自己紹介とは?面接官が特に見るのは性格・話し方
■実は、自己紹介が面接を左右する!
自己PRや志望動機に比べ、自己紹介はほぼ対策していないという就活生が多いです。 しかし、自己紹介は非常に重要なのです。 なぜなら、面接の初めに問われやすいため、第一印象を決定づけるものだからです。
自己紹介で良い印象を与えられれば、その後のアピールも上手くいく可能性が高まります。 他の就活生から一歩リードするためにも、自己紹介のノウハウを把握しておきましょう。
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■自己紹介から、面接官が知りたいこと
企業の面接官が自己紹介を問う理由は3つあります。
まずは、本人確認をするため。 そして、アイスブレイクをおこなうためです。 答えやすい質問で始めることで、緊張をほぐそうとしているのです。
最も重要な3つ目として、採用メリットを判断するためです。 企業側は、面接を通して以下の要素を見極めようとしています。
<面接官が重視するポイント>
・自分をわかっているか、客観性があるか ・業界・企業・職種・仕事内容を把握しているか、高い志望度か ・企業に適正がある、人柄・能力か ・コミュニケーション能力があるか
これらが揃っているほど、「採用メリットがある人材」として、企業から内定が出やすくなります。
とくに、自己紹介では人柄とコミュニケーション能力を判断しようとしています。
ゆえに、自己紹介では、性格が伝わる内容を、上手な話し方でアピールできれば、評価されます。
性格・人柄を伝える!自己紹介の基本構成・内容
では具体的に、どんな構成・内容にすれば人柄・性格がアピールできる自己紹介になるか、お伝えします。
自己紹介の基本構成・要素は以下の通りです。
①基本プロフィール
大学名、学部・学科、氏名は必ず冒頭に入れましょう。
例:「■■大学■■学部4年生の■■と申します」「■■大学■■部から参りました、■■です」
②パーソナルな情報 大学の研究内容、部・サークル活動、アルバイト、インターン、強み、志望動機、ガクチカ、出身地、趣味・特技など。
なぜ選んだのか、どこに面白みを感じているのか、どう活躍しているかをアピールすると、人柄・性格を伝えやすいです。
例:「大学のゼミナールでは、観光学を専攻し、地方都市の復興について学んでいます。私の出身は××市という、岩手県の山奥です。地元の魅力をつたえたくて、何度も交渉することで××市に協賛していただき、『やまびこ』というフリーペーパーを立ち上げたことが、学生時代に最も注力したことです。中学生から現在まで部活で柔道を続けており、粘り強さとタフさが強みです」
たとえば上記の例なら、大学の専攻・ガクチカから「地元復興」という志向があることがわかり、フリーペーパー・柔道のエピソードから、「粘り強い人」という性格が伝わってくるところが良いです。
このように、複数の項目から一貫性のある人柄・志向をアピールできるとベストです。
③挨拶 面接をしてくれる企業への感謝の言葉や、「よろしくお願いいたします」という挨拶で締めます。
例:「本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。何卒、よろしくお願いいたします」
<性格タイプ別自己紹介>有名企業内定者の例文
自己紹介の構成・内容がわかったところで、実際に有名企業に内定した先輩たちが、性格にまつわるどんな自己紹介をしていたかをお伝えします。
※個人情報保護のため、アピール内容の一部を伏せ字にしています。
■自己紹介例文1 性格:チャレンジ精神がある <22卒、文具メーカー内定者>
■自己紹介例文2 性格:柔軟性がある <22卒、人材業界内定者>
■自己紹介例文3 性格:分析力がある <22卒、不動産業界内定者>
■自己紹介例文4 性格:巻き込む力がある <22卒、IT業界内定者>
■自己紹介例文5 性格:粘り強い <22卒、食品業界内定者>
■自己紹介例文6 性格:誠実 <22卒、旅行業界内定者>
■自己紹介例文7 性格:サポート力がある <22卒、製薬業界内定者>
■自己紹介例文8 性格:他人を尊重できる <22卒、インフラ業界内定者>
■自己紹介例文9 性格:リーダーシップがある <22卒、化学メーカー内定者>
■自己紹介例文10 性格:好奇心旺盛 <22卒、マーケティング業界内定者>
■自己紹介例文11 性格:計画力がある <22卒、金融業界内定者>
■自己紹介例文12 社交的 <22卒、通信業界内定者>
評価される性格一覧とNGな自己紹介
実際の例文から、自己紹介のポイントが掴めてきたでしょうか。 では自分で自己紹介を考えるうえで、さらに役立つ要素をご紹介します。
■強みとして評価されやすい性格一覧
例からもわかる通り、自己紹介では人柄・性格をアピールできるものが好まれます。
なかでも、企業に評価されやすい性格はどのようなものがあるのでしょうか。 以下、一覧にしてまとめました。
<評価されやすい性格一覧>
もし当てはまる性格がないという場合は、短所から探すのもひとつの手。 性格の長所と短所は表裏一体だからです。 よくある短所→長所の変換も掲載しておきます。
<短所→長所の言い換え一覧>
■面接における自己紹介のNG例
良い自己紹介とは反対に、面接でついやりがちなNG例もお伝えします。 こんな自己紹介にはしないように注意しましょう。
NG例①:冗長で、整理されていない
