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「就活うつ」は誰もがなりうる?予防・対策方法

昨今、うつ病は社会人においても大きな職場の問題となっています。就活で悩んでいる人だけでなく、内定を取って来年から社会人になるあたり不安を抱えている人についても、就活・仕事とメンタルの関係について読んでもらえればと思います。

「就活うつ」とは?

就活うつとは、就職活動中において、内定が取れない、面接が通過しない、面接での心無い発言などがストレス要因となり、メンタルヘルスに不調にきたす事を言います。

その結果、最終的にはうつ病になり、就活自体ができなくなる、学校にも行けなくなるなどの結果を引き起こし事となります。またストレス状態が回復されないまま就職活動を終え、企業に入社する事で社会人として働く事ができず退職になってしまう事もあります。

現在では就活生の中で7人に1人は就活うつとも言われる状況であるとともに、社会人でも1割の人がうつ病との診断をされた事があると言われています。社会人の全員が病院を受診している訳ではありませんので、潜在的にメンタル不調を抱えている人はもっといるものと想定されます。

いわばうつ病は就活生だけでなく、現在日本全体における社会的な問題という事ができます。企業において人事担当者としても採用活動だけでなく、通常の職場環境においても頭を悩ませている問題であるのは事実です。

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「就活うつ」の症状例

就活うつだけに限らずうつ病の症状としてこころの症状とからだの症状に大別されます。

各々の症状には以下の様なものが挙げられます。

1. こころの症状について ① なにをしても楽しく感じられない、やる気が沸いてこない 心が正常に反応をしなくなり、本来であれば楽しかった事を楽しめなくなったり、 好きだった事に対しても、やる気が沸いてこない事があります。

② 悪い方向に考えがいってしまう 通常であれば気にしなかった事にも関わらず、自分の行為が悪い方向に行ってしまう様に思えてしまう事があります。また自分のせいでもないにも関わらず、全て自責的に考えてしまう事があります。元来、責任感が強い方は特にこういった傾向が強くでる事があります。

③ イライラが止まらない 本来気にもしなかった事象が気になってイライラしたり、すべて他責的に考えてしまったりと、自分の怒りの感情をコントロールできない事があります。

④ 自己否定 自分の存在を大事に思えなくなり、投げやりになったり、酷い場合は死んでしまいたくなったりする事がります。

2. からだの症状について ① 眠れない うつ状態を中心にメンタルに不調をきたした場合に最初に体の注意信号は睡眠にでます。眠ろうとしても嫌な事を思い出してしまったり、嫌な夢を見て途中で起きてしまったりと、しっかり睡眠ができない事は特に注意が必要なタイミングです。 実際に心療内科に掛かった場合においても問診等で必ず「睡眠がとれていますか?」と聞かれます。

② 食欲不振 メンタル不調をきたすと食欲不振になる事もあります。本来であればお腹がすく時間でもまったく食欲が沸かない場合も多く見受けられます。反対にストレス反応が必要にない食欲にでる場合もあります。イライラしてつい食べ過ぎてしまったりという場合にも注意が必要です。

③ 倦怠感 うつ症状の方の半数程度の方がやる気の不調から体の倦怠感やだるさを症状としてあげます。気持ちはまだあるにも関わらず体が重く動けないなどの症状は発熱のであれば注意が必要です。

④ 動悸・息切れ・吐き気 ここまでいくと早急に受診をして頂きたいのですが、面接の前などのストレス因子があるものを考えたり、目の前にする事で動悸・息切れ・吐き気を催す場合があります。 この場合は確実にからだが注意信号を発しています。

⑤ 胃痛・下痢 面接前などの緊張をするタイミングに急に下痢の症状が出たり、胃痛になったりと消化器系が反応する場合もあります。

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「就活うつ」になりやすい人の特徴とは

うつ病は現在企業で働く人を含めて誰がなってもおかしくはありません。うつ病になりやすい人には大きく4つの傾向があると考えられます。これは就活生の皆さんでも同様ですので、自分でも当てはめて考えてみてください。

1.責任感・正義感が強い 高い目標をもって就職活動に取り組み、自分でも企業の研究などしっかり行い、部活やサークルでも部長などを担った様な方が就活において上手く進まない場合にうつ病になりやすいと思います。自分のもっている理想像やあるべき姿とのギャップを埋められない事に自分でも諦める事ができないのでしょう。

2.生真面目 授業の休まず、成績も優秀、コツコツと色々な事に取り組んできたにも関わらず、就活になったら、なぜか内定がもらえない・面接が通過しない・・・といった事象に自分でも納得できないのでしょう。生真面目な方は概して努力と結果が比例していくと考えがちですが、残念ながり就活は理不尽な事が多分に起こり得る世界です。

3.感情表現が苦手 我々は嫌な事があった場合には仲間に愚痴を言ったり、泣いたりして自分の心を一旦リセットします。しかしながら、人によっては喜怒哀楽を自分の心の中に留めてしまって消化する事が不得手な人がいます。その為、ネガティブの事象が心の中に蓄積されていってしまい、結果的にうつ病という形で噴出してしまう場合も見受けられます。

