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「英語で面接」の対策は必要ない? 外資系企業内定者が語る英語選考

就活生から人気の高い、外資系企業。ただ、そこで一つ気になるのが「英語での面接」の有無。これまで受験などで英語を勉強してきたといっても、英語面接は不安だという方が多いのではないでしょうか。 そこで今回は「英語面接」をテーマに、外資系企業の先輩内定者、本田さん(仮)に、インタビューを実施。外資系内定者の目線から「英語面接の対策は要らない」と話す本田さんの意図とは?英語面接に不安がある人、外資系企業を目指す人は必見です!

外資系、英語面接の内容は?

―本日はよろしくお願いします。今日のテーマは「英語面接」。本田さんは、外資系企業を受ける過程で、英語での面接を経験されているとお伺いしています。

私も就活を終えた立場ですが、外資系企業を受けていなかったからか、そもそも英語面接を経験したこと自体がありませんでした。 外資系の企業では、英語面接は多いのでしょうか?

本田:私は、外資系の金融機関や投資銀行、そしてコンサルティングファームを中心に就活を行なっていました。

最大手の有名な企業から、少し知名度の劣る企業まで、約15社ぐらいでしょうか。

途中で落ちてしまった企業も多々あるので、全ての面接を確認できたわけではありませんが、私が英語での面接を課されたのは、そのうちの2社でした。

―15社受けて、2社ですか。意外と英語での選考は少ないのかもしれません。

英語での選考というと、苦手意識を持っている就活生は多そうです。具体的に、どのような選考が課されるのか、概要をお話いただけますか。

本田:一つひとつ説明をしていきますね。

まず印象に残っているのは、就活を始めたての頃に受けた、ある金融機関でのジョブ選考ですね。

学生4人で1時間のグループ面接を行なったのですが、前半の20分くらいは日本語での面接、面接官が変わって残りの40分ほどが英語での面接・ディスカッションという形でした。

1本目の日本語での面接は、割と一般的な面接でした。簡単な自己紹介から始まり、「あなたが学生時代に力を入れたことはなんですか」という質問が中心の面接でした。

2本目の英語面接は、アジア系の方が入室されたので、普通に日本語での面接だと思っていたら、流暢な英語でお話を始めたので、「あ、ヤバいな」とパニックになってしまったのを今でも覚えています(笑)

英語面接は、最初は一般的な内容でした。英語で「自己紹介」や「自己PR」「大学での取り組み」などの質問が投げかけられ、回答するというものです。

英語面接の後半は、これもまた面食らってしまったのですが、2人ずつに分かれて、学生同士でのディベート形式で議論をするように指示されました。

テーマは「あなたは今後、日本の金利がどう変化すると考えているか」という内容で、事前に自分がどちら派なのかを伝えて、金利上昇派、金利下降派に分かれて議論をしました。

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―英語で、金融について議論ですか...。知識も、英語力も、相当求められますよね。

本田:後で同じ選考を受けていた友人に話を聞いたら、テーマは回ごとに異なるようでした。確か、民間の投資を増やすためには、という内容で、ディベート形式ではなく、グループディスカッションの形式だったと話していたはずです。

それはそれで、また難しそうですよね(笑)

私は大学で経済についても学んでいたので、金融に関する知識は最低限持っていたのですが、正直、英語でのディスカッションは散々で、それが影響したのか、この面接は落ちてしまいましたね。

エントリーシートも英語での提出だったので「自己PR」や「学生時代に力を入れたこと」といった質問に回答した内容は、相当磨き上げたつもりです。

そして、英語面接を想定して、事前に英語面接の質問例文や、回答例などを見て、自分なりにいろんな質問の回答を作成して、頭に叩き込んでいたのですが、議論となると話は別でしたね...。

また、そのグループ面接では、4人のグループのうち、2人が帰国子女で、英語はペラペラ。就活を始めたてだったこともあり、これが外資系の選考か...と感じましたね。

―レベルの高い英語力が求められる、そんな面接ですね。私も、その面接でうまく議論できる自信はありません...。

もう一つの企業での英語面接は、どういったものだったのでしょう?

英語でディスカッションからケース面接まで!高い英語力が求められる

本田:もう一つは、あるコンサルティングファームでの面接でした。

何度か普通の面接、そしてケース面接を突破して、選考も後半といったところで再びケース面接が課されたのですが、そこで、インド系というのでしょうか、男性社員の方と、英語でのケース面接を行いました。

これも、まさかケース面接を英語で行うとは思っていなかったので、少し面食らいましたね(笑)

まず、英語で書かれた資料が渡されて、15分程度、読み込みと質問をする時間が与えられて、その後資料に基づいて議論をするというものでした。

資料にはある業界の市場データや業界の動向などが与えられていて、業界2位の企業にコンサルティングをするとしたら、どういった提案をするか、といった内容でした。

―また、議論ですか...。当然、難易度は高くなりますよね。

本田:先ほどの金融機関での失敗を経験して、英語を勉強していったものの、やはりなかなか難しかったですね。

英語での資料を読み解いて、その業界の現状を理解するのも精一杯でしたし、それに対する主張を英語でまとめることも大変で。

面接官も容赦なくツッコミを入れてきますから、主張の論理性だったり、相手への反対意見をきちんと英語で伝えなくてはいけません。日本語だったら答えられるのに...と思うところもたくさんありました。

この2つが、私が受けた英語での選考ですね。

ただ、いろいろな企業を受けて面接を経験して、外資系コンサルティングファームに内定を頂いて、現役の社員の方々に色々お話しを聞いてみて感じているのは、「英語面接の対策」は必要なかったかな、ということです。

―対策する必要がない、とはどういうことなのでしょう?

