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テレビ業界で働く社員の共通点は2つある。テレビ業界が求める人材とは

インターネットが発展してもなお、圧倒的な影響力を持つテレビ業界。キー局、NHKをはじめ、年収の高さや社会に対して大きな影響を与えることができることから、多くの就活生が志望する最難関の業界と言えるでしょう。 今回はテレビ業界を志望する就活生のために、テレビ業界のリアルに迫ります!

テレビ業界は”テレビ離れ”が深刻?

スマートフォン、インターネットの普及が顕著だ

実家で暮らしている場合、ほとんどと言って良いほど、テレビが家に置いてあるでしょう。

年末年始に紅白歌合戦などの番組を家族団欒して見ることは多いのではないでしょうか。

普段からテレビ番組をよく見る人もいれば、最近はYouTubeを見るなど、テレビ離れが加速しているのが現状です。

それでもなお、在京キー局(日本テレビ放送網・テレビ朝日・TBSテレビ・テレビ東京・フジテレビジョン)、NHKを始めとしてテレビが人々にもたらす影響は計り知れません。

実際、インターネットの隆盛によって勢いがないと言われているテレビ業界に、毎年多くの就活生が挑んでいます。

まずは、具体的にテレビ業界の企業はどのように収入を得ているのでしょうか。

・テレビ局の収入源 まずは、各テレビ局がどのように収入を得ているのかを確認しましょう。

テレビ局の収入の多くを占めているのは、スポンサーから払われる広告料です。番組の合間に放送されるCMを流している企業のことですね。

スポンサー企業からの広告料に依存しない唯一の企業をご存知ですか?それは、日本放送協会(NHK)です。

NHKは、スポンサー企業からの広告料を一切受け取っていないため、番組の合間にCMが流れることもありません。NHKが収入源としているのは、我々国民が支払う受信料です。

NHKは受信料だけで7,122億円の収入を得ており、その額は少ないながらも毎年大きくなっています。

近年、インターネットの拡大に押されて広告収入が減少しているキー局と対照に、NHKは安定した収益基盤を築いている唯一の企業です。

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テレビ業界キー局の概要、得意領域

この章では、テレビ業界主要企業の売上高や平均年収などについて確認して行きます。

・日本テレビ放送網(日本テレビホールディングス) 売上高:3,798億円(日本テレビHD:メディア・コンテンツ事業) 平均年収:1,461万円 得意な番組領域:各分野に一定の強み

・テレビ朝日 売上高:2,502億円(テレビ放送事業) 平均年収:1,257万円 得意な番組領域:スポーツ

・TBSテレビ 売上高:2,176億円(放送事業) 平均年収:1,632万円 得意な番組領域:ドラマ

・テレビ東京 売上高:1051億円(地上波放送事業) 平均年収:1,392万円 得意な番組領域:ニュース

・フジテレビジョン 売上高:5,316億円(メディア・コンテンツ事業) 平均年収:1,117万円 得意な番組領域:バラエティ

・NHK 売上高:7,852億円(全セグメント総計) 平均年収:1,115万円 得意な番組領域:教養

このように一覧にすると、NHKが売上高では突出しています。また、企業の広告を配信しないテレビ番組を唯一放送しているため、スポンサー企業に忖度しない番組制作を実現することが可能です。

また、全てのテレビ局が平均年収が1,000万円を超えています。勿論給料が高い分、就業時間は他業界に比べて比較的長いと言われていますが、高い給料を求める就活生にとって、テレビ業界は理想の業界であると言えるでしょう。

激務だけど、テレビ業界で働けば芸能人と出会えるってほんと?

制作の現場では芸能人と共に働くことになる

・テレビ局って激務なの?

テレビ局と聞くと、給料が高いなどといわれますよね。前章のキー局の概要にもある通り、全ての企業の平均年収は1,000万円を超えており、高給であることは間違いありません。

高給と同時に激務というのは本当なんでしょうか。実際、あるキー局の現場社員は3年目時点で年収が1,000万円を超えたと同時に、その半分は残業代によるものだと言います。

日本テレビの2021年採用の新卒初任給が257,000円であり、平均よりも高いものの、他業界に比べて顕著に差が出ていないことからも、かなりの激務が予想されます。

なぜこのように勤務時間が長くなってしまうのでしょうか。

多くの要因がありますが、まず一つはテレビ放送という事業形態に起因します。テレビ業界では24時間365日休むことなく番組が放送されます。

そのため、テレビ局には常に社員・アルバイトを配置しなければならないのです。

また、番組の制作には多くの人手が必要です。例えば、最近のテレビ番組では、世界の辺境に住む日本人に取材するという番組が多くありますよね。

これらの番組を制作するために、一週間以上海外に飛び立つこともあります。

番組を作るために平日と休日の境目もあまりないため、ワークライフバランスという観点からはあまりオススメすることができない業界が、テレビ業界と言えるかもしれません。

・芸能人と出会えるって本当? "出会える"の定義にもよりますが、番組制作において共に働くことはもちろんありますし、テレビ局の中では多くの芸能人が打ち合わせなどを行うため、制作部署に配属されることがなくとも、芸能人とすれ違う機会は数多くあります。

