネス・企業であるというイメージを持つ学生が増えてきました。しかしながら、私たちの目指すところはまだまだ先です。成功したとはまったく考えていません。

当社の成長の原動力には常に、創業以来のミッションがあります。それは「出会いからイノベーションを生み出す」ということ。私たちはミッションドリブンでビジネスを展開し、マーケットそのものをゼロから創り出してきました。

ビジネスの発展において、誰とどのようにパートナーシップを結ぶかはとても重要です。人と人、または企業と企業のつながりを可視化し、ビジネスネットワークのデータを、最先端テクノロジーを駆使して活用する。その出会いから新たなイノベーションが生まれ、日本や世界中でビジネスが加速していく。

これが私たちSansanの描く未来です。名刺管理クラウドサービスはその一つの始まりに過ぎません。

官公庁や大企業をはじめとしたお客さまに評価され、これだけのシェアを獲得できたのも、私たちが市場に訴えてきた「出会いからイノベーションを生み出す」ことの価値を理解してもらえたからだと考えています。

※出典:名刺管理サービスと営業サービス(SFA/CRM/オンライン名刺交換)の最新同行(2020年12月 シード・プランニング調査)

ビジネスインフラになる

―2021年に掲げたビジョンについて教えてください。

ミッションが社会への約束だとしたら、ビジョンはステークホルダーへ私たちが何者であるかを伝えるものです。私たちは、ビジョンを「ビジネスインフラになる」と定義し、宣言しました。これは、あらゆるビジネスパーソンが使うビジネスプラットフォームへとSansanが進化する、という未来を示しています。

これまでは法人向け「Sansan」と個人向けアプリ「Eight」という二つの名刺管理サービスを主要事業として取り組んできましたが、現在は新たな領域へと事業が拡大しています。

例えば、契約書データ化ソリューション「Contract One」や、クラウド請求書受領サービス「Bill One」などは、企業と企業の出会いにおける入口(契約)から出口(請求)までを支えるサービスです。

その他にも、マーケティングオートメーション事業を展開する企業と資本・業務提携したり、企業主催セミナーの集客・運営を支援する「イベントテック事業」に参入したりするなど、「出会うべき人や企業が分からない」という課題についても、当社が培ってきた顧客データベースからアルゴリズムを使って解決へと導いています。

このようにミッションに紐づいたサービスを展開し、出会いとイノベーションのハブとなりうるビジネスプラットフォームを、Sansanは目指していきます。

まだ誰も見たことがない世界 私たちが始めれば誰もがそれを必要とする日が来る

―コロナ禍によってどんな影響がありましたか?

感染拡大によってオンライン面談やリモートワーク対応へのニーズが高まりました。そこで、もともとは中長期で計画していた「オンライン名刺サービス」やクラウド請求書受領サービス「Bill One」をいち早くリリース。

「ピンチをチャンスにする」という掛け声で変化に即応したところ、大きな反響をいただくことができました。今後はポストコロナを見据えた環境変化にも強みを生かしていく予定です。

―これからのSansanに求められる人材とは?

企業には二通りあると、私は考えています。風を起こす企業と、風を追いかける企業です。そして99%の企業は、風を追いかける側です。

私たちSansanは、1%の風を起こす企業でありたい。市場をつくる側に立ち、今とは違うビジネスシーンを創出する。そしてお客さまを次のステージに導く。それが、私たちがやろうとしていることです。

ビジネスインフラになるというのは、まだ誰も見たことがない未来を切り拓き、旗を立てるということ。

当社の行動指針「Values」の一つに「意思と意図をもって判断する」という言葉がありますが、まさに若手社員たちにも「自分がやりたい」というパワーを大切にしてほしいと思います。待っているのではなく、自ら行動を起こし、自分の物語を築いていってほしいです。

今まさにSansanは第二創業期であり、新規事業が次々と生まれています。若手が活躍できるポジションやプロジェクトが豊富にあり、意思のある人にとっては、とてもおもしろいフェーズだと思います。

ミッションへの共感 新しい挑戦によって世の中にインパクトを与えたい

<インタビュイープロフィール>

Manato Kasaba 笠場 愛翔

Eight事業部 プロダクト部

2020年入社 東京大学 法学部 卒

10%の道でも、進む決意

キャリア観が変わったきっかけは、大学時代に「AIESEC(アイセック)」で活動した経験です。

アイセックは海外インターンシップ生交換事業を行う世界最大級の学生団体で、私は新規事業のプロジェクトリーダーをしていました。

それは海外の学生を日本の伝統産業企業へ誘致する取り組みで、衰退していく伝統産業の活路を考える過程で、自分自身の社会への視野が広がっていきました。社会課題に対して価値を提供し、自らの挑戦によって世の中にインパクトを与えることにやりがいを見つけたのです。