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例文を叩き込んでも無駄!英語面接の対策は要らない?

本田:英語面接の対策が要らないと感じているのは、2つ理由があります。

まず1つ目は、選考・面接で英語が求められるかどうかは、ある程度事前にわかる、ということです。

私が入社することになった外資系のコンサルティングファームでは、選考の段階で英語力が求められることはありませんでした。

その理由を後で質問してみると、単純に「入社後に英語を使う機会が少ない」ということでした。もちろんプロジェクトによっては、外国人と接する機会もあるようですが、その機会が少ないために、採用段階では英語力を重視していないと。

一方で、私がOB訪問を行った外資系メーカー。その企業は、日本支社であっても外国人がたくさんいる環境だそうです。新卒1年目として入社して、最初の上司が外国人ということもあるそうです。 私はその企業を受けなかったので、本当のところはわかりませんが、それだけ英語が求められる環境であれば、選考において英会話が求められる、という想像はできますよね。

そういった情報は、ある程度就活の段階で得ることができると考えているんです。

その企業では、海外系のプロジェクトに携わる機会はあるのか。海外支社の社員と接する機会はあるのか。日本支社内に外国人社員はいるのか。

そういった情報は、説明会やOB訪問で質問をすることで得ることができますよね。そうした情報を元に、英語を活用する機会が多いのかどうかを判断し、それを踏まえて、選考においてもどれくらい英語力を求められるのかを推測する。

そういったことができるなと、今では考えています。

私自身は、内定者になって、社員と接するうちに気づいたことなので、就活の時に知っておきたかった、なんて思うのですけど(笑)

―確かに「外資系」だからといって、必ず「英語」という訳ではないですよね。あくまでも「日本支社」ですから、仕事の中心は日本になる会社も多いのかもしれません。

本田:ただ、社内で役職が上がれば上がるほど「自社の経営」にも接することになるので、本社とのやりとりが増えたりするとか、海外本社の力が強い企業においては、やりとりの回数が多いとか、そういった話も聞きますね。

あくまでも「選考では」英語力を気にしなくても、長期的な目線では、英語力があるに越したことはないと思います。

―確かに、そうですね。「英語面接」だけを対策するかどうかの短期的な視点で物事を考えすぎてしまうのも、よくないのかも。

本田:あと、これは話から少し逸れてしまいますが、ある外資系企業の方からは、英語を使う機会がある企業においても、選考の段階では「英語力」を求めない風潮が強まっている、という話も聞きました。

その方がお話しをされていたのは、「英語」はあくまでもコミュニケーションのツールであるということ、そして、日本の上位大学を出ている学生であれば、それまでの学業を通じて、ある程度の基礎的な英語の素養はあり、経験さえ積めば英語は話せるようになるということ。

その2点を踏まえて、「あの学生は地頭やスタンスの面では優秀だけれど、英語ができないから落選だ」という採用をするよりは、そういった面で特に秀でた学生を採用して、内定後に英語を勉強してもらう方が良い、という採用形態に変わってきているんだと。

実際に、知り合いの内定先では、内定後に英会話スクールに通う研修プログラムが組まれていて、入社までに英語力を鍛えられるようになっているのだそうです。

―なるほど。どちらかというと、その人の人格面や基礎の部分を評価する。それは外資系に限らず、どこの会社でも一緒かもしれません。

先ほどお話しされていた、2つ目の理由、とはどういうものでしょう?

本田:もう一つの理由は、「英語面接が課される」時に、付け焼き刃で例文や回答例を頭に詰め込んでいっても、対策するのは難しいということです。

先ほどもお話ししたように、私もある程度の対策はしていったつもりです。事前にネットで「英語面接 例文」なんて調べて、どんなことを聞かれるのか、それに対してどう回答すればいいのか、例文を自分で作ってそれを暗記して。

そうした対策をしていったことで「あなたが学生時代に力を入れたこと」だったり「あなたの強みを教えてください」「あなたはこの会社でどう活躍できますか」といった、一般的な質問については回答できるようになりました。

しかし、やはり「ディスカッション」や「ケース面接」で英語を求められると、それに対応するのは難しい。付け焼き刃の例文や回答例だけではなくて、それ相応の地力が求められます。

先ほどの話にも近いですが、企業が「英語面接」を求めるということは、すなわち仕事においても高いレベルの英語が求められるということ。海外の顧客や海外支社の社員とのやりとりが多かったり。先ほどお話ししたように、マネージャーが外国人だというケースもあるようです。

そういった企業は、いわゆるテンプレ的な「あなたの強みは何ですか」といった質問だけではなく、その人が高い英語力を持っているかどうかを推し量るために、ディスカッションをしたり、難しい問いを投げかけたりということを敢えて行なっているのではないかと推察しています。

―確かに、バリバリ英語を使って働く環境であれば、面接で英語を求められるのは当然ですよね。

本田:そうですね。私のように英語の例文を無理やり詰め込んでなんとか対策して、仮に内定を貰えたとしても、その先、そういった環境で英語を駆使して活躍できるかどうかはすごく不安だと思います(笑)

逆に、そういった企業への入社を本気で考えるのであれば、早いうちから長期的にきちんと英語を勉強しておく必要があると思います。

英語面接を乗り越えるため、というのはもちろんですし、入社後も高いレベルの英語が求められるわけですからね。

―ありがとうございます。では、まとめると、

・英語での面接があるかどうかは、事前にある程度知ることができる ・英語力を求める企業には、付け焼き刃では通用しない ・外資系企業に入りたければ、長期的な目線で英語力を身につけるべき

といったところでしょうか。

本田さん、改めて、本日はありがとうございました!

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