4. 周囲の評価が気になってしまう 優秀な大学に在籍し、友達からの信頼も厚い・・・そういった人は気づかぬうちにそれが自分のあるべき姿と刷り込まれている可能性があります。確かに人は周囲の評価は大事です。 それは社会人になれば尚更です。社会人になれば評価をするのは上司、顧客となりますので、周囲の評価はある意味逃げる事ができません。しかしそれに囚われて結果的にメンタル不調になっては意味がありません。就活中にも面接の評価などを気にし過ぎていくとメンタルに不調になりかねません。

現実的にはうつ病になる方はこれらの特徴をもっている方には限られませんが、複合的に上記の様な要素を持っている人がメンタル不調になる事が多いと思います。

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「就活うつ」にならないための予防方法

繰り返しになりますが、就活うつは誰がなってもおかしくありません。しかしながら、就活うつについては就職活動・採用活動自体がもっている根本を知る事で割り切れる事実もあります。就活うつ病にならない為には以下の様な予防方法を意識してください。

1. 就職活動の原理原則を知る そもそも就職活動は不平等な世界である事が大前提です。学校のテストあれば勉強時間と結果は一定比例をします。しかしながら、企業が行う採用というものは最終的には人が人を選ぶという仕組みになっています。適性検査など客観的なシステムもあるものの、結果的には面接での印象を重視する場合が多いのも現実です。皆さんの本当の良さ、人生での経験を数回の面接を通して100%理解をしてもらうなど土台不可能な正解なのです。たまたまおしゃべりが上手い学生が複数の内定を獲得するのも当たり前に起こります。一方で成績も良い、部活も頑張ったものの、面接で緊張をして上手く話せなかった為に内定が取れない場合もあります。つまり就活は不平等が原理原則なのです。こんな事を言ってしまうと就活自体を否定してしまうと思われるかもしれませんが、社会は不平等、理不尽があちこちにあります。「社会はそんなもんだ!」という思う気持ちは大事です。

2.しっかり休む 就活中は忙しいとは思いますが、適度に休みを取り身体をリフレッシュする事を忘れないでください。そして忙しくても睡眠時間を削る事は避ける事が大事です。睡眠が足りない状態ではそもそも面接も適性検査も良い結果に繋がりません。

3.適度な運動 ウォーキングでも構いませんので適度に運動をしてストレスを発散させてください。うつ病はストレス要因の蓄積が原因になりますので、運動をして体を動かす事でそういったストレス要因を少しでも軽減させる事が重要になります。

4. しっかりした食事 しっかり3食を食べる事を忘れてしまう事もあります。特に朝食を食べないのは小学生からサラリーマンまで多く見られる傾向です。しかしながら、日々の食生活は結果的に色々な面で影響を及ぼしますので気を付けてもらいたい部分です。 また、たまには友人と愚痴りながらも美味しいものを食べるのもストレス発散になりますよ。社会人はいつも上司の愚痴を言いながらストレス発散をしていますので(笑)

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「就活うつ」になってしまったら

うつ病は必ずしも自覚症状があるものではありません。従って、うつ病になったという事自体に気づかない事もあります。前述の様な症状が出た場合には以下の5点の対応を行ってください。

1. 病院を受診する 「眠れない」「食欲がわかない」「吐き気がする」などの症状が出たら迷わず心療内科を受診してください。うつ病は病気です。適切な治療、休養で直す事ができるものです。実際に睡眠であれば睡眠薬を処方してもらう事で症状が軽減されますし、抗うつ剤で気持ちの問題も軽減されます。自分の考え方で楽になる部分も少なくはありませんが、症状が悪化してしまった場合は脳も体も悪化している状態ですので、心療内科での適切な治療が一番重要になってきます。

2.カウンセラーに相談する これは受診の一環でもありますが、医師はうつ症状を治療、軽減させる対応を中心に行ってくれますが、自分の考え方、意識までを長時間相談に乗ってくれるわけではありません。 病院にはカウンセラーを併設して事が多く、専門に相談に乗ってくれます。そして、自分を追い詰めている考え方や問題を一緒に解決してくれるパートナーにもなってくれます。

3.しっかりと休む うつ病になった場合は迷わず就活を休んでください。確かに就活は限られた時間で内定を取らないといけないのは事実ですが、自分の体を犠牲にしてまで入社をするべき価値のある企業は存在しません。まずは2週間でも1か月でも早めに休む事が重要です。

4.親に相談する 忘れてしまう事が多いのですが、親の方に今の自分の気持ち、状況をしっかり伝える事を忘れないでください。親は皆さんの一番の理解者です。その一方で社会の厳しさ、理不尽さも十分にしっている先輩でもあります。親に自分の状況を理解して回復の手助けをしてもらうのは一番大事な事かも知れません。

5.気持ちの切り替え 前述しましたが、就職活動は不平等なものです。体調を崩した時に、再度その前提を思い出してください。「友達は内定を複数持っている」、「面接が通過しない」・・・就活中は悩みの連続です。しかしながら、根本は自分の努力だけではどうにもならない部分も沢山あります。つまり、そこで悩んでも結果的には解決はしない事ばかりなのです。従ってお祈りメールが来たら気持ちを切り替えて次に向かう事が重要です。

就活は色々な企業、人に会える人生の中でも限られた機会です。できる限りポジティブに捉えて進んでいって欲しいとは思いますが、うつ病になり体調を崩してまで努力をするものではありません。就活はゴールではありません。社会人は働いてからがスタートです。改めてその部分を意識して就活にあたってください。

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