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元日系大手人事が教える!エントリーシートでの趣味・特技の選び方と書き方

ESの趣味・特技欄の書き方に迷っていませんか?元日系大手人事監修の基、趣味・特技の選び方・一覧100選から、タイプ別の書き方、印象に残るコツ、注意点、回答例文20選などをお伝えします。

「ESの趣味・特技欄って、何を書けばいいの?」「ありきたりな趣味しかなくて不安」こうした悩みは、en-courage利用者からよく耳にします。

元日系大手人事で就活サポーターの成田さんは「趣味・特技欄は、人柄を知るための参考情報。選考結果を左右することはほとんどない。だからこそ、自分らしさを素直に伝えることが大切」と言います。

この記事では成田さん監修のもと、趣味・特技が聞かれる理由、選び方、書き方のコツ、そして文字数別・ジャンル別の例文20選まで徹底解説します。「書くことがない」と悩んでいる人も、この記事を読めば自信を持ってESを書けるようになるはずです。

ESで趣味・特技が聞かれる4つの理由

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元人事の成田さんは「企業が趣味・特技を聞くのは、志望動機や自己PRでは見えにくい『素の人柄』を知りたいから」と語ります。ここでは、企業が趣味・特技を聞く4つの理由を解説します。

理由①:人柄・価値観を知るため

企業がエントリーシート(ES)で趣味や特技を尋ねる主な理由は、応募者の人柄や価値観を理解するためです。自己PRや志望動機といったほかの項目だけでは分からない、応募者の普段の様子や個性を知ろうとしています。

趣味や特技の内容、そして「なぜそれが好きなのか」「どのように取り組んでいるのか」といった点を深掘りすることを通じて、その人の性格や大切にしている価値観が見えてきます。例えば、チームスポーツなら協調性、一人で黙々と取り組む趣味なら集中力や探究心といった側面を把握しようとしています。

理由②:仕事への姿勢を推測するため

採用担当者は、趣味や特技に対する応募者の取り組み方から、仕事への姿勢を推測しようとしています。一つの物事に熱中できる人は、仕事に対しても同様に熱心に取り組んでくれる可能性があると期待されます。

特技を習得するまでのプロセスや、趣味を上達させるために行った工夫や努力は、仕事で壁にぶつかった際の粘り強さやチャレンジ精神と共通する部分があります。また、趣味・特技はストレス解消の手段としての側面も持っており、仕事以外にリフレッシュする方法を持っている人は、心身のバランスを取りながら安定して仕事に取り組めると判断される材料にもなります。

理由③:仕事で活かせるスキルがあるか確認するため

趣味や特技の中には、直接的または間接的に仕事で活かせるスキルが含まれている場合があります。企業は、応募者がそうしたスキルを持っていないかを確認しようとしています。

例えば、プログラミングが趣味であればエンジニア職、SNSでの情報発信が趣味であれば広報やマーケティング職といったように、特定の職種で直接役立つケースがあります。それだけでなく、一見仕事と関係なさそうでも、採用担当者は趣味・特技から「目標に向かって努力する力」や「チームで協力する姿勢」といったポータブルスキルを見いだそうとしています。

理由④:面接での会話のきっかけ(アイスブレイク)

趣味や特技に関する質問は、面接の緊張をほぐすための「アイスブレイク」としてよく使われます。面接官は、応募者がリラックスして本来の姿を見せられるよう、あえて仕事とは直接関係のない身近な話題から会話を始めることがあります。

志望動機や自己PRといった堅い質問だけでは、応募者も面接官も緊張してしまいがちです。そこで、趣味や特技という答えやすい話題をきっかけに雑談風の会話を交わすことで、場の雰囲気を和ませる狙いがあります。このアイスブレイクを通じて、応募者の自然な受け答えやコミュニケーション能力、そしてESだけでは分からない人柄の深掘りが行われます。

【準備編】趣味・特技の選び方書くネタがない人も安心

「趣味・特技が見つからない」という悩みは、en-courage利用者からも多く寄せられます。成田さんは「趣味・特技は華やかである必要はない。日常の小さなこだわりや継続していることに目を向けてみて」とアドバイスします。

趣味・特技の選択は、選考結果を左右しない

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まず安心してほしいのは、「趣味・特技の内容」が直接的に選考結果を左右することは、ほとんどないということです。企業側は、応募者がどれほど優れた趣味や珍しい特技を持っているかよりも、それを通じて「どんな人柄か」を知りたいと考えています。

そのため、「ほかの就活生と差別化できるすごい趣味を書かなければ」と気負う必要はありません。趣味・特技欄は、主に面接でのアイスブレイクや人柄を深掘りするために設けられている参考情報です。

これさえ押さえておけばOK!趣味・特技を選ぶ時の7つのポイント

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ここからは成田さん監修のもと、ESに記載する趣味・特技を選ぶ際に押さえておきたい基本的なポイントを7つ紹介します。書くネタがなくて困っている人も、これらのポイントを意識すれば、自分をアピールできる趣味・特技が見つかるはずです。

①「特にない」「空欄」は避ける

趣味や特技が思いつかない場合でも、「特にない」と記載したり、空欄のまま提出したりすることは絶対に避けましょう。

採用担当者から見ると、空欄や「特になし」という回答は、ES作成に真剣に取り組んでいない、あるいは入社意欲が低いというネガティブな印象を与えてしまう可能性があります。また、自己分析が不十分だと判断されたり、せっかくの人柄をアピールする貴重な機会を失うことにもなります。