現場社員によれば、ADやディレクターとして働く上で、出演者とコミュニケーションを取ることは多々あり、その中で友人関係、中には恋人関係になる社員もいるようです。

"芸能人と出会いたい"という志望動機は通用することはありませんが、テレビ業界で働くと芸能人と出会えることは間違いないようです。

テレビ業界はどんな人材を欲しているのか

テレビ業界に求められる人材とは

では、具体的にテレビ局はどのような人材を求めているのでしょうか?先ほど紹介したキー局の採用ページから、求める人物像を考えていきましょう。

・日本テレビ放送網(注1) 人事部からのメッセージより

「様々な夢を持った、テレビを愛する人に出会いたい。」 「夢を夢で終わらせない。夢に向かってまじめに挑戦するすべての人との出会いを楽しみにしています。」

・TBSテレビ(注2) 人事部長からのメッセージより

既存の価値を取っ払った斬新な発想を持った人。 新しいことに猪突猛進チャレンジする姿勢がある人。 人に関心を持ち、社会をより良くしたいという志向を持つ人。 本気でTBSで働いてくれる人物、ハートに愛がある人。

・テレビ東京(注3) 新卒採用メッセージより

テレビが好きで、映像に魅力を感じ、「人々の心を動かす仕事」がしたい!という情熱のある方をお待ちしております。また、「独自の発想」を大切にするテレビ東京のDNAに共感する方、世の中にない新しいモノを生み出したい!アイデアが止まらない!!!そのような方にも素晴らしい環境になると思います。

・フジテレビジョン ニュース番組制作より(注4) 「執着や偏愛でもいいので、「これを作りたい」という愛情を持つことだと思います。情報番組かドキュメンタリー番組かはあくまで手法でしかありません。何を伝えたいかを明確に持つことが重要だと思います。」

ドラマ番組制作より(注5) 「『ドラマが好き』というのは大前提として、さらに『自分がどんなドラマを作りたいのか』『このドラマを誰に届けたいのか』という想いがある人がいいと思います。」

上記四局のテレビ局が共通して求めているのは、「テレビを愛しているか」「自分の中に熱いハートを持っているか」の2点が共通しています。

前者の「テレビを愛しているか」はテレビ局の採用で重要であるのは間違いありませんが、後者の「自分の中に熱いハートを持っているか」もしっかり考えるべきです。

少し話がそれますが、コンサルティングファームで求められる人材は、「論理的思考力が長けている」ということはよく言われますよね。

なぜなら、クライアントに対して改善案を論理的かつ明快に提案しなければ、存在価値がないためです。

テレビ業界も同様に、「自分の中に熱いハートを持っているか」がとても重要です。

例えば、番組制作をする時に、「社会に対してこんな価値提供をしたい。だからこんな番組を日本中の人々に届けたい」という気概が必要なのです。

テレビ業界の人は個性的な人が集まることで有名ですが、その秘密は、全ての人が「自分の中に熱いハート≒信念」を持って働いているからかもしれません。

テレビ業界で働く現場社員は学生時代どんな経験を積んだのか

何かに打ち込んだ経験を語ろう

前章で、二つのキーワード「テレビを愛しているか」「自分の中に熱いハートを持っているか」が、テレビ局の内定を得る上で重要になることがわかりました。

それでは、テレビ業界で働く現場社員は学生時代どのような経験をしていたのでしょうか。

これは本当に人それぞれで、

「大学はストリートダンスしかしていなかった」「体育会に全てを捧げていた」「AIの研究をしていた」

など、様々なバックグラウンドをもつ人々がいます。その中で多くの業界人に共通していたのは、「何かに打ち込んだ経験を持っている」ことです。

上記のように、サークルや部活に打ち込むことだけでなく、研究に昼夜徹して取り組むことも考えられるでしょう。

それらの経験が、例えば番組制作の部署に配属された際に、激務の中でも努力できることにつながります。

どんなものでも良いので、没頭して取り組んでいる人が、テレビ業界の採用では重要になるのではないでしょうか。

テレビ業界:選考の第一関門であるESは何が求められるか

それでは、テレビ業界の採用の第一関門であるES選考では何が求められるのでしょうか。実際にテレビ業界の選考を通過した解答とともに、テレビ局が就活生に何を求めているのかを確認していきましょう。

