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【業界研究】IT業界ランキング!人気なIT企業「SIer」を徹底比較

スキル志向の学生から人気のIT業界。「最新の技術を知れる」という魅力から志望する就活生は多いはず。今回は、IT業界の中でも就活生から人気の「SIer」企業の年収や売上をランキング形式でご紹介します。企業比較のコツやランキングをみる際の注意点も含めてご参考になれば幸いです!

IT業界とはどのような業界か

近年さらに注目を浴びるIT業界。

成長している業界に飛び込みたい、市場価値を高めたいという理由で志望する就活生も多いようです。

実際に東大生や京大生を対象にした就活人気ランキングでは、コンサルと並んでIT業界の企業が上位にランクインしています。 (参照:ダイヤモンドオンライン「主要24大学「就職先」ランキング!東大生の就職先2位はアクセンチュア、1位は?」)

しかしあなたが口にしている「IT業界」という言葉、実は非常に定義が広く曖昧な言葉なのです。

そのため、一口に「IT業界を志望している」といっても、あなたが何をやりたいのか、どのようなスキルを身につけたいのか、といった志望理由は全く伝わってこないのです。

また、内定者によれば「業界の深く正しい理解は内定獲得のためには非常に重要なこと」のようです。

志望理由を具体的にしたり、やりたいことを明確にするために一度IT業界についてを理解しておきましょう。

IT業界とは、コンピュータやインターネットなどの情報技術を使ってサービスを展開している業界のことを指します。

IT業界はその事業内容によって、

・インターネット・Web ・通信 ・ソフトウェア ・ハードウェア ・情報処理サービス

の5つに分類されます。

市場規模は2019年で15.6兆円に上り、広告業界や鉄道業界と比較しても規模は大きくなっています。

(参照:業界リサーチ)

IT企業をサービス別に紹介

次にIT企業についてサービス別に解説します。

①インターネット・Web SNSやポータルサイト、ECサイトやweb広告など、皆さんにとって馴染みのあるサービスを提供しています。

これらの企業の職種には、WebデザイナーやWebマーケターなどが挙げられます。

代表的な企業 ・楽天 ・Google ・yahoo ・LINE ・サイバーエージェント など

②通信 通信を繋ぐ回線の提供や通信機器の提供を行っています。

通信業界の職種には、セールスエンジニアや店舗マネジメントなどがあります。

代表的な企業 ・NTTドコモ ・ソフトバンク ・KDDI

③ソフトウェア コンピュータを作動するために必須なOS(オペレーションシステム)や、wordなどのアプリケーションソフトを提供しています。

代表的な職種には、システムエンジニア(SE)やプログラマなどが挙げられます。

代表的な企業 ・アドビシステムズ ・日本オラクル ・NTT DATA など

④ハードウェア パソコンやスマートフォン、モニターやプリンターなど、ITを利用する際に必要なデバイスを提供しています。

代表的な職種には、セールスエンジニアやハードウェアエンジニアが挙げられます。

代表的な企業 ・Apple ・NEC ・富士通 ・日立

⑤情報処理サービス いわゆるSI業界。

様々な業界・企業の業務をよりスムーズになるような独自のシステムを企画・開発・運用の全てを担っています。

SIでは、プログラマもコンサルタントも担うことが多く、技術的なスキルと営業としてのスキルの両方が身につくキャリアステップになっています。

代表的な企業 ・NTT DATA ・NTTコミュニケーションズ ・日本マイクロソフト ・日本IBM

ここまでで、IT業界について概要がつかめたと思います。

様々なサービス、企業が存在するIT業界ですが、今回は特に人気なSIer企業のランキングを紹介します。

en-courage編集部が独自に調査し、SIer業界の売上や年収などの観点からランキングしました。

企業研究の参考にしてみてくださいね。

SIer(エスアイヤー)企業とは?