②嘘は絶対NG面接で深掘りされて困る

見栄えを良くしようとして、事実と異なる趣味や特技を書くことは絶対にやめましょう。

趣味・特技欄は、面接で深掘りされる可能性が非常に高い項目です。面接官がその分野に詳しい人だった場合、少し質問されるだけですぐに嘘は見破られてしまいます。もし嘘が発覚すれば、内容以前に「誠実さがない」と判断され、人間性そのものを疑われてしまいます。

③ギャンブル・政治・宗教はリスク大

基本的に趣味・特技は自由ですが、中にはESへの記載を避けた方が無難なテーマもあります。特に「ギャンブル」「政治」「宗教」に関連する内容はリスクが高いです。

パチンコや競馬といったギャンブルは、「金銭感覚がだらしない」「堅実性に欠ける」といったマイナスの印象を与えてしまう可能性があります。また、政治や宗教に関する内容は、ビジネスマナーとして公の場で深く語ることは避けられる傾向にあります。

④「〇〇鑑賞」だけは薄い具体性を加えよう

「読書」「映画鑑賞」「音楽鑑賞」といった趣味は、それ自体が悪いわけではありません。しかし、単語だけで記載すると、具体的にどのような人物なのかが伝わらず、印象に残りません。

例えば「読書」とだけ書くよりも、「読書(月に5冊、特に歴史小説を読みます)」と書くだけで、ぐっと具体性が増します。「なぜ好きなのか」「どのくらい熱中しているのか」「どんなジャンルを好むのか」といった補足情報を一言加えるだけで、採用担当者はあなたの人柄をイメージしやすくなります。

⑤継続性・熱中度が伝わるものを選ぶ

趣味や特技を選ぶ際は、あなたがどれだけその物事に熱中し、継続してきたかが伝わるものを選ぶと効果的です。

例えば、「水泳(3歳から10年間続け、今も月2回泳いでいます)」のように、具体的な期間や頻度を示すことで、あなたの「継続力」や「一つのことに打ち込む姿勢」をアピールできます。採用担当者は、すぐに辞めずに長く続けてくれる人材を求めています。

⑥面接で話せる内容か確認する

趣味・特技を選ぶ際は、面接で聞かれた時に自信を持って話せる内容かどうかを必ず確認しましょう。ESに書いた趣味・特技は、面接で深掘りされる可能性が高いです。

「なぜその趣味を始めたのか」「どんな工夫をしてきたのか」「そこから何を学んだのか」といった質問に、具体的なエピソードを交えて答えられる内容を選ぶことが重要です。

⑦欲張らない1〜2個に絞る

趣味・特技欄には、多くても1〜2個程度に絞って記載するのが基本です。あれもこれもと書きすぎると、一つひとつの内容が薄くなり、印象に残りにくくなってしまいます。

複数書く場合は、スポーツ系と文化系など、異なるジャンルを選ぶとバランスが良くなります。

就活で使える趣味・特技100選迷ったらここから選ぼう

スライドタイトル「趣味・特技の選び方|書くネタがない人も安心」。中央に大きく「就活で使える趣味・特技100選」と記載。 下部の吹き出しで成田さんが「就活で使える趣味・特技の一覧を用意しました。迷ったらまずはここから近いものを選んでみてください。」とアドバイスしている。

「自分には書ける趣味・特技がない」と悩む人のために、成田さん監修のもと、就活で使える趣味・特技の一覧を用意しました。迷ったらここから選んでみてください。

スポーツ・運動系(20個)

サッカー、野球、バスケットボール、テニス、バレーボール、水泳、陸上競技、ランニング、マラソン、筋トレ、ジム通い、ヨガ、ダンス、剣道、柔道、空手、卓球、バドミントン、ゴルフ、登山

文化・芸術・インドア系(30個)

読書、映画鑑賞、音楽鑑賞、楽器演奏(ピアノ、ギター、ドラムなど)、絵画、イラスト、書道、写真撮影、カメラ、動画編集、作曲、DTM、手芸、編み物、陶芸、華道、茶道、料理、お菓子作り、パン作り、コーヒー、カフェ巡り、美術館巡り、博物館巡り、観劇、アニメ鑑賞、漫画、ゲーム、パズル、将棋

スキル・勉強系(20個)

プログラミング、Web制作、アプリ開発、デザイン、動画制作、語学学習(英語、中国語、韓国語など)、資格取得、簿記、ファイナンシャルプランナー、宅建、TOEICスコアアップ、タイピング、Excel、データ分析、統計学、マーケティング、SNS運用、ブログ執筆、投資、株式投資

レジャー・趣味系(20個)

旅行、一人旅、温泉巡り、キャンプ、アウトドア、釣り、サイクリング、ドライブ、食べ歩き、グルメ巡り、ラーメン屋巡り、スポーツ観戦、音楽フェス、ライブ参加、カラオケ、DIY、ガーデニング、家庭菜園、ペットの世話、車・バイクいじり

その他(10個)

ボランティア活動、地域活動、イベント企画、サークル運営、SNS発信、整理整頓、掃除、早起き、日記、瞑想

それでも見つからない人へ5つの発見法

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en-courage利用者へのインタビューでは「自分には趣味・特技がない」という声もよく聞かれます。成田さんは「誰にでも必ず何かしらの趣味・特技はある。視点を変えて探してみて」とアドバイスします。ここでは、自分では気づいていない趣味・特技を見つけるための5つの発見法を紹介します。

