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~就活に潜む落とし穴part4・ホワイト編~

【 "ホワイト" その言葉の罠とは】 大人気企画第4弾‼〜ホワイト編〜 8業界・40社もの面接を受け、様々な就活生を見てきた20卒ライターがコラム形式で面白可笑しく語ります👌

~就活に潜む落とし穴・ホワイト編~

皆さん、こんにちは!

今回で連載4回目になる就活に潜む落とし穴シリーズ!今回のお題は"ホワイト"。

就職活動をする学生にとって、一つ重要となってくるのは企業の"ホワイト"度。就職活動をする学生は、自分はブラック企業には入るまいと様々なリサーチを重ね、"ホワイト"企業に入社していきます。

しかし、"ホワイト"企業に入ったにも関わらず、数年後には心身ボロボロになって辞めてく若者は後を絶ちません。

今回は、そんな"ホワイト"に潜む罠について、私"I"の知人を例にお話ししたいと思います。

※今回取り上げるケースはあくまで一個人による体験談であり、該当業界・企業を代表するものではありません。 ※ケース1、2では飲料メーカーと重工メーカーに焦点が当たりますが、こうした業界全てが例で示したような働き方ではありません。

~ケース1:残業時間の定義~

さて今回取り上げさせていただくのは、某飲料メーカー大手に勤めるKさん。

その飲料メーカーは、商品も著名であり、平均残業時間も少なく、社員の異動にも積極的と、就活生からしたらいいことづくめ。

もともと、お酒が好きだった"K"さんは、第一志望として、その門戸を叩きました。

高校時代にテニスでインターハイ出場。大学でも大手テニスサークルに尽力。コミュニケーション能力も高く、第一志望の飲料メーカーに合格することができました。

"K"さんはマーケティング部署に憧れがあり、入社後はマーケティング部には必ず行きたいと思っていましたが、営業職を経てからの方が、パフォーマンスが高いという話も聞いており、面接や配属面談では強いこだわりを見せていませんでした。

そんな"K"さんの初期配属は酒類営業。当飲料メーカーでは、ジョブローテが多いと聞いており、最終的にマーケティングに行くことができていればよいと考えていたKさんには、特に不満はありませんでした。

営業職は大変というイメージがありますが、企業の平均残業時間も非常に少なく、ホワイトな働き方も保証されていると安心もしていました。

しかし、そんな"K"さんは、今三年目。彼の口癖は「次年度の配属でマーケに配属されなかったら辞める」です。

たった、三年で彼の心境をそこまで変化させたのは何か?

それは"思っていたのとは違う"働き方でした。一流企業で、出身も一流大学のKさん。営業の仕事も、頭を使いながらスマートにこなすものと考えていました。

しかし、そんな"K"さんの今の仕事は、"週10で飲むこと"。

"とにかく酒屋のおじさんと飲みまくり、仲良くなる"。それが彼の仕事だったのです。

帰りは当然毎日23時を回り、次の日は二日酔い。体力的にも非常に厳しい状況が続き、その仕事も将来やりたい仕事に役立つとは思えない。

次第に、"K"さんは転職を意識するようになりました。

しかも、聞いた話によると、ジョブローテはあるにはあるが、営業からマーケティング部署に行ける人は10%程度。

Kさんは、すでに転職活動の準備を始めているそうです。

さて、ここで得るべき教訓は何か?

一つ目は"残業時間の定義には気をつけろ"です。

会社が公表している残業時間が短いからと言って、それは必ずしも家に帰ることができる時間が早いことを表しているわけではありません。

部署によって差があったり、飲みも仕事の内であることも想定しておかなければなりません。

二つ目は"異動はあるよ、には気をつけろ"です。

一つの仕事をやり続けたくないという学生は近年非常に多く、企業はその採用では、ジョブローテや異動の豊富さを掲げます。しかし、そうしたジョブローテや異動は企業によってかなりの差があり、たいていの企業では、同じ職種・事業領域内での異動がほとんどです。

職種にこだわりがある方は、よく注意しておくべきでしょう。

皆さんも、残業時間の定義にはお気をつけて、、、

~ケース2:接待はなかったはずが、、、~

さて、今回取り上げるのは、重工メーカーに勤めて四年目の"M"さん。

"M"さんは体育会出身で、就活生時代はそこで培われたコミュニケーション能力や根性を活かして、営業職に就きたいと考えていました。

しかし、そんな"M"さんの懸念は飲みでした。

"M"さんはお酒が弱く、体育会ではその場の雰囲気に合わせて、飲み会には出席していましたが、飲むことが出来なかったり、飲んでもすぐにつぶれてしまったりと、飲み会が好きではありませんでした。

その為、"接待がないこと"を就職活動の軸にまでしていました。

そんな彼が出会ったのは、某商社と某重工メーカー。

近年、この二社では生産性の高い働き方をするべく、接待を禁止した上に、企業内の飲み会も減らしていっているということで、お酒の不安はかなり軽減されました。

大手で安定感もあり、営業では大きな額を扱える所にも魅力を感じ、"M"さんはこの二社を第一、第二志望として受験しました。

結果、第一志望であった商社には内定できなかったものの、重工メーカーには内定し、その電力系部門で働き始めました。

しかし、そんなMさんは入社三日で、入社したことを後悔することになりました。

関西出身のMさんは、東京勤務ということで社員寮に入寮します。

入寮して最初の土曜日の晩に毎年恒例で開催されるのが新入社員歓迎会。新人は寮の社員全員の前で"面白い"自己紹介をした後、各々"出し物"をし、先輩全員と"乾杯"を交わします。

結局、その日、Mさんは大いにつぶれ、社会人初めての日曜日を1日中ベッドの上で過ごしました。

結局、入社後、来る日も来る日もお客さんとの"交際"で埋まり、それ以外の日は必ずと言っていい程、歓迎会や送別会が入ります。

もちろん、歓迎会や送別会のセッティングや会場の下見は新人の仕事です。

当然、"接待"はありません。"接待"とは、お客さんの飲食・交遊代を企業が負担することなので、お客さんの飲食・交遊代が経費で落ちなくなったこの会社であるわけがないのです。

結局、肝臓を傷めたMさんは三年目で三か月休職し、復帰後は広報部に異動することになりました。

さて、このケースから学ぶべきことは何でしょう?

すごくシンプル。

"残業削減?"、"飲み会なくなる?"、"社員の距離が近く仲良し?"

そんな都合のいいこと、あるわけないてことですね、、、

さいごに

今回は、"ホワイト"に潜む罠をご紹介しました。

ケース1、2では飲料メーカーと重工メーカーに焦点が当たりましたが、こうした業界全てが例で示したような働き方なのではなく、毎日定時退社の部署や全く飲み会のない企業も当然存在します。

結局は、その職種や顧客に大きく依存するのです。

なので、実際どうかなんて、入ってみないとわからないというのが実情でしょう。

しかし、少しでも自身が望む環境で働くために、企業研究を怠らないことが重要なのではないでしょうか?

せっかくの"就活"という、「自身と社会を向き合う」機会。

足を動かし、ベストな選択を追求してみてください。

本日はお付き合いいただきありがとうございました!

次回をお楽しみに!

エンカレッジ京大編集部 "I"

※今回取り上げたケースはあくまで一個人による体験談であり、該当業界・企業を代表するものではありません。

※ケース1、2では飲料メーカーと重工メーカーに焦点が当たりましたが、こうした業界全てが例で示したような働き方なのではなく、毎日定時退社の部署や全く飲み会のない企業も当然存在します。