それでも、在籍していた東大法学部生たちの進路は、官僚が30%、法曹界が30%、大手企業が30%で、それ以外に進む人はとてもめずらしい存在。

私も就職活動を始めた頃は官僚を目指していましたが、巨大な組織の中で活躍できるようになるまでに10年単位で時間が必要ということを考えると、そこに20代を費やすのはもったいないなと。

若いうちに、変化の激しい環境でビジネスを学びたいと思い、ITベンチャー企業を目指しました。

面接のときに「この会社だ」と直感

いくつかの企業を見ていた中でも、面接のときに「この会社だ」と思えるほどミッションに共感したのはSansanだけ。今まで日本になかったビジネスモデルや、特定の業界に縛られない事業内容にも魅力を感じました。

また、Sansan主催のビジネスカンファレンスに参加したのも大きな決め手になりました。5000人以上もの参加者がSansanという会社に熱い期待を寄せている光景を目の当たりにして最終的に入社を決めました。

内定時インターンではグローバル戦略部に所属し、シンガポール支店のサポート業務を担当。

現在は名刺アプリ「Eight」の中小企業向けサービス「Eight 企業向けプレミアム」の導入支援を行っています。顧客企業はDXや生産性向上という課題を抱えているので、その両方を解決できる強みを実感しています。

仕事で迷ったときにも共通のミッションという判断軸があるので、ブレることなく社員同士で前向きな議論ができるカルチャーがあります。

また、何か意思決定をする際にロジカルな部分と人間的な感情の部分の両方を大事にすることもSansanにいる人たちの特徴だと感じています。

今の目標は、新しい事業を立ち上げ、事業責任者としてプロジェクトをリードすること。チャレンジングな環境だからこそ、目指す未来に向けて自分自身が成長できていると感じています。

キャリアは自分でつくるもの 逆境に立ち向かった分成長できると信じて

<インタビュイープロフィール>

Makina Nishi 西 万葵奈

ビジネス統括部 セールスディベロップメント部 SD 企画グループ シニアマネージャー兼 事業企画部 CRM 企画

2017年入社 立教大学 文学部 卒

自立できるキャリアとは

就職活動の軸は「自立」。経済的、精神的に自立した人になりたいと、若いうちから活躍できるベンチャー企業を志望しました。

企業の目指す姿と実際の印象にギャップがあることが多い中で、Sansanのプロダクトを知ったとき、これなら世の中を変えられるかもしれないと胸が高鳴りました。

また、CHROである大間の「企業に依存しないキャリアをつくろう」という言葉に自分の理想を重ねました。Sansanの一次面接では「私はここに決めています」と言って、面接官に驚かれましたね。

入社後は、1年間インサイドセールスに従事した後、新規事業とセールスディベロップメント部の立ち上げに手を挙げて携わりました。

ターニングポイントとなったのが、入社2年目に企画部の業務改善を提案したこと。見込み客の情報が活用できていないという課題を見つけて、アプローチの優先順位を設定し、商談化しなかったケースにおいての業務フローも提案しました。まだ入社2年目で経験が足りない部分は上司のサポートを受けて、無事にやり遂げることができました。

「私がやる」という想い

前年の働きが認められたのか、入社3年目にプレーヤーからメンバーを率いる立場になった当時は、思い通りにいかないことばかり。上司に勧められた「コーチング」を学ぶうちに、少しずつ自分やメンバーを俯瞰して考えられるようになっていきました。

その後、組織が拡大する中で、全体を見渡した戦略を考える企画部専属のマネージャーが必要だと気付きました。そのときも「私がやります」と声を上げ、社内面接を経て選抜されました。自らキャリアを切り拓いていけるのは、Sansanならではの環境です。

現在はSD企画部マネージャーとして部門を横断した全体設計などをする他、事業企画や新規事業にも携わるなど、仕事の幅はかなり拡がっています。

社としてマルチプロダクト化を進める今、Sansanではさまざまなソリューションが生まれ、ステークホルダーも多岐にわたっています。課題の難易度が上がった分、伸びしろも大きいです。私は、理想を描く力を大切にしています。その力が大きいほど、そこに近づくための手段も確かなものとなるからです。

Sansanの目指している目標と、現状とはまだまだギャップがあります。自らの成長とメンバーたちの努力でそのギャップを埋めていく日々に、やりがいと楽しさを感じています。

会社概要

Sansan株式会社 設立   2007年6月 資本金  63億1,200万円(2021年5月31日時点) 従業員数 928名(単体 2021年5月31日時点) 売上高  161億8,400万円(2021年5月期) 事業内容 働き方を変えるDXサービス(クラウド名刺管理サービス等)の企画・開発・販売