自己紹介には、アピールしたい内容を全て詰め込めばいいわけではありません。 基本プロフィールと挨拶以外は、3つ程度の要素に絞ると簡潔にアピールしやすいです。
また、思いついた順ではなく、内容の繋がりを意識すると整理された印象になります。 たとえば、「研究内容」→「研究で発揮した強み」→「強みを活かしたいという志望動機」の順でアピールすると良いでしょう。
NG例②:ネガティブ
自己紹介は、会話の引き出しを示すためのものなので、面接官が深掘りしづらい話題はNG。
ネガティブな話ばかりだと、企業側に暗い印象を与えてしまいます。 人柄をアピールするのも難しいです。
短所に触れる場合は、どう克服したかなどのポジティブな話題に変換しましょう。
NG例③:ビジネスシーンに相応しくない
面接官にはマナーを弁えて、礼儀正しく接しましょう。 また、恋愛やギャンブルの話はビジネスの場ではNG。
できるだけ自分の採用メリットをアピールできる話題を選びましょう。
性格にまつわる自己紹介の面接でのポイント
最後に、面接における自己紹介の話し方についてまとめます。
良い自己紹介を用意しても、話し方や実際に話す内容がまずければ評価してもらえないからです。 「コミュニケーション能力がある」と思ってもらうために、以下の要素を意識しましょう。
①30秒〜1分程度で伝える 自己紹介は、「話題の引き出しを見せる場」と捉えるのがおすすめ。 完璧な自己紹介とは、面接官に「こんな話もできるのか。気になるから、深掘りしたいな」と思わせるものです。
自己紹介では、アピールしたいがために話しすぎてはいけません。
トピックだけ提示して、面接官のほうが質問してくるのを待ちましょう。 そうすることで、面接が良い雰囲気で盛り上がります。
具体的には、時間指定がない場合、自己紹介は、30秒〜1分ほどのアピールがベスト。
これは、聞き手が最も関心を持って聞いていられる時間だからです。
30秒なら150〜200字、1分間なら250〜300字を目安にしましょう。 普段よりややゆっくりのペースです。 緊張で早口になってしまう就活生が多いため、この速度を意識してアピールすると良いです。
②丸暗記をしない 多くの就活生が、アピール内容をすべて暗記して面接に臨みますが、これはNG。
自己紹介では、話し方も見られています。 暗記した文章では、どうしても棒読み感が出てしまいます。
感情を込めてアピールするには、キーワードとそれを出す順番だけ覚えると良いです。 詳細は、口頭で補うようにしましょう。
大事なのは、これを面接の前に何度か練習すること。 大体同じ内容が話せるまで予行演習することで、本番でもスムーズなアピールができます。
③ハキハキ、明るく話す 自己紹介は第一印象を決めます。 具体的には、以下の話し方・姿勢を意識すると良いでしょう。
<話し方・姿勢のポイント>
・イスには浅めに座る。 ・背筋を伸ばし、アゴを引く。 ・膝は閉じ、手を膝の上に乗せる(多少の身振り手振りはOK)。 ・話すときは、面接官の目を見る。 ・口角のみ軽く上げ、笑顔を感じさせる表情に(破顔してしまうとニヤニヤして見えて逆効果)。 ・普段より少しだけ声を張り、ゆっくり話す。 ・口をしっかり開け、発音をはっきりする ・「よろしくお願いいたします」など、挨拶の際はきちんと頭を下げる。
家族や友人、志望企業のOBOGに見てもらって予行演習をするのがおすすめ。 難しい場合は、自分で話しているさまを録画してチェックします。
話し方のクセを知ることで、本番のアピールでも意識すべきポイントがわかるからです。
④他の質問と混同しない 自己紹介は、よく以下の2つと混同して答えてしまいがちなので注意してください。 誤った回答をすると、「空気が読めない」と思われてしまう可能性があります。
●「お名前と大学を教えてください」 こちらも面接の初めによく問われる質問です。 企業側はあくまで本人確認のために聞いているので、大学名・氏名を答えるだけに留めましょう。
パーソナルな情報のアピールはしなくてOKです。
●「自己PRをしてください」 自己PRは、長所・能力と発揮したエピソード、入社後にどう活かすかを、具体的にアピールします。
5W1H(いつ・どこで・だれが・なにを・どうした・どのように)や数字(■人、■%、■位)を盛り込み、どんな困難に対しどう成果を出したのかをアピールに入れます。
自己紹介では、基本プロフィール(大学名・氏名)とパーソナルな情報、挨拶を伝えます。 パーソナルな情報部分では、自己PRと同じく長所や能力に触れてOK。
ただし、簡潔にまとめて、長所や能力以外の話題もアピールします。
たとえば「リーダーシップ」を自己PR・自己紹介それぞれでアピールする例を、以下に挙げます。
<自己紹介のアピール例>
<自己PRのアピール例>
自分の性格を見極め、印象に残る自己紹介をしよう
以上、性格・人柄を上手くアピールするための自己紹介のノウハウをご紹介しました。
良い自己紹介をするためには、自己分析と企業研究が必須です。
面接先の企業がどんな人物像を求めているか知ることで、精度の高い自己紹介ができるでしょう。 適当な自己分析・企業研究は、面接官にすぐ見破られます。
自己紹介以外の質問でも重視されているため、必ずきちんとしていきましょう。 自己分析・企業研究の詳しいやり方は、こちらの記事がおすすめです。
このほかにもエンカレッジには人気業界や、有名企業に受かるためのポイントをまとめた記事が満載!! 気になる記事を読んで、志望企業の選考に備えましょう。