発見法①:楽しいと感じる瞬間を振り返る

日常生活の中で「楽しい」「充実している」と感じる瞬間を思い出してみましょう。その時間に何をしているかが、あなたの趣味につながります。

例えば、友人と話している時間が楽しいなら「会話」「人との交流」、一人でリラックスしている時間が好きなら「読書」「音楽鑑賞」など、感情から逆算して趣味を見つけることができます。

発見法②:時間を使っていることを分析する

一週間の行動を振り返り、仕事や学業以外で何に時間を使っているかを書き出してみましょう。

スマホで何を見ているか、休日に何をしているか、お金を使っていることは何かなど、時間やお金の使い方を分析すると、自分が本当に興味を持っていることが見えてきます。

発見法③:過去に熱中した経験を思い出す

現在続けていなくても、過去に熱中した経験は立派な趣味・特技になります。

小学生の頃に夢中だった遊び、中学・高校の部活動、大学のサークル活動など、過去を振り返ることで忘れていた趣味・特技を思い出すことができます。

発見法④:周囲の人に聞いてみる

自分では当たり前だと思っていることが、他人から見ると特技だったり、個性的だったりすることがあります。

家族や友人に「自分の得意なことって何だと思う?」「自分らしいと思うことは?」と聞いてみると、意外な発見があるかもしれません。

発見法⑤:長所から逆算する

自分の長所や性格の特徴から、それを裏付ける趣味・特技を逆算して考える方法もあります。

例えば、「計画性がある」という長所があるなら「旅行の計画を立てること」、「几帳面」なら「整理整頓」といったように、長所を証明できる趣味・特技を見つけることができます。

【実践編】趣味・特技の書き方タイプ別マニュアル

ここからは成田さん監修のもと、タイプ別の書き方を解説します。どのような形式にも対応できるよう、「一言記入型」「簡単な説明型」「詳細記述型」の3つに分けて、具体的な書き方のコツをお伝えします。

タイプ別の書き方

ESの趣味・特技欄の形式は、企業によって様々です。単語のみを記入する小さな欄の場合もあれば、100文字以上で説明を求められる場合もあります。基本的な構成は「結論(趣味・特技は何か)」を先に述べ、次に「説明(具体的な内容やエピソード)」を加えることです。

一言記入型(10〜20字)の書き方具体性を1つ加える

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記入欄が非常に小さい「一言記入型」の場合、多くの就活生が「読書」「映画鑑賞」といった単語だけで済ませてしまいがちです。しかし、これでは人柄が伝わりません。

こうした形式でも、必ず「具体性を1つ加える」工夫をしましょう。例えば、「読書(月5冊、推理小説中心)」や「サッカー観戦(Jリーグを毎試合チェック)」のように、カッコ書きで構わないので、ジャンルや頻度、熱中度が伝わる補足情報を加えることが重要です。これだけで、採用担当者が一目で内容をイメージしやすくなります。

簡単な説明型(50〜100字)の書き方3要素を入れる

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50字から100字程度の説明が求められる場合は、単なる補足説明だけでなく、あなたの人柄や姿勢が伝わる要素を盛り込む必要があります。

このタイプでは、以下の3つの要素を簡潔に入れることを意識しましょう。

  1. 結論:「私の趣味(特技)は〇〇です。」
  2. 具体的な取り組み:「(いつから、どのくらいの頻度で)特に〇〇に取り組んでいます。」
  3. 学び・強み:「この経験から〇〇を学びました。」

例えば、「私の趣味は料理です。一人暮らしを機に始め、今では友人に振る舞うこともあります。栄養バランスと見栄えを工夫する中で、段取りの重要性を学びました。」のように、簡潔にまとめます。

詳細記述型(100〜300字)の書き方ストーリーで構成する

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100文字以上の詳細な記述が求められる場合は、単なる説明ではなく、あなたの強みや価値観が伝わる「ストーリー」で構成することが重要です。自己PRを書く感覚に近いかもしれません。

以下の流れを参考に、具体的なエピソードを盛り込みましょう。

  1. 結論:私の趣味(特技)は〇〇です。
  2. きっかけ:〇〇がきっかけで始めました。
  3. 具体的なエピソード:(課題や目標に対し)〇〇という工夫や努力をしました。
  4. 学び・成長:その結果、〇〇というスキル(強み)を身につけました/〇〇の重要性を学びました。
  5. 仕事への活かし方:この経験(強み)を、貴社の業務でも〇〇という形で活かしたいです。

この構成で書くことで、あなたの人柄や仕事への適性がより深く伝わります。

印象に残る5つのコツ

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趣味・特技欄を「ただ埋めるだけ」で終わらせてはもったいありません。成田さんは「書き方を少し工夫するだけで、採用担当者の印象に残り、あなたの人柄や強みを効果的にアピールする材料になる」と語ります。ここでは、ほかの就活生と差をつけるために意識したい5つのコツを紹介します。

コツ①:継続性を数字で示す

あなたの熱中度や継続力をアピールするために、「数字」を具体的に盛り込むことは非常に効果的です。

例えば、「水泳」と書くよりも「水泳(3歳から10年間継続)」と書くだけで、あなたの「継続力」が伝わります。「読書」なら「月に5冊」、「ランニング」なら「大会で100人中10位」、「SNS運用」なら「フォロワー1,000人」など。客観的な数字を示すことで、エピソードの具体性と説得力が格段に増し、あなたの取り組みの熱心さを採用担当者に強く印象付けることができます。

