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50人以上を面接してわかった「学生時代頑張ったこと」を聞く意図。

「学生時代頑張ったことを教えてください」 ESでも面接でも必ず聞かれるこのテーマ。 私は就活を終え、後輩50人以上の就活を支援しました。その経験を通じて気付いた「学生時代頑張ったこと」が聞かれる意図をお伝えします。

そもそも面接の「目的」とは何か?

本題に入る前に、面接の目的を定義しましょう。

詳細な目的は企業によって異なりますが、筆者は、就活の面接を「就活生の"本質"を理解し、自社で働く"イメージ"が持てるか判断すること」であると考えています。

本質を理解した状態とは、面接官がその人の価値観、モチベーション、スキルなどについて質問を通して仮説を立て、その仮説にある程度の納得感を持った状態のことです。

その納得感を持った上で面接官は、その人が企業にとって利益をもたらすかどうかを、企業理念への共感など抽象的な観点や、スキルがすぐに現場の役に立つかといった実利的な観点など様々な観点から質問します。

面接官にとって、面接とは自己分析で得たあなたの本質と企業のマッチング度合いを確かめるため、より精度の高いあなたについての情報を得る場なのです。

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多面的な問いがあなたの自己を裸にする。

では、人の本質なるものを短時間で理解するにはどういった問いを投げかけるのが最適でしょうか。

「あなたの本質はなんですか」なんて聞かれて「私の本質は〜です」なんて答えられる人はいませんし、もし仮にいたとしてしても信憑性は低そうですよね。

例えるならば、その過程は恋愛において相手が自分に好意を持っているかどうか、様々な質問をして遠回りに確かめる過程に似ていると筆者は捉えています。

「最近恋愛はしているか」「仕事は忙しいか」「寂しいと思うことはあるか」などなど、恋愛では相手に色んな質問をしてみて、その微妙なリアクションから相手の好意を推し測りますよね。

就職面接でも同じようなことが言えて、あなたの本質を知るため、面接官はあなたの趣味から、20年後のキャリアプランまで様々なことを質問します。そして、返答の一言一句、表情、声のトーンなど微妙なあなたのリアクションから、知りたい情報を吸い上げていきます。

そのため自己分析を通じて、自分の将来的なキャリアや目標を見つけておくべきなのです。

面接官の意図は、「学生時代頑張ったこと」の熱量を知ること。

ここでやっと本題に入りましょう。

改めて、なぜ面接官は学生時代頑張ったことを問うのか。

その答えは、「熱量を持って取り組んだことについて語るあなた」を見たいからです。

人は自分が本気になれることを語っている時が、一番楽しそうで、人間性が顕著に表れるものです。

初対面の人と趣味が合って意気投合したり、シャイな人が趣味の話になると饒舌になったり、好きなことや頑張ったことを話す時、その人の人間性は否が応でもにじみ出るもの。

面接官は学生という何をしても良い期間に、自ら選択し、情熱を傾けた経験について、あなたが語っている様子を見て、あなたの本質を掴もうとしているのです。

「学生時代頑張ったこと」への熱量は100%伝わっているか。

私の仮説が正しければ、面接においてあなたがするべきことは論理武装でも、下手なコミュニケーション術でもありません。

「どのようにして、そのエピソードに対するあなたの熱量を最大限に伝えるか」

学生時代頑張ったことを聞かれた時、あなたが考えるべきことはこれだけです。

熱量という土台があって初めて、論理武装や面接術と呼ばれるものが活きてくると筆者は考えています。就活生と面接をしていて、この土台が抜けている人が多いように感じました。

逆にこの土台がしっかりしている人は、話し始め30秒で大体わかりました。学生である筆者ですら分かるので、言葉尻だけの学生は面接官から確実に見極められていると思います。

巷では人より目立つエピソードを話そう、とか、論理的に話さないと落とされるといった情報が出回っていて、よく就活生から「エピソードが論理的か確認してください」と質問されました。

論理とは自己の伝えたいことを他人に効率的に伝えるツールであり、伝えたいことがあって初めてその威力を発揮するものです。

まずはバイトでも、サークルでも、恋人との付き合いでもどんな話題でも構いませんので、自分が一番熱く語れて、人に聞いて欲しいエピソードを通じて探しましょう。

それが些細なエピソードでも、あなたが胸を張って堂々と語れば、あなたの本質は企業に納得感と共に伝わります。

結論としては、「学生時代頑張ったことを教えてください」という質問に対して、最も適切な解答は「本当に頑張ったことを本気で語る」というシンプルなものだと考えます。

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