<NHK 20卒秋冬インターン> ・最近関心を持った社会的な出来事や疑問に思うことをあげて、あなたの考えを述べてください。(300文字以内)

衝撃を受けたのは、中央省庁の障がい者雇用数水増し問題です。言葉に表せないほどの怒りを覚えました。これは【障がい者は邪魔者だ】と明確に差別が表れたと受け取れるものだと考えられます。自分が障がい者だったなら、絶望のあまり命を絶っていたかもしれないです。なぜこんなことが起こるのか、甚だ疑問です。しかし報道は収まりつつあり、周囲の関心も薄れていると感じます。これは世の常だと感じますが、継続的に批判し、監視していく必要があると感じます。そこで、長期的な取材を武器とする貴社の力はこういった場面で効果を発揮するのではないかと考えた出来事でした。またそういった問題を追い続けたいとも考えました。

※それ以外の設問はこちらから※

<TBSテレビ 20卒本選考> ・魂を揺さぶられたコンテンツと理由(200文字以上250文字以内) YouTuber。彼らの動画を見た時、私は衝撃を受けた。約10分という短時間で、あっと言わせる発想力。感情をたった10分で揺さぶられたのだ。私は、テレビと似ているようで違うそのコンテンツに強く惹かれた。顔がとびぬけて良いわけではない、芸に長けているわけでもない。それでも、発想力だけを武器に笑わせてくる。彼らは、テレビほど大がかりな事は出来ないが、日常の些細なことを面白くするスペシャリストなのだと感じる。改めて「映像」の強さを思い知った瞬間だった。

※それ以外の設問はこちらから※

上記の二問は、いずれもテレビ業界で頻出の設問と言えるでしょう。キー局はニュース番組からドラマ、スポーツなど、多岐にわたる番組制作を行なっています。

一問目は、テレビマンに必要な情報感度を問う問題となっています。内定者のESでは、情報感度の高さを示すとともに、その内容自体が、テレビ局で筆者が働くべき理由になっているという構成です。

二問目は就活生のコンテンツに対する情熱が問われる問題です。自分の関心を惹きつけたコンテンツに対して、見ず知らずの人が興味を持つことができるような説明が求められます。

これは、番組制作にも通ずる思考が問われるものであり、自分が影響を受けたコンテンツ(番組)について、詳細な説明ができるように組み立てましょう。

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TBSテレビ_ES(2020卒_本選考) TBSテレビ_選考体験記(2020卒_夏インターン)  日本テレビ放送網_ES(2020卒_本選考) 日本放送協会(NHK)_ES(2020卒_秋・冬インターン) 

テレビ業界の内定を目指す就活生に必要なこと

これまで、キー局を中心に、テレビ業界の内情を探ってきました。その上で、テレビ業界の内定に近づくために必要なことを今一度確認しましょう。

テレビ業界で働く人々、そしてテレビ局の採用メッセージから読み取ったキーワードは、

「テレビを愛しているか」「自分の中に熱いハートを持っているか」という2点です。

それに加えて、学生時代に経験すべきことは、「(対象はなんでもいいので)没頭して取り組んだ経験」が重要となってきます。

合計3点のキーワードをしっかりと言語化して、ES、面接で面接官に対して伝えることが求められます。

テレビ業界は概して選考時期が他の業界よりも早く、しっかりとした準備をせずに選考に望んでしまう就活生が毎年多いです。

テレビ業界の内定を確実にするためにも、早い段階から選考対策を始めましょう。エンカレッジでは各業界の優秀な内定者があなたの就活をES添削や自己分析に始まり、内定までを一括サポートします!

まだスタートダッシュを切ることが出来ていない人はぜひ活用してくださいね!

▼▼▼本選考はすでに始まっている?!早期選考にチャレンジして、選考慣れしよう。  

参考サイト 日テレ採用サイト「人事部からのメッセージ」 (https://www.ntv.co.jp/jinji/company/hr.html) TBSテレビ「人事部長メッセージ『TBS RECRUIT』」 (https://www.tbs.co.jp/job/message/) テレビ東京「テレビ東京新卒採用2021」 (https://www.tv-tokyo.co.jp/jinji/index_2021.html) FUJI TEREVISION RECRUIT「情報制作センター 田部井一真 情報・ドキュメンタリーの仕事」(https://www.fujitv.co.jp/recruit/works/news/02.html) FUJI TEREVISION RECRUIT「制作センター第一制作室 草ヶ谷 大輔 ドラマプロデューサーの仕事」(https://www.fujitv.co.jp/recruit/works/drama/01.html)

NHKホームページ

(https://www.nhk.or.jp/info/pr/kessan/)