コツ②:具体的なエピソードを入れる

趣味・特技を伝える際は、ただ「〇〇が好きです」と述べるだけでなく、あなた自身の「具体的なエピソード」を加えましょう。

例えば、「なぜそれに興味を持ったのか」「上達するためにどんな工夫をしたのか」「活動を通じて困難だったこと」など、あなたならではの体験を盛り込むことで、文章に個性が生まれます。採用担当者は、そのエピソードを通じて、あなたの物事への取り組み方や価値観を知ろうとしています。

コツ③:始めたきっかけを書く

「なぜその趣味・特技を始めようと思ったのか」という動機やきっかけは、あなたの価値観や興味の源泉を示す重要な情報です。

例えば、「父親の影響で始めた」「友人に誘われて挑戦した」「一人暮らしを機に必要に迫られて」など、きっかけは些細なもので構いません。そのきっかけを具体的に記載することで、あなたの背景にあるストーリーが伝わり、採用担当者は「この人はこういうことに興味を持つんだな」と、あなたの人柄をより深く理解することができます。

コツ④:学んだこと・成長を伝える

企業が知りたいのは、趣味・特技そのものよりも、「その経験を通じて、あなたがどう成長したか」です。

趣味や特技への取り組みを通じて得られた学びや、成長できた点(例:「計画性が身についた」「粘り強さが養われた」「人をおもてなしするホスピタリティを学んだ」など)を明確に伝えましょう。その趣味・特技が、あなたの内面にどのようなポジティブな影響を与えたのかを記載することで、単なる「好きなこと」の紹介から一歩進んで、あなたの強みのアピールにつなげることができます。

コツ⑤:仕事への活かし方を示す(詳細記述型のみ)

特に100文字以上の「詳細記述型」で書く場合は、趣味・特技を通じて得た学びや成長を、入社後にどう活かせるかまで言及できると、より強力なアピールになります。

例えば、「プログラミングスキルを開発業務に活かしたい」といった直接的なものから、「料理で培った段取り力(ホスピタリティ)を、お客様への対応に活かしたい」といった間接的なものまで様々です。趣味・特技への取り組み方と、仕事への取り組み方には共通点が多くあります。その経験で得た強みが、応募先企業でどのように貢献できるかを明確に示すことで、採用担当者に入社後の活躍をイメージさせることができます。

やってはいけない書き方3選

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成田さんは「趣味・特技欄は自由度が高い分、書き方を間違えるとマイナスの印象を与えてしまうこともある」と注意を促します。ここでは、ESで避けるべき趣味・特技の書き方を3つ紹介します。

NG①:一言型でも「〇〇鑑賞」だけは避ける

「一言記入型」の項目でも解説しましたが、「読書」「映画鑑賞」「音楽鑑賞」といった単語だけで終わらせるのは避けましょう。

これらは多くの人が書くため、単語だけでは採用担当者の印象に全く残りません。どのような本を読むのか、どのくらいの頻度で鑑賞するのかといった具体的なイメージが一切伝わらず、アピールの機会を逃していることになります。スペースが限られていても、「読書(推理小説中心)」のように、必ず何かしらの具体性を付け加えるようにしてください。

NG②:詳細型で文字数オーバー

詳細記述型の場合、熱意が溢れるあまり、指定された文字数や記入欄の大きさを大幅に超えてしまうのはNGです。

企業から文字数が指定されている場合は、その指示に従うのが大前提です。文字数が多いからといって評価が上がるわけではなく、むしろ「指示を理解していない」「要点をまとめる能力が低い」と判断されかねません。伝えたいことを簡潔に、読みやすくまとめることもビジネススキルのうちです。指定文字数の9割程度を目安に、要点を絞って記載しましょう。

NG③:抽象的すぎる表現

「私の趣味は旅行で、多くの国に行きました」といった抽象的な表現では、あなたがどんな人物なのか全く伝わりません。

「いつ、どこで、何をしたのか」といった具体的な情報(5W1H)や、「月に何冊」「10年間継続」といった数字を加えることで、初めてエピソードにリアリティが生まれ、あなたの熱意や人柄が伝わります。「たくさん」「いろいろ」といった曖昧な言葉は避け、できるだけ具体的な事実や数字を用いて表現するよう心がけましょう。

【ジャンル別】趣味・特技の例文20選そのまま使える完全版

ここからは成田さん監修のもと、ジャンル別・文字数別の例文20選を紹介します。自分の経験に近いものを参考に、オリジナルの文章を作ってみてください。

【スポーツ系】一言型・説明型・詳細型の例文5選

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ここでは、スポーツ・運動系の趣味・特技について、ESでのアピールに使いやすい例文を5つ厳選して紹介します。成田さんは「スポーツ系は、体力や精神力、チームワークなど、仕事に直結する強みをアピールしやすい」と語ります。

①水泳

<一言型>
趣味:水泳(3歳から10年間継続。今も健康維持のため週1回泳いでいます。)

<説明型>
私の趣味は水泳です。3歳から10年間水泳教室に通い、努力を重ねることの大切さを学びました。現在も健康維持のために月に数回はプールで泳いでおり、良いリフレッシュになっています。