次はIT業界の中でも、高い人気を誇っているSIer企業のランキンングをしていきたいと思います。

そもそもSIerに属する企業はどのような企業が含まれているのでしょうか。

以下は就活生からの人気が高いSIer企業です。

・富士通 ・NEC ・NTTデータ ・日立製作所 ・伊藤忠テクノソリューションズ ・野村総合研究所 ・SCSK ・日本ユニシス ・日鉄ソリューションズ ・電通国際情報サービス

皆さんが聞いたことのある企業も多いのではないでしょうか。

IT業界内では採用数も多く、平均年収も高い、そして大手企業のグループ会社であることも多いため、就職人気ランキングでも上位にランクインする人気企業群です。

では、これらの企業はどのような仕事をしているのでしょうか。

ランキング化する前に、まずSIer企業のビジネスモデルと仕事内容についてご紹介します。

ランキングが気になる方は次の章まで読み飛ばしてください。

SIerのビジネスモデルは、クライアント企業がITを用いて構築したいシステムを設計して開発する事で、クライアント企業からお金を得るというものです。

現代社会では多くのものがITによりシステム化しており、社会の基盤となっています。

SIerはそのさまざまなITシステムの構築を行なっています。

例えば、銀行のATM。

銀行のATMは昔は無く、銀行の窓口に行って銀行手続きをするのが普通でした。

しかし、IT技術によりATMが開発され窓口に行かずとも、無人で銀行手続きができるようになりました。

さらに、近年インターネットバンキングサービスが発展し、自宅や出先でも携帯やパソコンさえあれば残高照会や振込ができるようになりました。

そして、スマートフォンでQRコードを使って決済ができる機能までも普及し始めています。

これらのIT化に重要な役割を持つのがSIer企業です。

これらのシステムはすべてSIer企業が作成しています。

銀行がATMを作りたいと言ったら、銀行はSIer企業に依頼し、SIer企業がATMのシステムを構築します。

また銀行のシステム以外にも、年金機構の年金システムや防衛庁の防衛システムなど官公庁のシステム、コンビニやスーパーのレジシステムなどもSIer企業が構築しています。

このように、現状インフラ化しているITシステムを構築するのがSIer企業です。

社会の基盤となる大規模なシステムの作成に関われることもあります。

「ITにより社会インフラを作る仕事をしたい」そのような就活生におすすめの業界です。

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日本のIT企業就職人気ランキング

「楽天みん就」が発表した、日本のIT企業就職人気ランキングは以下の通りです。

1位 NTTデータ 2位 楽天 3位 富士通 4位 SCSK 5位 伊藤忠テクノソリューションズ

なんとNTTデータは、2010年の調査開始以来連続トップです。

NTT系の企業は、福利厚生がしっかりしている点が評価されており、この他にも「NTTコミュニケーションズ」「NTTコムウェア」「NTTデータ アイ」などの企業が上位に入っています。

富士通系の企業は、教育研修に熱心な企業として評価されています。

伊藤忠テクノソリューションズは、コロナ禍においてもリモートワークを素早く採用するなど、非常に適応力の高い企業と言えます。

SIerの売上ランキングは?

次に、企業がどのくらいの案件を請け負っているかの指標「売上」についてランキングしていきたいと思います。

以下2020年度の売上ランキング(日系企業)です。

SIer業務以外の事業を持っている企業に関しては、SIer業務を行なっている事業部の売上を出しています。

1位 富士通 (3兆1632億円)

メーカー系SIer

2位 NEC (3兆952億円)

メーカー系SIer

3位 NTTデータ (2兆2668億円)

ユーザー系SIer

4位 日立製作所 (2兆994億円)

メーカー系SIer

5位 大塚商会 (5786億円)

独立系SIer

6位 野村総合研究所 (4903億円)

ユーザー系SIer

7位 伊藤忠テクノソリューションズ

(4870億円)

ユーザー系SIer

8位 TIS (4437億円)

独立系SIer

9位 SCSK (3870億円)

ユーザー系SIer

10位 日本ユニシス (3115億円)

