会社の不祥事を見つめた社会人1年目にインタビュー
昨年企業の不祥事が良く報道されたのは、就活生の皆さんの記憶にも新しいはず。
しかし、決して会社の不祥事は笑い事ではありません。 「入った会社が不祥事を起こした...転職どうしよう...」そんな事態に巻き込まれることも...
今回は入社直後に会社の不祥事が発覚した、社会人1年目の島原さん(仮名)からお話を伺いました。
渦中の中にいる、島原さんが語る率直な思いとは?
【*特別公開中*】 先輩内定者が書いたエントリーシートはこちら
三菱商事_ ES(2020卒) アビームコンサルティング_ ES(2020卒) トヨタ自動車_ ES(2020卒) 三菱UFJ銀行_ ES(2020卒)
入社前は優良企業であった内定先だが、不祥事を境に急転した
―島原さんは、入社直後に会社の不祥事を経験したと。率直に今の心境はどうでしょう?
島原:「本当に運がない...」と落ち込んでいます。
この会社で長く勤め続け、キャリアを積もうと、前向きな気持ちで入社を決めたのに...
ー内定をもらった直後は、会社に対して印象はどのようだったのでしょうか?
島原:不祥事が起きるなんて夢にも思っていませんでした。
僕が就活をしていた当時、弊社は増益に次ぐ増益で業界の中でも高収益。
非常に優良な会社というイメージでした。
また多くのメディアで、高収益を上げる弊社のビジネスモデルが賞賛されていましたし。
転職サイトやTwitterでも、悪い評判は見当たりませんでしたね。
―ですが、裏では全国ニュースに取り上げられる事態が会社で起きていたと...。
会社の不祥事が発覚したのはいつだったのでしょう?
島原:入社直後の四月中ごろ、研修が始まってちょうど二週間目くらいのタイミングです。
そのころ、弊社の不祥事が大手新聞社やテレビ、ネットニュースで報じられました。
その日の朝、僕は研修所の個室にいた際、ニュースで知りました。
まさか自分の会社で不祥事が起きたなんて信じられませんでした。
ですが、その日一日だけで株価が30%近くも下落しました。 それを見て「本当にやばい」と思いました。
市場の縮小、厳しい数値管理が不祥事の引き金となった?
―社員でさえも、自社の不祥事を知ることが難しいと...ましてや就活生が不祥事を起こしそうな会社を見抜くことは難しいでしょうね。
島原:不可能ですよ(笑)。
ただあくまで仮説ですが、弊社で不祥事が起きた要因は、2点あると思います。
1点目は、業界全体として市場の縮小が見込まれており成長の余地が少ない。
2点目は、目標数値に対して過剰に厳しく詰められる文化。
市場が縮小しビジネスの拡大自体が難しいのに、経営層から現実的に達成の難しい数字管理がなされると現場は疲弊します。
結果として、「倫理性や規則を無視してでも、とにかく数値を上げよう」となってしまう。
このように、経営層が現場の状況や厳しさを無視した極端な戦略を取り、その結果弊社で不祥事が起きたのではないかと。
なので、不祥事が起きそうな企業を避けるには、「本部や経営層と現場の距離感が近いかどうか」をOB訪問で確認しても良いかもしれませんね。
ただそれでも絶対とは言えません。
不祥事を目にし、「企業に安定を求めることはできない」と知った
―今回の一件を通じて、就活で重要だと感じたポイントはありますか?
島原:僕個人の意見として、就職活動においては「どんな会社でもいつ経営が傾くかわからない」という前提を持つことが大事です。
そして、専門性や実力を身に着け、転職市場で求められる専門性や実力が身に着く環境を選ぶこと。
この二つの観点から就職活動を進めるべきかと思います。
なぜなら不祥事で会社の状況が一変する様をみて、「安定」という概念自体がビジネスの世界では存在しえないと強く感じたからです。
私の会社も、入社前は業界の中でも優良企業でしたが、一回の不祥事で大きく業績や株価を下げましたし。
例えば東芝も、一社のM&Aを失敗したせいで経営危機に陥りましたよね。
就活生でももちろん「安定している企業に入りたい」という人は多いでしょう。
ですが、自分に実力をつけることが真の「安定」なのだとは思います。
―「安定を企業に求めることはできない」という事実に向き合い就活を進めるべきと。
赤裸々にお話いただき、ありがとうございました。
【*特別公開中*】 人気インターンに合格したESはこちら
住友不動産_ ES(2020卒_秋冬インターン) 東京海上日動火災保険_ ES(2020卒_秋冬インターン) リクルート_ ES(2019卒_秋冬インターン) 野村総合研究所(NRI)_ ES(2020卒_秋冬インターン)