<詳細型>
私の趣味は水泳です。3歳から中学卒業まで10年以上水泳教室に通い、継続することの重要性を学びました。当時は同級生より早く泳げるようになることを目標に、長期休みには1日2回練習に参加したこともあります。その結果、目標を達成し自信につながりました。現在も健康維持とリフレッシュのために週に1度はプールで泳いでいます。この経験で培った継続力と目標達成意欲を仕事でも活かしたいです。

②ランニング

<一言型>
趣味:ランニング(朝の苦手意識克服のため毎朝継続。今ではフルマラソン挑戦が目標です。)

<説明型>
私の趣味はランニングです。大学入学を機に健康維持のため始め、今では雨の日以外は毎朝走ることを習慣にしています。朝から体を動かすことで頭がスッキリし、充実した1日を過ごせるようになりました。

<詳細型>
私の趣味はランニングです。コロナ禍での運動不足解消と、朝が苦手な自分を変えたいという思いから本格的に始めました。まず「最低週1回3km走る」ことを目標に習慣づけ、今では「雨の日以外は毎朝5km」を継続しています。継続は苦手でしたが、大会出場という目標を立て、昨年の10kmマラソンでは目標の1時間を切ることもできました。現在はフルマラソン完走を目指してトレーニング中です。この経験で得た、目標設定と継続力を仕事にも活かしていきます。

③筋トレ

<一言型>
趣味:筋トレ(週3回ジム通いを継続。体脂肪率を10%減らしました。)

<説明型>
趣味はジムでの筋トレです。大学入学時の細身の体型がコンプレックスで、自信をつけたいと始めました。今では週に3回通っており、継続が実を結ぶことを実感しています。

<詳細型>
私の趣味は筋トレです。自分に自信をつけたいという思いから大学1年時に始めました。当初は体型にコンプレックスがありましたが、独学でトレーニング方法や食生活について学び、毎日継続しました。トレーニングは苦しいこともありましたが、根気強く続けた結果、体脂肪率を20%から12%まで減らすことができました。この経験から、目標達成に向けた忍耐力と継続力を学びました。入社後も、この強みを活かして粘り強く業務に取り組みたいです。

④サッカー

<一言型>
特技:サッカー(小中高と12年間継続。ポジションはMFで、チームの司令塔でした。)

<説明型>
趣味はサッカーです。高校時代はサッカー部に所属し、3年時にはレギュラーとして県大会に出場しました。今でも休日は当時の仲間とフットサルを組んで楽しんでおり、チームワークの大切さを実感しています。

<詳細型>
私の趣味は、12年間続けているサッカーです。サッカーの魅力は、個人の判断とチームの連携が重なり合う「奥の深さ」です。大学時代はMFとして、勝つためには仲間を深く理解し、密なコミュニケーションを取ることが鍵だと学びました。そのため、練習中からメンバー間の相互理解を促進する「つなぎ役」を意識的に担いました。この経験を通じて、相手の立場を考え、チーム全体で最高の結果を出すために行動する重要性を学びました。

⑤テニス

<一言型>
趣味:テニス(大学のサークル活動。週に2回コートで爽やかな汗を流しています。)

<説明型>
私の趣味はテニスです。大学のサークルでテニスを始め、週に2回練習しています。チーム戦で仲間と一緒に勝利を目指す中で、声かけやサポートといったコミュニケーションの大切さを学びました。

<詳細型>
私の趣味はテニスです。大学のサークルで初心者として始め、1年かけて初級者を脱却しました。上達のために、先輩からのアドバイスを素直に受け入れ、一つずつフォームを改善しました。また、サークルではチーム対抗戦の幹事を務め、試合日程の調整や新入生のフォローを行いました。この経験を通じて、目標達成のための努力と、チームをまとめるコミュニケーション力が身につきました。

【文化・芸術系】一言型・説明型・詳細型の例文5選

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元人事の成田さんは「文化・芸術系の趣味は、感受性や探究心、表現力といった内面的な魅力をアピールできる」と語ります。ここでは、読書、音楽鑑賞・楽器演奏、映画鑑賞、写真・カメラ、絵画・イラストといった定番の趣味について、人柄や強みが伝わる例文を紹介します。

①読書

<一言型>
趣味:読書(月5冊を目標にジャンル問わず読みます。特に歴史小説が好きで、月に1度は読書会に参加しています。)

<説明型>
私の趣味は読書です。特にファンタジー小説が好きで、月に4〜5冊は読んでいます。読書は、想像力を広げ、非日常の世界を楽しむことで、良いストレス解消になっています。

<詳細型>
私の趣味は読書で、月に3冊以上を目標に継続しています。大学では読書サークルに所属し、2ヶ月に1度、読書会を主催しました。同じ作品でも人によって視点が違うことを知り、参加者との議論を通じて、物事を客観的に考える大切さを学びました。読書で得た多角的な視点や知識を、仕事にも活かしていきたいと考えています。

②音楽鑑賞・楽器演奏

<一言型>
特技:ピアノ演奏(3歳から15年間継続。大学では軽音楽部でキーボードを担当し、学祭ライブに出演しました。)

<説明型>
私の趣味は音楽鑑賞です。特に洋楽が好きで、歌詞を深く理解したいと思い、英語の学習も始めました。音楽を聴く時間は、私にとってリラックスできる大切な時間です。

<詳細型>
私の特技はピアノです。3歳から現在まで18年間習い続けています。高校時代は合唱コンクールで伴奏者を務め、大学では軽音楽サークルでバンドを組み、ライブ活動を行いました。メンバーと良い演奏ができるよう努力し、達成感を共有することに喜びを感じました。この経験で培った継続力と、チームで一つの目標に向かう姿勢は、仕事でも活かせると考えています。