独立系SIer

このランキングから言えることは、日立製作所や富士通、NECなどのメーカーのSIer業務の売上が多いことです。

これらの企業は他のSIerに比べて企業規模が大きく、売上が多くなっています。

実はSier企業には大きく分けて3つの括りがあります。

前述した富士通やNECなど、自らのハードウェアを持つメーカー系のSIer企業は、圧倒的な企業規模が特徴です。

対して、大塚商会やTIS、日本ユニシスなどの企業はハードウェアを持ちませんが、システム開発を他の企業から請け負います。

これらの企業は独立系SIerと呼ばれることが多いです。

独立系SIerは親会社や自社メーカーのことを考えずに提案ができるので、「提案の自由さ」が魅力です。

また、とある1つの大企業のシステム開発を請け負う専門のSIer企業もあります。

これらの企業はユーザー系のSIer企業と呼ばれることが多いです。

NTTデータや野村総合研究所、伊藤忠テクノソリューションズ、SCSKはこのユーザー系に近いです。

正確には、NTTデータはNTTグループ、野村総合研究所はシンクタンク系、伊藤忠テクノソリューションズとSCSKは商社系とされることが多いです。

しかし、SCSKは住友商事を親会社とし、野村総合研究所は野村ホールディングスを親会社とするのでユーザー系に近いSIer企業と考えて差し支えないでしょう。

これらのユーザー系SIer企業の魅力は、大手企業のグループであるための安定性。

親会社から案件を受注するために営業が少ないことも特徴です。

とはいえ、すべての仕事を親会社から請け負う企業もあれば、親会社以外からの仕事も請け負う企業もあります。

この「内販比率」はユーザー系SIer企業を志望する際にチェックすべきポイントです。

この、メーカー系、独立系、ユーザー系の3つで大きく特徴が異なるため、この3つの特徴を押さえておくと今後SIer企業を受ける時の基準として役に立つでしょう。

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IT企業の気になる年収ランキング

年収ランキングは「就職での人気度」や「企業の稼ぐ力」と必ずしも関係するとは言えませんが、参考にはなる情報なので確認しましょう。

1位 野村総合研究所 1235万円

2位 電通国際情報サービス 993万円

3位 オービック 921万円

4位 伊藤忠テクノソリューションズ 896万円

5位 大塚商会 851万円

6位 日鉄ソリューションズ 845万円

7位 ネットワンシステムズ 837万円

8位 日本ユニシス 835万円

9位 NTTデータ 834万円

10位 NEC 815万円

2020年の年収ランキングはこのようになっています。

年収ランキングでも、売上ランキングの上位企業が多くランクインしています。

年収を就活の軸にしている就活生は企業選びの際の参考にしてみてください。

しかし、年収ランキングで気をつけて欲しい点は2つ。

1つはあくまで平均年収ということ。

SEや営業など、職によって年収は異なるため、一概には言えません。

そして、もう1つは数年後には、今とは違う年収になっている可能性があるということ。

これらの企業の10年前の年収は今とは異なっています。

10年後に年収ランキングがどうなっているかはわかりません。

今の年収ランキングのみを気にするのではなく、「今後成長しそうか」と言う観点で企業を見てみても良いでしょう。

この2点に気をつけた上で年収ランキンングを参考にしてみてくださいね。

外資系IT企業年収ランキング

ここからは、少し目線を変えたランキングを紹介していきます。

外資系IT企業の平均年収は、ベース給の変化に差はありませんが、代わりにインセンティブ給が支給されているので、同じ年代でも年収に大きな差が生まれます。

他にもストックオプション(自社株を定められた金額で取得できる権利)がプラスされることがあります。

1位 650万円 Google

2位 500万円 日本オラクル

3位 450万円 日本マイクロソフト

4位 450万円 アマゾンジャパン

5位 450万円 ブルームバーグ

1位のGoogleですが、次に紹介するIT企業ホワイトランキングでも1位を獲得しているので、是非確認してみてください。

IT企業ホワイトランキング

IT業界は仕事がハードなイメージを持っている方もいるかもしれませんが、IT業界でもホワイト企業は存在します。

「キャリコネ」によると、IT業界のホワイト企業ランキングは以下の通りです。

1位 Google 勤務はフレックスタイム制を導入しており、会議などがなければ働く時間帯を選べます。

また、業務時間の20%を普段の通常業務と異なる業務に当てることができ、自由度の幅が広いです。

2位 NTTドコモ 育休や産休が取得しやすい体制が整っており、復帰も問題なくできる環境でサポートが充実しているため、女性の働きやすさが特徴的な企業です。

子供の世話が必要な場合は、在宅勤務も可能。

残業時間も20時間未満と少なく、プライベートの時間をゆっくり過ごせることも大きなポイントです。

