留学経験は持っているだけでは自己PRとして強みにならない
近年、留学は大学生にとって身近なチャレンジの一つとなりました。
留学を自己PRする「グローバル系学生」の強みは、「学生時代頑張ったこと」や「挫折体験」など、就活時に頻繁に聞かれる「留学」というネタを持っているということです。
しかし、ただそれだけです。
今や留学経験は貴重なエピソードとは思われず、
グローバル系学生は就活時にはそこらじゅうに多数出現するのが現実です。
面接官からすると、もはやそこまでインパクトのある話ではありません。
耳慣れた響きでの一つです。
さらに、同じ「留学の自己PR」だとしても、学生によりアピールするポイントがずれている場合もあり、魅力的に聞こえないということも多く起こっています。
具体的に説明するとなら、例えば、「海外に1年間留学し、現地の言葉を習得し、日常生活をすることができるようになりました。」というアピール。現地で1年も留学していれば、現地で生活できるようになるのではないかという印象を持たれかねません。
面接は自分の功績をプレゼンする場ではありません。
企業の価値観と自身の価値観がマッチするかどうか、マッチングの場なのです。
それらの経験談からその人自身の価値観や人となりがよく分からなければ、その時点で面接官はあなたを落とすでしょう。
この例は失敗自己PRの一つの例ですが、あなたも自身の自己PR経験を失敗PRにしてしまってはいませんか?
もう一度あなたの「留学経験の自己PR」を見直してみましょう。
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どうやって留学経験を自己PRするべきなのか?
では、企業は大学生の「留学」経験にどのようなアピールを期待しているのでしょうか。
2018年、ベネッセの調査によると、学生に留学で得てほしいこととして、「何事にも挑戦するチャレンジ精神」(65%)「対人コミュニケーション能力」(59.8%)「広い視野で物事を捉えることができる力」(54%)を挙げています。こうした回答の割合は「語学の習得」(44.8%)より高く、積極的に人と関わる力や視野を広く持つことを、海外留学経験者に期待していることがわかります。
つまり、このポイントと観点に繋がる自己PRが内容として適切なのです。
次に、企業が求めているポイントを抑えながら、
アピールする際に重要なポイントを5つお伝えします。
①留学を決意した動機を伝える
あなたが留学をしようと決めた動機とそこでの想いを話しましょう。
そもそも留学とは学生全員が必ず参加することではありません。
そこに自主的に参加しているということはそこに何か想いと、そう思うに至った経緯があるはずです。
あなたが「留学したい」と思ったきっかけ、想いを自己PRに入れ込むことであなたの向上心や成長意欲をアピールをする良いチャンスです。
②留学に行く目的/ゴールを説明する
動機があるなら、セットでそこに「目標」もあるはずです。
その目標も併せて説明しましょう。
ゴール設定とそのための行動力は社会人になって非常に大事な要素。
動機やゴールは、実際に行った時はそれがなんなのか明確ではない場合もありますが、よく自己分析してみればわかるはず。
留学時の経験を振り返りながら、伝え方を考えてみましょう。
③語学力アピールに固執しない
留学経験者にありがちなミスは「語学力アピール」ばかりしてしまうことです。
留学など、グローバル経験は過去であれば珍しいものでしたが、今や多くの学生が経験しています。
その分、「高い語学力」の定義も上がってきています。「留学経験がある」だけでは良い自己PRにならず、もしそこで得た語学力をアピールするなら「留学経験を経てTOEIC800点とりました」のようなエビデンスも混ぜると良いです。
もし、そこまでのアピールポイントが語学力の観点でないのであれば、語学力アピールに固執するのはやめましょう。
④留学経験を今後の生活にどう活かしていくか話す
もしあなたが留学を経験しました、という報告だけの自己PRになっているのであればそれは非常にもったいありません。
あなたがその留学経験を経て、途中で学んだ気づきをこれからの生活にどう活かすかまでPRしましょう。
⑤「積極的に人と関わる力や視野を広く持つこと」の観点でアピールする
前項でお伝えした通り、企業が学生に求めているポイントはこの観点に集約されるとも言えます。あなたの留学経験の中からこの観点のアピールに近く内容でPRをまとめてみてはいかがでしょうか。
何故このポイントが大事になってくるかというと、この観点が社会人になってから大事なポイントだからです。
会社という組織に所属してからはチームで協働できる、しようとすることが必要不可欠です。また、自分の主観だけではなく、お客様となる相手、同僚、上司など多くの客観的な視野を持つことも重要となります。
そのため、留学を通じて視野が広がった経験談、その中で積極的に人に関わっていった経験談を語ると良いでしょう。
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※上記は数ある体験記の中のごく一部です。
留学経験を自己アピールする例文
留学を通した自己PRの例文をご説明します。
例文:
私は「視野を広げようと努め、積極的に人と関わる力」が身についています。
大学2年生の時、イギリスでの留学経験でこの力の重要性に気づき、そして、伸ばしました。
留学した際、私は学校以外の時間をもっと自分の経験のために使いたいと思い、オフィスでのアルバイトを始めました。それはレンタルオフィスでの事務作業のアルバイトで、業務自体は順調にこなしていました。アルバイトは楽しく、毎日充実して過ごせていたのですが、物足りなく感じ、帰国前に自分だからこそ企業に還元できるアクションを実現してから帰港しようと思い立ちました。そして、その企業はイギリス創設の企業で日本との馴染みがなく、そこに「日本」とのつながりを作ることを思い立ちました。
そこで私は、「日本人交流会」をオフィスで企画しました。
現地の日本人団体、駐在員を口コミやwebで調べ、招待を送り、当日は自らの行動によって50人の現地の日本人を集めました。
その中で日本食を交えた交流会を行うことで企業と日本のつながりが作れたと自負しています。それは、終了後のアンケートで満足度90%以上を記録したこと、本来目的としていなかったけれどレンタルオフィスの新規契約に繋がったことから言えます。
日本を離れたことで、改めて異文化の環境下でも行動することで成果を出すことができるという自信がつき、身の糧となる学びが得られました。
この強みを活かし、貴社でも積極的に社内外の多くの存在と連携して、結果の総量を最大化していくことを実現ていきます。そして、毎日視野を広げ全身を体現する存在となります。
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まとめ:留学経験の間違った自己PRはもうやめよう
さて、ここまでで留学の適切な自己PR方法をご理解いただけたでしょうか。
そもそも、あなたの留学経験やスキル獲得は決して就活のネタ作りのためにあったものではないはずです。何か他の大きな目標や熱意があってその行動に至ったのではないでしょうか。
当時の自分を思い出して、上記のポイントを意識しながら論理的に整理してみましょう。
きちんとした目的意識をもち行動をしてきた、グローバル系学生は日本企業で欲しがられる存在であることは確かです。
実際に行動に移したという行動力は留学や何もしていない人よりも、説得力もあります。
しかし、そこで奢ってはいけません。
留学以外でもとでも、起業など、行動に移してきた人たちは数多くいます。
留学をすることそのものが目的であってはならないのです。
その経験の中で自分は何を思い、どう考え、どう行動したか、企業が評価するのはこの点です。この意識をもって、あなたも「なんちゃってグローバル系」から抜け出しましょう。
最後に、留学経験の自己PRは効果的にアピールできないことはあっても、あなたに不利に働くことは決してありません。
適切な自己PRを行い、あなたの就活成功への道を進みましょう。
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