③映画鑑賞

<一言型>
趣味:映画鑑賞(週に3本、特にドキュメンタリーを観ます。鑑賞後は舞台となった場所を調べるのが好きです。)

<説明型>
私の趣味は映画鑑賞です。特に単館系の映画館で、まだ知らない時代の映画や海外の作品を観ることが好きです。分からなかった歴史背景はあとで調べるなど、知識が深まる点も楽しんでいます。

<詳細型>
私の趣味は映画鑑賞です。月に10本以上観ており、特にヒューマンドラマやドキュメンタリー作品を好みます。作品を深く理解するため、鑑賞後は制作背景や監督の演出意図、音楽、ロケ地などを徹底的にリサーチすることを習慣にしています。リサーチが高じて、実際にヨーロッパのロケ地まで足を運んだこともあります。この趣味を通じて、物事を深く知るためのリサーチ力と行動力が身につきました。

④写真・カメラ

<一言型>
趣味:カメラ(一眼レフで風景や日常を撮影。サークルで撮影班も担当していました。)

<説明型>
私の趣味は写真撮影です。休日にはカメラを持って散歩し、普段は見落としがちな季節の小さな変化を撮影しています。同じ景色でも切り取り方で作品が変わる奥深さに面白さを感じています。

<詳細型>
私の趣味はカメラです。高校生の時に写真展を訪れ、写真の持つ可能性に魅了されてから勉強を始めました。風景も撮りますが、特に人々の自然体な日常風景を切り取ることが好きです。大学ではサークルの広報担当として、構図や光を工夫し、部員が輝く瞬間を撮影することにやりがいを感じていました。この趣味を通じて、物事の魅力を引き出す視点や観察眼を養いました。

⑤絵画・イラスト

<一言型>
特技:似顔絵(高校時代は美術部に所属。人の特徴を捉え、個性を反映して描くことが得意です。)

<説明型>
趣味はイラスト作成です。中高6年間美術部に所属していました。最近は、自分で考えたファッションをキャラクターに着せたイラストを描くことにハマっています。

<詳細型>
私の趣味はイラスト作成です。大学2年時、独学で技術を磨きコンテストで初めて表彰されました。それまでは表彰経験がなく、自分の絵と上手な人の絵を比較・分析し、お手本から技術を習得する練習を続けました。この経験から、自分の欠点と向き合い、それを補うために分析・努力する姿勢が身につきました。この強みは仕事でも活かせると考えています。

【スキル系】一言型・説明型・詳細型の例文5選

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成田さんは「スキル・勉強系の趣味や特技は、業務に直結する可能性があり、強力なアピールとなる」と語ります。ここでは、プログラミング、語学学習、資格取得、PCスキル、データ分析といった、専門性や学習意欲を示せる5つの例文を紹介します。

①プログラミング

<一言型>
特技:プログラミング(独学でRubyとJavaを習得。簡単なWebアプリを自作できます。)

<説明型>
私の趣味はプログラミングです。自分のiPhoneアプリの仕組みが気になったことをきっかけに学習を始め、今では簡単なアプリを自作できるようになりました。思い通りに動いた時の達成感が魅力です。

<詳細型>
私の特技はプログラミングです。大学のゼミで「巡回セールスマン問題」の課題が出された際、1位を目指して授業外の手法も独学で研究し、200回以上の改善を実施しました。結果、30人中3位の成績を収めました。また、アルバイト先のカフェの課題解決のため、Reactを学び進捗管理アプリを自作し、業務時間を月5時間削減しました。この問題解決力と学習意欲を貴社でも発揮したいです。

②語学学習

<一言型>
特技:英語(TOEIC850点。1年間のアメリカ留学経験があり、日常会話およびビジネス会話が可能です。)

<説明型>
私の趣味は韓国語の勉強です。大学の授業で文化に興味を持ち、3ヶ月の短期留学を経験しました。今では日常会話レベルのスキルが身につき、字幕なしでドラマを楽しんでいます。

<詳細型>
私の特技は英会話です。大学1年時にオーストラリアに1ヶ月滞在した際、現地の人と交流する楽しさを知りました。帰国後も「英語で不自由なくコミュニケーションをとりたい」と強く思い、オンライン英会話と独学を毎日最低2時間、2年間継続しました。その結果、TOEICのスコアを400点から850点まで伸ばすことができました。この継続力と語学力を、海外拠点を持つ貴社の業務で活かしたいです。

③資格取得

<一言型>
趣味:資格取得(日商簿記2級を取得。現在はITパスポートの勉強中です。)

<説明型>
私の趣味は資格取得です。事務のアルバイトを経験したことから、より業務に役立てたいと考え、日商簿記2級を取得しました。目標を持って学習を続けることにやりがいを感じます。

<詳細型>
私の特技は、目標達成に向けた計画的な学習です。大学1年の冬から気象予報士の試験勉強を始め、2年半かけて合格しました。合格率5%の難関でしたが、独学の限界を感じたため、SNSで受験仲間と進捗を共有し、毎朝5時から7時を学習時間と定めることで習慣化しました。同じ目標を持つ仲間と刺激し合うことで学習を継続でき、合格を達成しました。この経験で、高い目標に対しても計画的に努力を継続する力を身につけました。