有給休暇の取得率は90%以上で、無理なく働きやすい企業といえます。

3位 NTT西日本 育休制度や在宅勤務、フレックスタイム制などが充実し、実際に多くの社員が制度を利用しています。

また、育休制度は女性だけでなく、男性の取得も推奨しています。

業務終了後のプライベートの時間を充実させており、副業に励むこともできる環境です。

4位 NTT東日本 日系企業としては、トップクラスの休日数をもつ企業です。

そして、有給休暇の取得率は管理職も含めてほぼ100%。

また、有給休暇は1時間単位で取得可能で、直前の申請であっても拒否されることがほとんどなく、取得しやすい体制が整っています。

5位 エヌ・ティ・ティ・コムウェア 平均残業時間を20時間前後におさえている優良企業です。

有給の取得率はほぼ100%で、時短勤務やフレックスタイム制など、働き方の自由度も高い環境といえます。

また、在宅勤務も可能で、子どもの世話や送り迎えなどの心配もありません。

働きがいのある日本のIT企業ランキング

「Great Place to Work Institute Japan」が発表している「働きがいのある会社」から、大規模部門(1000人以上)のランキングをご紹介します。

1位 シスコシステムズ 設立:1992年5月 資本金:4億5000万円 明確な企業ミッションと価値観に基づいた様々な制度・施策が評価されました。 特に福利厚生、ダイバーシティ、コミュニケーション、教育分野での施策が充実しています。

2位 セールスフォース・ドットコム 設立:2000年4月 資本金:4億円 コロナウイルスの危機発生直後に全社員を在宅勤務に移行し、自宅でも快適に働けるよう家具や光熱費などの手当を支給するなど、社員の健康を守るための施策が評価されました。

3位 Works Human Intelligence 設立:2019年8月 資本金:1億円 社員が経営陣に直接意見を投函できる仕組みや、年4回の全社会議など、社員が自分らしく働ける環境作りが評価されました。

4位 日本アイ・ビー・エム 設立:1937年6月 資本金:1053億円 社員一人ひとりが個人の能力を最大限に活かして働けるよう、女性、障がい者、LGBT+、ワークライフ、インクルージョンの5つのカテゴリーで多様性の受容を推進しているのが評価されました。

5位 SAPジャパン 設立:1992年10月 資本金:36億円 自ら成長のために積極的に挑戦し、成長を楽しめるよう、チャレンジしやすい環境や制度の整備が評価されました。

世界のIT企業売上ランキング

ここからは番外編として、少し世界に目を向けていきます。

日本でも目にする優良企業がたくさんあり、売り上げも従業員数も桁違いです。

1位 2805億ドル Amazon(米)

2位 2745億ドル Apple(米)

3位 1977億ドル サムスン(韓)

4位 1430億ドル Microsoft(米)

5位 771億ドル IBM(米)

1位はAmazonで、コロナの影響もあり売り上げを急激に伸ばしました。

今後も巣ごもり関係のIT企業が急激に伸びていく可能性が考えられます。

世界のIT企業年収ランキング

全世界のIT企業の売上は公開されていますが、年収については公開していない企業も数多くあります。

年収非公開の企業もありますが、アメリカではオープンになっているので、参考までにアメリカのIT企業の年収ランキングをご紹介します。

1位 1300万円 Linkedin

2位 1270万円 Google

3位 1250万円 Yahoo!

4位 1230万円 シノプシス

5位 1200万円 シスコシステムズ

日本でも人気のIT企業がいくつかあります。

平均年収も1200万円以上で、日本よりかなり高くなっています。

IT業界の理解を深めるために

IT業界の人気企業「SIer」をさまざまな観点から比較しましたが、いかがだったでしょうか。

どの企業がどのくらい売り上げているのか、どのくらい年収が高いのか、などはわかったかと思います。

SIer企業を志望する際に参考にしてみてください。

今回は日本IBMや日本オラクル、アクセンチュアなどの外資系企業は比較対象に入れませんでした。

「グローバルな環境で働きたい」「より大きな規模の仕事をしたい」そんな就活生は外資系のIT企業への就職も視野に入れてみてくださいね。

また、「IT業界の情報を集めたい」といった就活生にエンカレッジの面談をお勧めします。

エンカレッジの面談では、実際にIT業界の大手企業に就職を決めている大学の先輩と話すことで、IT業界の情報が得られます。

「文系だからIT業界に就職出来るのか不安...」「プログラミングは出来ないけど大丈夫かな...」などの不安な事の相談をしてみても良いでしょう。きっと優秀な内定者が良い解決策を提示してくれると思います。

面談を通じてIT業界の業界研究や選考対策をさらに深め、十分な準備をして本選考に臨んでくださいね。

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