④タイピング・PCスキル

<一言型>
特技:タイピング(ブラインドタッチ可能。ワープロ検定2級を所持し、1分間に150文字入力できます。)

<説明型>
私の特技はPCスキルです。3年間の事務アルバイトで、Wordでの文書作成やExcelでのデータ管理(関数、グラフ作成)を経験し、一通り使いこなすことができます。

<詳細型>
私の特技はタイピングです。研究室で毎月2万字以上のレポートを作成する必要があり、自然とスピードが上がりました。コールセンターのアルバイトでも、お客様の要望を素早くPCに打ち込む経験を積みました。現在はブラインドタッチを習得し、タイピング速度を上げることで、レポートの内容をブラッシュアップする時間を確保できるよう意識しています。

⑤エクセル・データ分析

<一言型>
特技:Excel(VLOOKUP関数やピボットテーブルを用いたデータ集計・分析が得意です。)

<説明型>
私の特技はExcelです。塾講師のアルバイトで、担当生徒の成績入力や問題集の作成にExcelを使用していました。関数やマクロを独学で学び、業務効率化に努めました。

<詳細型>
私の特技は、Excelを用いたデータ分析と業務効率化です。コンビニのアルバイトで、売上不振だったスイーツ商品の販売促進を担当しました。売上データを分析し、導入メリットを図表で示した資料を作成してメンバーを説得、新たなディスプレイを導入しました。結果、当該商品の売上を前月比30%増を達成できました。この分析力と実行力を業務に活かしたいです。

【レジャー・その他】一言型・説明型・詳細型の例文5選

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最後に、レジャーやその他のジャンルの趣味・特技について、アピールにつながる例文を5つ紹介します。成田さんは「一見アピールしにくい趣味でも、伝え方次第で人柄やポテンシャルを効果的に示すことができる」と語ります。

①旅行

<一言型>
趣味:一人旅(国内40都道府県を制覇。計画力とトラブルへの柔軟性が身につきました。)

<説明型>
私の趣味は旅行です。行ったことのない土地を訪れ、その土地の文化や歴史を学ぶのが好きです。旅先での新たな発見や人との出会いを通じて、多様な価値観に触れることを楽しんでいます。

<詳細型>
私の趣味は旅行で、特に綿密な計画を立てるプロセスが好きです。友人との旅行はもちろん、高齢の祖母と毎年行く旅行では、体力や食事、移動手段を考慮した無理のないスケジュールを組むことを大切にしています。相手の立場に立って計画を立て、準備することで、より充実した旅になると信じています。この計画性と相手を思いやる力は、仕事でも活かせると考えています。

②料理

<一言型>
趣味:料理(毎日自炊。特にスパイスカレー作りに凝っており、隠し味の研究をしています。)

<説明型>
私の趣味は料理です。一人暮らしを機に始め、今ではほぼ毎日自炊しています。ジャンルを問わず挑戦しますが、特に和食が好きで、出汁から取るなど素材の味にこだわっています。

<詳細型>
私の特技は料理です。筋力増強のため、栄養面にこだわった料理を毎日作っています。特にスパイスカレーに注力しており、世界各国のスパイスを取り寄せ、隠し味を研究しています。失敗した際も、なぜ美味しくなかったのかを分析し、次の成功につなげるプロセスを楽しんでいます。この探究心と分析力は、仕事における課題解決にも活かせると考えています。

③ゲーム

<一言型>
趣味:ゲーム(特にRPGが好き。ストーリーの課題をクリアしていく過程に達成感を感じます。)

<説明型>
私の趣味はパズルゲームです。制限時間や回数の中で高スコアを出すために、先を読む力やミスをしない集中力が鍛えられました。このスキルは、仕事の正確性にも活かせると考えています。

<詳細型>
私の趣味はゲームです。特にロールプレイングゲームが好きで、ストーリーを進めるために登場する様々な課題を解決するプロセスに魅力を感じています。攻略法を一方的に調べるのではなく、ゲーム内で得られるヒントを集め、それらが何を意味するのかを論理的に考え、仮説と検証を繰り返しながら解決策を探します。この趣味を通じて培った課題発見能力と論理的な問題解決能力を、仕事でも発揮したいです。

④スポーツ観戦

<一言型>
趣味:サッカー観戦(〇〇チームのファンで、可能な限りスタジアムに足を運んでいます。)

<説明型>
私の趣味はスポーツ観戦で、特にプロバスケットボールに夢中です。友人に誘われて観戦した際の迫力と熱気に魅了され、今ではSNSで試合の魅力を発信することも楽しんでいます。

<詳細型>
私の趣味はサッカー観戦です。特定のチームを応援しており、遠方の試合にも足を運びます。観戦の魅力は、スタジアムの一体感だけでなく、クラブの歴史や対戦データを分析し、自分なりに勝敗を予想することです。最近は、分析した情報をまとめてSNSで発信しており、そこで培った情報収集・発信力は貴社の業務でも活かせると考えています。

⑤ボランティア活動

<一言型>
趣味:ボランティア活動(大学では農業体験ボランティアと、地域の清掃活動に定期的に参加しています。)

<説明型>
趣味は外国人観光客へのガイドボランティアです。英語は苦手でしたが、相手の関心に合わせて歴史や文化を調べて案内することで、「日本がもっと好きになった」と言ってもらえることにやりがいを感じています。

<詳細型>
私が力を入れてきたのはボランティア活動です。東京オリンピックで、年齢や国籍も異なる80名のボランティアチームのリーダーを務めました。当初は連携ミスが頻発しましたが、地道な対話で課題を探り、Web掲示板の導入や昼食時間を揃える仕組み化で連携不足を解消しました。この経験から、対話で課題を洗い出し、仕組みを整えて組織を前向きに変えていく力を学びました。

趣味・特技に関するよくある質問

就活のサポーターとしてよく聞かれる質問や、en-courage利用者へのインタビューで出てきた疑問への回答をご紹介します。

趣味と特技は両方書く必要がありますか?

記入欄が「趣味・特技」となっている場合、両方書くのが難しければ、どちらか一つでも問題ありません。

趣味は「好きなこと」、特技は「得意なこと」を指しますが、どちらも応募者の個性を伝える手段です。自信を持って面接で話せるエピソードがあるものを選んで記載しましょう。迷う場合は、就活エージェントなどのプロに相談し、客観的なアドバイスをもらうのも一つの手です。

書くことがない場合、空欄でも良いですか?

空欄や「特になし」での提出は絶対にNGです。

趣味・特技欄は、あなたの人柄をアピールできる貴重なチャンスです。空欄で提出すると、「入社意欲が低い」「自己分析ができていない」といったネガティブな印象を与えてしまいます。人より優れた実績は必要ないので、この記事で紹介した「発見法」を参考に、自分らしい内容を探してみましょう。それでも見つからない場合は、就活エージェントに相談してみるのがおすすめです。

アニメやゲームは書いても良いですか?

アニメやゲームを趣味として書くこと自体は問題ありません。近年は、特定の分野を深く掘り下げる「探究力」をポジティブに評価する企業も増えています。

ただし、書き方には工夫が必要です。ただ「ゲームが好きです」と書くだけでは、「遊んでいるだけ」と捉えられかねません。「ゲームを通じて問題解決能力を学んだ」「作品の革新的な点を分析している」など、その経験から何を得たのかを具体的に伝えることが重要です。伝え方に不安がある場合は、就活エージェントに添削してもらうと良いでしょう。

趣味と特技の違いは何ですか?

趣味と特技は以下のように区別できます。

趣味:あなたが「好きなこと」や「熱中できること」。得意かどうかは関係なく、続けていると楽しいと感じるものです。

特技:あなたが「得意なこと」や「自信があること」。ほかの人よりも優れていたり、人に教えられたりするスキルや能力を指します。

例えば、「映画鑑賞」は趣味ですが、もし「監督名と作品名をほとんど暗記している」レベルであれば、それは特技とも言えます。どちらに分類すべきか迷う場合は、就活エージェントに相談してみましょう。

「読書」や「映画鑑賞」はありきたり?

「読書」や「映画鑑賞」は多くの就活生が書くため「ありきたり」だと心配になるかもしれません。

しかし、これらの趣味自体がマイナス評価になることはありません。むしろ、知的好奇心を示すものとして好意的に受け止められることも多いです。重要なのは、その趣味が「ありきたりかどうか」ではなく、そこに「あなたならではの具体的なエピソードや学びがあるか」です。どう書けば良いか分からない場合は、就活エージェントに相談してアピール方法を一緒に考えてもらいましょう。

ESと面接で違う内容を答えても大丈夫?

ESと面接で、趣味・特技について違う内容を答えるのは避けるべきです。

面接は、基本的にESに記載された内容に基づいて行われます。もし回答内容が異なると、「ESに嘘を書いたのではないか」と矛盾を指摘され、信頼性が失われてしまいます。面接前には、自分がESに何を記載したのかを必ず確認し、一貫性のある回答ができるよう準備しておきましょう。ESと面接の一貫性に不安がある場合は、就活エージェントに模擬面接をしてもらうことをおすすめします。

面接でどんな質問をされますか?

面接で趣味・特技について聞かれる場合、ESに書いた内容をただ繰り返すだけでは不十分です。面接官は、あなたの人柄やコミュニケーション能力を知るために、さらに深く掘り下げた質問をしてきます。

具体的には、以下のような質問が想定されます。

  • なぜそれに興味を持ったのですか?(きっかけ・動機)
  • 一番大変だったことや、苦労したことは何ですか?
  • それをどうやって乗り越えましたか?(工夫・行動)
  • その経験から何を学びましたか?(学び・成長)
  • (特技の場合)どのくらいのレベルでできますか?

これらの深掘り質問にスムーズに答えるには、自己分析とエピソードの整理が不可欠です。面接対策に不安がある場合は、就活エージェントに相談して、想定質問への回答を一緒に準備しておくと安心です。


監修:成田 駿

元日系大手人事/就活サポーター

日系大手事業会社で最年少部長に就任し、新卒採用に5年以上従事。戦略設計からイベント企画、選考フロー、研修まで新卒採用の入口から出口までを幅広く担当し、延べ3,000名以上の学生と接点を持つ。人事業務以外でも累計2,000名以上の就活生を個別に支援し、大手・外資・メガベンチャーなど多様な企業への内定実績を誇る。

協力:NPO法人en-courage

全国約120の大学に支部を展開し、就活生を対象としたキャリア教育支援を行うNPO法人。独自にイベントやメディアを多数運営し、年間2,500件以上のセミナーを開催。企業と学生の間に年間約80万回の接点を創出するなど、国内最大級の規模で活動している。すべての就活生が本質的なキャリアを通じて人生を最大化できるよう、個別支援やコミュニティづくりを通じたサポートを目指している。